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希望が死んだ夜に
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希望が死んだ夜にの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 21~26 2/2ページ
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僕も主人公ネガまではいきませんが、シングルマザーの貧困家庭に育ちました。 14歳の時、彼女と同じようにがんじがらめのどうあがいても抜け出せないと、強く思う出来事がありました。 いつか希望がある。彼女と同じように、シングルマザーや貧困に喘ぐ友人たちとかけがえのない時間を過ごした事を思い出しました。 当時は同じ境遇の友人たちが唯一の心の支えになってくれていました。 描写がとてもリアルで、当時のことを思い出す事が多々ありました。 水筒持参で、水は公園か学校で汲んだりしてました笑 午後の紅茶はたしかに夢のようだった。 僕の話はさておき、小説の内容ですが、貧困とミステリーを見事に組み合わせて書かれている著者には脱帽です。文書のリズムもとても心地よくて、ぐんぐん読者を引き込んでいきます。 ※他の方も書かれていましたが、真壁刑事には少し残念な印象を受けました笑 後半の息を飲むような怒涛の展開は是非、読んで頂いて体験していただきたい。 残念ながら感動した場面は少なかった。 ただこの事実を、小説をもっとたくさん方に知って頂きたい。 これは小説の中のおとぎ話ではなく、今現在、日本が抱える大きな問題を小説というフィルターを通して表現された現実です。 多くの方に読んで頂きたい一冊です。 | ||||
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こんなにも泣いた本はない。 14歳。どんなに足掻いても、抜け出せない貧困。こんな思いをするくらいなら、ずっとひとりぼっちの方が良かったのか。友情の暖かさを知らなければ、ここまでツラくないのか。 この悲しみが小説で良かったと思う。 これが現実にならぬよう 少しでも多くの人に読んでもらいたい。 | ||||
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ラストはとても考えさせられる締め括り方でした。 内容等々は他の方々がコメントしている通りだとは思います。 個人としては強く推薦できる1冊です。 | ||||
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女子中学生の冬野ネガが同級生殺害容疑で緊急逮捕される。神奈川県警捜査一課の真壁巧警部補は多摩署生活安全課の仲田巡査部長とネガの取り調べに臨む。ネガは喧嘩が原因で絞殺したと自供するが、その原因については黙秘という所謂半落ちの状態だ。真壁にとり県警本部の刑事としての初陣のこの事件の捜査を、このままで終わらす訳にはいかない。 ネガの動機を究明する真壁と仲田の捜査状況と、事件が起きるまでのネガの主に中学生生活の二つの視点から物語が展開されます。ある社会問題が大きなテーマになっており、非常に心が痛みます。一方、仲田刑事の捜査目線は独特で警察小説として楽しめます。ラスト近くまで社会派小説が色濃かったですが、最後にひと捻りある真相が用意されており、しっかりミステリーとしての醍醐味が味わえます。ただ、詳しく書けませんが、真壁刑事のことで中途半端に感じた点があり少し残念でした。 | ||||
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殺人犯として逮捕された14歳のネガの視点と、刑事の大人としての視点で物語は進行する。 14歳の少女の気持ちに寄り添う努力を重ねることで、事件の真相が徐々に見えてくる。 そして、いつの間にか思春期の少年に戻って、ネガを応援している自分がいる。 この物語は、逆境から抜けだそうとした少女たちの物語だ。 貧困家庭という社会的なテーマを扱いながら、少女たちの清々しい‟青春”が描かれている。純粋な友情が描かれている。 最後の結末は切ないが、作者のメッセージでもある。 大人たちを頼るな、信じるな、自分の力で逞しく生きてゆけ! 「社会派青春ミステリ」、帯に書かれたコピーは大げさではない。 自分で確認していただきたい作品である。 | ||||
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いやー、すげえ青春ミステリだった。凄春?(これ小池一夫の造語だな) ※ ※ ※ 川崎の空き家で中学生の美少女が死んだ。いっしょにいた同級生の少女が「あたしが殺した」と自供、あとは黙秘──。送検までのタイムリミットは48時間。刑事たちは謎を解き明かせるのか? というところから主人公の少女・冬野ネガの厳しい生育環境、貧困から抜け出せない連鎖、孤立が語られ、やっと出会った親友・春日井のぞみとの交流に救われ、ところがのぞみもじわじわと忍び寄る〝魔の手〟に脅かされ……という、耐えてはアガり、アガっては突き落とされ、という感じのジェットコースター・ミステリでした。 ※ ※ ※ 中学生の少女が取り調べ室で「こういうの、『半落ち』って言うんでしょ。テレビで観たよ」と言ったり、好きな人にはこたえられないだろーなー、横山リスペクト入った、ものすごく凝った警察小説でもある。異能の探偵役の刑事がまた良いです。 でもやっぱり本書のメインテーマである〝子どもの貧困〟の描写がすごい。子供たちの貧困の背景には、大人たちが精神の健康をスポイルさせられる苛酷な社会がある、ということをごく自然に描いてる。社会全体がナニモノかを殺そうとしているかのような、これは巨大な歯車による殺人なのではないか?という気がしてくる。 それくらい〝大きなもの〟を描いた作品でした。謎解きエンタメ小説だと思ってたから、びっくりしたよ。 僕が知ってる中では、何というか、「カムイ伝」みたいというか、左翼文学かよ、と思った。ブレイディみかこの本の読み味にも近かった。 それらはみな〝大きいもの〟を描いてるのです。 白土三平は「カムイ伝」で「人の死には何らかの社会的な背景があり、つまるところ社会に殺されたという側面がある」みたいなこと書いてたけど、本書はそういう社会的な殺人をめぐるミステリなんですね。立派な左翼文学です。白土三平級の。 ※ ※ ※ 読み終えてからタイトル見ると、これがまた深甚なんだわ。 「夜」に「希望が死」ぬ、それはもう完膚なきまでに絶望的な死を迎えるのですが、「夜」はやがて明けるはずなんですよね。そういう予感をはらんだ、ものすごく良くて切ないタイトルだと思いました。 | ||||
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