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八月十五日に吹く風
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八月十五日に吹く風の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全73件 41~60 3/4ページ
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先の大戦ではあまり知られていない事実がビビッドに伝わってきました。 久しぶりに重い本を読ませていただきました。 | ||||
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私は昔から戦争関連の作品(映画・書物・平和祈念館等)に興味があり、よく足を運びます。そのほとんどが「神風」「バンザイ攻撃」「集団自決」などの、命を投げ出す側面が強調されてきていたように感じます。 しかし本作品は、その当時の日本人でも、命を大事に、家族を思いながら行動できる人がいたのだと思い知らされました。 軍の上層部でさえ、陸海軍同士のイザコザやプライド合戦も取っ払い、ただただ同胞を助けるために一致団結したのがとても感動しました。 今まで持っていた、戦時中の軍人さん(上層部含め)のイメージががらっと変わりました。 このような時代でも、人の心を失わずに冷静に行動できた方々がいたというのが、なぜかとても嬉しく感じました。 何度も何度も読み返したくなる作品です。久しぶりに本当に良い作品に出合いました。 | ||||
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現代に生きる我々こそ後世に語り継ぐべし。 サラリーマン社会に投影できる内容。 | ||||
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「黄砂の籠城」に続き、更なる勇気ある決行をたたえ、情に満ちた日本人たる心を揺さぶる。 死傷者を出すことなく5,183名の撤退を完了させた”キスカ島撤退作戦 「ケ」号作戦”がテーマ。 それは、強行突入を抑止し、視界ゼロの濃霧発生という天候を科学的に掌握し作戦を実行。 ストーリーは、”キスカ島守備隊”、”第5艦隊”、”連合国軍艦隊”のシチュエーションで展開していく。 アッツ島の英霊。 ”玉砕”ではなく、そこにある命を助ける。 燃料事情が逼迫していても、「帰ろう、帰ればまた来られるから」と決断する勇気。 すべてのページに亘って、命の尊さが伝わってくる。 情報が操作され、誤った固定観念を持ってしまうことがあるが、ひとの命は尊いということは不動。 あつく感動し、生きる喜びを強く感じる。 | ||||
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内容の素晴らしさはもうレビューでかかれています、ただ解説にかこつけてあのような一文を書き添える必用はあったのかと、そういうことではないだろうと、あの頃のソ連みたいな国に対して9条は何の助けにもなりませんよ。 | ||||
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昭和18年5月アリューシャン列島熱田島(アッツ島)玉砕……米軍の次の攻撃先鳴神島(キスカ島)の日本軍5200名を救助すべく陸軍樋口中将・海軍河瀬中将、そして救助艦隊司令官木村少将の戦いが始まる…… この本は久し振りに男の魂を揺さぶられた名作だ(*`Д')ノ!!! | ||||
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押し付けがましい感動ではなく、清々しさを感じます。 それでも、戦時中にあって人命を重んじ、命の尊さを訴え続けた人達がいたことを伝えたいという、強い意志を感じました。 | ||||
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全ての日本人が読むべき。自分の子供たちにも読ませたいです。 「米国が初めて失った領土のひとつ」から日本人5200人を救出するMission Impossible。 現地への電報、救出に使う軍艦の偽装、タイミング、のすべてを計算にいれて作戦を練る。すべての場面が手に汗握る展開。 なぜこういった歴史が日本人の間で語られないのか?が極めて不思議。 これも米国による「日本人の美化を回避したい」という思惑か。 米国側が「婦女子までが自殺願望をもつ日本人が5000名を救出するわけがない」と否定したぐらいなので、 米国にとっても「認めたくない史実」なのだろう。 (残念な点) 別のreviewにもありますが、最後の解説の最終頁に「亡国の驕った総理が憲法改正を唱えている。憲法9条を世界遺産に申請しておくべきだった」という偏った意見があり、なんとも後味が悪い。これが残念。意地悪に考えると「そもそもそういったことを婉曲に伝えたいための本か」と余計なことを考えてしまい、さらに後味が悪い。 | ||||
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と思い購入。 アリューシャン列島の撤退戦を描いた作品だが、ドナルド・キーンが絡んでいたのにビックリ。 映画化されるとして、本作戦の主人公の木村昌福少将は誰が適役か?と考えながら読んだが、 50歳前後で貧相な体つきだが、華がある俳優なんて想像できなかったよ。 作者の他の作品では「水鏡推理」が好きなので本格(?)小説だけでなく、「水鏡推理」の続編をお願いします。 | ||||
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読み進めていくにつれて心が強く揺さぶられ,言い表しようのない熱い思いがこみ上げて来ました。そして読み終えた時は,感動のあまり呆然としていました。 不条理にして残酷,悲惨,狂気,絶望,阿鼻叫喚・・・あまりにも過酷な戦地に置かれても,人間性を失うことなく,誰もが不可能と言う中で,人命第一を貫き,誰一人,命を落とすことなく,5,183名もの救出作戦を成功させた人々がいた。一方,アメリカでもこの作戦を目の当たりにした諜報部通訳官の勇気ある進言により,日本占領計画も大きく方針を転換していく―――これは1943年のキスカ島撤退作戦を描いた史実に基づく小説です。 映画のようなフィクションならいざ知らず,これが事実であるということ自体が何よりも驚きであり,それだけでも感動するわけですが,それ以上に心が強く揺さぶられるのは,登場人物の体験や心の葛藤が丹念に描かれているからです。 一般的に,第二次世界大戦の日本軍は,不条理な精神論と幹部のプライドから無謀な作戦に走り,「玉砕」という形で膨大な人命を失わせた理不尽な組織としか思われていないでしょうが,本書では,日本軍の中にも,特に幹部クラスの軍人の中にも,人道や人命を重んじ,非現実的な戦闘への疑義を持つ者も少なからずいたことがわかります。 作戦を実行した海軍の木村 昌福少将は,敵の輸送船(民間船)を撃沈する際に乗員を退去させてから沈めるという人道的配慮を行ったり,沈没した艦の生存者を救うため自ら危険海域で救出活動を行った,という経歴の持ち主。戦後,アメリカ軍関係者からも高い評価を受けたと言われています。また,撤退作戦を計画した陸軍 樋口 季一郎中将は,ナチス・ドイツの反ユダヤ政策を激しく批判し,ユダヤ難民に満州国内への入植や上海租界への移動の手配等を行い,「ヒグチ・ルート」と呼ばれる亡命経路があった等,「日本のシンドラー」杉原 千畝とともに世界ユダヤ教会から高く称賛されているそうです。 自分の命を守ることだけに奔走したとしても責められないような絶望と狂気の状況の中でも,多くの人命を守ろうとした彼らの心の葛藤と勇気ある行動には圧倒されます。そして,彼らの行動をもってしても救えなかった人々の無念にも。戦争を二度と繰り返してはならないことを改めて痛感させます。 歴史の教科書には載っていない,しかし,後世に伝えていかなければならない史実がここにあります。 なお,多くの登場人物が実名で描かれていますが,仮名で描かれている人物のうち,ロナルド・リーン通訳官は,日本文化研究の第一人者にして文化勲章を受章されたドナルド・キーン氏。また,橋本気象士官として描かれているのは竹永 一雄少尉です。 | ||||
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このような史実があったとは驚き。前作に引き続き、感動的でした。このような人々のおかげで、今の日本があるのでしょう。小説だけなら星5つ。あとがきは政治的な話を書いてある最低の内容なので、星1つ減点。この小説を自説に利用しようとするさもしい根性が悲しい。 | ||||
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特攻のイメージが強かった第二次世界大戦の終戦間際ですが、その中でこんな救出劇があったことに驚きました。 このような史実を知らなかったこともあり、読んでいて新鮮でした。 戦争小説は暗い気持ちになるのであまり読みませんが、この小説は戦争の内容ではあるものの、未来を感じられて、あまり暗い気持ちにならずに読み進めることができました。 | ||||
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学校では習わなかった、玉砕とは相反する事実が心を揺さぶります。人物描写というか心の動きをもっと絞って掘り下げられたら良かったのではと思う。せっかくの題材がもったいない。話の展開にメリハリがほしい。とは言いつつ、新鮮な感動はありました。沢山の人に読んでもらいたい。 | ||||
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いつも思いますが、出版のペースが速いですね。この間新刊が出たと思ってましたが、もう新刊が出るんですね。筆の速さに脱帽です。 ガッツリ戦争物です。結構グロイ表現とか出てきます。戦争物でそこは避けられませんから仕方ありませんね。 血とか痛い描写が苦手な私には少し、読み進めるのに時間が必要でした。 でも先生の様に若い読者層がいる作家が戦争物に触れるというのは凄く意味があると思います。出版の時期も八月ということで、読んだ全員が八月十五日のことを考えたと思います。私もその一人で、恥ずかしながら八月十五日が何の日かというのを忘れかけてました。 日本にとって重要な日であり、それを思いださせてくれるこの作品は、色んな年代の人に読んでもらいたいなと思える作品です。 ただ今作は完全にミステリー要素はないですね。松岡先生のミステリー作品が好きな人には少し物足りない気がします。私もその一人です。 黄砂の籠城も歴史物ですが、少しミステリーというか謎めいた部分があったので、今回も少しはあるのかなと思ってました。 次こそは王道のミステリーが読みたいです。 | ||||
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今ではある程度知られた史実ではありますが、それを単に事実を追うだけで再現するのではなく、その当事者たちの心理にまで分け入って、見事な人間ドラマにまとめあげているところに驚嘆し、豊かな読後感を味わうことができました。さらにロナルド・キーンという人物を登場させ、アメリカ側からのドラマも組み込んでいるところも斬新だと思います。是非この時期読むべき本としてお勧めします。 | ||||
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松岡圭祐さんの作品ということで手にしたこの作品は、一言で表現できない深いものでした。 題名を見た時は終戦の日にまつわる話かと想像しましたが、それより2年前の同日に決行された救出劇。 壮絶なドラマが繰り広げられ、人としての選択があったからこその終戦の日につながっていったことを 知り、心が大きく揺さぶられました。 語り継がれるべき歴史の背景を知ることが出来、この作品に出会えてよかったです。 そして何より、こんなことがこの先起こらないようにするためにも戦争のことをもっと知るべきであり、 私にとってこの作品はその礎のひとつになったことは確かです。 | ||||
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外務省職員の筒井が上司から渡された英文の書類には、日本人を危険民族とみなし、戦後、武力による制圧を予定してたアメリカが、終戦2年前のドナルド・リーン氏の報告をきっかけに緩やかな占領計画へ変更した旨が記されていた。どのような出来事に対する報告だったのか上司から調査を命じられ、筒井はリーン氏と接触を図るもうまくいない。そんな時菊池雄介なる人物から届いた分厚い封書には、筒井が知りたかったことがすべて書かれてあった。 アリューシャン列島占領に失敗した日本軍は、アッツ島の守備隊に玉砕を命じ5200人の守備隊を残したままキスカ島も放棄しようとしていた。北方軍司令官、樋口李一郎陸軍中将は、キスカ島をアッツ島の二の舞にさせまいと海軍に働きかけ、木村昌福海軍少将を司令官とした守備隊の救出作戦にこぎつける。柔和な風貌に一見頼りなさが漂う木村少将に樋口は不安を抱くが、一切の権限を託された木村は想像もつかない奇策で作戦を遂行しようとする。 第二次世界大戦と言えば、一億総玉砕、神風特攻隊など過激で人命を軽視したワードが際立つイメージだったが、このようにキメの細かい作戦もあったのかと驚いたし、軍人と言っても様々なのだということが伝わってきた。安全な場所から無謀な作戦を命じる大本営への批判もうかがえるところもあり、百田尚樹氏の『永遠の0』を思い出させる。特に印象深かったのは短時間で救出するために兵士に取らせた行動で、それを進言した者、許可した者、説得した者、泣く泣く従った者たち、それぞれの思いの強さに熱いものがこみ上げた。 この戦争がいかに無益であったかいかにおろかであったか、作品中そこかしこで登場人物たちの声として書かれている、明らかに反戦を主張する作品だ。けれど、冒頭シーンが現代だったにもかかわらず現代目線で戦争を語ることなく終わっていることから、政治的な色は見えてこないと私は感じた。対して縄田一男氏の解説はやや節操がないように思え、それが残念だった。講談社がなぜこれを採用したのか作者がどう思ったのかは多少気になるものの、解説によって作品の評価は変わらない。けれど解説を先に読んでいたらこれを手に取ることはなかったかもしれない。 「願わくは、これが最後の戦争とならんことを。自分にとっても、日本にとっても、世界にとっても」という樋口中将の言葉が強く心に刻まれた。 | ||||
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途中涙で読めなくなる そんな本でした。 近くで蝉が鳴いています。 | ||||
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こんなに清涼感に溢れる戦争小説は産まれた初めて読みました。 凄惨な場面もあるのに、なんて清々しいお話なんだろう! と本当にびっくりです。もう後が無く自決しか無いような人生の終点とも思える場面において、見え隠れする家族や自分が率いる部下などへの思いやりがたくさん詰まった一冊だと思います。 島で窮地に追い込まれた全員が自決してしまいそうで、読んでいてはらはらしましたが、部隊を率いた隊長も隊員も付随してきた記者の気持ち全ての連携が上手くいったと思います。悲しい思いも背負うことになりますが、上に立つ人がとても立派だと思いました。 戦争小説といえば、酷い有様や玉砕、特攻隊など無慈悲で悲しいお話が全部と言っても過言ではありませんが、そんな戦争小説のジャンルを1つ増やしてくれたまさに明るい希望が見えるお話で、とても感動しました。 有名な戦艦や駆逐艦、作戦名などの名前も随所にでてくるので、歴史の時間軸的にもとてもわかりやすい作りだと思います。 戦争のあらゆることは次の世代に伝えていかなければならないと思いますが、そんな中、こんなお話もあるんだよとぜひ多くの人に読んで欲しいと思いました。 | ||||
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本書の題材であるキスカ島撤収作戦は過去に一度、「太平洋奇跡の作戦 キスカ」という形で映画化されており、私も子供の頃にテレビで見た記憶がある。 それ故、キスカ島撤収作戦のことはある程度は知っていた。 が、本書を読んで思ったことは、本書に基づいて、再度、映画化して欲しいということである。 本書の登場人物は一部は仮名であるが、ほとんどが実名で出ている。 仮名であるアメリカ海軍通訳官「ロナウド・リーン」がドナルド・キーンであることはすぐにわかる。 こういう史実は広く知らしめるべきだと切に願う次第である。 | ||||
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