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火車
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火車の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.96pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全373件 61~80 4/19ページ
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10年前に読んだことがあるのですが、三浦友和さんの朗読が気になってオーディブル版を購入しました。しばらくは静かであっさりとした朗読なのですが、真実が明らかになるにつれ緊迫感を増し、自分が謎ときをしているような臨場感に引き込まれていきました。サスペンス好きの方はハマると思います。 | ||||
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ただ幸せになりたかっただけなのに。この言葉がとても印象に残りました。ますますカード化する社会、現金ではなくカードでの決済なので、使った感覚があまりないのかもしれません。最初の出だしは少額なので膨れ上がる意識がありません。限度額こそ低くなったもののこれからのキャッシュレス社会にはまだまだ問題がありそうなことを教えてくれた作品だと思いました。 | ||||
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足を銃で撃たれ、休職中の刑事・本間が、亡き妻の従兄弟・和也から、彼の婚約者が失踪したことを相談されてからの約3週間を描く小説。 作者の小説は初めて読んだが、微細にわたる情景描写が秀逸で、一言で言えば、玄人受けする小説。 さらに本作は何度も読み返したくなる魅力がある。 例えば、1回目は筋を追う読み方をして、2度目からは結末がわかった上で、本間が新城喬子に迫っていく過程を確認しながら、同時に丁寧な情景描写を味わいながら読むなど。 エピローグをばっさり省いた終わり方には賛否が分かれるところだが、こうしたところも玄人受けする所以だ。 火車との題名が「火の車」を連想させるとおり、クレジットや借金地獄~破産といったテーマを扱っているところは、平成初期という時代性もあるが、 「あたし、ただ、幸せになりたかっただけ」 「彼女の身に起こったことは、ちょっと風向きが変われば、あなたや私の身にも起こり得ることだった」 との表現にあるとおり、一見、豊かに見える現代社会にぽっかり空いた落とし穴は、今でも様々な形で存在することを考えると、一定の普遍性をもったテーマであると思える。 そのうえであえてツっこむとしたら、身内とはいえ、フリーライターに顧客の個人情報を開示する弁護士や、元従業員の履歴書を簡単に開示する今井事務機社長やローズライン片瀬なども、個人情報保護が叫ばれる今の時代では全くリアリティに欠ける。 また、関根彰子が住んでいた「コーポ川口」に、犯人との数少ない接点である「ローズラインの段ボール」や「みどり霊園パンフレット」をわざわざ置いてくるというくだりは、重要な伏線とはいえ、用意周到な犯人像からすると違和感が残るので、★1つ減点。 | ||||
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この作品ではカードローンによる自己破産について学ぶことができた。特にカードローンに陥ってしまう、当人の心理とはいかなるものか、ということがわかりやすく書かれている。 本作品の犯人は用意周到なしたたかさを持っている。主人公である休職中の刑事が、痛い足で歩き回って関係者にヒアリングを重ねて、犯罪の実態や犯人のプロフィールが少しづつ明らかにするところが、非常にうまくできていて、なかなか本を置くことができない。 断片をつなぎ合わせて犯人の実像が明らかになり、最後に犯人と対峙する瞬間までの盛り上がりは、読んでいてもかなり高揚する。特に有力視していた犯罪にはアリバイがあったことが発覚して行き詰まりを感じた辺りから後の新展開で、欠けていたピースが次々とはまっていく場面はスピード感もあって非常に面白い。 犯人と被害者の境遇に類似点を儲けたこと、犯人を取り巻く人間関係の寂しさに対して主人の家庭や友人との交流の暖かさの対比も効果的だった。 | ||||
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仕事、探偵、金融、法律、人情、男女の話が折り重なる。宮部みゆきはおもしろい | ||||
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このレビューを書くために4回目を通読しました。何回読んでも面白い小説です。 平成のミステリーでもベスト3に入る名作です。 今回は過去に読んだ時と別の視線で読みました。 逃亡するヒロインの過去が可哀想過ぎて伊勢のボンボンが証言する下りは泣きそうになりました。少し彼女に思い入れしてしまったかも知れません。 途中、弁護士が語るカードローンや消費者金融の実態など結構経済事情を解説しているなど、単純なミステリー小説とは次元と違う面白さがあります。結局状況証拠しか掴めていないにも関わらず、ヒロインが元々被害の本命になるはずだった女性と面会する場面、銀座のレストランなどの設定など女流作家らしい気配りの作品だと思います。 この作品は著者がファンである松本清張の影響をもろに受けている作品で、「砂の器」では父親のハンセン病の過去を消すため、「ゼロの焦点」では赤線で働いていた過去を消すために起こした犯行を紐解くように追って行く刑事を描いているが、本作は失踪したヒロインを状況証拠を明らかにしながら追っていく休職中の刑事を描いていて、聞き込みによる解明の一つ一つのプロセスが物語を面白くさせています。 また数年後に必ず読みたいです。 | ||||
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もう何年にもわたって何十回と呼んでいる作品。自分の中でダントツ一位の小説です。 だいぶ今更ですが、自分のレビューを書きたいと思います。 ーーーーーーー本の内容を含みますーーーーーーー 自分が初めて読んだときに鳥肌が立ったのが、 社名は「ローズライン」だった。 の1行。 ローズラインてどっかで聞いたような・・・ 前に戻ってみると、あーーーここで出てきたんだー。関根彰子と新城喬子が繋がったー と思ったら鳥肌がブワーっと湧き上がってきたのをまるで昨日のことのように思い出す ことができます。 ラスト、結局新城喬子に一言もしゃべらせないのもまた鳥肌でした。 絶対に蛇足になるし、読んだら読まなかった方がよかったと思うんだろうけど、 どうしても思うのは、新城喬子の「声」を聴いてみたいということ。 本間氏が復職し、新城喬子の事情聴取をする中で新城喬子の「声」を聴くことに なるのかな?そんな外伝(?)を読んでみたいと思うの半分、でも絶対に味消し になるから読まない方がいいよなぁと思う気持ち半分の狭間で、定期的に 火車を読み返しています。 評価の低い方の評価にみられる「冗長だ」、「無駄を省けば半分にできる」といった、 本筋と関係ないところ(蛇の脱皮の件とか、碇氏の扱っていた殺人事件などですかね) も自分には物語に深みを与えるスパイスのようで、全然読んでいて長い、無駄だとは 思わなかったです。 余談ですが、自分の大好きな喫茶店に南千住にある「カフェバッハ」というお店があります。 南千住駅徒歩10分くらいなのですが、その途中に火車にでてきた「泪橋」(泪橋交差点) があります。火車ファンの方はぜひ、カフェバッハへ行かれてみては? コーヒーがおいしいのはもちろんのこと、手作りのケーキがすごく美味しいですよ。 最後に、大好きな作品ですが、自分の中でのつっこみどころを何点か。 ① 10歳の智が大阪球場のことを語る長台詞 他の低評価の方も書いていましたが、これはさすがに10歳の台詞にしては、 難しすぎるし、長すぎない?って思いました。 ② 野村一恵に関根彰子のアルバムを送ったこと さすがにこれはいくらなんでも危なすぎない? 野村さんが警察に、取りに来ないんですって相談するかもしれない って想像したら実行できなさそうだけどなぁ。 頭を校庭に埋められないのと同じくらいリスクあると思いました。 ③ 本間氏の膝の急回復 最初傘を杖代わりにヨチヨチ歩くのがやっとだったのに、 その後大阪行ったり、伊勢行ったりと膝が大活躍していると思ったものです。 これらも含めて、やっぱり火車がナンバー1です。 | ||||
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非常に重いテーマを扱いながらスラスラと読み事ができます。 クレジットカードによる破産を丁寧に説明する場面が特に印象に残りました。 普段何気なく使用しているカードが使い方次第でこんなに怖くなるとは…。 犯人の女性の人生の描写が絶妙ですね。 悲惨な人生ながらも同情することは難しい。 作者の信じられないバランス感覚に脱帽です。 物語が進むにつれて情報が明らかになっていきますが開示のタイミングも完璧。 段々と犯人に近づいていく感覚を味わえます。 非の打ち所がない小説です。 | ||||
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一緒に彼女を追いかけている気分があじわえる。 とてもかっこいい終わり方でぞくぞくした。 | ||||
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あまりミステリーは読みませんが、ゆったりとした展開で失踪した美女を追う話で、それぞれの人物に味があり面白かったです。随所に散りばめられたレトリックも良かったです。え、そこで終わっちゃうの?って感じだったので、願わくば、続編として彼女の独白が読みたい。 | ||||
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読後、しばらく放心状態でした。 ものすごい小説です。 初版は平成4年で、コンピュータに関する描写などは、若干時代を感じますが、書かれている内容は全く古びていません。 幸せになりたい、けれどなかなかすぐにはなれないという人には、共感必至。 人物の、特に女性に関する描写が秀逸で、女性の良い面も悪い面も、しっかり書かれています。 また、クレジットカードの危険性について詳しく書かれているので、学生さんに勧める声も多いとは思いますが、私は30代以降の、いろいろな経験を積んだ方に読んで頂きたいです。 (私自身、10代で読んだときよりも、30代になって読んだときの方が、味わい深かったので) 骨太の小説を読みたいという方に、おすすめです! | ||||
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この「火車」をいったい何回読んだことか。 この小説を真似する人は後をたたないが、こういうトリックを考え付いた宮部みゆき先生はやはり天才である。 宮部作品は、読む力を養うにはとても良い。 テレビや映画では味わえない、自分だけの読後感、これは読んだ人にしか味わうことが出来ないだろう。 | ||||
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しいちゃんも新城さんもかわいそうすぎてつらい。 ことが判明してゆく経緯が複雑で筋を追っていくのも大変でしたが、これを文章だけで表現するってすごいですね。長いですが、引き込まれます。事件の当事者たちの直接の目線での記述はないのですが不思議なほど当事者たちの心情が想像されました。どうやってやっているんでしょうね?同種の筋書きで、対照的と呼んでよいほど当事者の心情をこれでもかと書き綴ってるものとかありましたけど、そうしたものよりよほど伝わるものがあったように思います。 | ||||
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ある女に殺人の容疑がかかり、休暇中の刑事が女を追いかけていくと、その女は過去に親の借金のせいで壮絶な人生を過ごしていたことが判明する。そして、女はそんな人生をやり直すために別人になり替わろうと、本人を殺していた。 犯人の女は、過去に壮絶な人生を過ごしていたにも関わらず、そんなことはみじんも感じさせない人物だった。自分がもしその立場だったら、だったらそんな風に生きていけるか。また、女は人生をやり直そうとして、借金取りからのがれながら婚約などもしていたが、婚約者は彼女の過去を聞くと、また、借金取りに見つかるなどすると、彼女の人生を受け止められなくなり彼女の前から去っていく。自分が婚約者の立場だったら、どのような態度をとるだろうか。 犯人に迫っていく、サスペンスとしてのストーリーもとても面白かったですが、犯人の人生の描き方も素晴らしく、思わず犯人に感情移入してしまうと同時に、自分がいかに恵まれているか思い知らされました。一晩で読み切ってしまいました。 | ||||
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淡々として起伏に乏しい展開だが、身につまされる話で異様な迫力を感じ、この大冊を一気に読まされた。かなり時代を感じさせる古い内容もあるが、クレジットカードの乱用や見通しの甘い住宅ローンで身の破滅を招くのは今でも十分あり得るし、個人的には背筋が凍るのを覚えた。犯人を執念で追い詰める過程の執拗な捜査の結末を何もわからないままに終わらせる手法は、読者の想像力を喚起して巧み。宮部みゆきの小説作りの腕だ。 私たちの身近にポッカリ空いた、現代日本の闇を執拗に描いた迫力は大いに賞賛に値すると思うが、気になったのは誰にも悪意を感じられない人間の描き方。結局、取り立て屋が一手に悪を引き受けているわけだが、こちらは逆に「鬼」の一言で片付けられ、生身の人間ではないかのようだ。名作なのは間違いないが。 | ||||
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著者の初期の代表作ともいえる本書を読んだ時の夢中になった思いは、今でも思い出すことができる。他人に成り替わるストーリーは古くからあるがその詳細な方法と、カード利用による自己破産の背景をミステリーの手法で鮮やかに描き出しているお薦めの傑作。 | ||||
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すごく面白かった 最後犯人と出会うシーンで終わりますがその前に待ってるあいだ主人公が犯人と何を話そうというシーンがすごく主人公に入り込んでしまいました それと保というさいご犯人の肩を叩くキャラがいますが被害者の幼馴染です。 主人公サイドの唯一の間接的ではあるが被害者です。そのキャラは幼馴染を殺したであろう犯人たいして最初は悪意を持ってました ただ終盤に犯人も殺しといてなんですが被害者以上な地獄を持っており保というキャラも犯人対しては悪意のある発言は潜めてます 犯人はどうしようもないほどの孤独を持っておりこれは私の妄想ですが被害者の唯一の理解者たる人間だったのでしょうと思います 被害者も借金地獄で弁護士に幸せになりたかっただけなのにというフレーズが犯人にかぶり主人公達たちは多分それがわかってるんでしょうね。尋ねるより聞いてあげたいと言ってます。 私もそう思いました。犯人は人を殺してます、刑も下るでしょう、それでも犯人に幸せになってほしいと思いました 今まで何人かの男達が犯人の孤独を守ろうとしたがそれでは足りず、 全くあったことのない主人公達が犯人を追いかけ続け彼女の正体を捉えわかってあげることができ彼女を孤独から救ってあげれる存在になりました。 ps ぶっちゃけ被害者って死んでるんですかね? 途中別の場所で生きてると思ったんですが最後学校行ったのを聞いてやっぱり死んでるのかなっと思いましたが生きてる説0? | ||||
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約四半世紀ぶりに手に取った作品。題材は当時のクレジットカードや消費者金融の闇ですが、これはキャッシュレスがより一層進んだ現在にも当てはまる恐怖を突いていると改めて感心しました。幾重にも張り巡らされた伏線、心理描写の巧みさ、多くの登場人物の設定。どれも流石の宮部女史らしく複雑でありながら読者を惹き付ける要素がふんだん。宮部作品未経験者にはおすすめの一冊。 | ||||
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この本に出会って、宮部みゆきさんにはまった 夕方から読み始めて、止まらなくなり、飲まず食わず、翌朝読み終わった 読者の想定をはるかに超えてゆく展開に、鳥肌が立つ 元刑事が追っていく女性、犯罪者でありながら、最後まで自分の人生を捨てたくなかった、諦めたくなかった 誰も助けてくれない、追い込まれながら、必死に犯罪を重ねていく姿に自分だったら・・・と考えた 最初から最後まで手抜きなし!宮部みゆきは天才 | ||||
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許されないことだけれど容疑者の過去に同情せずにはいられない主人公の心情の変化がおもしろく描かれている。 | ||||
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