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火車



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【この小説が収録されている参考書籍】
火車 (新潮文庫)

火車の評価: 3.96/5点 レビュー 517件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.96pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全373件 261~280 14/19ページ
No.113:
(5pt)

秀逸!!!

初めて読んだのは8年くらいまえだったけど、それから何度読み返したことか。
作品の土台から心理表現もろもろ、本当に宮部みゆきは天才だと思った。
一番好きな作品。
主役の喬子が最後の最後まで登場してこず、話の流れはひたすら彼女を「追う」形になっているけれども、全然冗長にならず全てが面白い。
文庫のあとがきにも書いてあるけど、直木賞とれなかったのが不思議でしかたない。
火車 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:火車 (新潮文庫)より
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No.112:
(5pt)

好景気に浮かれているときこそ読む価値あり

 高田純次さんがラジオで「是非映画化したい」と言っていたので、再読しました。上手いですよね。クレサラ被害という社会事象を物語に構成していく技法が。「理由」や「模倣犯」にも共通していますが舌を巻くほど上手く、しかし私も小説を書いてみたいと思わせるよう親近感をもたせています。
 驚くべき事に、主人公である「彰子」は一言も発していないのですね。伝聞でなく実際に姿を現すのもラストシーンのみ。しかし、物語は常に「彰子」を巡って進んでいます。休職中の刑事、本間と養子の智、同僚や友人達とのやりとりを楽しんでいるうちに、「火車」はまっしぐらに結末に進みます。
 過去が明らかになるにつれ「彰子」への思いを募らせてきた読者は、そのとき涙をこらえてしかし安堵することでしょう。逃亡の終わりが救いのある読後感を与えてくれるでしょう。
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No.111:
(4pt)

いつか読みたいと思っていた作品

いつか読みたいと思っていた、宮部みゆきの代表作。確かにおもしろい。一人の女性が「なぜ?」別の女性になりかわろうとしたのか、個人的にそこが一番興味をそそられ、読み進めた感じ。
様々な証言、事実から少しずつ知りたい実像の絵が結ばれていく流れが絶妙で、読むほどに興味が駆り立てられる。そして最後のシーン。ふっと一気に溜まっていたものが、風船にいっぱいの空気を音もなく一気に抜けるような思いだった。
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No.110:
(5pt)

社会派推理“小説”

社会派推理小説は好きではない私ですが、社会のいろいろな矛盾や問題を取り上げつつも、宮部みゆきの小説は、あくまでも細かな人間心理の描写(得てして長くなるのはそのためでしょう)が紡ぎ出す物語の面白さによって、それほど説教臭くはありません。もちろんミステリーとしての謎と、その解決はあるのですが、論理的に謎が明かされるカタルシスというものはなく、謎が1つひとつ解きほぐされて行く過程で生まれるドラマを追うのが宮部小説の楽しみ、といえるのではないでしょうか。“推理”小説ではなく、推理“小説”ですね。もちろん、解説にもあるように、カード社会、ローン地獄に陥るプロセスに関しての経済小説、教科書としても充分に読む/勉強する価値のある本です。
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No.109:
(5pt)

一番好きな作品です。

以前読んだ作品ですが、この夏もう一度読み返してみました。やはり面白い!最後の最後まで直接は登場しない主役。その女の過去から現在まで調べていくうちに、ついつい目が離せなくなってしまいます。特に元のご主人が語る図書館でのエピソードでは、鳥肌が立ちました。真に迫ってます。ラストもいいです。このあと、いったいどうなったんだろうと言う気持ちと、きっとこうなったんだろうなという、ふたつの気持ちが今もぶつかり合っています。
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No.108:
(4pt)

美少年は登場しませんね

これの前に読んだのが模倣犯だったのでさすがに楽に読めました。弁護士さんの講釈は物語の中では冗長だと思うけどためになります。短編的なラストで意表をつかれました。何も決着してない気がしますが、この小説はこれでよいのかなとも思います。あとは読者次第というか...
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No.107:
(4pt)

哀しい名作

哀しい名作。休職中の刑事が、親戚の若者から頼まれたのは、失踪した婚約者を探すことだった。苦労して婚約者の知り合いを見つけ出して話を聞き、最後に写真を見せると…「別人です。あなたは別人の話をしている」。もはやただの失踪事件ではなくなっていた…カードやサラ金地獄を背景に描かれる、現代の人間の悲劇。読み終った時、言葉に出来ない割り切れなさを感じた。哀しいようないらだち。それは何だったのか。本当に悪いのは、罪を犯した犯人ではなく、その人を犯罪へと追い込んだものたち。しかし裁かれるのはいつもその人だけで、犯罪へと追い込んだものたちは、その後も、何も変わらずに続いていく。一体、誰が彼女を責められるのか。誰も彼女を救えなかったのに。ちょっと冗舌なのが気になったが、おすすめです。
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No.106:
(5pt)

ベストセラーには訳が或る

ベストセラーになるべくしてなった感。600ページ近い大作だけれど、一気に読ませる勢いがある。解説者も直木賞におしている。カード破産者を題材にしていて素材も面白い。結末で真犯人を見つけて会うところまでで終わっていて、余韻の持たせ方も巧妙だと思った。
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No.105:
(4pt)

非常にスリリングです

カード破産についての説明部分でやや冗長かなと思う部分はありましたが、全体を通して非常にスリリングな物語が展開されます。宮部女史特有の社会的に弱い立場の人たちに視点を向けた暖かい文章も健在で、感情移入もしやすいのではないでしょうか。宮部女史の文章は非常に読みやすく、展開も早いので飽きにくいです。小説好きの人はもちろん、普段あまり本を読まない人にもお勧めできる一冊です。
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No.104:
(5pt)

600ページが6時間で読める

普段はこういうサスペンスやミステリーという類を読まないのだが、火車にははまりすぎました。約600ページの文庫本で、あまりにも分厚すぎたため、買ってから約一年くらい手に取ることはなかったのですが、いざ読み出すと、一気に六時間くらいで読んでしまいました。先が気になって途中でやめることはできませんでした。話は借金苦で苦しみ、決して幸せとはいえない人物が、借金苦から逃れ、自分の過去を捨て、他人の戸籍を盗み、その人になりきってすごそうとするもの。犯人を捜す推理の展開にも興奮を覚えたが、そういったミステリーとしての楽しみ方だけではなく、現代におけるクレジットカードシステムに対する警鐘でもあり、そのリアリティある社会問題を取り上げているところも、この作品の価値を高めていると思いました。とにかくすごい作品です。ぜひ読んでみてください。宮部みゆきの別の作品を読んでみたいと思える作品でした。
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No.103:
(5pt)

超絶技巧

間接的に薄ぼんやりとしか浮かんでこない関根彰子の人間像。薄ぼんやりとしか浮かんでこないので、逆にこちらが補完して感情移入していくため凄味すら感じてしまう事ができる。作者がこれを狙ったかどうか分からないが、そういった人間像の部分は関根彰子の細部であって、人間の細かい感情描写は宮部みゆきお得意のもの。それを営々と積み上げていったこの作品はまさしく傑作だと思う。そこまでして描いたのに、読者を最後まで隔靴掻痒させ続けるのは、関根彰子を包む薄ぼんやりした霧が少しは晴れたが、読者はそれでもまだ依然霧の中にいるからである。謎というものは詰まるところ、答えを知らない私たちの中にあるという事を、久しぶりに痛感させられた作品だった。
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No.102:
(5pt)

「クレジットカードの怖さを知りますよ」

何でこの作品が映画化されないのかが不思議ですがまぁ、そのうちなるでしょう。と信じてます。クレジットカード関係のストーリーですけど犯人に追いついたようで追いつけない緊張感の裏で、個々のキャラが実に個性的で良かったですね。宮部作品の中でも非常に読み易いんじゃないでしょうか。絶対お薦めです。
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No.101:
(5pt)

余韻の残るラスト

現代の地獄、人間の業や決して悪人ではない人間の何とも言えない醜い部分、ドロドロとした心理をあざやかに描いています。
余談ですが、私は宮部作品は火車から入ったので、宮部さんは業や情念を描く作家なのかと思っていたら、他作品はもっと軽妙な感じだったので驚きました。
それらの作品も面白いんですが、火車くらい怨念を感じる作品もまた読んでみたいです。
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No.100:
(4pt)

この1冊で宮部ファン

 宮部さんの小説には,押しつけがましい説明はなく,何気ない会話から事件の背景などを読み取れます。とても自然にすーっと入ってきます。宮部さんの小説の中の会話は,現代人が忘れかけている,あるいは気がつかない人情味に溢れています。この小説でも,子供達との会話が,ほのぼのとして,とても優しく,救いようのない犯人と被害者の状況とのコントラストになっています。この1冊で宮部ファンになりました。
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No.99:
(5pt)

最高傑作

90年代散文小説(ミステリーだけでなく)の最高傑作のひとつであり、一人の作家が一生に一冊書けるかどうかという作品だと思う。 特に優れているのはその疾走感と余韻である。 疾走感はいわばミステリーの必須品のひとつだからともかく、すばらしいのは余韻だ(いや、疾走感なくして余韻もないかもしれない)。 余韻こそは虚構の醍醐味だろう。この本には読み終えたあと、まるで時計の文字盤から数字がひとつ、とつぜん消えたかのような喪失感が残る。それでいて時計は、変わらずちくたくと時を刻み続けている。その音を聞きながら、読者は時計の消えた数字は「13」で、それは本来無かったのだ、ということを思い出す。そして一つの世界に暖かく包まれながら、その世界から追い立てを食う寂しさを味わうのだ。 余韻というものをここまで実現した推理小説を、僕はほかに知らない。
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No.98:
(5pt)

現代社会の恐ろしさ&誰もが陥る怖さ

本書「火車」は、カード地獄の事です。誰もがカードで決算をする今の時代、そして、気づかないうちに、たくさん買い物をしてしまっている…そんなお話です。カード地獄から逃げる人物とその心情をリアルに描かれてます。この本を読むと、カードでお買い物をする時に「今月いくら使ったっけ?」って自然と考えてしまいます。
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No.97:
(4pt)

宮部みゆきの代表作

宮部みゆきと言えばミステリーやSF、時代劇と言った幅広いジャンルで活躍している人ですがこの「火車」という作品は宮部みゆきのミステリー世界を堪能するのにもってこいのように思います。どことなく淡い感じ、しかし背筋を凍り付かせるような迫力があります。僕はこの一冊を期末考査前だというのに夜中まで勉強もせずに読んでしまいました。さてカード地獄という現在では一つの社会問題(?)を題材としたこの作品。犯人を最後まで憎みきれない、そんな作品です。宮部みゆきの小説ではいつも最後の終わり方が気にくわなくて少しがっかりしてしまう僕ですが今回は余韻を残し、かつこの後どうなるのだろうと想像させる感じで上手く締めくくれているのではないかと思います。宮部みゆきをまだ読んだことのない人、ミステリー小説を読んだことのない人、または読書人にまで多くの人が楽しんで読める一冊だと思います。
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No.96:
(5pt)

読後にいろいろ考えました

ゆっくりとした滑り出しから、後半に従って読むスピードがだんだん早くなっていきました。特に後半の数十ページは、どうなるどうなる?って感じでドキドキしながらページをめくりました。読後にいろいろ考えさせられます。特に追って行く女性のことを・・・見方によっては、消化不良的な終わり方でしょうが、通常なら不満を覚えるこのラストを逆にこれで良かったと思ってました。実際にこんな人生をおくっている人が、どこかにいるような気がして妙に感傷に浸ってしまいました。宮部さんの作品はこれがはじめてですが、しばらくはまりそうです。
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No.95:
(4pt)

カタイ、、、

 カタイですね、オモシロさは保障できる、という数少ない本。おまけに作者は、女性らしからぬ力強い筆致でぐいぐい、人間の奥底にあるどろどろしたものを掬い取って見せてくれて、なんといってよいか?脱帽です。 状況説明などもあいまいさをユルさず、くどいまでに現実的。う~む、こりゃ平成の松本セイチョーだわ。現代版「ゼロの焦点」みたいな印象です。
火車 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:火車 (新潮文庫)より
4101369186
No.94:
(5pt)

別人になれたら・・・

今話題のクレサラ問題に興味のある人は必読。破産!?失踪!!とぐいぐい引き込まれる展開の素晴らしさに圧巻。履歴書を偽ってでも、殺人しても別人になりすます。自分以外の別の人間にどうしようもなくなりたい。そんな事ができたら…。とにかく、面白い!!夜更かしして一気に読みました。
火車 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:火車 (新潮文庫)より
4101369186

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