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火車



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【この小説が収録されている参考書籍】
火車 (新潮文庫)

火車の評価: 3.93/5点 レビュー 538件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.93pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全385件 241~260 13/20ページ
No.145:
(4pt)

まさに蟻地獄

忽然姿を消した女、その女を捜しているうちに彼女は他人となりかわっていた事が判明する。
何故彼女はそうしなくてはならなかったのか・・・
借金地獄を背景に複雑な人間関係が浮かび上がってくる。
これほど登場人物が多いのに、すべてがいきいきと個性をもち見事に描かれている。又非常に重いテーマであり、恐ろしいローンにまつわる現実や、借金地獄にはまりこむ人々の心理などが淡々ではあるが、実に詳細に描かれている。
厳しい社会の現実の中、人と成り代わってまで生きていこうとするしたたかな女も、彼女の内面が語られることはないが、刑事の調査がすすむにつれ、その姿は浮かび上がってくるが、それでも悪人とは感じられない。
ラストがかなり肩透かしになってしまった観がある。それが非常に残念である。今度は女を主人公にした外伝を期待したい。
やはり宮部みゆきは上手い作家だ。
火車 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:火車 (新潮文庫)より
4101369186
No.144:
(5pt)

なぜ直木賞とれなかったのか不思議なくらい

一言でいうと、傑作です。
重いテーマをこんなに情感と悲しみと人間の性を感じさせる作品はなかなかありません。「砂の器」以来かも。
行方不明の女性を捜している過程で、いろいろな事が分かっていく・・
はじめは話がどう流れるか検討つきませんでしたが、
「誰を捜してるか」にピンスポットが当たった時点で、
読んでいる私も、主人公たちと一緒の気持ちになり
「早く捜してあげなければ」と思っていました。
めぐりあえたシーンでは、安心感と恐ろしさと、憐憫と悲しいくらいの情が沸いてくるのを感じました。
何度読んでもこの感動は薄れません。
「理由」よりこっちのほうがだんぜんオススメです。
なぜ火車で直木賞とれなかったのかが本当に不思議です。
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4101369186
No.143:
(5pt)

好きな女性が他人になりすましていたら?

結婚する女性に、クレジット・カードを持たせようとするが、カードが作れない事を女性に伝えると、女性が行方不明になってしまう。好きだから、警察の仕事をしている知り合いに、女性を探してほしいと頼む事から、話が始まります。
次々と女性の事を調べて行くにつれ、女性の辛い過去が明らかに・・・。簡単に作れる、クレジット・カードから、多重債務になり、自己破産したくても出来ないようになってしまったら・・・
とっても考えさせられる話で、自己破産についても勉強になります。話を読んでいて、大阪の「難波球場」が出て来たから、嬉しかった。
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4101369186
No.142:
(5pt)

強烈なメッセージが伝わる名作

どうしてもこの作品を書きたい、
どうしてもカード社会の不条理を世に問いたい。
そうした筆者の強烈な思いがしっかり伝わってくる渾身の一作。
一流のエンタメ作家・宮部みゆきとは違う、
「表現者・宮部みゆき」の代表作である。
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4101369186
No.141:
(5pt)

傑作

この著者のSF物やファンタジーも捨てがたくはあります。
ですがエスパーも竜も登場しない本作は、構成といい、中身の濃さといい、宮部作品の中でも屈指ではないでしょうか。
物語の内容は少し重かったです。カード金融社会の裏とか自己破産といった話は、決して他人事ではなく・・・身につまされるテーマというのもありましたが、しかしそれだけはなく物語を追う視点の置き方の巧さと、説得力ある文章で最後まで目が離せません。
とくにラストの寸止め感覚がお気に入り。
一気に読んでしまうことをおすすめします。
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No.140:
(5pt)

断トツ

すごい取材量だったのではないか?その膨大な情報を魔術のように織り交ぜながらあれよあれよと読ませてくれる。盛り上がるべきシークエンスは容易に頭の中に映像化される。稀代のストーリーテラー・宮部みゆきの真骨頂。「レベル7」「理由」「魔術はささやく」等々良作を多く生んでいるが、本作は別格。作家が人生において一作モノに出来るかどうかの傑作。
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No.139:
(4pt)

悪人がいないと錯覚する

主人公の遠縁の婚約者が失踪したことから始まる追跡劇。
その中にカード破産の悲哀を織り交ぜストーリーは展開していきます。
しかし釈然としない部分もいくつかあり、
その一番大きな部分は犯人さえも被害者として描いているところです。
犯人もまたカード破産の被害者。
突き詰めればそうかもしれません。
ですが犯人はあくまで殺人犯です。
どんな理由があろうとも人一人の人生を奪っています。
その部分さえ仕方の無いことと片付けられたら、
殺された方はたまったもんじゃありません。
ラストは賛否両論。私は追いつくまでが火車の全てと思っていたので、
終盤に向かうにつれてラストの予想は付いていました。
なのであの終わり方には納得ですが、
模倣犯で被害者の立場を丹念に描いた作者とは思えない、
かなり偏った作風だったのではないかと思います。
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No.138:
(5pt)

まさにミステリー史に残る傑作

そこそこの長編だがあまりの面白さに一気に読めてしまう。まさにミステリー史に残る傑作だと思う。自己破産やカードローンなど金融関係の用語が多く、現代の社会情勢をテーマにした内容で難しく感じるかもしれないが、心配することはないでしょう。ともすれば、説明的になる部分も、そこは著者の力量で面白く読めた。後半にかかるとスピード感はアップし、ぐいぐいストーリーに引き込まれていった。そして罪を犯すものにもそれぞれの人生があり、皆必死で「生きている」のだと感じた。ラストシーンはもうこれ以上ないのではないかと思えるほどかっこいい終わりかた。最後の1行まで楽しめた稀有な傑作。
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No.137:
(5pt)

かなりいけてます!

本当にあっという間に読めてしまうくらい引き込まれる作品です。私も半日で読んでしまいましたが、途中で止めることができませんでした。宮部作品はこの作品のような社会的問題を題材にしたものが結構ありますが、一見たいしたことのないような問題なのに、明日にでも自分がその主人公になるかもしれないという感覚があってより一層こわさを醸し出しています。2度読みましたが、いつ読んでも満足できる作品です。一読の価値ありです。
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No.136:
(4pt)

十分満足できました

読む価値あり。10時間ぐらいで一気に読めました。
体調や環境を万全にして、できれば一日で読んでください。
間が開いてしまうと、どっちがどっちだかわからなくなると思います。
説明が長いという批判がありますが、そんな感じはしませんでした。
すべて理解に必要なものです。登場人物も多くありません。
ラストについては人によって好き嫌いが顕著に出るところだと思います。
個人的な感想としては、意外とあっさりと終局を迎えてしまい、
それまで徐々に高めてきた高揚感の始末に困る、といった読後感が残ってしまいました。
それを差し引いても読んでよかったと思えるすばらしい作品です。
ほんの厚さを見て二の足を踏んでいる方も居られると思いますが、
大丈夫です、勇気を持って第1ページを開いてみてください。
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4101369186
No.135:
(4pt)

虚像の平和国家

 この作品は十年以上前に書かれたものですが、ここで暴かれている事実は現代でもさほど変わっていません。ここでは主にクレジット破産を扱っていますが、現代でも消費者金融やヤミ金融で身を滅ぼす人は大勢いるからです。日本は平和な国だなと漠然と思っている人には是非読んでほしい小説です。頭に冷水を浴びせられた気分になります。
 展開手法としては、主人公が被害者や容疑者の知り合いに接触してその人の情報を得ていくわけですが、これがなかなか面白かったです。二人が働いていた時期や職場によって周りの評価もそれぞれ異なっていて、そうした断片的な情報をパズルのように組み合わせることで彼らの実像が浮かび上がってきます。この手法は興味深かったです。しかし難を言えば、固有名詞が多くて頭の中で整理するのが大変でした。
 ラストについては賛否が分かれるかと思いますが、独特の余韻が残っていて私は好きでした。そもそもこの作品は犯人を捕まえることよりも、被害者や容疑者の過去を通して現代社会の裏側を垣間見ることに重きが置かれています。ですからそれが読み取れれば最後のくだりもそれ程違和感がないと思います。
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No.134:
(4pt)

現代の空恐ろしさ

クレジットカードや自己破産をテーマにした、サスペンス小説です。
宮部みゆきさんは、法律事務所に勤めていらっしゃったということですが、
そのときの知識が、本作を執筆する上で十分に発揮されたのだと思います。
ある人物が、ある人物を亡きものにして、入れ替わり、
別の人生を歩むことが、現代では可能であるほど個人というものが希薄になってしまったということを思った時に、空恐ろしさを感じました。
現代の人々が、見栄のために一戸建てを目指したり、
また、自分が人並みであると安心するために必要なアイテムを手にしようとするところから、
自己破産は起こるのだなと、ストーリーを追ううちに感じました。
つまり、そういったステータスを追い求める現代の人々は、滑稽だなと思いました。
本書は、社会風刺にも優れた、質の高い小説です。
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No.133:
(5pt)

幸せになりたかった

幸せになりたかった。
この台詞が重くのしかかってくる。
この作品が出版されたにはバブル末期。日本中の若者が物欲に振り回され、己を見失っていた時代だった。
道徳観が欠落し、拝金主義がまかり通り、国民総ほりえもん状態の狂気のお祭り。それがバブルだったような気がする。
この時代に失ったものは多く、現代の世相を大きく変えたと思う。
祭りに乗り遅れないように!焦りが人を犯罪へと誘い、身の丈に合わない物欲が人格をも破壊しつくす。
この物語の世界は、まさにバブルの葬送曲になっているように思う
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No.132:
(5pt)

人生のリセット

この作品の時代背景は平成初期だが、クレジットに関する本質的な内容は現代も同様だ。
展開は大変面白いが、背景の説明が詳細過ぎて、物語の進行が遅く感じる。
その分、クレジットなどに関する、含蓄のある話を知る事が出来る。
この様な、説明調の作品は、平成初期前後には多かった。
つまり、当時の風味を味わう事が出来る作品だ。
加えて、旅情もたっぷりだ。
本書の骨格は二つだ。
・カード破産
・他人になりすます
展開の面白さには魅了される。
カード破産の実態と心理に加えて、何と、赤の他人になりすますという筋書き。
これは、ある意味、人生のリセットと言える。
それを、どの様にして行ったのか?
終盤は強い緊張感を伴う。
しかも、方法はなかなかリアルだ。
しかし、違法行為は御法度だ。
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4101369186
No.131:
(5pt)

どんな時代にも通ずる一冊です

この小説は辛い時代を過ごした女性が「幸せになりたいとい」と言う思いから、人生をやり直す過程を主人公が紐解いていく物語です。
不可抗力で不幸せになった彼女。幸せになる為に他人に成りすますという選択をします。しかしその道のりは壮絶な人生に始まりに過ぎませんでした。
もし自分も彼女と同じ目にあったら、同じ事をしていたかもしれないと思いました。
生きて行くために必要な糧の用い方を考える良い機会になると思います。
バイトを始めた学生や社会人なり立ての人たちに是非読んでいただきたい1冊です。
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4101369186
No.130:
(5pt)

やっぱりこの本がいちばん!

宮部の本はたいてい読んできた。「外れ」のない著者で、
人物造形も抜群。日本でも数少ないストーリテラーであることは
多くの人が認めるところだろう。
だが、まだ初期の頃、本来ならこれで直木賞を取るはずだった本書が
結局はいちばんだと、読み返してみて改めて思う。
生活に苦しんでいる人などはちょっとシンクロできない面もあるが、
彼女の作品は切なさだけでなくと優しさを常に内包しているので
読後感があまり重くないのだ。
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4101369186
No.129:
(4pt)

共感は難しいけれど・・・でも。

宮部みゆきを読むのははじめてです。
氏の他の作品と比較はできないので、この作品のみのレビューができることはうれしいことだと思ってます。
登場する人物には悪いやつはいません。かといって、人の心象や背景についてとても深く描かれているわけではなくそれに多少不満を持ちながらも、一方ミステリーとしてはどんどん引き込まれていきます。
自己破産や借金地獄、ひとつ間違えば誰にでも起こることなのでしょう。
自分の収入や生活はミギカタアガリで成長していくのだという思い込みや前提はそういった悲惨な状況に陥るひとつのきっかけでもあったりします。
殺人やその他のことで他人を不幸にしてまで、他人になりすまして自分が幸せになる、そのエネルギーはなんなのでしょうか。
私には理解できません。
理解できないのは、そういった状況に陥って突きつけられた経験がないからだと思います。
そういった点では、このミステリーは、自分ごととしては共感できない、でもきっかけさえあれば誰でも陥る可能性があることは理解できる。そういうちょっと距離のある、でも面白い作品でした。
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4101369186
No.128:
(4pt)

引きこまれます

小さな事件をきっかけに、他人の人生に足を踏み入れた主人公が、彼女の足取りを追いながら、社会の裏側、そこから逃れようと必死に生きる人々の姿を目の当たりにする過程を通して、社会の暗黒部分を描写した一作。ちょっとした失踪事件と思いきや、大きな渦の存在を突き止める羽目に陥った主人公と同様、読者も事件に引き込まれること受け合いだ。また、そこかしこに散りばめられた人間ドラマも楽しめる。
カード破産に巻き込まれていく過程を説明する際に、硬い説明文が続く箇所がある。その手の文が苦手な人は、読み飛ばしても問題なし。ただし、個人的には、そういう部分の説明を充実させ、社会に対する警告・啓発的な部分をうまく取り入れている点で、本書を高く評価している。
火車 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:火車 (新潮文庫)より
4101369186
No.127:
(4pt)

たたみかける展開の、社会派人情推理小説

クレジットカードのブラックリストに載っていたことが発覚して姿を消した女の後を追うと、同じ名前の別の女の存在が浮かび上がる・・・。
知能犯のわずかな痕跡を頼りに、推理に推理を重ねついに発見するまでの、たたみかける展開は飽きさせず読み疲れさせない。
さすが宮部というか登場人物が数多いものの一人一人の描かれ方に薄っぺらさがなくドラマ性も十分で泣かせる場面もあり。
彼女の作品の中で一番読み応えがあるし、アイフルや自己破産など昨今の金融問題もからめて今読むのがおすすめ。なぜこの本が映画・ドラマ化されないのかと不思議でならない。
火車 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:火車 (新潮文庫)より
4101369186
No.126:
(5pt)

「社会派ミステリー」の傑作

社会派ミステリには2つの要素がある。
一つは純粋にミステリとしての謎解きの面白さ。
そしてもう一つは社会の影を映し出す鏡の役割。
宮部みゆきはこの二つの要素を兼ね備えた秀作を
世に多く送り出してきている現代を代表する作家だが、
僕は彼女の作品の中でも「火車」が一番だと思っている。
物語は一人の女性の謎めいた失踪から始まる。
そしてそれを追う主人公は彼女の過去を探るうちに、
一つの信じられないような真実に辿り着く。
カード破産、戸籍、家族の形・・・
いくつものテーマが織り込まれながら、
謎解きに向かって進むストーリー。
必読の一言に尽きる。
火車 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:火車 (新潮文庫)より
4101369186

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