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黄砂の籠城



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【この小説が収録されている参考書籍】
黄砂の籠城(上) (講談社文庫)
黄砂の籠城(下) (講談社文庫)

黄砂の籠城の評価: 4.49/5点 レビュー 116件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.49pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全102件 81~100 5/6ページ
No.22:
(5pt)

史実に基づいたエンタテイメント作品

西太后からの宣戦布告により義和団と清国軍と戦う事になった東交民巷の人々。戦闘や大切な人が亡くなって行く場面に胸が苦しくなった。援軍がやってきた時には本当にほっとした。史実に基づきながらも内通者などのミステリもあり、上巻より引き込まれて行った。こんな事件や柴五郎のことを知らなかった私は、松岡さんのこの作品が読めて良かったと思う。
黄砂の籠城(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(下) (講談社文庫)より
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No.21:
(5pt)

重苦しい世界、されどキラリと光るエンディング。

「黄砂の籠城(下)巻」。とてつもない籠城戦を予感させた上巻では、勢いを増す義和団、各国公使館とその駐在武官の特徴、やりとり、そして柴中佐、桜井伍長という人物、杉山の死、千代の境遇、疑わしき人物・・などが描かれていました。
 それを受けての下巻は、かなりミステリアスかつ、壮絶、スリリングな展開になっています。
 清の正規軍となった義和団の猛攻により、援軍は進路を絶たれ、東交民巷は孤立してゆきます。次第にその中の各国公使館は占領されてゆき、応戦するも、日に日に、その領地を狭めるばかり。その都度狭まる東交民巷の地図が掲載されているのは親切でした。
 食料も水も武器も徐々に底をつき、大切な人びとが死んでゆく。そしてそんな中、各国の軍医が毒殺されてゆくという奇怪な事件が起こる。
 カトリックもプロテスタントもただただ祈りをささげるしかない状況。救いははたしてあるのかと・・・。
 柴や櫻井はそのような過酷な状況下でも、礼節を忘れず、冷静に物事に対処してゆきます。
 下巻は推理ものの要素も強く、朝鮮人参店の謎は、「千里眼1巻」を想起させますし、新しい命の誕生や、ラストのクライマックスあたり
は、「千里眼の復讐」再びといった感じです。しかし決して千里眼を歴史ものに移し替えただけでないのは、やはり柴中佐と櫻井を中心に
、日本と日本人の美徳、きめ細やかさ、礼節をドスんと物語の中核に置いているからでしょう。
 ラストの、千代との別れ、柴中佐との別れは、重苦しかった世界観にも、きらりと光るものを添えたと感じました。何か、生きる指針のごときものが結晶化したかのようです。櫻井はやがて柴のような人間になってゆくことを予感させます。日本人としての特質、そんなものは幻想と思うこともありましたが、この本を読んでると、いや、あるのかもしれない、いやある、と思えてきました。1900年に柴中佐という、こんな人物がいたんですね。それを知れてよかったです。
 櫻井達は、初めは命を捨てることで勝利を成し遂げようとしましたが、柴に‶生きようとしていいのだ”と諭されて、変わります。そのことが戦いの勝利へとつながりました。話が少しずれますが、「るろうに剣心」というアニメでも、主人公剣心は、自らを犠牲にすることをやめ、生きようと望みながら、尚且つ人を守ろうとすることで奥義を会得するに至りました。生きようとすることがエネルギーを発するということなのでしょうね。
 上巻の現代における、櫻井海斗が隆一や、柴をどう思ったかに関しては語られていません。それはきっと、死んだ杉山が手にしていた彫り物が示す意味、それが現代まで、現代における日本と中国の関係にまでつながっているから、かもしれません。だからあえて海斗は登場しなかったように思います。
 戦争、ここで描かれている世界は、今の日常からしたら、かなり重苦しい世界です。作品としても、個人的には、ずっと読んでいたいというものではありません。しかし、読むことで見えてくるものは確かにある気がします。

 「黄砂の籠城」上下巻、是非読まれてはいかがでしょうか。

 
 

黄砂の籠城(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(下) (講談社文庫)より
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No.20:
(5pt)

先の展開が気になる展開

あまり歴史小説を読んでいませんでしたが、冒頭は現在から始まりすんなり読み進めていけました。
この内容については詳しく知らずに読み進めていましたが、限られた区域内での国家間の対立や
主人公の人柄等については興味が出てきて先の展開が気になる展開でした。
義和団という不気味な集団や柴中佐と櫻井伍長のやり取りについての描写がすばらしく小説の世界に
スムーズに入り込める様な感覚で読めました。
黄砂の籠城(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(上) (講談社文庫)より
4062936348
No.19:
(5pt)

生きて日本に帰れるのか?ハラハラするスリルを味わえました。

援軍がいつ到着するか分からない中で徐々に義和団に攻め込まれ敷地が狭まっていくスリルが味わえました。
食糧や医療品なども底をついていく。銃の弾も減っていく。内部にいる内通者の存在で互いに疑心暗鬼になっていく。
そんな絶望的な状況下でも日本の軍人として各国のリーダーシップをとる柴中佐と従う櫻井伍長のやり取りに惚れました。
最後まで希望を捨てずに戦う姿は非常にかっこ良かったです。最初はいがみ合ってた他国兵士と協力して難局を乗り切る
シーンも良かったです。とても楽しく読めました。
黄砂の籠城(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(下) (講談社文庫)より
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No.18:
(5pt)

変わらぬ面白さ

著者が、「義和団事件」という歴史的史実をどのように表現しているのか、
興味津々で読ませてもらいました。

従来の作品同様、テンポのいい展開で、重々しい内容でありながらも、
最後は清々しく終結しており、読後感の良さは相変わらずです。

印象的だったのが、ロシア兵との間に、友情(?)らしきものが芽生えていくところです。
二人の共闘シーンには興奮しました。

略図があったおかげで、侵攻状況がとても分かりやすかったですし、
ちょっとしたミステリー要素も含まれているので楽しませてもらえます。

こういった作品を読むと、歴史に興味をもつきっかけになりますね。
黄砂の籠城(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(上) (講談社文庫)より
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No.17:
(5pt)

作者らしい

下巻は上巻に比べて、戦いのシーンが多いため読むのが辛かったが、最後の終わり方は良かったなと思いました。
下手に上巻の冒頭のシーンの続きを最後に持ってこられるより、物語に浸れると思います。

ただの歴史物かと思いきや、所々少ないヒントで推理してく描写があり、あー作者らしいなと感じました。

次回作がミステリーなのか、はたまた新境地での作品になるのか楽しみです!
黄砂の籠城(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(下) (講談社文庫)より
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No.16:
(5pt)

優れている。

籠城中に日本人の規律正しさが描かれる所は、ピーターフレミングらの証言や手記に基づく事実であり、あれを、冒頭で日本人礼賛を否定したのに本編で同じ事をしてるとか言いたがるのは、いったいどこを読んでいたのか腹が立つ。極限状態で日本人の本質が現れると書いてあるし、何より事実である。
黄砂の籠城(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(下) (講談社文庫)より
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No.15:
(5pt)

ようやくこのような小説を出版出来る時代になったのですね。

一番感じたことは、この作者がこのような硬派な歴史大作を書けるとは思ってもいませんでした。今まで、エンタメ小説ばかり書いていたのでその手の作家と思っていました。しかし、そのような思いは読み進めるうちに消えていきました。何より舌を巻いたのは登場人物の価値観が、この手のものにありがちな自己批判がたではなく、当時の人々の一般的な思考で特に状況(清の半植民地状態)を普通に捉えそれを悲劇と感じていない点は素晴らしい。戦後思想を極力排し、人々の息遣いが手に取るように感じられました。相当な資料を調べたうえでこの小説を執筆されたのだと読んでいて強く感じました。当時の北京の状況の描写は実に愉快で生気に満ちています。そして、欧米列強の人々の行動も丁寧であえて侵略的に描かないところが素晴らしい。そもそも、侵略という単語自体が戦後の創作物という点で正確な描写であると思います。端的に言いますと、過去を描いている小説だが、天からの視線を排することにより現代劇のように生命を感じることができる内容でした。登場人物にしても、柴中佐の描き方は人間的で軍人としての任務を全うする一方で、血の通った人間描写があふれていました。当時の清王朝の辛さを描く部分も丁寧で、義和団への芝中佐の思いの描きかたは美しかったです。悪人の集団とは観ていない点を自らの出自と被るからとあえて強く描かないところがいいです。戦いの描写も分かりやすく読みやすい。上下で長い小説ですが、一気に読ませる力がある小説だと思います。
黄砂の籠城(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(上) (講談社文庫)より
4062936348
No.14:
(5pt)

真実はここにあり

敵の攻撃が激しくなるなか日本を含む諸外国の面々が最初に取った行動は漢人のクリスチャンを救うこと。そして、クリスチャン達の犠牲は出さない。これこそ日本人の精神が大きく関わっているのではないかと思います。最初は日本人の事を馬鹿にしていた諸外国の公使や兵達も段々日本の事を認めるようになり、最後はイギリス公使のマクドナルドにまで素晴らしき英雄と称えられ、この言葉が日英同盟に大きく関わっていたなんて日本人の私でさえ知りませんでした。私はてっきり世界の嫌われ物とばかり思っていました。日本人の誇りとともに忘れてはいけない何かを見つけてくれた松岡氏に拍手と喝采を…。
黄砂の籠城(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(下) (講談社文庫)より
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No.13:
(5pt)

新鮮ですね。

松岡圭祐氏の、初?の歴史小説『黄砂の籠城(上)』。なんか新鮮ですね。歴史小説はいつかは読みたいと思っていても、なかなか読むにはいたりません。この作品を機に読むのもいいかもしれません。
 話は列強の三国干渉下の1900年中国。義和団という集団が扶清滅洋を合言葉に、日に日に勢力を拡大する状況。
 出だしは現代から始まります。櫻井という一介の商社マンと、企業の重役チョウの会話。やがてチョウが櫻井の高祖父を知っているというくだりから、1900年へとスライドしてゆきます。
 列強に分割されそうな清、その歴史を考えれば、確かに最近の過剰な中国もわからないではありません。
 しかし話の焦点はそこではなく、その時の日本・日本人の美徳、そして東交民巷を義和団から籠城しつつ死守する、櫻井と柴中佐に置かれています。
 歴史をロマンと捉えることもあるのでしょうが、実際は関本千代が体験したような、悲しみの集積なのでしょう。それを考えると胸が痛みます。が、ちょっと気を取り直して読み進めると、実にこの列強下の北京がさまざまな国が入り乱れ、不思議な様相を呈しているのがわかります。東交民巷の中の各国大使館公使の細かいやり取り(駆け引き、反発、協調など)が興味深いです。そしてその中で日本が浮き彫りになります。
 柴中佐は始めこそ低姿勢すぎる、とか会津藩出身だから、今の政府に本当に従うのか、と櫻井に疑われていました。しかし徐々にその人柄と奥深い才覚を現し始め、各国から指導権をゆだねられてゆきます。
 柴中佐のような上司がいたら、いい部下がたくさん育ちそうですね。
 自我という概念は近代のものだと聞いたことがありますが、櫻井や柴、とくに櫻井のためらいがちなところに、自我の萌芽のようなものを感じました。
 新鮮な作品ながら、この小説の土台はすでに作者の過去作「千里眼」に見られます。どういうことかというと、「千里眼 運命の暗示」が中国が舞台で、そこに出てくる群衆(トランス状態の)が、今作の紅巾と重なります。そういった意味で、今作に選んだこの1900年の舞台はそもそも作家のもとからのアイデアと親和性があったのではないでしょうか・・・。(万能鑑定士Qが飲みやすいジュースだとすると、千里眼はアルコール度数の強いお酒のようなイメージがありますが・・・。)

 さて下巻はどうなるのでしょうか・・・・。

黄砂の籠城(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(上) (講談社文庫)より
4062936348
No.12:
(5pt)

日本が先進国入りのきっかけとなった義和団事件を題材にした歴史エンタテインメント!

義和団事件という言葉は学生時代教科書で見たような記憶しか残っていませんでしたが、明治維新後の政治経済状況に関心があったので、興味を持って読みました。社会正義のためには自己犠牲をも顧みない日本人の行為があったこと、それが伏線となって日英同盟が結ばれたこと、当時の清の状態など多くのことを学びました。中国を世界列強の植民地から救おうと、中国・朝鮮の近代化に向けた政治改革を支援していたのに、その真意が理解されず戦争になってしまった原因は、宗教間の違いが根底にあるのかなど多くのことを感じさせる、一級のエンタテインメント小説です。
黄砂の籠城(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(上) (講談社文庫)より
4062936348
No.11:
(5pt)

歴史小説を越えた名作!

読み出したら止まらない、の一言につきる。一晩で上下巻一気に読み尽くし、心地よい疲労感につつまれながら下巻を閉じた勢いでのレビュー。
黄砂の籠城は歴史小説の枠を超えた、現代を生きる日本人のための規範書である。現代の日本人が失いつつある、惚れ惚れするほどのサムライ魂に溢れた登場人物、中でも柴五郎には畏怖の念を禁じ得ない。
白人優位の列強の中で、東洋の小男と相手にされない日本人 柴五郎が次第に主導権を握りリスペクトされるに至るまでの経緯からは、国際社会を生きる現代の企業戦士が学ぶべき要素が大きい。清国に対して相手の顔を立てつつ必要な情報を上手く引き出しながら自らの手の内は明かさない話術。いずれを取っても現代社会に於いても充分に通用する柴五郎の立ち居振る舞いに感動さえ覚える。外国語に長けていたと言うのも、諸外国から信頼を勝ち取る上で外せない要素である事は言うまでもない。更に、部下である兵士達を率いるに際の体を張ったリーダーシップ。武士道を極めた"侍"と言うタイトルを軽々しく使って欲しくないと心底思うほど、柴五郎は立派な会津の侍である。
かつての杉原千畝同様、海外では知られていながらも、残念ながら日本人の中では歴史の中に埋もれてしまっている日本人は少なくない。柴五郎もその1人である。彼とその部下の業績を語り継ぐのが現代を生きる日本人の使命である。
そのためにも、黄砂の籠城は是非とも映画化して頂きたい!
黄砂の籠城(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(上) (講談社文庫)より
4062936348
No.10:
(5pt)

新しい日本の歴史ここにあり!

とにかく読み出したらページを捲る手が止まらない。
日本の歴史で他国の列強諸国と籠城作戦をしていた事を知らなかったので読んでて驚きの連続でした。特に驚かされたのは櫻井伍長の語学の能力と武官の柴中佐の采配。櫻井伍長は当時の日本人の考えを上手く表現しているし、柴中佐は仲間にさえ途中まではこいつ大丈夫か?て思わせておいて重要な局面では人を導き心をつかんでいくのはまさに能ある鷹は爪を隠すです。しかし、彼らが上手く立ち回れるのは日本人の信頼出来る仲間がいてこそだと思います。諸外国の面々が安全な屋根の上から狙撃して大切な弾薬や松明を失って行くなか櫻井伍長の上官が取った行動は直接松明を拾い投げ、敵の樽に詰め込まれている火薬に引火させる事。この行動は他国には理解できませんが、これこそ上から援護射撃をしている櫻井伍長と柴中佐の事を信頼しているからこそ出来る決死の行動だと思います。特にこの場面は読んでいる私も心の中で櫻井伍長援護射撃頼む!池澤軍曹の決死の行動を成功させてくれ!って祈りました。
今後この日本兵達はどうやってこの窮地を脱出するのかはたして援軍はやって来るのか今から下巻を読むのが楽しみです。
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No.9:
(5pt)

新境地

やはり松岡圭祐といえばミステリーのイメージが強い。というか私自身は作者の作品はミステリーの本しか読んだことがないです。
なのにいきなり歴史物とはとても驚きました!

歴史物は戦争が絡んでくるので、もちろん死者が出てくるし残酷な身体描写がかかれていることが多い。なので私は本でも映画でもあまり戦争物が好きではないので最初はちょっと気が進まなかったのですが、やはりこの作者の本だから読んでみようと思いました。

今上巻を読み終わったところです。
ここまでの感想は、国の為なら死ねる、日本万歳なただの戦争物ではなく、その時代に生きていた日本人のリアルな感情や心情の変化が描かれているなと思いました。もちろんそれらの感情は作者の想像でしかないですが、死ぬことをなんとも思っていないように書かれていたら途中で読むのをやめてたと思います。

上巻は、戦いが激しくなりそうな所で終わっており、この先の展開がとても気になります。
黄砂の籠城(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(上) (講談社文庫)より
4062936348
No.8:
(5pt)

この作品に出逢えて良かった

下巻も一気に読みました。どんどん侵略が進んでいく東交民巷。義和団の勢力は清の正規軍になり、清vs東交民巷に。その中で日本人は希望を失わず、他の国を統率。こんなに賞賛された日本人がいたとは知りませんでした。櫻井さんが最後まで戦ったことがすごく印象的でした。しかし、戦争ほど、残酷なものはないと改めて気付かされた作品でもありました。この義和団事件を知れて良かったです。章子さんとくっつくかと思いきや、章子さん結婚されてたことをすっかり忘れており(笑)妹の千代さんかと思いきや、それも違うみたいでした。
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4062936771
No.7:
(5pt)

ちょっと心配だった。でも注文して正解

千里眼、万能鑑定士からの読者です。今回は中国が舞台の歴史小説ということで、注文するのはちょっと躊躇しました。ミステリーは好きなのですが、歴史小説はほとんど読んだことがないからです。昨日上巻が届いて恐る恐る読み始めたら、すごく読みやすい。これはまさに松岡エンタメミステリーです。というか、いつもより迫力スリルの連続で、アメリカの映画を見ているようでした。「ベン・ハー」とか「タイタニック」とか、そんな感じの面白さです。下巻は松岡さんがどんな仕掛けを用意しているのか、すごく楽しみになってます。
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4062936348
No.6:
(4pt)

こんな日本人がいたとは。

舞台は1900年春。北京の義和団事件が舞台。柴五郎率いる日本人の戦いがここに。面白くて一気読みしました。東交民巷の中を足踏み揃わない中、日本人が先陣を切って戦っていました。史実に基づいてるので中国でこんな事件があったんなんて、驚きました。主役の櫻井隆一は伍長ながら、柴五郎と向き合い、第一線で戦いに出て行く。同胞の杉山さんが義和団に殺された場面が悲しすぎました。そして敵陣の中、戦いへ。死と隣り合わせの戦場。続きが気になるので下巻も読んで行きたいと思います。
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No.5:
(5pt)

驚きは納得へ。希有の傑作

なぜ著者は突如として歴史小説を書いたのか、という驚きと疑問は読み終わって、これは絶対いま書かれるべき日本人の快挙と帯惹句に納得する。浅薄な日本人礼賛アピールではない日本人の正しさがこんな形で表現されるとは、松岡圭祐の慧眼には敬服するしかない。『永遠の0』に感動した人は、『黄砂の籠城』で隠れた戦前のヒーローを発見して『永遠の0』に勝るとも劣らない感動を体験できることを保証します。昔の日本人すごかった。
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4062936771
No.4:
(5pt)

抜群の面白さ!

「水鏡推理」は一休み。今回はまさかの会津藩出身の柴五郎!北京駐在武官として義和団事変での活躍を描く。ギリギリの籠城。援軍はいつ来るのか?実在の人物津たちが繰り広げる人間ドラマ。抜群に面白い!「下」へ!
黄砂の籠城(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(上) (講談社文庫)より
4062936348
No.3:
(5pt)

読みやすさに配慮された近代北京籠城史。

日清戦争終結後の北京で、公使館街が義和団という庶民集団の攻撃を受け籠城することになってしまった史実が基になっており、
実在の人物と架空の人物が絡み合いながら、上巻はかなり緊迫したストーリーになっています。 
読みやすさは非常に配慮されていて、導入部は現代から始まり、当時を生きる主人公の視点に移っていきます。
主人公は架空の人物だと思われますが、同僚との会話は現代の普通の若者のようで親近感が沸きます。
籠城での戦いは凄まじい描写で短い文が矢のようにどんどん繰り出され息もつかせない状況を再現しています。
敵と味方に分かれているだけではなく、味方の中にも差別意識、密偵の罠などが蔓延り、
民間人も義勇兵として参戦し、同じ新聞社の記者でも参戦するものといないものがいたりします。 
最初はベールに包まれていた柴五郎中佐の人間像が段々明らかになり、上巻最後で謙虚に吐かれる言葉が胸を打ち、
少しでも多くの人にこの作品を読んでほしいと思う内容でした。
黄砂の籠城(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(上) (講談社文庫)より
4062936348

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