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黄砂の籠城



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【この小説が収録されている参考書籍】
黄砂の籠城(上) (講談社文庫)
黄砂の籠城(下) (講談社文庫)

黄砂の籠城の評価: 4.49/5点 レビュー 116件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.49pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(1pt)

これを読むなら米映画「北京の55日」を観て

3年半前本書の発行直後に、上下2巻を買って読んだ。
冒頭に「この小説は史実に基づく」とあり、それなりに期待した。
だが途中で、余りの荒唐無稽ぶりに読むのを止めようとしたが、とにかく読み通した。
「小説」と銘打ってはいるが、これは単なるドタバタ劇にすぎない。
帯には石破茂氏の推薦文があるが、石破氏は本当にそう思っていたのだろうか。
アマゾン購入から3年半たっているが、本書を廃棄する前に一言、書き残したくなった。
とかく批判のある米映画「北京の55日」だが、こちらの方がよほど有益だ。
黄砂の籠城(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(上) (講談社文庫)より
4062936348
No.3:
(2pt)

良くできた「アクション小説」

「久々に凄い戦記小説を読んだ。政治的背景も文化も異なる11か国の兵士と民間人が、外国人を問答無用で惨殺する復讐心に燃えた数十万の暴徒に包囲され、僅か半径1キロに満たない居留区に籠城する。苛烈な戦闘で日々1m、又1mと失われていく陣地、次々と倒れる味方、待てど暮らせど来ぬ援軍、しかも川伝いを特攻し、更には地下トンネルまで掘り、あらゆる手立てで侵入を試みる敵暴徒たち。その上味方の陣中を自在に闊歩し、次々と暗殺を仕掛ける謎のスパイの恐怖が追い打ちをかける。果ては超巨大大砲までもが設置され、砲弾により居留区を吹き飛ばされる絶体絶命の危機に。
だがこんな絶望的事態を物ともせず、武士道精神を発揮して勇猛果敢に活躍し、大胆にも民間人救出の為に城外にまで出撃していく我らが日本兵の活躍は実に痛快だ。最後の不倶戴天の仇敵だったロシア兵との友情シーンは胸を打つ。
正に最後の最後まで目が離せない、超一級のエンターテイメント小説である。」
・・・と評すべきところだろう。この小説が「史実を基にしたフィクション」ときちんと明記されていたなら。

冒頭の商社マンの台詞を借りて作者が弁明しているのに係わらず、この小説がどのような意図を持って、どのような客層受けを狙って出版されてのかは、帯の石破茂氏のコメントや商品説明欄の版元の謳い文句を見れば一目瞭然である。
だが肝心の内容はストーリーが進むにつれ荒唐無稽化していき、アクション映画さながらの様相を成す。主人公は一介の伍長でありながらジェームズ・ボンド並みに数か国語を自在に操り、ランボー並みに立ちはだかる敵を次々と倒す無敵のヒーロー。他国の公使、将兵はみな自国の利害のみ追及する纏まりのない烏合の衆で、日本人だけが沈着冷静、かつ公平に残る10か国の人々をまとめ上げる。他国の将兵は偵察・作戦に悉く失敗し、次々と倒れていくのに、日本兵だけが見事な成果を挙げ、殆んど誰も死なない。
最後の大砲破壊作戦の件ではもう鼻白んでしまった。ここまで着色が激しいとどこまでが史実なのか、どこからがフィクションなのか皆目わからない。歴史小説に演出は付き物だが本書は内容全てが虚構と疑われても仕方ないレベル。城外の漢人キリスト教徒救出作戦すら作り話に見えてしまった。これで「日本人の叡智と勇気を知ろう」と言うのは、ドラマの「暴れん坊将軍」を見て徳川吉宗の功績を、「西部警察」を見て日本警察の能力を知れ、と言ってるような物だ。
突拍子もないアクション、演出で史実を着色して広めることは、かの地を現在支配している政権の常套手段であり、我々はそれを「プロパガンダ」或いは「歴史の捏造」と呼んで軽蔑していたのではなかったか?

筆者は本書の評価に気を良くしたのか、義和団側の立場から描いた小説「黄砂の進撃」との合作本まで出してしまったが、そんな暇が有るのなら史実に基づいた「実際の」日本人の活躍ぶりを解説すべきだ。
ただ、この籠城戦の実際の経緯、柴五郎中佐の功績を知りたくなり、「真面目に」本事件を描いた書物を読みたくはなったので、それだけでもアナウンス効果は有ったのであろう。その功績に星一つプラス。
黄砂の籠城(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(上) (講談社文庫)より
4062936348
No.2:
(2pt)

さすがに飽きる

ちょっとアレンジしすぎ、史実からかけ離れ過ぎ、もう歴史小説ではありません。上巻の序幕は何だったんだ?????
黄砂の籠城(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(下) (講談社文庫)より
4062936771
No.1:
(1pt)

近頃流行りのニッポン人スゲーの自画自賛ストーリーです

司馬遼太郎のように史実をベースにして登場人物に肉付けをして話の上を動かすといった手法の本ではないです。正直そんなところを期待して読み初めました。上巻の途中から、なんだかなァーという失望感にとらわれてしまいました。それでも下巻から持ち直すかと期待をつないで読み進めました。でも下巻になったらもう辛抱溜まりません。早く終わらせたくて会話部分だけ読む、斜め読みで読了することにしました。櫻井という若い陸軍の伍長が主人公です。この伍長は、英語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、支那語とほとんどの国の言葉が喋れるという設定です。せめて軍での位を少尉くらいにしてくださいよ。この伍長が、スーパーマンのような大活躍をします。義和団が大挙して攻撃してくる中で、密室殺人が起こります。ミステリーの要素も盛り込んで、まさに大サービスです。このミステリー部分では、伍長は、金田一耕助ばりの推理もします。結局は、日本人ってスゲーという昨今巷に溢れている自画自賛話になっていきます。読んでいて恥ずかしさに身の置き所がなくなりそうでした。この話は、昔ハリウッドで「北京の55日」という映画になりました。勿論そのときは、ニホン人スゲェーではなく、アメリカ人スゲーでしたが・・・。この事件のあとでイギリスの公使が、この事件での日本軍の行動を賞賛したのは史実です。しかし、それを日本人がやるのは、恥ずかしいでしょう。本年上半期の悪本ベスト1でした。
黄砂の籠城(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:黄砂の籠城(下) (講談社文庫)より
4062936771

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