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T島事件 絶海の孤島でなぜ六人は死亡したのか
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T島事件 絶海の孤島でなぜ六人は死亡したのかの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.70pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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とある作品を読んで、「自らがクローズドサークルの状況に置かれた時に、登場人物が”そして誰もいなくなった”だの”十角館”だの言い出さないミステリー小説が読みたいなぁ」とか思っていたら、これがそうだった。ありがたい。 初読時に単行本の方にレビューは書いているのですが、再読してやっと気づいたことが。 補遺での探偵さん、それまでの七章までを”自分も読んでいるというテイ”で(初読時これを把握してなかった)、伏線を回収してくれているのです。 こんな構成の小説、あとにも先にもこれだけではないでしょうか? | ||||
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何か評価低いので、「いやそうでもないよ?」を少しでも唱えられるようなものを書きたいなと思いました。 『そして誰もいなくなった』を思わせるようなプロットが提示されつつも、「何だよ!」という真相で一旦まとめられます。正直肩透かしです。 が、この作品の妙味は、その構成にこそあります。 フェイクドキュメンタリーに箔をつけるべく名探偵を引っ張り出すために”犯人”が企てた事件・・・。 これは現実世界において、「名探偵をやっと”作品に登場”させるに相応しい舞台」として作者が仕掛けたものってことです。 ”作者が作中に出てくるとか引くわー”などの意見もありましたが、この作品はそれナシでは成立しないというか、 それがやりたくて書かれたものなわけですから。 なに、そんなもの到底受け入れられない?じゃあ駄目だ(笑)。 最後にやっと明かされなかった、惨劇の舞台となった島の名前・・・。 (このへんは、ある意味「十角館の殺人」オマージュですね) 私はいいと思いました。あーそれでT島ね!!! ただ、作者の自己満やなぁという見方も出来ますが、とにかく”それがやりたかった”わけですから。 補遺で、壜詰めの手紙が出てきたことが明かされたらもっと良かったのですが……。 あぁ、このデジタルの時代、残された映像テープが、”壜詰めの手紙”になるのかな? ちなみにワタクシ、この作品の女流探偵が、殊能将之作品に出てくる探偵、”水城優臣”とシンクロしてならなかったです。 | ||||
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ある種の"ひねくれた"ミステリばかりを書いていた詠坂雄二による,新本格30周年を記念した作品. 直接的には『十角館の殺人』のパロディであるが,そこは詠坂雄二. 前半の孤島で事件が起こるパート,サスペンス的にいくらでも面白くできるパートを,これでもかというほどに"つまらなく"描写している. 作中でもこの"つまらなさ"には言及されるが,実際にびっくりするほどつまらない.面白くない. 素直な読者視点での「作中でなぜ"つまらない"事件が起こったのか」という謎と, メタ視点での「詠坂雄二はなぜこのような"つまらない"事件をわざわざ書いたのか」という謎. これらが一つに結びつく気持ちよさを味わってほしい. それはそうとして,本作を楽しむには前提知識が必要とされる. 具体的には,新本格(特に『十角館の殺人』)や詠坂雄二の過去の著作を読んでいることが前提になっている. ハードルを高くするのは本意ではないが,『遠海事件』『ドゥルシネーアの休日』『ナウ・ローディング』あたりを読んでから,というのが本作を最大限に楽しむための必要条件であろう. | ||||
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