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暗手
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暗手の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全36件 1~20 1/2ページ
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「夜光虫」は今でも家のどこかにあるはずだが、ラストシーンを除いてほぼ忘れてしまったし、読んだ当時それほど面白かったと感じた印象はない しかし本作は、抜群に面白かった。筋立ては複雑なようでシンプルだ。殺し飽きた殺し屋Vと、欺し飽きた八百長屋(元殺し屋)が、ブルースリー対チャックノリスのような決闘をする。アルプスを怪我人背負って歩く話とか、犬と少年の話とか読まされて、この作者から離れかけていた身にとっては、うれしい限りのプレゼントだ。 おかえり、という感じだな。 | ||||
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やや設定に無茶があるも、グイグイひきこまれました。 アンリミ、ありがとう | ||||
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前作読んでおらずしかし、致し方なしと読みはじめました。 しかし前作を要所要所で示唆してくれとても読み易くポンポンと話が進み気づいたら読了。 ストーリーはサッカー賭博、八百長に関わるアジア系マフィアとのもつれ。といっても発端は主人公の都合で発展して行きます これからはネタバレです 綾「万が一人殺しだったとしてもかまいません 「私じゃだめですか? 主「どうして俺なんだ?後悔するぞ 綾「しません からの 綾「くたばれ これは間違いなく大ダメージです 人生狂わされた大森姉弟が復讐に燃え闇社会に足を踏み入れない事を願ってます。 | ||||
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良い | ||||
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今作は台北からイタリアへ舞台を変えて、ノワールの雰囲気イッパイに、面白い。 | ||||
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サッカーも好きなので、舞台がイタリアセリエAだったのも、良かったです。 セリエには実際に八百長の話が絶えませんからね。 ただ、少し殺しすぎかなと。必然性のない殺人が多かったと感じます。 あと、ベッドシーンが無かったのが個人的に少し残念。 それで★4つとしました。 | ||||
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一気に入りこむ。一気に読んだ。 | ||||
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一言で言うとストーリーに呑み込まれきらなかった。半呑み。その理由は登場人物に惹かれなかったかったからだと思う。ミカ・大森弟・大森姉などに魅力を十分な感じなかった。 | ||||
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「不夜城(シリーズ)」「夜光虫」「漂流街」 著者が器用貧乏と呼んで差し支えないような雑文書きから 作家に成りあがってやろうという情熱に満ち満ちた時期の 初期作品群の中でも「夜光虫」は私にとって一番だと 感じられた作品で何度も読み返した作品でした。 それは、不夜城シリーズや漂流街のように、破滅の美学が テーマではなかったからだと思います。 物語の終わりにもたらされた救いのない無常観、 夜光虫となった主人公が今でも暗闇を彷徨っているんだという 不思議な現実感は、20年経っても色あせることなく、 この胸を締め付けていました。 3作続けてのヒットにより、ピカレスク小説家としての 地位を固めた著者によるそれ以降の作品は、残念ながら ファンにとっては片手間ではないかと感じられるほど 上辺だけの熱と器用さで描かれたものばかりになっていきます。 この”雑感”に反論を覚える方もいらっしゃるでしょうが、 「犬」「サッカー」「葉巻」といった趣味をベースに 次々と贈り出された著作たちと初期作品群を比べていただけると 少しは納得もしていただけるのではないでしょうか? 私が最後に読んだのは「弥勒世」で、それで決定的な 拒否感を得て以降、彼の新作に触れることはありませんでした。 それでも何年かに一度は、あの暗い熱に触れたくて初期作品群を 読み返してきたかつてのファン、それが私です。 本作についても、今回、直木賞を受賞したということで はじめて存在を知りました。大いに興味をひかれました。 しかし、何度かの手痛い経験から、迷いに迷いました。 「夜光虫」から得た感慨を汚したくなかったからです。 それでも手にしたのは、やはり夜光虫の加倉昭彦の その後がどうしても知りたかったに他なりません。 到着までにもう一度、夜光虫を読み返しました。 2日ほど余韻で眠れない日が続いて、そして 暗手が届きました。寝不足ながら数時間で読み終えました。 左手の自由と本当の”貌”を失い、台湾の夜に彷徨う 夜光虫と化していたはずの加倉さんはどこにもいませんでした。 スーツに銀縁眼鏡でサッカー賭博の八百長コーディネーターに 勤しむ夜光虫……大藪春彦の「野獣死すべし」の伊達邦彦が ジェームズ・ボンドと同じ英国スパイに成り下がっていた時と 同じ脱力感を感じました。裏切られてような読後感も同じく。 元から筆者は大藪春彦の影響が大きいと自分で語っていたようですが、 多くの日本人にとって馴染みの薄い他国文化や政治的背景下、 あまりにも衝動的でそれ故に魅力的な日本人が無法を働き、 やがて滅びの美学を手にするというスタイルは、船戸与一の影響では ないかと感じてきました。(私の薄い知識においてですが)著者が 影響を受けた作家に船戸与一の名前はありません(バーテンダーとして バイトをしてた際に付き合いはあったようですが) しかし、 「夜光虫」で動かなくなった加倉の左手は紛れもなく「猛き箱舟」の 香坂のソレからインスパイアされたものではないかと感じました。 本作では、イタリアの風土や氏の得意とする中国人ヤクザ同士の パワーバランス描写もおざなりに、あらかじめ設定された人物や アイテムがただただ作者の都合のよいように動いて、そのままの 流れで煮え切らぬ結末を迎えます。 これを大藪春彦テイストと呼ぶのはいささか乱暴かも知れません。 大藪春彦作品は、銃器と車については他の追随を許さない緻密さに 溢れていました。その主人公たちの暴力性と能力についても、 他人の意を決して汲み取らない酷薄なサイコパス故だという 言外の描写が幾重にも重ねられ、説得力がありましたが 本作にそれらの要素は一切感じられません。 読後感としては、石田衣良や大沢在昌といった似た分野でありながら 商業的小説家と呼べる作家たちの作品と変わりないなという印象です。 とはいえ、著者特有の小気味よい書き口は健在です。 それに触れたいという方にはもちろん、初期三部作以外も 大好きだ!もっと読みたい!という方にはおすすめできるかも 知れません。しかし、冒頭に記した初期作品群からもたらされた熱を 今一度得たいといった私のような”かつてのファン”にはおすすめできません。 馳星周がもたらす暗い熱は、もうどこにも存在しないのです。 | ||||
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馳星周の中でも名作である『夜光虫』の続編。主人公は元プロ野球選手の日本人で、今回は台湾ではなく、ヨーロッパが舞台です。個人的に『夜光虫』が面白かったので、この続編が出た時は当日Kindle予約をしてD Lして読みました。このように、馳星周は忘れた頃に続編が出たりするので、驚きと共に感激です。内容は『夜光虫』同様、淡々と悪事や殺人が行われたりして、『不夜城』シリーズが好きな人は抵抗なく、読めると思います。『夜光虫』をまだ読んでいない人は是非セットで読んでほしいです。 | ||||
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著者はもともとクライムノベルが得意である。今回は、イタリアを舞台に中国の殺し屋、台湾生まれの極道、それにプロ野球選手くずれの主人公暗手がイタリアを舞台にサッカー賭博の利権を巡って争うハラハラドキドキのサスペンス満点の作品に仕上がった。人を殺すことなど歯牙にもかけない小説ならではの展開が怖い。しかし、一番怖いのは 賭博の対象に仕立て上げられる選手の姉の一途さだろうか。 | ||||
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夜光虫と比べまったりとした印象です。 夜光虫では文章が上下2段だったのが1段になっており、読んでいて本全体の雰囲気が少し違います。 表紙も夜光虫の妖艶な感じとは違い、ただただ暗さを感じさせるもの。 ハードカバーの表紙でいうと不夜城や長恨歌小惑仔などの表紙に少し似ていますね(などと書きながら思い返してみると馳星周氏の作品の表紙はマンゴー・レインやダーク・ムーンもそうですがこういう雰囲気の表紙ばかりでしたw)。 夜光虫では初版はひどい誤植があったのですが、暗手ではまだ確認できず。 現時点までではサッカーも別に悪くないけど野球の方が臨場感があったような気がしています。 まだ序盤ですが、これからの展開に期待。 | ||||
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20年くらい前にに前作を読みました。続編があることを知り、あわてて購入しました(笑) 何となく、加倉が年をとったせいか少し丸くなった気が…。。それがよかったです(笑) そして後半にかけてのスピード感もさすが。 前作を読んでいなくても楽しめると思いますが…でも読んでからの方がおすすめ! | ||||
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待望の「夜光虫」続編です。ただ前作を読んでる方には少し物足りないかも。次々作を予感させるラストに期待です。次の舞台は上海か? | ||||
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セリエAの裏側を日本人作家が描くという時点で貴重な一冊。 ただ前作「夜光虫」では9回のフォアボールで完全試合がなくなったとあったのに、今作では同じ試合に7回にランナーが出塁したとある。 主人公の人格形成に大きな影響がある場面のディテールを粗末に扱っている部分が非常に残念だった。 | ||||
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夜光虫の続編ですが、設定が飛躍し過ぎてる感じ。ネタバレになってしまうが、時間が経ってるとは言え、殺し屋として超一流になって殺しすぎたからもう殺さなくなった。前作でも後半は突然拳銃の扱いが上手い事になったが、今作ではそれ以上になってるし、突然出て来た情報屋が何も疑わず情報売ってくれるし、前作でも英語は喋れたが今度は日本人とバレないレベルで北京後も喋れてイタリア語もペラペラで、単なる娼婦が金のためとは言え演技上手で八百長に加担してくれるし。 後半は、ページ数の問題なのか一気に進展して悪い意味であっという間に終わってしまった。 最後の方にもあったが、今作では普通に左手を使ってるが前作で左手が動かなくなった事を忘れてたのか、それを無理矢理回収するような事を書いてるし。 これほぼ間違いなく続編出ますよ。 まあ出たら読みますけどね。 | ||||
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スポーツ八百長の物語として、読み始めたが… 八百長への周到な仕掛けが続き、このまま終わるのかと思いきや、途中からはスリリングかつスピーディーな内容に急展開。 まさに馳星周ワールドに。 ダーティーな世界に足を踏み入れた、決してヒーローとは言えない主人公。 読後感は、虚しさもあり、次の展開への期待が交錯。 | ||||
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前作から二十年、場所を湿度の高い台湾からイタリアに移して、いい具合に殺伐と乾いている。前作の夜光虫はあまりにも暴力的で、闇の中でうごめく男たちの熱気と絶望、血反吐の臭いにむせかえるようだった。ノワールとしては前作が格段に上だろうが、寝る前に読むと悪夢に苛まれる。今作の方が気軽に楽しめて好きだった。 | ||||
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日本のプロ野球で実績を残しながら、新たな活躍の場を求めて台湾に移籍したはずなのに、何かの歯車が少しづつ狂いだしたあげくに八百長に手を染めて転落の一途をたどった主人公が20年ぶりに帰ってきた。外見をすべて変えたとしてもそこに流れる血は変えられない。 今度の獲物はイタリアの弱小クラブで台頭し始めた日本人ゴールキーパー。各試合の得点、失点、勝敗に賭けるのは小さな博打に過ぎず、上部リーグに残留できるチームの勝敗こそが中国筋まで巻き込んだ『大博打』となる。そこでは確率的にGKに「仕事」をしてもらうことこそがいちばんの近道。彼に接近し、安心させ、信用させる手練手管はさすがのひとことだし、免疫のないアスリートは異国の地で合った親切な同胞人に対して疑いすら抱かず、お金でしくまれた娼婦にさえプロポーズまでしてしまう純情一途。 さらに彼の姉まで登場させて、感情をあらわにさせるのは小説としてはアリ、だとは思うが多少の「蛇足感」もあり。 「嘘をついて手に入れたものは嘘がばれれば失われてしまう。」が、これからマカオ、香港、上海の中国スジとの最終対決も予告されており次作への期待も膨らむ。 | ||||
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前作「夜光虫」は、情念のアクションハードボイルトで、その無軌道に走り続ける主人公の情動に圧倒された。 暑苦しいまでに”動”き続けた加倉が、「暗手」と呼ばれる”静”かな八百長ゲームの仕掛け人としてイタリアを舞台に再登場。 もはや死だけを待ち望む加倉が、再び情動を揺さぶられ”静から動”へ変化していくさまが、彼を取り巻く悪党、なかでも殺し屋「馬兵」との対峙をメインとして描かれる。 女との絡みは(きっかけとしては必要かもしれないが)平凡ながら、馬兵との近親憎悪のような敵味方を超えた敵対関係に緊張感があって物語をラストまで引っ張ていく。 前作ほどの畳みかけるようん見せ場はないが、より洗練されて、凡庸なハードボイルト小説のレベルは軽くクリアしている。果たして加倉はどこまで地獄を彷徨うことになるのか。 | ||||
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