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(短編小説)

コリーニ伯爵の失踪



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コリーニ伯爵の失踪の評価: 4.13/5点 レビュー 16件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.12pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全16件 1~16 1/1ページ
No.16:
(1pt)

これは小説なのか?

最後まで読んでしまった自分に呆れています。
何故これが長年に渡って高い評価を得ているのか理解不能です。
物語にもなっていない。事件の発端から、どうなって、こうなって、真相はこうなんだってとこまで全部、老人一人で語ってしまうのでは、聞き手の女性記者の存在って、まるで意味無いでしょう。
その語りがまた、上手くも面白くもない。
最後の話に至っては、それ、聞かされた方はたまったもんじゃないでしょう、そこまで言っといて逃げるか、じいさん!? って怒りたくなるようなオチまで付いて、後味悪いなんてもんじゃありません。
いやあ、酷いものを読まされてしまった~~
隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァル)Amazon書評・レビュー:隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァル)より
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No.15:
(4pt)

安楽椅子探偵ものーーでも安楽椅子に座ってないけど。

“安楽椅子探偵”ものの金字塔とされている短編集です。
 〈目次〉
フェンチャーチ街の謎
地下鉄の怪事件
ミス·エリオット事件
ダートムア·テラスの悲劇
ペブマーシュ殺し
リッスン·グローヴの謎
トレマーン事件
商船〈アルテミス〉号の危難
コリーニ伯爵の失踪
エアシャムの惨劇
《バーンズデール荘園》の悲劇
リージェント·パークの殺人
隅の老人最後の事件

(以下ネタバレあり)
ロンドン郊外のノーフォークのパン屋兼簡易食堂で
新聞記者の女性ボリー·バートンが
食堂の片隅に座っている老人に話しかけるうちに
その老人が、
イギリスを騒がせる殺人や失踪事件、怪死事件の真相を暴いていくという話です。
“安楽椅子探偵もの“の金字塔のように言われていますが、
ただ椅子に座っているだけじゃなくて、
老人は裁判所に出かけて、法廷での尋問の様子を聞いてきたりして、それに基づいて推理するので、
厳密な意味での“安楽椅子探偵“とは言えないと思います。
また、『リッスン·グローブの謎』では、犯人二人が、
被害者を殺したあとその身体をバラバラにして運び出したということになってるけど
実際にそんなことをしたら、血の匂いや血痕なんかで、
階下の住人や警察に、
一発でバレると思う…。
それと、最後の話が、
いきなり“隅の老人最後の事件“になっているので
もしかしたらと思ったら、
思った通りの結末でした。
……ちょっと後味悪い。
勧善懲悪がいいとは思わないけど、あまりにも……。
他にも、“あのそこまで分かってるなら、警察に行って逮捕させろよ”と言いたくなる結末がいくつかあります。
勧善懲悪になれた人は、消化不良になるかもしれません。
隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァル)Amazon書評・レビュー:隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァル)より
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No.14:
(5pt)

表面だけではわからない隅の老人の正体とは?

パン屋の支店ABCショップの片隅。常連客の婦人記者ポリー・バートンの指定席の
向かいの席にすわりこんだ痩せこけた物静かな老人。手にした紐の切れ端を結んだ
りほどいたり。名前も素性もわからないが、世間を騒がせている難事件、怪事件、
迷宮入り事件を見事な推理力で解き明かし、ポリーに真犯人を名指してみせる。

この隅の席の老人、うぬぼれが強く、警察を頭からバカにしているが、警察とはか
かわりたくないらしい。真犯人を警察にたれこんだりしない。ずる賢い真犯人はま
んまと法網をかいくぐるのだ。読者は真犯人を知ることで満足するしかない。
斯界の大先輩シャーロック・ホームズと違って、老人は殺人現場をじかに調べるわ
けではない。もっぱら検死審問における関係者の証言から情報を集め、論理的に真
犯人を割り出すのだ。人間心理の機微をついた意外なトリックが多いが、最後に衝
撃の事実が明らかになる。

『紅ハコベ』で有名なバロネス・オルツィの "The Old Man in the Corner" 所収の
短篇13篇が深町真理子の翻訳で読めるのはうれしいかぎりだ。深町の訳文は、訳語
の選択が巧みなだけでなく、文章の流れがいい。よどみなく読める名訳だ。
隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァル)Amazon書評・レビュー:隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァル)より
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No.13:
(3pt)

「隅の老人」自体が謎

現在、「シャーロック・ホームズのライバルたち」をいろいろ読んでいます。
こちらの「隅の老人」という言葉が奇妙だったので、じゃあちょっと読んで内容を見てみようかと思い購入。
簡単に言うと、カフェで相席になった名も知らない老人(これが「隅の老人」)から、世間で騒がれてる様々な未解決事件に関する顛末と彼自身の見解を聞かされるというお話。ところが、誰もその謎を解けなかったのに、その老人の語る真相は不思議に真実味を帯びていて、知らず知らずのうちについ耳を傾けてしまう・・・。
「なぜこの老人は、こんなことを知っているの?」「彼は一体誰なの?」「何が目的なの?」

設定がうまいなあと感心。老人はみすぼらしく(少なくとも立派な風貌ではない)、興奮するとキイキイ声になり、名前も名乗らず、話し終わると勝手に去っていく。
事件の真相らしきものを語っても、警察に協力しようともせず、真犯人を告発することもない。
語られる未解決事件の謎と、「隅の老人」の存在の謎が二重構造になっていて、事件の謎は解けても消化不良感が残る。
しかし、最後の事件で「隅の老人」の正体がわずかに垣間見え、あっと腑落ちする。

シャーロック・ホームズの向こうを張るというより、まったく異色の存在。普通の探偵談を期待していると良い意味で裏切られます。
ただ、各事件については、いつも都合よく肝心の会話を聞いている人物がいたり、トリックが結構同じだったりと、ご都合主義およびワンパターン気味で、そこはまあ、古典的作品だと感じました。推理に関しては、この前に読んだ「思考機械」の方がバリエーション豊かで個人的には面白かったです。
隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァル)Amazon書評・レビュー:隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァル)より
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No.12:
(5pt)

実に、40年ぶりに

実に、40年ぶりに読みました。期待は裏切られませんでした。お薦めします。
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No.11:
(4pt)

いけ好かないじじいとお嬢様記者

ロイヤル・マガジン1901-1902掲載の12編(第一シリーズ)が第二短編集The Old Man in the Corner(グリーニング 1909)に収録され、第一シリーズ以降にロイヤル・マガジンに発表された12?編が第一短編集The Case of Miss Elliott(T.フィッシャー アンウィン 1905)として出版されているそうです。第三短編集はUnravelled Knots(ハッチンソン 1925)で13編収録。この文庫版(東京創元社 1977)には、第一短編集から9編、第二短編集から4編を収録。最初に発表された第一シリーズの最後を飾るのが「隅の老人最後の事件」(The Mysterious Death in the Percy Street)なので、第一短編集(第二シリーズ)と第二短編集(第一シリーズ)の発行年が逆になったのかな? 雑誌掲載が1901か02年なのに、1907年の事件としている例(リージェント・パークの殺人)があったので、益々そう思いました。「最後の事件」のラストがあんなですからね… ということは、第三短編集は過去話に徹しているのでしょうか。ちょっと気になります。
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No.10:
(5pt)

まさか紅はこべの作者が

まさか紅はこべの作者のオルツィさんが書かれているとは知らず。読みました。内容は昔ながらのものでしたが
時代風景とか、この時代にわーっとホームズのライバルが出たことを知りました。

なぜかクルスティやカーを読みたくなる作品です。ロンドンはミステリーがよくあいます。
短編ですし、解りやすいものです。
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No.9:
(4pt)

秋の夜長には気軽に読めます。

秋の夜長には文庫本として気軽に読めます。安楽椅子探偵の嚆矢だそうですがさすが...
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No.8:
(3pt)

ホームズのライバル?

ホームズのライバルというのはジャンルが違いすぎて違和感がありますが、個性的な味のある探偵ですね。聞き手の女記者さんが良いコンビになっていますが、ラストは何となく予想がつきました。
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No.7:
(5pt)

ミステリは人間学さ真実なところね

ノーフォーク街はABCショップの隅の席に腰をおろし、女性記者ポリーを相手に迷宮入りクラスの事件を鮮やかに解決してみせるのが本作品の
主人公であり安楽椅子探偵の原型ともいえる隅の老人である。
グロテスクな風貌とは裏腹に大好物はチーズケーキとミルク。それを自惚れ屋の雄猫のようにちびちびやる。そして神経質な指で紐の切れ端を
くり複雑な結び目をつくりながら思索に耽るのだ。だが意外に行動的な面もあり、検死審問がひらかれるやいなや、ちゃっかりと最前列に座る
じいちゃんなのだ。
構成面としてポリーは聞き手の感が強く、隅の老人はホームズ役でありワトスン役。そんな彼が挑む代表作13篇を収録。思い込みトリックを
扱う「リッスン・グローブの謎」と人間消失トリックを扱う「コリーニ伯爵の失踪」は創意に富んだ秀作。
ストランド・マガジンに連載されたホームズ人気にあやかって登場したともいえる所謂ホームズのライヴァルといわれる探偵だが、その中でも
異色の存在だろう。謎解きの手法において、ホームズの推理=厳密な科学に対して、隅の老人の推理=人間性への帰結ってところが一番の差異
じゃないだろうか。前者はなによりもあるがままを尊重し誇張も卑下もない。後者は何よりも独壇場を好みある意味自己顕示の塊のような人物
ではあるが、だが虚栄心の最たる名前もなきゃ経歴すらないこのじじいの二面性は凄い。。この老人は犯罪の真に迫りすぎる犯罪者に迫り
過ぎるのだ。それが「隅の老人最後の事件」での幕の閉じ方に繋がる。どうしてもとけない紐の結び目のようにしこりが残るラスト、そこに
老人が何より強調する人間性がある。
独断と偏見になってしまうが、やはりミステリは人間学なのだとそう思う。古典ミステリに興味のある方ぜひご一読を。
隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァル)Amazon書評・レビュー:隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァル)より
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No.6:
(5pt)

ひもの結び目が解く謎

「紅はこべ」で有名なオルツィ男爵夫人の「隅の老人」を主人公にした推理もの傑作短編集。
各話の形式は老人が完全犯罪のあらましを女性記者ポリーに話して聞かせるというもの。
ポリーの一人称で物語られるため、隅の老人との思い出話のようにも感じる。代表作13作を収録。
探偵=正義の味方という図式を採用しないところが面白い。
また、トリック重視の探偵小説ではない。
隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァル)Amazon書評・レビュー:隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァル)より
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No.5:
(4pt)

ピカレスクロマン

「隅の老人」と言えば安楽椅子探偵の代名詞のように言われてるようだが、実際はあまり安楽椅子じゃなかった。裁判の傍聴にのこのこ出かけて行って容疑者の顔を見たり、犯行現場を確認したりしてる。

新聞記者の女性を相手に事件の顛末から解決まで一気にまくしたてる彼は、普段は調査で忙しいようだ。職業は何なんだ?年金生活者か?と思っていたら、最終話でちゃっかり。しかも、他の話とは比べもんにならないくらいの残酷さ。それまで悪党の天才さをさんざん褒めちぎってきたのは、自分の才能アピールの前振りだったわけで、根性悪いのは確定。好感持たれにくいタイプだ。

しかし、話はどれも犯罪の内容のみに終始していて、登場人物の心理だのその後だの勧善懲悪だのがまるで無視されてるのは、いっそ清々しい。1900年代初頭の話のくせに古典臭さが感じられないのは、そのピカレスクロマンのせいか。
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No.4:
(5pt)

安楽椅子探偵の元祖的存在

安楽椅子探偵の元祖のひとりとして語られることの多い、隅の老人を主人公にした短編集です。実際には安楽椅子には座っていなかったり、座ってばかりおらず自ら検視審問に出かけたりと、「安楽椅子探偵じゃないんじゃない?」という声もありますが、本シリーズがそれまでになかった探偵像を打ち出したことは確かでしょう。探偵自らが語り手であるという作風を発明したことだけでも、この作品群は推理小説史に特別な地位を占めていると思います。

探偵自身が語り手であるということは、どうしても話の信憑性に対して眉につばをつけたくなってしまうのですが、そのあたりの胡散臭さが逆に本シリーズの魅力になっているし、最終作へ向けての心理的な伏線としても機能しているように感じました。
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No.3:
(5pt)

仮面よ、さらば(<それは違う)

どこかの出版社で全訳集でないかしら?って思ってしまいます。そんなに、超大量に

作品がある訳ではないのに未だに翻訳が版元が別でも揃わないのが残念です。

近年の復刊ブームと違い、新訳をしなくてはならないのでハードルが高そうですけれど、

死ぬまでに全作読みたいと思う作品の一つです。

最終話、好きだなあ。トマス・ハリスもレクター博士シリーズを短編で書けば良かった

のにとか思ってしまいます(隅の牢人、とか)
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No.2:
(4pt)

ABCショップの片隅で

名前も素性も分からず、婦人新聞記者のバートン嬢に手に持った紐に結び目をこさえながら様々な謎の事件の真相を話して聞かせる奇妙な老人の活躍する短編集です。
ハヤカワ文庫から同種の短編集が出版されていますが13編中6編が重複しています。
しかし、どの事件もなかなか興味深く良作だといえるでしょう。
作者のオルツィ自身は「隅の老人」の作品群に対して重きを置いていなかったようですが、多くの「シャーロック・ホームズのライバルたち」の中でもその存在は異彩を放っています。
隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァル)Amazon書評・レビュー:隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァル)より
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No.1:
(4pt)

安楽椅子探偵

喫茶店の片隅で奇妙な糸を撚りながら
新聞記者の話を聞くだけで、事件を解決する
安楽椅子探偵“隅の老人”の活躍をまとめたもの
本国では第一短編集「隅の老人」第二短編集「ミス・エリオット事件」が
同じ時期に出た関係からその2つから主に収録されています
シャーロック・ホームズのライヴァルたちのひとつ
隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァル)Amazon書評・レビュー:隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァル)より
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