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(短編集)
淋しい狩人
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淋しい狩人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.90pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 1~20 1/2ページ
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ソフトミステリーとして、一つ一つの短編がふんわりとしながら、読み応えがあったし、グングン惹き込まれて、読後感もスッキリしていて面白かった。 | ||||
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「本好きには堪らないミステリー」的な 触れ込みを見て読んでみましたが、事件が 重過ぎるせいか「やっぱり本っていい よね!」という読後感はありませんでした。 あと、店主のイワさんとその孫の稔の キャラクター的な"名物感"があまり感じ られず、物語の中に没入し切れません でした。 | ||||
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注文時に「新品」を選びましたが、本ページがやや茶色く見えました。装丁などに問題はありませんが、発行が前なので、説明に「未使用」なり「新品同様」と表現すべきと思います | ||||
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古本屋の店主通称イワが織りなす書籍と事件の組み合わせが面白いイワさんの孫との絶妙なコンビが作品をより一層面白くしてる。 一般文学通算2358作品目の感想。2019/12/14 20:15 | ||||
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古書店を舞台に起こるさまざまな事件を扱った連作短篇集『淋しい狩人』(宮部みゆき著、新潮文庫)に収められている『歪んだ鏡』は、いかにも宮部みゆきらしい、楽しめる作品です。 「久永由紀子がその本を手にいれたのは、JR中央線の車両のなかでのことだった。網棚の上に置き忘れられていたのを拾ったのである」と始まります。 「由紀子はひとつため息をついて、何気なく頭をあげた。そしてそのとき、網棚の上の文庫本を見つけたのだった。・・・『赤ひげ診療譚』。それが文庫本のタイトルだった。作者は山本周五郎。うろおぼえだが、学生時代に聞いたことのある作家名だった。・・・行きがかり上パラリとめくってみると、頁がはぜるように分かれて、本の真ん中のあたりが開いた。少し驚いた。そこに、はさまっているものがあったからだ。名刺だった。名刺が一枚はさんである。しおりがわりにでも使われていたものだろうか。由紀子はそれを指先でつまんだ。<株式会社 高野工務店 営業部 昭島司郎>。社の住所と代表番号、FAXの番号が刷ってある。裏返すと、<お住まいのリフォームの御相談は当社へ 見積無料>と、活字が並んでいる。宣伝文つきの名刺だ」。 「この本を網棚に載せていった、前の持ち主のことが気になった。どういう人間だったのだろう。通勤電車のなかでこういう小説を読み、なおかつそれを置き去りにしてゆく――。それを思うと、やはり、あの名刺がひっかかる。・・・あれこれと考えていると、想像はふくらみ、頭に思い描いていることを確かめたいという気分になってくる。そして、それはさして難しいことではないとも思えてくる。なにしろ、手掛かりはあるのだ。とりあえずは、この名刺の主に会いにいけばいい。まずそこから始めることができる」。 「久永由紀子は。自分と自分が歩いてきた人生に――まだたった二十五年の道のりだけれども――どんな種類の幻想も抱いてはいなかった。彼女は、自分が入れられている金魚鉢のサイズを知っている金魚だった。誰に教えられたのでもない。知っているのだ。それは彼女がのぞきこむ鏡のなかに描かれている。無情なほどにくっきりと書き付けられている。由紀子は映画のヒロインではなく、小節のなかのシンデレラでもない。それをよく知っているから、彼女は行く手に対してなんの期待も抱いてはいなかった。・・・それらは全て、由紀子がのぞきこむ鏡のなかに映っている。あんたの容姿に釣り合う人生などこの程度のものだと。どんな嬉しい驚きも、あんたの前には待っていないと」。「自分は選ばれることはない。人生の幸せなど、こんな容姿に生まれついた瞬間に、すべて取り上げられてしまった。スタイルだって良くない」。 このように、自分の容姿にコンプレックスを抱いている由紀子だが、『赤ひげ診療譚』の最後に収録されている「氷の下の芽」に出てくる「おえい」という若い娘の、自分で自分の生きる道を探す姿勢に、稲妻に打たれたような衝撃を受けます。「あたしは一人で生きる意味を持とうと思ったことがあっただろうか。不意に、猛然と、この本を持っていた人物に会ってみたいという思いがこみあげてきた。あたしとこの本をつないでくれた、網棚に文庫本を忘れていった人に」。 由紀子が勇気を奮って会いにいった昭島は、由紀子が思っていたよりもずっと若く、ずっと気さくな感じの男性だったが、その五日後、その彼に思いもかけないことが起こるとは・・・。 ストーリーの本筋はともかく、コンプレックスを抱く女性が、読書によって勇気づけられるという件(くだり)には、考えさせられてしまいました。 | ||||
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本にまつわる日常のなぞ解きがある点は、『ヴィブリア古書店』の栞子さんの原点かと思われるが、やはりミステリー主体のようで、これはこれで楽しめる。栞子さんの先駆けに敬意を表します。 | ||||
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どの話も「事実は小説より」を小説にした印象。文章の中にくだけた物言いやくすりとする言い回しがあり、宮部さんと直接お話をすると、とても楽しい方なのだろうとは思えるのですが、如何せん、今のところこの方の作品に魅力を感じられません。魅力を感じないので読むのが辛いし、何度途中で読むのを断念しようと思ったことか。買った以上、勿体ないので読みましたが、読後感は「やっと解放される。」でした。ファンの方には申し訳ありませんが。 | ||||
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古本屋を舞台にしたミステリと言えば、近年話題の「ビブリア・・・」を想起するが、宮部みゆきの方が格違いで小説がうまい。やっぱり「ライトノベル」と呼ばれる代物と違い、ちゃんとした読み物になっていると感じた。私は素人なのでその違いを説明する事は出来ないが、例えば一切萌えキャラを使わず勝負している所かな、と思う。別の言い方をすれば、リアリティが感じられるのである。 さて本作、いきなり「歯と爪」が出て来て、とても懐かしかった。が、実作が出て来るのはこれと、山本周五郎だけであり、それを売りにしてない小説作りもラノベと違う感じがした。で、古本と関わって事件が発生するミステリ仕立てだが、児童虐待など意外と陰惨な話を扱っている。が、本書のメインキャラの老人と孫息子が名コンビ。孫息子の成長物語になっているのが秀逸で、解後感はとても良かった。 宮部みゆきの巧みな物語作りに感心。 | ||||
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宮部作品は現代ものより時代小説の方が重苦しくなくて好きですが、これは短編でもあり、祖父と孫の関係も面白くさらっと読めて良いと思います。 | ||||
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宮部みゆきの本はなかなか文庫にならなくてイライラさせられています。単行本で買うと室内がますます狭くなるので文庫が出るのを心待ちにします。相変わらずうまいですね。一気に読ませます。 | ||||
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古本屋の雇われ店主と高校生の孫が遭遇する、数々の事件と顛末が楽しいです。 謎解きの主人公は65歳男性。 決して元刑事でも元プロレスラーでもなんでもないけれど、少しずつ理詰めで事象を観察し、お手柄な推理を披露してくれます。 祖父と孫の関係も面白く、ちょっと険悪になったりもするけれど、実際にそういうことがあればそうなりそうだなぁという自然な関係です。 6つの事件の中でも、めったに遭遇しなさそうな大きなものから、もしかしてありそうなシチュエーションまで、バラエティに富んでいますが、日常の小さなナゾだけではなく、周囲で人が亡くなったりする事件も含まれるミステリーです。 こんなおじいちゃんが近所にいたらなぁ。。。と思ってしまいます。 | ||||
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1997年10月上梓の単行本を1997年2月に文庫化。 古書を扱う田辺堂書店のイワさんが活躍する6編の連作推理。 イワさんと孫の稔くんの掛け合いは楽しいですが、事件はシリアスで、正統派な推理小説です。 再読ですが、とても面白かったです。内容をすっかり忘れていたので、楽しめました。 | ||||
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宮部みゆきはやっぱり面白いな。とつくづく思った。 イワさんの周りで起こる不可解な事件の短編集。 事件の内容そのものはそんなに印象に残るわけでもなく、かと言って現実離れしてるわけでもなく、どこかで有るかもしれない事件で、世間に埋れていそうな事件。 だから、リアリティがあるのか。だけどフジテレビのノンフィクションを観た後のような喪失感がないのがこの本の面白さだと思う。 実際には全然ハッピーエンドでは無いけど、喪失感は伴わない小説。 | ||||
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最初の何編かは聡明な老人と活発な孫のコンビによるミステリという感じで面白いのだが、 ラスト二編は事件が勝手に解決してしまうのでどうにも物足りなく、終盤稔の彼女の存在が 大きくなるわりにちょっと会話して出番終了だったりするのはさすがに不満が強い 表題作である淋しい狩人も、あんな展開にするぐらいならイワさんの策略で犯人をおびき寄せる的な 流れにすべきではなかっただろうか それなりには楽しめたものの、宮部氏の作品のわりに満足には程遠い作品だった | ||||
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古本屋の雇われ店主。手伝いの孫と2人の素人探偵。短編6話。大森望の解説が出色。解説を書く前に、文庫を古本屋で買ってきて、他の解説を読んでから書くという。翻訳家・編集者・書評家ならではの行動。冗談ではないらしいが、近所の古本屋が「たなべ書店」とのこと。場所も西葛西からすぐ。カラオケで宮部みゆきが歌がうまく、その背景に「耳のよさ」があるという。「暗い歌を歌っても場が暗くならない」宮部みゆきの雰囲気を知っていれば、他の暗めの宮部みゆきを読めるかも。宮部みゆきの暗めの小説は、大森望に解説を書いてもらうといいかも。 蛇足。宮部みゆき既刊単行本リストが解説の最後についている。解説者の一覧がないのは残念。翻訳をたくさんしているので職業は「翻訳家」として解説を書いている。カラオケは目から鱗。見習いたいこと色色。ps.大森望は中西秀彦とSF研をやっていたらしい。 「六月は名ばかりの月」で、Bill Sanborn Ballinger「歯と爪」(the tooth and the nail)の話題。「英語の「歯と爪」(tooth and nail)という言葉には、熟語としての意味もあるんだって」「日本語で言うと「必死になって」」。熟語には定冠詞がない。 | ||||
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宮部みゆきのファンです。少しくたびれていましたが満足しています。 | ||||
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宮部作品は好きなのが多いのですが、作品によっては、鼻につくことがあります。だいたいは、仲のいい家族の丁々発止のやりとりに、なんかイラッとします。面白くない冗談の応酬が続く…というか。この作品はまさにそのオンパレードだったので、最後まで読めませんでした。 | ||||
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古本屋の店主イワさんとその孫である稔を中心にして、各編が進んでいきます。この二人のキャラとその会話のやり取りのせいか、殺人事件を扱ってるにも関わらず悲惨さがなく、終始なごやかな雰囲気を感じました。本に関連した謎は純粋に面白かったです。 全体を通じて登場人物の考えや事件の真相がなんとなく現実的というか小説っぽくない感じはしたものの、そこが逆に彼らに感情移入できる原因となったのかもしれません。 改めて宮部さんの作品はサクサク読み進めれるものばかりだと感じました。 | ||||
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本をきっかけに起こる事件。ささやかな事件、、、ではなく大きな殺人事件ばかり(身近にこんなの立て続けに起こったら、やってられないよなあ)その事件の謎解きを縦糸に、祖父と孫息子の交流を横糸につむいだ短編集です。 この中では「うそつき喇叭」がとても痛かった。 こーゆートンデモ教師、いるんだもん。けっして空言じゃないからつらいな。 だけどおじいちゃんと孫のやりとり、孫の成長、がいいクッションになっていて 悲惨な児童虐待も、おそろしい計画殺人もするりと飲み込める感じ。 さすが、宮部みゆきだな。 | ||||
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宮部作品は全部読みました。これは決して代表作にはならないと思いますが、忘れられないセリフがあります。高校生の孫と付き合っている売れない女優に、おじいさんが、「高校生はまだ子供だ。大人が子供に頼ってはいけない」というような事を言った所です。2人の子供の親として、教員として、身にしみる言葉でした。宮部作品には、こんな素敵な言葉がいっぱいあふれているので、大好きです。 | ||||
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