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紙片は告発する
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紙片は告発するの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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冒頭のルースの独白は《挽歌》の冒頭の心地よいリズム感のある文章と重なり懐かしさで、ちょっと胸キュン。 その語り口から主人公はルースだと思っていて、これからの展開はどうなっていくのだろうと興味津々だったのだが。 彼女はいきなり殺されちゃって。 主人公は別人だったの。 ある日ルースはひとりの人間を刑務所送りにできる秘密のメモを偶然然見つける。 拾ったメモのことを、もちろん中身は言わず誰彼となくペラペラしゃべってしまう。 ルースは家族からも職場の同僚たちからも軽んじられ深く傷ついていたのね。 だから常日頃彼女を小馬鹿にしている同僚たちに秘密のメモのことをアレコレ聞かれ注目されると嬉しくて逆らえないの。 アレアレそんなにしゃべってしまってダメでしょうとハラハラしながら読んでいたのだが、その口の軽さが災いし、彼女は殺されてしまう。 そして相思相愛だと信じていた相手のクリスの好意も単なる同情からきていたのだとは。 結局ルースは誰からも愛されず、惨い殺され方でこの世から去って行く。 痛ましく短い人生。 哀れさを感じるわね。 ルースを殺したのは誰か! 大体犯人というのは地味で目立たぬ人物であるということは心得ている。 何食わぬ顔をしてきっちり動いているが、ちっとも怪しくない素振りの人物。 それは一人しかいないでしょう。 わたしは多分この人物だろうと見当はつけていたのだが、動機がクエスチョンで。 前触れが何も無くて、捕まった段階で知らされる犯人の過去じゃ、こちらは想像がつかないでしょう。 ということで星三つ。 事件を解決していくのはルースの姉マーガレットの元恋人であった警部補のクリスとマーガレットの友人であるジェニファーなのだが、わたしは彼らにはあまり興味がなくてね。 だって彼らには哀愁が無いんだもの。 寄り添えないわ。 それに、いつも思うことなのだが、ミステリーに恋愛はいらないわね。 解説より。 D・M・ディヴァインは、デビューから亡くなるまでの約二十年の間に十三作の長編を書いた。 一九七〇年に発表されたこの作品は、第九作に当たる。 本書の刊行によって、残る未訳作品はあと二作となった。 さあ、あと二作品。早く読みたいわね。 でもねえ。創元推理文庫って、どうしてこんなに活字が小さいの。 わたしの視力では、持っているハズキルーペ1.6倍じゃダメで1.85倍 をまた買ってしまったわ。 これでOKだったけど。 創元社さ~ん、活字の大きさをなんとかしてくれ~。 | ||||
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