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聖エセルドレダ女学院の殺人



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【この小説が収録されている参考書籍】
聖エセルドレダ女学院の殺人 (創元推理文庫)

聖エセルドレダ女学院の殺人の評価: 4.00/5点 レビュー 4件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(4pt)

ミステリーとは違うがよい

最初に言ってしまうと、ミステリーではありませんでした。
裏表紙のあらすじや帯にある「犯人を捜す」というのは二の次です。
急に起こったトラブルを、少女たちが力を合わせて乗り越える話でした。
日本の小説やドラマでよくある「文化祭」や「スポーツの試合」の代わりに「殺人事件」となっているだけです。
巻末の解説で納得しました。海外では児童文学の賞をもらっているとのこと。
日本でもそちらのジャンルにしなかったのは何故でしょう・・・?挿絵つけたらとてもいい本だと思います。

前述のとおり、ミステリーとは言いづらいですが、内容自体は満足です。
若い少女達の感性が丁寧に描かれています。
ちょっと無鉄砲なところ、自分の考えに忠実なところ、恋に惑わされるところ、それでもみんなお互いを信頼し、困難に向かうところ、7人全員嫌な子じゃないのが読んでいて気持ちよかったです。
以下は-1の理由です。
・冒頭数ページで事件が起こるので、中盤はちょっと間延びした印象があります。
事件前の生活や被害者の院長との関係を入れ込んでほしかった。
・最後に犯人がぼろを出してバタバタと事件が収束するのが残念。
・7人のうち、活躍した人物に偏りがあること(働きとしてはアリスが一番かと思いますが、マーサとロバータがあまりプラスに働いてないのが残念です)。
聖エセルドレダ女学院の殺人 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:聖エセルドレダ女学院の殺人 (創元推理文庫)より
4488268048
No.3:
(5pt)

いずれも魅力的な少女達。

女学院と云っても、少女達を住まわせ、寝食を共にしながら礼儀作法を教える私塾的なもので、そこの経営者兼教師が殺された事から訳アリで、邪魔者扱いで当該女学院に入れられた少女達が家に帰される事を恐れ、殺人を隠蔽すると共に犯人を捜そうとするジュヴナイルのユーモア小説。ラノベにも通じる個性豊かな少女達が楽しい。
聖エセルドレダ女学院の殺人 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:聖エセルドレダ女学院の殺人 (創元推理文庫)より
4488268048
No.2:
(4pt)

清く正しくとは呼べないけど精一杯頑張った七人の少女達を心から褒めてあげたいです。

殺害された二人の死体を隠して大人を欺くという道徳的にも法的にも絶対に許されないヤバイ道を歩みながらも暗く罪悪感に押し潰されずに若々しい明るさを保って最後まで自分達の信念を貫き見事に殺人犯を暴き出してみせる天晴れな七人の少女達の活躍を描く19世紀末のイギリスを舞台にした児童ミステリーの優良作です。本書は殺人ミステリーだからという理由で実現は難しいとは思いますが、日本であれば吉本新喜劇でアレンジして取り上げられても良さそうな打ってつけのドタバタ喜劇の題材だと言っていいでしょうね。
十代の若き女生徒七人が在籍する小さな寄宿学校の週末恒例のディナーの席で主賓である女校長先生とその弟が突如として相次いで死亡する。七人の少女達は家に帰されるのが嫌で事実を隠蔽して何とか現状維持を保とうと一致団結し出たとこ勝負で必死に奮闘するのだった。
冷静に考えれば少女達が大の大人をまんまと欺くハラハラドキドキの場面の一部始終はかなり危なっかしくて不自然でリアリティーに欠ける面があるとは思います。多少はお芝居の様な演出が感じられはする物の、まあ大人の中にも慎重に観察しないおっとりした人はいるでしょうし、私は厳しく目くじらを立てずに少女達の舞台度胸の良さに感心しつつ全てをそのまま受け入れたいですね。さて、肝心の推理については七人の少女達が繰り広げる無邪気な会話に注意が行って真犯人の正体の見当が全くつかずのままで終盤まで引っ張られて完全にしてやられましたね。著者は過去からの評判や善良に見える先入観を巧く利用して思いも寄らない意外な犯人と他の悪人そして醜悪な事件の背景事情をこしらえてくれましたね。特に殺人の前と後で犯人の動機が変化して尚も継続して行く辺りの仕掛けとテクニックは本当に巧いなと思いますよね。次に七人の個性的な少女達についてですが、気転のキティは仕切りたがり屋のリーダーで高慢なのが玉に瑕ですがでもグループにはこういう皆をまとめるタイプがいないと困ると思いますね。奔放すぎるメリー・ジェーンはやっぱりどうしてもあの「つのだひろ」さんの名曲を思い出してしまいますね。愛すべきロバータとぼんやりマーサの二人は残念ながらあまり印象に残っていませんね。たくましいアリスは大人びた演技の才能が素晴らしくて間違いなく将来一流の女優になれそうですね。あばたのルイーズの科学の知識と名探偵としての卓越した資質は本物ですし、陰気なエリナは死人おたくでやや不気味ですが意外と何事にも動じない性格は頼りになりますよね。最後にストーリーを加速させる基となったゴッディング母子が二人ともに良い人で本質を見極められるしっかりした人物だったのは本当に幸いで、少女達が破滅しないで済んでよかったと思いますし何だかんだ言っても、とても清く正しくとは呼べないけど精一杯頑張った七人の少女達を心から褒めてあげたいですよね。
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No.1:
(3pt)

ラストが……

女子寄宿舎を舞台にしたミステリーなので、てっきりゴシック風の小説かと思って読んだのだけれど、実際はかなりドタバタの、ブラック・コメディ。ラスト近くで二転、三転して真相がどんどん出てくる。それにしても最後気になるのだが、死体遺棄罪という罪はないのだろうか?
聖エセルドレダ女学院の殺人 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:聖エセルドレダ女学院の殺人 (創元推理文庫)より
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