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堆塵館
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堆塵館の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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1) もし、物にならなければならないとしたら、何になりたい? 人間が物に変わる。物になってしまった者を肌身離さず持っている者は、病気にならない。そうかー、 仮に何かの物に変えられたとしたら、ぞんざいに扱われるのはいやだな。そう考えたら、今自分が持っている物を、手入れして、愛情をかけて大切に使おうと、そう思いました。 2) アイアマンガー家のおばあさまは、エリザベス女王? 大きな暖炉のある部屋に一生閉じ込められているおばあさまは、エリザベス女王をモデルにしたのかな?と思いました。 3) クロッドとルーシーは、ヘンリー王子とメーガン妃? 外の世界を見たくなり館を出ようとするクロッドとルーシーを、王室離脱を決めたヘンリー夫妻に重ねてしまいました。 | ||||
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物語はとても素晴らしく,不思議な雰囲気に満ちており,のめり込んで三部作を一気に読むことができる。 しかし現代の日本に住んでいる我々にとって,この世界の背景はなかなか実感できないかもしれない。 そこで,より理解を深めるために,ここで2冊の本を紹介しておきたい。 1冊目は『不潔都市ロンドン: ヴィクトリア朝の都市浄化大作戦』(リー・ジャクソン, 2016年)である。この本を読むと,まさに堆塵館が建っている当時のロンドンのゴミの山の様子が理解できる。 https://www.amazon.co.jp/dp/4309226825/ 2冊目は『図説 不潔の歴史』(キャスリン・アシェンバーグ, 2008年)である。当時のヨーロッパの人々がいかに風呂に入らなくてもシャワーを浴びなくても平気だったか,そのような習慣がなかったかがよく理解できる。 https://www.amazon.co.jp/dp/4562041781/ | ||||
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19世紀のロンドンで不思議な館に様々な人々が集い・・・というお話。 いつも小説を読む際に、中身をなるべく知らずに読み始める事が多く、本書もそうしたのですが、異貌の19世紀物というか、よくスチーム・パンクというジャンルに収まるタイプの小説でした。ゴミで財を成したという一家、その一家で生まれたらある物が手渡される風習、物が話しかけるのが聞こえる主人公・・・という風なファンタジー作品として読める小説だと思いました。 その物に名前があり、主人公はその名前を聞き分けられらたり、その主人公にガールフレンドといえる家政婦が派遣されてきたり、その二人に怪現象が起こったり、という展開は今まで書かれたファンタジーとしてはあまり特異ではないですが、著者の小説の巧さや文章の巧さや造本の凝り方で読ませる作品だと思います。 著者のケアリー氏はこれまで3作しか書いていない寡作な人らしいですが、その分密度の濃い内容の濃い作品が多くて好感が持てます。本書の装丁も著者が自ら手掛けた凝った仕様になっており、その分作品世界の濃密さに酔う傑作だと思いました(その分値段が高いですが損はありません)。 ラシュディ「ハルーンとお話の海」やカーズワイル「驚異の発明家の形見函」等が好きで楽しめる方にお勧めのファンタジー。この後の展開が気になる3部作の第1部。是非ご一読を。 | ||||
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とても面白く早く続きが読みたくてすぐ読み終わってしまったファンタジーが好きならおすすめです | ||||
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まずタイトルからの想像を遥かに越えた、堆積した塵芥とそこに思いがけず優雅に住む人びと。純血と混血の線引きとそれぞれの誕生の品々、やって来る汽車。途方もない物語。原文の英語が透けて見えない見事な翻訳。 | ||||
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著者の新作。しかも一冊では終わらず、どうやら三部作。 邦訳の有る前二作はいずれも独特な環境に置かれた人物の物語だったが、本作は環境の特異さも人物数も極端にエスカレートしている。 本作に登場するのは、ゴミ山の中で棲息している一族で、日本に置き換えるならば四十年くらい前の夢の島の中に、廃棄物のリサイクル(?)等で生計を立てている一族が居る・・・と云った感じに成るだろう。 タイトルの堆塵館は、それ自体が一つの自治社会である巨大な建物。そこで暮らす人々の物語を描いているのが本作。但し、前二作もそうだったが、特異な環境の中にあって人々は意外にストレートで妙な屈折は見られない。 | ||||
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この世界観にまたたくまに虜になりました。何度も読み返し、何度も発見があります。 早く、続編を!どうか、お願いします。 | ||||
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本当におもしろいです!作者の挿絵もゾクゾクして好きです。早く続編が出て欲しいので色々な人に読んで頂きたい!!! | ||||
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ヴィクトリア朝時代のロンドン郊外の「ゴミの館」を舞台にした長篇の冒険小説。「ニューヨーク・タイムズ紙の書評が選ぶ一冊」にも入った本。著者ケアリーは「想像力こそが小説にとっていちばん大切なもの」と述べています。ケアリーの好きな作家のひとりは、村上春樹。なんとなく、村上春樹の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を思い出させる小説でした。 さて、やさしい漢字にもルビがていねいにふってある不思議な本です。このことから小学生を対象にした本かなとも思いました。「訳者あとがき」によると、本書は、十代の少年少女以上の読者に向けて書かれたもので、英語圏の人々、とりわけ子供たちは、この作品を朗読したり、登場人物の名前を口にしたりするたびに、その音とおかしな意味にくすくす笑ったりするそうです。 表紙のイラストは、著者自身が描いたものです。著者ケアリーは、文章とイラストで表現する作家のひとりで、文章とイラストとの統合がいかに大切かということを述べています。「彼の物語ではイラストと文章が融合して深まっていく」のです。 表紙のイラストで、蝶ネクタイをした半ズボンの男の子は、「クロッド」という名の、病弱そうで憂鬱な顔つきをした15歳半の少年、つまり「ぼく」です。チョッキの鎖には、なんの変哲もない「浴槽の栓」が懐中時計のようにぶら下がっています。「ぼく」には(物の名前が付いた)この館の住人たちが話をしているのが聞こえてくるんです。「物」といっても、「浴槽の栓」とか「安全マッチの小箱」とか「ドアの把手」とか、とっても変ながらくた品、俗に言えば、ごみなんです。「堆塵館」と偉そうに言ってますが、要するにゴミ屋敷なんです。臭いにおいで気分が悪くなり吐き気をもよおしそうになる、モンサン・・・何とかの絵のような、表紙のイラストですね。 裏表紙には、左手に「安全マッチの小箱」を持った、そばかすだらけの16歳の「わたし」、つまり召使い「ルーシー」のイラストがあります。「ルーシー」は暖炉係なので、上階で仕事をしているときに偶然「クロッド」に出会い、物語は展開していきます。 各章の初めには、肖像画のような、彼の描いた「登場人物」のイラストがあります。 そして、表紙の裏側には、堆塵館の七階建ての「地上階」の説明図があります。この中には、診療所、礼拝堂、大食堂、教室までもあり、まるで町です。このイラストを見ながら、本書を読み進むのはゴミあさりのように、本当に楽しいひとときでした。へんなひと。 裏表紙の裏側にも、堆塵館の六階建ての「地下階」の説明図があります。召使いたちが住む空間なんです。地下五階は、ロンドンからゴミを運んできた汽車の終着駅「たいじんかん、たいじんかーん」なんです。これらの説明図を描いたのも、著者ケアリーなんです。 ケアリーの世界に、ようこそ。 | ||||
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愛おしい人物と物たちのせつなく美しい「物語」、作者の手になる独創的な挿絵 . . . なにもかもがすてき。すごすぎて嫉妬すら感じない。ただため息と涙ばかり。『望楼館追想』で恋をして『アルヴァとイルヴァ』でさらに好きになって . . .ずっと待ち続けた甲斐がありました。 神様、エドワード・ケアリーをこの世界にありがとう!!! | ||||
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