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消えたダイヤ
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消えたダイヤの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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前回の『白骨の処女』の売れ行きがそこそこ良かったから続けて本書をリリースしてくれたのかな? だとしたら(しなくても)高額な単行本でない手頃な文庫で雨村を読めるのは嬉しい限り。ドンドン継続して下さい。 長篇「消えたダイヤ」が佐川春風ではない別名義・花房春村で少女雑誌に連載されたという情報は山前譲氏の解説で初めて知った。 昔この作を読んだ人の大抵は昭和5年改造社版『日本探偵小説全集』の森下雨村集による筈で、それ以来数十年ぶりの再登場。 なぜ今回大人ものでなく少女ものを選んだのだろう? 没後から今世紀に入る迄の雨村著書で最も人口に膾炙したのは少年倶楽部文庫の『謎の暗号』だった(いや、釣り随筆『猿猴川に死す』かな?)。 連載の場も同じ大日本雄弁会講談社の兄妹誌なのでシンメトリーにするべく山前氏と河出はこれにしたのでは…と私は見ている。 主人公は『謎の暗号』の富士夫少年ほどにスーパーマンではない二十歳前とおぼしきgirl & boy。 トリックといえるほどの技はなく、レガリア金剛石の在処と真犯人の正体露見のラストに向かって冒険を繰り広げる。 初出は大正14年。江戸川乱歩とは歳4つしか違わないが少年少女ものを書くときの雨村の口調文体は年長者っぽい古さがある。 いごっそう土佐弁の名残かもしれない。 登場人物の名前の中に「ミズタニ」「ミチオ」と出てくるのはまだ若い大学生・水谷準(本名は納谷三千男)の名を拝借したものだろうか。 河出文庫での雨村の好評を受けて論創ミステリ叢書が『森下雨村探偵小説選2』の企画に動き出したようだよと知人が私に教えてくれた。 だから『1』が出た8年前から言ってたのに。「続巻お願い」ってさ。 | ||||
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