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ディミトリオスの棺
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ディミトリオスの棺の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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どこかで本で読んだか、映画で見たような場面、仕掛けが多いのですが、この作品がオリジナルというものが多いのかもしれません。 そういう意味では、大体このような仕掛けだろうなと、読んでいて先が見えるところがありますが、十分に今読んでも面白いストーリーだと思います。 ストーリーだけなら星4つでも良いかもしれませんが、ストーリー以外の読みどころとしては、キャラクター作りのうまさが挙げられると思います。 主人公に小説のアイデアを売り込む秘密警察の大物、いつか1000フランを返しに来ることを待っている女性、ちょっとした虚栄心から破滅する小役人など、ストーリーは真似されて使い古されても、描かれた人物たちは今でも生き生きと印象深い姿を見せてくれると思います。 | ||||
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凶悪な犯罪者ディミトリオスが殺されその死体を見せてもらった探偵小説作家ラティマーはディミトリオスの人物像に興味を抱き単独でその犯罪の足跡をたどる旅に出る。しかしディミトリオスの足跡をたどっている者がラティマー以外にもいることが判明しラティマーは現実の事件に巻き込まれていく。 前半はディミトリオスを巡る過去の記述が続き退屈であったが後半から意表の展開となり緊迫感が出てくる。終盤は圧倒的な迫力であった。作中の人物により現実の犯罪者は探偵小説に出てくるようなものとは違うといった発言をするが、本編のディミトリオスは確かに現実の犯罪者の持つ迫真性がある。 ただ小説として見た場合その構成は独創的であり「記念碑的作品」というのは納得できるがやはり全体の冗長感は否めない。登場人物はみな現実感があるが人間的な魅力は乏しい。ラティマーは終盤で自分の行動を後悔する場面があるが、これは小説としては蛇足ではなかろうか。この内容であれば現実の事件や人物を描いたほうが感銘を受けるのではなかろうか。例えば伯爵夫人との関係等ディミトリオスの個人的な部分の記述があればもっと深いものになったような気がする。 | ||||
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