グリーン・サークル事件
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時系列でいうと「インターコムの陰謀」と「ドクター・フリゴの決断」の間に書かれた作品らしいです。話は他の方が書いてる通りのアンブラーお得意の巻き込まれ型スリラーで面白いことこの上ない作品ですが、どうゆう訳か今までアンブラーの著作リストに掲載されず、CWA賞を獲ったぐらいレヴェルの高い小説であるにも拘わらずその存在を否定されていた謎の小説。何故か。内容があまりにも中東情勢に関して政治的介入し過ぎて版元が翻訳するのを躊躇ったから?というのが私の推測です。イスラエルとパレスチナの問題はまだ解決していなけど、作品が40年くらいたって少し古くなってほとぼりが醒めたため、出版が可能になったのでしょうか。この頃の中東情勢は真面目に緊迫して洒落にならない時代だったのが出版に反映されたのかなと思いますが、違うかもしれないので詳しく知っている方がいたら教えて頂きたい。なかで出てくる電池に関する描写などはさすがアンブラーと言いたくなるほど詳細に書き込まれていて圧巻。主人公格の実業家が巻き込まれる過程も説得力十分で文句なしの傑作だと思います。 まだ未訳があれば順次翻訳をお願いしたいところです。 | ||||
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時系列でいうと「インターコムの陰謀」と「ドクター・フリゴの決断」の間に書かれた作品らしいです。話は他の方が書いてる通りのアンブラーお得意の巻き込まれ型スリラーで面白いことこの上ない作品ですが、どうゆう訳か今までアンブラーの著作リストに掲載されず、CWA賞を獲ったぐらいレヴェルの高い小説であるにも拘わらずその存在を否定されていた謎の小説。何故か。内容があまりにも中東情勢に関して政治的介入し過ぎて版元が翻訳するのを躊躇ったから?というのが私の推測です。イスラエルとパレスチナの問題はまだ解決していなけど、作品が40年くらいたって少し古くなってほとぼりが醒めたため、出版が可能になったのでしょうか。この頃の中東情勢は真面目に緊迫して洒落にならない時代だったのが出版に反映されたのかなと思いますが、違うかもしれないので詳しく知っている方がいたら教えて頂きたい。なかで出てくる電池に関する描写などはさすがアンブラーと言いたくなるほど詳細に書き込まれていて圧巻。主人公格の実業家が巻き込まれる過程も説得力十分で文句なしの傑作だと思います。 まだ未訳があれば順次翻訳をお願いしたいところです。 | ||||
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生涯で18編の長編を書いた、スパイ小説の大家エリック・アンブラーが’72年に発表した、円熟期の第15作。本書で同年度、英国におけるミステリーの頂点、「CWA(英国推理作家協会)賞」の、’59年度の『武器の道』(当時の名称はクロス・レッドへリング賞)に続き2度目となるゴールド・ダガー賞(最優秀長編賞)を受賞した。 時はいまなお紛争が絶えないパレスチナを中心とした中東の’70年代初頭。おもな舞台はシリア。三代続いた同族経営の<ハウエル海運貿易>の当主、‘わたし’ことマイクルは社会主義にもとづいて資産凍結・国営企業化されることに対抗して、「シリア産業開発省」の代表ハワ博士に、シリアの国益と会社の保全のために乾電池製造事業を勧める。その商標名が“グリーン・サークル”。 ある夜、‘わたし’の助手イサが不要な原材料を輸入している異変に気づき、秘書兼愛人のテレーザと工場に乗り込むと、警備員として侵入し、工場を乗っ取ってイサとともに爆弾の起爆装置の製造をしている過激派テロリスト集団「パレスチナ行動軍(PAF)」のリーダーであるガレドと出くわす。‘わたし’たちは、露見すると命に関る誓約書にサインさせられ、ガレドの“同志”として、彼らのイスラエル攻撃の協力をすることに・・・。 しかし、‘わたし’は表面的には“同志”として恭順しながらも、自らの商売の才覚と中東の不安定な均衡のバランスをもとに、自分と自らの会社を守るため、可能な限りの手を打つのである。迫り来るゼロ・アワーに向けて‘わたし’は危険な賭けに出る。 本書の面白いところは、主義・主張を持った筋金入りの過激派テロリストに対して、それに反対する主義・主張を持った組織が企てを阻止しようとするのではなく、会社の経営者ではあるものの、一介の民間人が困難な状態をかいくぐり、上述のごとく闘うところにある。 本書はパレスチナとイスラエルの一生即発の、「こんな事実もあったかもしれない」と思わせるような、当時の時事問題を、違った角度で、ドキュメンタリー・タッチに描いた作品である。 | ||||
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Eric Amblerの『The Levanter』(1972年)の翻訳。 1972年度のゴールド・ダガー受賞作である。 シリアを舞台に、パレスチナ・テロリストとビジネスマンの闘いを描いた秀作である。 1970年にイスラエルに取材に行ったというが、当時の緊張した政治的状況が上手く取り入れられ、緊張感のある作品となっている。 面白いのは、テロリストに立ち向かうのが冷静沈着なビジネスマンだという点である。職業的軍人やスパイではなく、つねに会社とみずからの安全と利益を第一に考えるタイプの男が主人公なのだ。職業柄、交渉術にも長けており、テロリストとのやりとりにも読み応えがある。 結末もけっして明るいものではないが、不思議と楽しい読後感がある。ユーモアに満ちた一冊であった。 | ||||
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一介の民間人に過ぎぬ主人公が ビジネスマンとしての流儀を貫きつつ パレスチナ過激派ゲリラと対峙することに。 1972年の作品で ミ ュンヘン事件(黒い九月)を予見したとのこと。 ただアメリカ同時多発テロ以降の今日 中東を取り巻く情勢は大きく変化。 ゲリラの 描写など若干古さを感じてしまうのは このような実話仕立ての作品の宿命で致し方ないか... その意味では荒唐無稽なものの方が劣化は少ないようです。 | ||||
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