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罪の声
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罪の声
罪の声



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【この小説が収録されている参考書籍】
罪の声
罪の声 (講談社文庫)

罪の声の評価: 3.78/5点 レビュー 337件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.78pt
Created with Highcharts 5.0.1036件10.68%29件8.61%57件16.91%66件19.58%149件44.21%得点得点☆1☆2☆3☆4☆5


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全215件 121~140 7/11ページ
No.95:
(5pt)

元新聞記者の著者による力作

グリコ・森永事件を元にしたミステリ

ネタバレなしに、これから読む人に役立つよう
レビューしてみます。

第7回山田風太郎賞受賞作
「週刊文春」ミステリーベスト10 2016国内部門第1位 と評価が高いです。

本作は、
テーラー(紳士服の仕立て屋)の主人が
「父の遺品から、昭和の未解決事件に自分が関わっていたことを知る」という
とても魅力的なプロローグで始まります。

そして、この主人とは別に
新聞社の企画で、事件を調べることになった新聞記者がもう一方の主人公になります。

この二人の主人公が、交互に描かれることで
事件が立体的に解き明かされていきます。

本書の魅力は多いのですが、特に著者との関連でいうと

・著者が主人公たちと同じ年齢で、グリコ・森永事件で利用された子供の声の、子どもたちと年齢が近い
・著者が元新聞記者であり、主人公の描写にリアリティがある

という点が本書における著者の情熱を感じたところでした。

長編小説で、登場人物も多く込み入った事件ですが
しっかり分からせる構成力が凄いと思いました。

登場人物の一覧というものがないのですが
読んでて、人物関係がわからなくなってきた時には
ネット検索して読み進めました。

また主人公の二人が交互に変わりながら
物語が進むのですが、
目次や章題というものがないので

振り返ったときに
「どのページの頃で、物語のどのくらいだったか?」といったものが
振り返りづらいです。

ミステリでありがちなのですが
人物紹介や目次の章題で、
「途中までのネタバレになっている」というのは
興をそがれるので、それならないほうがいいので
”それはそれでアリ”かと思います。

紙媒体では難しいのでしょうが、
ebookであれば
”読んでいる時点での、登場人物一覧”というのもありかと思いますし、
本書のような作品には
ぜひとも実装して欲しいと思いました。
さらにいうと、書籍では少ないですが
登場人物一覧よりも人物相関図の方が嬉しいです。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.94:
(5pt)

30年以上前の未解決事件が目の前に再び映し出される思い

塩田武士さんの新聞記者だったキャリアを見事に生かした題材です。
本書に登場している事件は、まさしく劇場型事件の走りとでもいうべきものでした。
マスコミを利用しながら、警察を翻弄し、取引企業を奈落の底に貶める犯罪でした。未解決事件だったから余計に記憶に残るものとなっています。身近な企業、身近な土地での展開、忘れられない事件です。

当時の犯罪集団を裏側から浮かび上がらせながら、「真相」に辿りつこうとする努力を、大手新聞記者の阿久津と録音された声の当時の子どもの動きをからませながら、ダイナミックな展開を読者に提示してくれました。
真相は闇の中なのですが、小説では一つの答えを提示させています。絵空事ではないストーリーは、事実にはこのような背景があるのでは、と思わせるものでした。とてもよく出来ています。ラストのエピソードでは感動を覚えました。そんな思いも共感できるという感じで受け取りました。

本書を読みながら、実際にローラー作戦でしらみつぶしに聴きこむ当時の警察の熱心さを思い出しました。
この事件に関わるある犯罪に使用されたエリアに当時住んでいたこともあり、府警の刑事が2人で自宅を訪れ「猟銃を持っていませんか。運転免許は。」ほかの質問をしていったことを覚えています。警察の威信もかかっていたわけで、しらみつぶしの捜査の一端を垣間見た気がしました。
迷宮入りは無念だったと思います。
当時の報道状況をリアルタイムで知る者として、塩田さんのストーリーテラーとしての上手さが光る小説だと思いました。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.93:
(5pt)

フィクションだからこそ描けた架空の真相

実在のグリコ森永事件をモデルに描かれたミステリーの本作。
もちろん実話ではないが、有名なキツネ目の犯人像など、実際のノンフィクションさながらに迫っていて面白かった。
世代的に、小学校時代に新聞を拾い読みしてみたグリコ森永事件。
新聞でみた脅迫文に書かれた青酸ソーダや、裸のオンナを連れてきてどうだこうだという文面に得体のしれない恐怖を感じたのを覚えている。
なんだか良くわからないうちにうやむやになったのだが、その時期は日航機の墜落やらいろいろとあったのだなぁ。
なんだか、光と闇を感じる昭和である。
それはそうと、犯罪に巻き込まれた周辺の人々(主に子どもたち)がメインにあるのだが、犯罪は当事者だけでなく、周囲の人生をも破壊する。
新聞やメディアには載らないところに人生を翻弄され、台無しにされた人々が必ずいる。そういったテーマが明確に描かれている良作であった。
犯人はフィクションだが、案外に巻き込まれた人々のたどる悲劇は正確に描かれているのではないだろうか。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.92:
(5pt)

最後は涙した

綿密な取材とともに、それを家族愛などに落とし込む作風に心打たれ、最後は涙した。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.91:
(5pt)

心に残る作品

面白かった。昔の事件、でも未解決。多くの人を傷つけ忽然と姿を消した犯人たちを追った小説でした。
丁寧に取材をして、一歩一歩真実に近づいていく様子に夢中になって読み続けました。
一つ一つピースが組合わさっていき、真実が見えてくる。
大人たちの身勝手さの陰で苦しんだ子供たちの悲しみに思わず涙しました。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.90:
(5pt)

読みごたえのある小説。

時間がたっぷりあるとき一気に読むことをお勧めします。最後の数ページは涙が止まりませんでした。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.89:
(5pt)

夢中になって読みました

ページをめくる毎に衝撃的な展開が続き、一気に読んでしまいました。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.88:
(5pt)

いい仕事したな塩田さん!と一人感謝を込めて絶賛しております。

初項からずっと面白いのですが
半ばからは明らかになる事実に
心苦しくなるものが多くなり
だからこそ読み応えも増して
ミステリーとしても奥深くなり
もっと知りたいという
読書欲も刺激されるのです
さらにはミステリの範疇を超えて
ヒューマンドラマ、人情物語としての
作品性が高まり
予想を上回る名作だと
昂奮を覚えながら最終章へと
読み進みました。

いい仕事したな塩田さん!
と一人感謝を込めて
絶賛しております。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.87:
(5pt)

久々に一気に読破した作品

最近は実用書ばかり読んでいたので平坦な文に慣れてしまっていたのか、この本は良い意味でも悪い意味でも衝撃を受けたようです。他人ごとのように書いたのは日中は何も感じませんが、眠ると悪夢にうなされるようになったからです。自分は傍観者で子供が嫌な目に遭うという最悪な悪夢。大抵この手の本はそこそこ評判が良くても、途中から白けてきたり終わりが見えてしまったり物語が破綻してしまいラストがチープになって結局後になって、結末が思い出せないというような本を多く読んできましたが、この本にはそれが無く、最初から最後まで実にリアルで、記憶に残るグリコ・森永事件そのものなのでは?と思ってしまえるほどでした。気掛かりは千代子さんのちゃんとした独白だけが無かったことです。悪夢は見たくないですが塩田武士さんの作品は引き続き読みたいと思います。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.86:
(5pt)

リアリティ

怪人21面相はホントにこうだったんじゃないかと思えるくらい迫真の表現。どんどん読み進めました。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.85:
(5pt)

ノンフィクションのような迫力と二人の主人公の姿に感動!

この作品はグリコ・森永事件をモデルにしたフィクションである。日時や場所、物証、挑戦状や脅迫状の内容など史実通りに再現して
おり、臨場感あふれるノンフィクションのように感じられる。記者が少しずつ犯人像に迫って行くくだりはゾクゾクする迫力がある。
が何と言っても心に響くのは二人の主人公の人間像である。ひとりは父や伯父が犯人グループの一味かもと動揺しているテーラーの若
主人、もう一人は事件記者としては新米の文化部記者。この二人の物語が交わることのない2本の線路のように時にはDNAの二重螺旋
の様に互いにねじれながら展開する。核心に迫って行き超特ダネの匂いに高揚して行く記者の姿には鬼気迫るものがある。また、テー
ラーの若主人は不安を抱きながらも守るべきもののため止めようかと逡巡する姿や追う者が追われる者に変わった時、読者の多くは静
かなる支援の声を上げるだろう。2本の線が交わった時、二人の主人公は果たして・・・。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.84:
(5pt)

かわいそう!怖い!でも先が読みたい!!

宮部みゆきの火車を、怖いと思いながら、素晴らしく面白いと読んだ方であれば、絶対に同様の感があると思います。
罪は質量をもって、家族にのしかかるんですね。久々にかわいそうだし、怖いのに、先が読みたくて仕方がない感覚でした。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.83:
(5pt)

超弩級! めっちゃオススメ!

さすがに、ミステリーベストテンの第一位です。これだけ骨太のミステリーは珍しいんじゃないでしょうか。

 後半部分は家族も遠ざける程特に集中し、貪るように読みました。スリルもあるし、サスペンスもある中に、最後は感動の場面。構成も最高にうまい! 

 そもそも、グリコ森永事件という現実の事件がモデルになっていて、かなりの部分をその現実に即して描写しているため、いったいどこからがフィクションなのかがわかりません。

 同じベストテンの1位で、昭和最後の事件を描いた横山秀夫の『64』に雰囲気が似ていますが、実際の事件である分、私には本作の方が抜群にリアルで面白かったです。

 また、左翼の学生運動など、より古い昭和の事件も絡めて描かれているのも本作の特徴です。その意味では超社会派の歴史小説ですね。とにかくお薦めです!
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.82:
(5pt)

Kindle版について

自分でもわかる誤字がありました。
まあ、それは良いとして
ハードカバーで買って読んでいたものの
分厚く寝ころびながら読むのにふさわしくないと判断し
Kindle版で購入。こっちの方が読みやすい。
ありがとう、Kindle。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.81:
(5pt)

「僕はどうしても知りたいんです。なぜ僕の声が犯行に使われたのかを」

1984年(昭和59年)から1985年(昭和60年)にかけて、関西圏の食品会社を標的とした一連の企業脅迫事件として日本中を震撼させた「」!

 本書はその事件を題材として出版されるやすぐに重版となり、「『週刊文春』ミステリーベスト10 」2016国内部門第1位、第7回山田風太郎賞受賞作、朝日新聞「天声人語」など各種メディアで紹介された話題作『罪の声』!

 本書を知ったのは『アメトーーク』「読書芸人」〈2017・11・16放送〉でゲストの光浦靖子さんを始め、東野幸治さんやカズレーザーさんが本作について熱く語っていたので興味を持って手にした次第である。

 「」〈1968〉と並ぶ昭和の未解決ミステリーとして今もなお注目される世紀の大事件だが、「三億円事件」はこれまでに映画、ドラマ、小説、漫画など多岐にわたって今日でも題材として取り上げられるが、「グリコ・森永事件」も誰もが知る有名事件にも関わらず意外と題材となった作品は少ないのだ(有名なところでは高村薫著『』くらいだ)。

 今回、その「グリコ・森永事件」に真正面から挑んだ小説が本作である。しかも著者は1979年生まれで事件の時は5歳で物心つくかつかないかの時だったので直接のリアルタイム世代ではないのだが、当時の時代背景を知るために事件が発生した当時(1984~85)の新聞の縮小版を徹底して読み、なおかつ事件現場にも足を運んで取材して書き上げた姿勢に敬服する。

 本作はフィクションではあるが事件の発生から経緯に至るまではすべて実在の事件発生の時系列が踏襲されており、それにより読んでいて臨場感が伝わり、当時子供であった私も読んでいて何となく断片的に覚えていたが、一連の事件の流れがこのような事に起こっていたのかと改めて知りました。

 京都で亡き父の店の後を継いだテーラーの曽根俊也はある日、父の遺品からカセットテープと黒革のノートを見つける。そのテープには目的地を告げるセリフとノートには「ギンガ」「萬堂」の文字が…。31年前に関西で起きた有名な「ギン萬事件」!しかもその録音テープの声は幼い頃の自分の声であった。
 時を同じくして「ギン萬事件」の特集記事を任された大日新聞文化部記者・阿久津英士!当初は乗り気ではなく、取材も難航するなか事件に関連する意外なる事実を知る事となり、一方、曽根も父の関係者にあたり独自に調査し、二人が互いに別の道から昭和の未解決事件である「ギン萬事件」の真実に迫ろうと挑む物語だ。

 本作はあくまでフィクションの呈を取っているので企業名の固有名詞は改変されている。
・「ギンガ」  →「グリコ」
・「萬堂製菓」 →「森永製菓」
・「又市食品」 →「丸大食品」
・「ホープ食品」→「ハウス食品」
・「鳩屋」   →「不二家」
・「摂津屋」  →「駿河屋」
・「くら魔天狗」→「かい人21面相」…など。

 ただ、先にも述べたように作中に登場する事件発生からの一連の事件は事実であり、【どくいり きけん たべたら 死ぬで】の脅迫文や「キツネ目の男」は覚えている。
 本作を読んでから事件の概要を知った読者も多いだろう。又市(丸大)食品脅迫事件やホープ(ハウス)食品脅迫事件では例の「キツネ目の男」に捜査員が接触していた事や寸前のところで取り逃がしていたなどその辺りの経緯はあまり知らなかった事実だ。
 事実とフィクションが交錯しているので大変読み応えのある内容であり、事件関連の挿話は全て取材に基づいて事実を忠実に再現している。「グリコ・森永事件」の前に海外で「」というものがあった事を知らなかったが、この事件との関連性も上手に絡めており、犯人側からも本当にそうだったのではないかと思わせるような犯行だ。

 未解決事件なので現在も事件の真相は謎のままであるが、今回の取材に基づいて推測を立てた本作はあながちそれほど遠くはないのではと思わせる。
 作者の執筆動機が「グリコ・森永事件」の真相を暴きたいのではなく、当時実際に犯行テープに使用されていた「子供の声」がきっかけだったそうだ。正直、本書を読むまでこのテープの事は記憶になかった。この声の「子供」が(ひょっとすると実行犯の身内に関係する人物かも)この事件とどんな関わりがあるのか、現在どのような人生を送っているのかは読後感として気になりました。

 今回、主人公の阿久津記者に新聞記者時代の著者がかなり投影されている事がわかります。まさに著者も本作を書き上げるために同じような気持ちで徹底して調べていた事でしょう。終盤が些か饒舌的になるのが気になりますが「グリコ・森永事件」を扱った小説では間違いなくベストだと思います(これから先、この事件をテーマに扱う作家はどのような切り口で物語を描くのかが気になるところだ)。

 追伸…「グリコ・森永事件」の思い出として学校の遠足の時にそれまでは自由におやつを持ってきてよかったのだが、この事件以降、学校側がおやつを用意するようになり、明治製菓だった事を覚えている。

 本件も時効なのだから犯人が名乗り出て、小説を書いた方がスゴイだろうな。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.80:
(4pt)

筆力は確か

後半がダレるという感想がいくつかあったが、それは理解できる。私自身、真相と関係者のその後を追う執念にそのままついて行ったが時折、これは所詮フィクション、という思いが幾度か過ぎったのも事実。飽くまでも過去の事件の真相解明が主体のため物語に動きが生まれ難い。ただ読者を引っ張っていく著者の筆力には確かなものを感じる。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.79:
(4pt)

フィクション?ノンフィクション?

まるでノンフィクションの様な臨場感。素晴らしいです。周りの人にお勧めしたのですが、若い人は3億円事件自体を知らないようで、ポカーンとしてました。とても残念!3億円事件を知ってるに人は、是非読んでみて欲しいです。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.78:
(5pt)

ゾクゾクしました

グリコ・森永事件をモチーフにしたフィクション。フィクションなのか、ノンフィクションなのか区別が付かなくなっていくほどに引き込まれて一気に読みました。何が本当で何が真実なのか、全ては闇の中ですが、この作品の中にも一つの「真実」が隠されている気がしました。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.77:
(5pt)

臨場感あります

現実の事件は自分が子どもの時に起きたので、歴史としてしか知らなかった。
この小説では、本当にこういうことがあったのではと感じさせるような、リアル感があります。

読めば読むほど、本当は何があったのだろう?誰がやったのだろう?と想像を掻き立てられました。
関西在住ですが、普段の生活ではごく普通の人たちとしか付き合いがないので、近くでありそうな、こういうちょっと裏の世界を覗いたドキドキ感があります。

背広の仕立て屋さんが登場人物として出てきます。自分も最近、オーダーメイドでスーツを作ったので、細かい描写に見覚えがありました。小説のあとがきで、自分がスーツを仕立てたKyoto Bespokeに著者が取材されたという謝辞があり、笑いました。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831
No.76:
(5pt)

エピローグのためにある全7章

なぜギン萬事件としてしまったのか
ここだけが違和感として最後まで引っかかりましたが
このエピローグで大泣きする自分は
この数日の間読んできた全7章の意味を
心のなかで、文字にならない理解として噛み砕き
スーッと着地したような感覚に至りました。

事件の流れはまさにあの グリコ・森永事件 そのものです。
断片的にもたらされた一瞬、決定的とも思える証拠の
その隙間を埋めていく話の流れは
相当にこの事件の背景に対して熟考した跡が見られ、
工夫もさることながら頭のなかに複雑な人物関係と
権力に対する時代を越えた反権力の思想を
スーッと理解させてくれたようです。

これほどエピローグを落ち着いて読めた作品は
近年にはなかったと思います。
これは、本当にこんな人生があったのではないだろうか
事件の核にいた人の人生の明暗は
本当にこんな位置関係にあったのではないだろうかと
強く思わせてくれました。

楽しめました。
そしてこれは、今の社会の深淵で暮らす人たちへの
作者の強い心配と社会へのヤりきれない想いのようにも感じました。
罪の声Amazon書評・レビュー:罪の声より
4062199831

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