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空飛ぶタイヤ
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空飛ぶタイヤの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.69pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全739件 641~660 33/37ページ
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02年に発生した横浜市/タイヤ脱輪親子死傷事件(三菱自工リコール隠し事件)をモチーフとした小説。 当時大きな社会問題となり私自身も記憶に鮮明であったことから是非読みたいと思っていた一冊。 巨大財閥企業の(身勝手な)論理と戦う運送会社社長とその社員、そして家族たち…。 登場人物の心理描写の巧さ、ディテールの精巧さ、展開のテンポの良さ、いずれもが秀逸でグイグイ引き込まれます。 絶望的な戦いの中で迷いながらも自らの信念を貫き通そうとする赤松社長の「誠実さ=生き方」に魂が震えます。 | ||||
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・某M社のリコール問題を題材にした長編作品。 ・私が手に取った本は、分厚く、かつ1頁が上下に分かれていて文庫本のような字の大きさでまず尻込み。 でも、あっという間に読み終えました。 ・池井戸さんは三菱の元銀行員らしく、必ず銀行員が登場します。 ・最後には、正義が勝つと分かっていても、何度も何度もチャンスを逃し、やきもきさせます。 ・主人公の運送会社社長の、諦めない強い精神力、銀行担当者の信念、読んでいてスカッとしました。 お勧めの経済小説です。 | ||||
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トレーラーのタイヤの脱輪事件を舞台にした様々な人間の心情や思惑が交錯する長編小説。 大きな所では銀行、会社、警察、出版社の内側を、小さな所は話が展開していく中での登場人物の心理状態をつぶさに描いていた。 長編をこれだけ丁寧に且つ、読者の気持ちを話から引き離さないように描ききる力には感嘆する。 世に出てる著作では、話の随所に都合のいい展開が待ち受けていて、リアリティの無さに読者の気持ちを引き離す物も少なくない。 あまり無理のない展開で読者を納得させながら話を結ばせた本作品の内容は、私の気持ちを最後まで離さなかった。 最後まで丁寧に描ききった著者の力強さに圧倒的な実力を感じた。 これからもこの著者の作品を読み続けたいです。 | ||||
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この作品は実際に起こった事件を下敷きにおそらく詳細な取材を経て書かれたものだと思います。主人公の運送会社、赤松徳郎は四面楚歌の厳しい状況の中、大企業の自動車会社の圧力と罠に敢然と立ち向かいます。卒倒してもおかしくない状況で自分と自分の部下たちをひたすら信じて頑張りぬく。池井戸作品に共通する、弱者が奢る強者に立ち向かう構図です。事件の裏側にこれに近い事実があるとすれば我々はほんの表層を見ていたにすぎない。血の滲むような思いと努力があったのかと推察されます。厳しい局面に立たされることも多い昨今、考えさせられ、また勇気づけられる作品でした。下町ロケットで念願の直木賞を受賞されましたが、本当に実力派の妥当な受賞だと思います。これからも楽しみな作家です。 | ||||
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「下町ロケット」を読んでしまったら、池井戸潤の他の作品も読んでみたいと思ってしまうのも、人情というものだろう。そんなわけで、私は、「果つる底なき」、「空飛ぶタイヤ」、「鉄の骨」と、立て続けに池井戸作品を読んでみたのだが、この3作品の中では、この「空飛ぶタイヤ」の出来が一番良かった。この作品なら、直木賞候補になったというのも納得できる。「下町ロケット」の次に読む作品としては、これがお勧めだと思う。 この作品を読み始めれば、多くの読者が気付くと思うのだが、この作品は、以前、大きな社会問題となった某財閥系企業のリコール隠し事件がモデルとなっている。ただし、巻末の解説によると、この作品のストーリーは、実際にはすべて作者の生みだしたフィクションなのだそうだ(たしかに、インターネットで検索して調べたこの事件の経緯は、この小説とはかなり異なるところがある)。 その物語は上下2巻に分かれており、長いのが玉にきずではあるものの、ストーリーがよく出来ており、作品的には全くダレを感じない。主人公、赤松の前には、一つ山を越えれば、また新たな山が立ち塞がるといったように、次々と難関が待ち受ける展開は波瀾万丈で、後の「下町ロケット」を髣髴とさせるところがある。あえていえば、赤松の息子の通う学校のPTA絡みの話だけが、やや余分と思わせるくらいだろうか。 また、この作品には多くの脇役陣が登場してくるのだが、その脇役陣の人物設定の緻密さと、その生かし方の上手さも際立っている。この作品を最後まで読み終えてみると、このストーリーを進めていくための脇役陣の人物設定が、あらかじめ、緻密に計算され尽くしたものであることが、実によくわかるのだ。特に、ホープ自動車の沢田は出色で、主人公の赤松が、裏も表もない剛直一直線の男であるのに対し、多面的な性格を持つ男として描かれており、主人公を食うほどの存在感がある。この作品はすでにドラマ化されているそうなのだが、おそらく、役者魂に火を付けられて役者が演じてみたいと思うのは、この沢田の方ではないだろうか。 | ||||
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企業を題材にした小説というと、「仕事が生きがいだぜ!」みたいなどうにも鼻につく登場人物が多いのですが、池井戸作品には人間味あふれたキャラクターが多く、感情移入をして読みやすいです。 これでもかとばかりに困難が襲い掛かりますが、それに立ち向かう実に人間味溢れる主人公は共感できます。 「下町ロケット」で池井戸氏に興味をもった方は、ぜひ読まれることをお奨めします。 | ||||
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様々な人の思惑、陰謀が交錯する。 巨大企業のリコール隠しは、徹底的であった。 組織や利害関係をめぐる、情報戦。 中小企業の経営者、赤松は社会の圧倒的な力の前に追い詰められていく。 読み応えがあり、スピード感、緊張感、爽快感も 半端ない。 企業の倫理、人間の倫理は何かをも問う、いい作品だ。 “自分も会議室を出ながら、高幡は独りごちた。 緊張感に身震いしたくなる。 どんなことがあろうと、常に目指すべきは事の本質だ。 形式や先入観にとらわれたとき、その本質は見失われ、安直だが見当違いな結論だけが目の前にぶらさがるってわけだ。 ” | ||||
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実在の事件が元になっているだけあってプロットもしっかりしており、面白い。寝る時間も惜しんで読みました。 一応フィクションという形態になっていますが、どこの会社がモデルになっているかすぐわかるし、 大丈夫だったのでしょうか?これだけ面白いのに直木賞を逃したというのも、その辺の大人の事情なのでしょうかね。 それにしても、日本の企業社会の腐り加減が容赦なく描かれていて、これから社会に出る若者が読んだら ちょっと怖くなってしまうのでは。嘘、欺瞞、人を人とも思わないエリート意識・・大企業をめぐる これらの空気は、最近問題の東電と原子力産業の体質そのものです。 フィクションでありながら、読んでいるうちに主人公に感情移入しすぎて、これほど腹の立った小説はありません。 ただ、ひとつ残念なのは、登場人物の善悪がはっきりしすぎていたこと。 主人公をはじめ、善意の人はあくまでも善意に、悪役はあくまでも悪役です。 (途中挿入されている学校のPTAのエピソードなど極端すぎ) その対比がはっきりしすぎていて、現実ではもっと人間の感情って複雑なのではないのかと思いましたが。 その中でも、準主役ともいうべきホープ自動車の沢田課長だけはグレーゾーンでどう転ぶかわからず、 面白い造形でした。 2年前くらいにドラマにもなっていたそうですが、主人公が中村トオルというのはカッコよすぎないかな? 私的には、渡辺いっけい・・だったんですが。 小説はあまりにも男性中心のストーリーで女性の企業人が出てこないので、ドラマでは雑誌記者や内部告発者に 女性を配置して、気を遣っていますね。 | ||||
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池井戸潤さんの小説といえば「果つる底なき」しか読んだ事がなかった僕。図書館で久しぶりに読んでみようと、「下町ロケット」か、「空飛ぶタイヤ」か、悩んだ末にこっちを借りたら翌日に「下町ロケット」が直木賞受賞。あっち先に借りとけばよかった・・・と思いつつ読み始めた本書。 某自動車会社のリコール隠し事件(タイヤ脱落事故)をモチーフにしたお話で、主人公は事故をおこした運送会社の社長、赤松徳郎。この中小企業のオヤジに共感しながら読んでいくことになるのですが、最初は読んでいて本当に辛い。少し晴れ間が見えたかと思えばすぐ掻き曇る、そんな感じの繰り返し。頑張れ社長、巨悪に負けるなと応援しながら読み進めました。実話に基づいているから、最後はハッピーエンドが待っていると分かっているのに、ずーっとハラハラドキドキ。スリル満点。しかし後半に向かってストーリーは加速していき、心のモヤモヤは急速に解消され、読後には期待を超える爽快感をもたらしてくれました。感動と同時に、銀行屋さんや財閥系大企業さんのお仕事についても勉強ができる、お勧めの一冊です! | ||||
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夢中になって、一気に読んだ。 それほどまでに、 中小企業の運送会社と大企業の自動車会社で働く人々の描写が面白い。 運送会社の走行中のトレーラーのタイヤが外れて、 歩行中の母子を直撃した。 中小企業の運送会社の社長赤松は、 謝罪、批判、経営悪化、資金繰りに追われる。 大手自動車会社がトレーラーを点検した結果は、 運送会社の整備不良。 しかし、その結果に納得できない赤松は、 苦しい状況中真相解明に乗り出す。 中小企業を取り巻く環境の変化が、実に面白い。 とある財閥系の自動車メーカーという設定と、 個人個人のプライドや利益がぶつかる様に、 読み応えがある。 警察、大企業、銀行、中小企業、マスコミ、被害者 さまざまな人の思惑が複雑に交錯する中、 経営が予断を許さない状況になっていくことにハラハラさせられる。 ”会社がヒトでできているのなら、会社が本当の終焉を迎えるのは、金がなくなったときでなく人がいなくなったときだ。” | ||||
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三菱リコール隠しをモデルにした作品。 何よりも、これだけ多くの登場人物の視点や、企業の内実を描ききっているのがすごい。 中規模の運送会社の社長、自動車会社のカスタマー部課長、その融資担当の銀行の課長、を主軸にして、警察、同じく事故を起こした運送会社、赤松の子供達、PTA、と広範に事件の余波は広がっていく。 話がどんどん展開していくので、「一度読んだら最後まで読んでしまう」作品だ。 あと、企業の中にいる人も、そうでない人でも楽しめる作品だと思った。 組織の中で生きていくのも大変です。 | ||||
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とある書評で絶賛されていて、つい最近読みましたら、 これが本当に読み始めたら止まらない! 財閥系大手メーカー、関連銀行、中小企業の運送屋さん、小学校PTAの内情・・・ 経済小説プラスヒューマンドラマですね。 一母親としては ショッキングな哀しい事故として、まだ記憶に新しかったので、 読む前は、正直、書評の「面白い」という表現が不快だったのですが、 実際に読んだら、著者の人間観がにじみ出ている、 よい意味での勧善懲悪的ストーリーにはまってしまいました。 この方のほかの小説も読みたいなあ、とおもっていた矢先、 著者の直木賞受賞のニュースに嬉しくなりました。 ぜひ受賞作品ほかも読んでみたいです。 | ||||
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立ち上がり、拍手をしたくなる小説に久しぶりに出会えた。 超一級のエンターテイメントである。 本作のすごいところは二点。 悪役と主人公の造形が抜群にうまい。 悪役は、徹底的に憎く、またどこまでも強大に書かれている。 偶然や、作者の都合では倒れない、まごうことなき悪役として書かれている。 主人公は、度重なる危機を乗り越え、健気にがんばる中年男。 毎度の危機は、毎回、乗り越えられないだろうと思われるほど、過酷で、それを知恵や勇気や仲間やで乗り越えていく。 悪は悪らしく、主人公は主人公らしく。 読んで損失なし。 すかっとしますよ。 | ||||
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内容は他の方々が書いている通りなんですが、本当にわかりやすくて、ドキドキハラハラさせられて、 泣けて、怒って、ハッピーエンド☆なハリウッド映画みたいな起承転結のしっかりしたエンタメ本です! 社会派ミステリーが好きな方にもニューマンドラマが好きな方にもオススメしたい私のベスト5に入る本です | ||||
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大企業対極小企業、犯罪容疑者対世間の目…… この小説を通じて感じたことは、 家族やごくわずかな協力者をのぞいて 自分が「敵ばかり」の状況に陥った際の 矜持といったものだった。 それは池井戸作品全般で言えることかもしれないが、 「空飛ぶタイヤ」はそれが際立っていたように思う。 後半に進むにつれ体験する感情の高ぶりは いまになって読書の楽しさを思い出させてくれる。 | ||||
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実在した事件をベースにしたフィクションです。 殺人事件やセンセーショナルな事件が起きる訳ではないですが、 登場人物の心理描写が絶妙でとにかく先が気になります。 主人公の赤松がどんどん追い詰められていく様に感情移入でき、 真実が究明され救われる事を願ってしまいます。 とにかく夢中で読める本です。 | ||||
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上巻がとにかくおもしろかったので、 下巻でトーンダウンしないか心配しながら読み始めました。 登場人物がそれぞれの行動に見合った結末を迎え、 本当にスッキリできるラストでした。 池井戸さんの本は初めて読みましたが、 これから他の本も読んでいきたいと思います。 | ||||
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沈まぬ太陽と同じぐらい面白い小説でした。沈まぬ太陽を面白いと思った読者にはお勧めです。 | ||||
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沈まぬ太陽と同じぐらい面白い小説でした。 沈まぬ太陽を面白いと思った読者にはお勧めです。 | ||||
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大企業対極小企業、犯罪容疑者対世間の目…… この小説を通じて感じたことは、 家族やごくわずかな協力者をのぞいて 自分が「敵ばかり」の状況に陥った際の 矜持といったものだった。 それは池井戸作品全般で言えることかもしれないが、 「空飛ぶタイヤ」はそれが際立っていたように思う。 後半に進むにつれ体験する感情の高ぶりは いまになって読書の楽しさを思い出させてくれる。 | ||||
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