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R.P.G.
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R.P.G.の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.45pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全59件 41~59 3/3ページ
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売れっ子作家の文庫書き下ろしというのは珍しいし、読者にとっては有り難い。こんな形になったのも、長編というには短か過ぎるし、中短編集に入れるには、長過ぎるし。と帯に短く襷に流しのサイズになってしまい、作者としても処遇に困ったみたいである。文庫書き下ろしというのは、そんな中での最終的な選択肢だったとか。 だから読み始めると、さすがの遅読のぼくでも二時間強ってところで読み終えることができる。イージー・リーディングっていう感覚の本であるかもしれない。だからと言ってサイズがすべてではない。面白さがあるから一気に読み終えることができるのだ。ちなみにロバート・B・パーカーのスペンサーものなどは、ぼくは同じ感覚で捉えている。タイトでコンパクトでかつ面白い。時間のない読書家にとってはやっぱり有り難い本である。 軽い本だと言っても、ここにはちゃんと『クロスファイア』の石津刑事と『模倣犯』の竹上刑事が登場してくる。それなりに宮部みゆきにとって重要な主人公を配し、そして主題は……『模倣犯』のような現代若者像、あるいは『理由』みたいな模擬家族像、インターネットという垣根のない会話の意味……現代人間社会のひずみや悲鳴のようなものを書かせると、ここのところこの作家の右に出る者はいないんじゃないかって気がする。 そうした現実や時代にきちんとマッチした内容の密度もさることながら、次第に明らかになる作中に仕掛けられた罠についても思い出すのが楽しい本だ。ラストのどんでん返しが読者をきちんと待ってくれている。だから内容は絶対に洩らしてはならない。 シドニー・ルメットの映画『デストラップ~死の罠~』は舞台劇を映画化した作品であった。この作品『R.P.G.』もまた舞台劇を思わせる構造である。そのうちに本当に舞台に乗るかもしれない。 ……おっと、ぼくは少し喋り過ぎてしまっただろうか。 | ||||
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こういうこと、現実にあるのかもしれない。 だけど、あったとしたら哀しすぎるかな。 現代における親子の繋がり、夫婦としての形、他人との接触。様々な"人"対"人"の深層心理がリアルに描かれていて、宮部ファンならずとも一気に読み進められること請合い。ファンならもっと楽しめる仕掛けアリです。 | ||||
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事件の発端は1人の男性の殺害事件。その男性はネット上で家族を持っていた。現実の家族とネット上の疑似家族物。彼はなぜ殺されなければならなかったのか。-ネット上の疑似家族の「お父さん」が殺された- という内容紹介と前作『模倣犯』から、ネットと出会い系サイトという、極めて今日性のある話題をテーマにしているのかと想像しつつ読んだ。本文中の「親子にも相性があり、人間的に相容れなければ、血の絆も呪縛になるだけ」という言葉が心に残った。現実の家族は、互いに我を通しつつ譲歩しながら組合わさり、独自の「家族」という絵柄を創り上げている。そして、ネット上の疑似家族は、「完璧な家族」という絵柄になるべく、各人が理想の役柄を演じることで「家族」が成り立っている。バーチャル!な世界では、そこに参加している人は、見えない他人と理想的な関係を結ぶべく役柄を演じているのではないか、そしてそれを演じ易い環境なのではないか(その正反対の場合もあるが)。それが本書の題名『R.P.G.』につながっているのか、などと考えつつ読み進んでいたら、最後のオチでひっくり返されてしまった。中編小説よりもちょっと長い分量で謎解きの要素のある本書を紹介するのは、これから読む人の楽しみを奪うことになるのでこれ以上は深入りしませんが、面白いです。ただ、『模倣犯』を読んだ後だけに物足りなかったのも事実。現実の家族と疑似家族の関係を、もっとたっぷりと読みたかった。それだけが不満でした。 | ||||
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上質のストーリーテラーである「宮部っち」こと宮部みゆきさんが書いた,文庫オリジナルの作品。もともとは,作品の長さがたまたま文庫に向いていたかららしいが,とてもお買い得な推理小説である。登場人物が次から次へと紹介される出だしの部分は,理解しようとする読み手にとってややフラストレーションがたまるが,そこを過ぎるといつものように宮部ワールドに引きずり込まれ,あっというまに読み終わってしまう。「模倣犯」を読みたくても分量が多くて躊躇している方は,まず「R.P.G.」を読んでみてはいかがだろう。 | ||||
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模倣犯は、後半やや冗長になったが、これはいっきに読みきって、満足感もいっぱいだった。 途中で「なんだ」と思った自分が甘かった。 | ||||
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感想を書くと種明かしになってしまいそうですが、これだけは言えます。おもしろかった。今までで、初めて読んだタイプの小説です。ぜひぜひ、おすすめいたします。 | ||||
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模倣犯に出てきたガミさんが出てきます。 はまり役だと思いました。 | ||||
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ネットの交友は空想を楽しませてくれる。 ただの空想の世界と違うのは 手応えがあること。 この仮空の世界を現実に引き寄せた時 その落差が 大きければ 殺人事件にさえなる。 ネットの中の理想の家族と 現実の家族が交差して起こる悲劇を著者はいち早くドラマに仕立て上げた。 いくらでも いい子 ぶりっ子のできるネットの世界、仮想と割り切れば 楽しみだけで終わるのに! 分別のない一美の若気があわれだった。 | ||||
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擬似の家族を描くことによって、本当の家族の本当の醜さを描き出しています。孤独、軽蔑。家族内での醜さをネット家族で癒しつつ、実際は醜さを露呈してしまう過程がすごいです。 | ||||
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親子が関わり合うことはとても疲れることだと聞く。相当のエネルギーがいるようだ。だが、普段から干渉し合う練習をしておかないと、関わり合い方が分からなくなって、極端なことになってしまうかもしれない。話せば分かることが、それだけでは終わらなくなってしまう。本書は「家族」を扱ったミステリーである。中盤からは密室劇のような趣で、取調室の中で話が展開していく。取り調べされるもの達が語る言葉の中に、家族の問題が顔を出し、孤独に生きる現代人が浮かび上がる。そして、若干の興奮の中、静かに怒濤の結末へ。 | ||||
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てごろなサイズでさくさく読めて・・・なんて読んでいったら、これってば反則すれすれなんじゃないの~?という結末。最後のほう、だんだん読めてくると「うわっ、ヤラレタ!」となります。わかってきたあたりから、だまされたくやしさとなぜだか快感もあって、読後感はいいカンジ。模倣犯のデカ、「ガミさん」と、クロスファイヤーのおっかさん「石津さん」が共演。陰惨な事件なのに、そうカンジさせないのは、さすが。 | ||||
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宮部さんの本は数冊読んだことがありますが、この本は電車の中ずり広告を見て買いました。読み始めると吸い込まれるようで一気に読んでしまいました。テンポもよくMAILの内容の記述がポイントポイントであらわれるところなど。普段ネットを使っている方はもちろんのことそうでない方にもお勧めです。『クロスファイア』と『模倣犯』も読んでみたくなりました。 | ||||
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最後まで一気に、引き込まれるように読んでしまいました。結末に至るまでに「なるほど」と思わせるポイントがいくつかあり、意表をつかれました。 軽めのミステリーとして、舞台劇にするとおもしろいと思います。 | ||||
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限られた時間・空間の中で展開するミステリで、最初はちょっと退屈かなと思ったのですが、最後には「なにーー!」という感じのオチがあります。こうまで見事にだまされると気分が良いです。 長編なんですが、読後感は切れ味鋭い短編のような感じです。 | ||||
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この物語のきっかけとなる事件の舞台はインターネット。 ある掲示板で、バーチャル家族が誕生します。 誰もが寂しく、現実の生活 では得られない物を欲して、本当の家族のような会話が なされます。一度も休憩せずに読破 してしまいました。インターネットに関する部分の記述もとても的確でリアリティーがあり、普段ネットを楽しんでる私は すぐに物語りに引き込まれました。 | ||||
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とにかく最後まで一気に読んでしまう展開でした。以前 この作者の作品である「火車」を読みましたが、「火車」 ほどは、ややこしく(難しく)なく、がしかし、「うむむ」と考えさせられることの多い作品でした。 | ||||
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この作品の特徴は三つほどあるだろうと思う。一つは題材の取り方です。今回はネット上の擬似家族というものが俎上にのせられている。宮部みゆきは現代小説にその時々の社会的な問題になりそうな事象を良く描く。(快楽殺人、模倣犯……)今度もまたネット上の擬似関係が問題になるのかな。ふたつめはこの作品自体が一つのゲームになっているということ。著者は自他ともに見とめる「ゲーマー」です。いつかは書くだろうと思っていたが、まさかこんな作品になろうとは。気分良く裏切られました。「R.P.G.」とはロール・プレイング・ゲームのことである。これはネタバレとは関係ありません。本の表紙にチャンと書いてあることです。しかし、そうはいっても、話の本質はアナログであるところに宮部の真骨頂があります。みっつめ。この本が文庫書下ろしということです。私はこだわりがあって、小説の場合は単行本では読まないことにしています。ある程度、評価が定まるまで読むのを待つことで、無駄な読書をしなくてすむからです。でも新鮮なうちに読むというのもまたいいモノです。いい経験をさせてもらいました。まだ文庫になっていない、「クロスファイア」と「模倣犯」の刑事が共演しています。著者は意図していないかもしれないが、二つの本の宣伝にもなっています。しかし(ニヤリ)それでも私は「模倣犯」は文庫になるまで待つのである。 | ||||
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約280ページということもあり、一気に読めました。内容も非常に狭い空間での駆け引きが中心で、本筋から離れる描写も少なく、かといって息苦しさも感じません。著者の他の評価の高い作品と比べると深みが足りないかもしれませんが、これはこれで僕は楽しめました。殺人事件ものですけど、空いた時間に気軽に読んでみるといいかと思います。 | ||||
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タイトルを見て、主人と「うーん、今度のはちょっと無理があるのでは・・・」と思っていたのですが、ところが、ところが!読むうちにどんどん引き込まれ、最後にはいろいろな伏線がひとつに結びついてしまいました。他の宮部さんの作品同様、読み始めると止まらないので、読むときはご注意を!(私は電車で読んでいて、乗り過ごしてしまいました) | ||||
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