■スポンサードリンク
(短編集)
倒叙の四季 破られたトリック
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
倒叙の四季 破られたトリックの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
すんなり読めるし全く興味をひかないというわけでもないのだが、どこか肝心なところでぐっとくる手応えがないのはなぜなのだろう。倒叙ものとはこんなに心に響かないタイプだったかしらと首を傾げてしまった。最後のどんでん返しも、いや、それはやらない方がいいんじゃないかと思った。正直、作者なのだから何をどう仕組んでも読み手は黙って従うしかないのだけれど、こればかりは独りよがりではないかなあ。読者の目を侮ってはいけない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
☆3つの評価です。 春、夏、秋、そして冬に一件ずつ殺人事件が発生する。 犯人はそれぞれ異なるけど、どの事件にも共通するのは、①ネットで出回る指南書を参考に犯人は殺人を敢行する、②(これはある意味当然だけど)同じ捜一の刑事が事件を担当する、である。 犯人は完全犯罪を、一方、刑事は殺人事件を確信し、物語前半は犯行の背景や様子が、そして後半は犯人と刑事との駆け引きが描かれ、解説にも登場するお馴染みのコロンボや古畑任三郎を想起させる。 ”天狗”の犯人を刑事が淡々と理詰めで追い込んで、終に観念させるスタイルの事件もの、刑事ものが好きな読者はそれなりに楽しめると思うけど、『倒叙ミステリー』は何も新しいジャンルではなく、そもそも今回登場する指南書なる代物自体が完全マニュアルではないからそうなるのかもしれないが、犯人の”落ち度”の程度に不満が残る。 その一方で、エピローグで明かされる指南書の意外な作り手と指南書を元に閲覧者の殺意を掻き立て、実行に移させる真の目論見にはちょっと虚を突かれた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
タイトルの通り春夏秋冬,季節ごとの殺人事件を倒叙形式で描いた全四篇となっており, 『枕草子』になぞらえた各篇のタイトルと事件は,まさに『いとをかし』といったところ. さておき,『物証を見つけろ』という帯の文句の下,開示されている情報はフェアで, そこから『綻び』を手繰り,犯人を追い詰めていく様子は論理もしっかりしていて満足. ただ,専門知識に偏りがちな話運びや説明の多さは,その難しさも含めてやや引っ掛かり, 馴染みの薄い感じを用いるあたりも,衒学的とまでは言いませんが鼻白んでしまうことも…. ただ,登場する四人の犯人たちは,皆が『完全犯罪完全指南』といったファイルを持ち, 自画自賛で計画を進め,事件を起こすわけですが,同じものを読んでいるにもかかわらず, それぞれが違う解釈をし,時には既に終わった事件を否定する言いぶりをするのにはクスリ. 反面,自信満々に吹いておきながら,犯したミスや刑事に揺さぶられる最後は小物っぽく, 最後はバレるとわかってはいても,もっと慎重に,かつ強気な態度を貫いてほしかったです. とはいえ,問題のファイルにまつわるエピローグは,意外な真相を窺わせるものであり, これらを巡るさらなる物語の広がりを,もう少し読んでみたいと思わせられる締めでした. | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!