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叛逆航路
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叛逆航路の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全33件 21~33 2/2ページ
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7冠は伊達ではないですね、読み応えがありました。おもしろかったです。 SFのおもしろさは、その世界では当たり前に普及している物や・事象であるために あえて説明をせず(たとえば自転車には車輪が二つあって・・・とか、3.11とは大震災のことで あり・・・とか、当たり前なので現代小説では説明されないように)、それが何なのかをわからない まま読み進めて、いずれそれが何かを理解していくことだと思いますが、この作品はその手の ものがすごく多いのでそれを楽しめるかどうかで評価が分かれそうです。 前半が面倒という感想も多いようですが、そのような理由で個人的には前半から引き込まれて 読み進めました。とくにジェンダーという概念はめずらしいのではないでしょうか。 結局のところ男なのか女なのかよくわからず、通常は無意識に自分なりにキャラクターをイメージ して読んでいるはずですが、この作品では最後まで明確に主人公の姿をイメージせずに読むと いう不思議な体験をしました。 ありきたりのAIやクローンではなく、意識を共有できることでその視点を小説のタッチにまで 持ち込んでいるあたりがおもしろいところだと思います。 次回の続編にも期待しています。欲を言えば1000円切るくらいにしてほしいですが・・・。 | ||||
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どえりゃ〜おもしろかったです。(私は60歳を超えている青森県出身の読者ですが。) ヒューゴー賞、ネビュラ賞、その他をそうなめしているというのも、読み終わった後ではわかる。 始まりの何ページかは、ついていくのが大変だったです。そのうち調子が出てきて、 途中からは、「いったいこの話は、どこへ行き、どういう終わり方をするんだろう。」とドキドキしました。 翻訳の題目は何にするのが良かったかしらねえ。「分散人工知能の男のありかた」「与えられた運命」「人工知能のもがき」「オレは生き抜くぞ!」う〜ん、どれもピンとこない。でも、「反逆航路」はないでしょう。何もわからんし面白くないよー。(それでもまあ買って読んでトクしたわけですが。だいたいアンシラリーなんて英単語知らんもんねー。) さて、巨大宇宙船の船長は女性が適しているということは、40年前に読んだハインラインの宇宙の戦士で描かれていたように記憶してます。あの本にあった「くよくよ悩むなら数学をやれ」というメッセージを、この本のアンシラリー(人間の体を持つ人工知能)に当てはめるとどういうことになるのだろうか。アンレッキーさんとは女性か。とか、いろいろと楽しかった本です。 | ||||
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宇宙の様々な場所での出来事が語られ、やがて1つのストーリーに繋がっていきます。 前半は、物語の世界や、出来事が把握ができず、何がどうなっているのかわかりませんでした。 回想により過去の話が出てきたりして、時系列に沿っていないことも、全体像の把握に手間取った理由です。 後半になり全体が見えてくると、この物語の素晴らしさが分かってきました。 ・コンピュータと人間の関係が素晴らしくユニークです。 ・SFで時々登場する、個にして全/全ににして個という知性が どういうものであるかが、初めて具体的に理解できた気がしています。 ・闘争の構図が素晴らしくユニークで驚きました。 正義vs悪でもなく、人類vsエイリアンでもなく、皇帝vs市民でもありません。びっくりです。 ・「ANCILLARY JUSTICE」という原題が、なるほど!と思える展開に思わず唸りました。 ・綿密で緻密な世界設定にハマりました。 これだけの広大で緻密な世界設定の上に展開される壮大な物語に入っていくためには、 わかりにくい前半も必要だったのだろうと思っています。 後半で面白さが加速的にUPしてきたので、続きを読みたくなりましたが、続編の邦訳は未刊です。 全3部シリーズ作品になる予定だそうですので、続編が待ち遠しいです。 とはいえ、「ここで完結です」と言われたら、「それもありだな」と思えるような 展開になって本巻(第1部)は終わっていますので、続編待ちのイライラはありません。 | ||||
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読み進むうちにストーリーのバックグラウンドにある社会観・文化観を理解させられつつ、あぁなるほど、とずんずん読み進まされる という感じの作品です 翻訳刊行を待てず、原文の2作目に手をつけてしまいました(笑) | ||||
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他の皆さんの書評にある通り、確かに前半は読むのに根気が要りました。でも後半はもう一気! 一体何なのこの作品?!と思って最後のページを捲ったらちゃんと注釈リストがありました。 それに目を通して、出てくる単語の意味を抑えてから再挑戦、、と、今度はめちゃくちゃ面白い、カッコいい! 壮大なSF世界にどっぷりはまって幸せな読了でした。早く続きが読みたいです。 | ||||
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*なんという完成度の高いSF。 7冠受賞ということで期待値が高すぎたのか、正直、読み終えた時点では物足りなさを感じました。ですが、思い返してみて、世界観の奥深さ・隙のなさに驚いています。 *前半と後半で、かなりテイストが変わります。 前半は多用されるカットバック、同一シーンで跳ね回る視点(計算されたものであり、作家の未熟のせいではない)、ジェンダーがらみや「上町」「下町」といった数々の叙述トリックをかきわけて、どのような背景なのか、何が起こったかを読み解くスリリングな楽しさがあります。 一転、後半では舞台も視点もひとつに定まり、張り巡らされた伏線を回収しながら邁進するストーリーを追いかける楽しさとカタルシスが待っています。 *SF的なアイデアとしては、「属躰」「多重化」が抜群によいです。これはぜひ、予備知識なしに読んでいただきたいです。 それ以外のアイデア、「AI戦艦」「帝国」「クリエンテラ」「ゲート」などは、それほど目新しさはありません。ですが、単なるフレーバーにとどまるのではなく、プロットにがっちり食い込んで代替がきかないものとなっています。奇をてらうのではなく、必然性を重視した設定だと思います。 *その設定を踏まえた上で、女性作家らしく、登場人物の行動や心の動きを丁寧に扱っているのも好印象です。遠未来が舞台のSFですが、人間性は大きくは変わっていません。そこは少し物足りないのですが、設定や語り口がトリッキーな上に人間性まで変容しては本当に難解になってしまうため、わざと抑えているのかもしれません。 物語の骨格も復讐譚であり、基本に忠実なエンターテイメントです。 *まとめ。歯ごたえはありますが、豊かな読書体験が待っています。SFファンだけでなく、幻想文学ファンにも(もしかしたら純文学ファンにも)チャレンジしていただきたいです。 巻末の解説、用語集、年表も、読む楽しみを削がないように収まっているため、先に読んでも大丈夫です。 | ||||
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そのスケールの大きさ。綿密な設定。何よりも実に魅力的な人物描写。もっとも主人公は人間ではないが… いや、むしろ人間ではないこの物語の主人公の「人間的な、遥かに人間的な」姿が胸を打つ。続編が楽しみだー。 どんなに科学や技術が進んでも、人類は人類でありつづけるだろう、という希望と絶望。登場人物たちの気高さと愚かさのコントラストが印象的。 考えて見てほしい。確かに文明の歴史は数千年にしか過ぎないけれど、現生人類の起源は数万年前にさかのぼる。だから、百世紀先の話だって、このように語られる時代が来るかもしれない。 「“人類”ですって、そんなものは抽象名詞です。存在するのは人間だけです。これからもずっと変わりないでしょう」(ゲーテ) 19世紀に生きた文豪にとってはそうかもしれない。しかし新しい世紀に生きていくわたくしたちには「人類」を抽象名詞から脱すすことが求められていると思うのだ。 ※目次には載っていないけれど、巻末に「用語解説」がある。これを参照しないと、間違いなくわたくしのように再読が必要になるので要注意(笑) | ||||
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忠実な元戦艦だったAI が、絶対権力者の皇帝に復讐を誓う物語。しかし状況的にどう見ても皇帝に逆らうなど無謀だし、おまけに冒頭で何故かデクノボウのセイヴァーデンを拾ってしまう。そもそも何があったのか。だれが避けようのない陰謀を仕掛けたのか。過去1000年にわたる三つのエピソードが明らかになる三分の二過ぎまでは、何が何だかよくわからない。 そして、この世界の人類を示す「ラドチ」は、ジェンダーについてほぼ平等な価値観をもち、すべての三人称は「She」なのである。こういうところとか、種としてのラドチに対して自立した個を指す「ラドチャーイ」という言葉の使い分けなどは、あきらかにル・グィンの影響を受けている。また、唯一神アマートの教えを広め、未開民族を併呑・教化することが、正義だとする傲慢な考えで勢力拡大を図るやり方は、中世の十字軍のようである。 ヒューゴー、ネヴュラのダブルクラウンを始め七冠に輝く作品だが、ライバル作家とのめぐりあわせもあるので、ほどほどの期待にとどめた方がよい。D.プリンやダン・シモンズほどではないと思う。 | ||||
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なにやらたくさん賞を受賞しているとのことで購入。 一章毎に現在と過去の話が描かれていくのだが、過去の背景・出来事が徐々に現在へとリンクしていき、 主人公に秘められた謎が明らかになっていく過程にぐいぐい引き込まれていく。 また三人称が全て「彼女」と表現されるため、読んでいてシーンを想像しにくいのも、 この靄に包まれた世界観とマッチしており、どっぷりハマる。 | ||||
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常々賞を取った作品にガッカリさせられてきたが、今回は違った!!! 本当に進化した作品というモノは、かくまで素晴らしいと感動でした。 EEスミスのレンズマンシリーズ、スカイラークシリーズとは違った意味でのスペースオペラで、是非読んでみて欲しい。 AIの一部が人格転移するとどうなるのか、その点は読んでのお楽しみ!!! | ||||
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ストーリーも練られていて、背景世界が徐々に語られる展開など作者の技巧的な上手さを感じる。しかし具体的描写をあえて避けているのか、SFの楽しみの1つのビジュアル的な魅力に欠ける。伏線なのか、主人公の外見もあまり描かれていない。続編ではカバーイラストなどにも工夫が欲しい。 | ||||
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けっこうハードな宇宙+未来(+社会も入るかな)もののSFですが、中心を流れる話が復讐劇というのが日本人向け(?)です。 主人公の設定が素晴らしいです。人間のようで人間でなく、人間より下のようで上のような、あわせて、男のような女のような人です。 | ||||
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面白く読めた、ただ、前評判を考えると物足りない。 ストーリーは見事で後半カタルシスがある。 作品内におけるジェンダーのあいまいな部分はどうでも良かったが、そこが無駄に高評価の原因なのかな。 スペオペとしては、いまひとつ。 | ||||
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