■スポンサードリンク
叛逆航路
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
叛逆航路の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.31pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
設定が良くて、世界観の作り込みが完璧だ。が、テンポが遅くて読み疲れる。この内容なら、3冊も必要なくて、1冊にまとめても良かったのではないか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
複数の身体に同時に一つの人格を持ち、複数の場所に同時に存在できるAI人格のアイデンティティーの獲得と、 対称的に、分裂したヒト人格(黒幕)の、巨大帝国内での覇権争いが混ざっていく物語、というのが一応大きな話の中心になるのだろうが、 その筋で起承転結が展開するというよりは、その流れ自体は案外あっさりめで進み、そこに絡むような要素が適宜取り上げられる感じ。 ただ、ハードSFで扱われるような題材だが、話が停滞するほど深くは掘り下げず、 かといってスペースオペラが展開するわけではなく、バランスを取った基本は登場人物たちの感傷的な物語。 そこに軽く政治体制要素、文明差、宗教、ジェンダーと、社会的なトピックが投げ込まれている。 銀河中に広がった広大すぎる人類の世界が舞台だが、辺縁部ではエイリアンも微妙に干渉してきているらしく、 だから世界観自体はかなり壮大。いくらでも派生作品が書けそう。 AI人格の一人称がクドいくらいAIなので、嵌まる人には良いのだろうが合わなければ斜め読みでもいいのでは。 個人的には離れた場所で同時進行で同一主観の描写の割合をもっと増やしてエンタメ性を増してほしかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作中で一大勢力を築いている星間文明”ラドチ” 彼らの言語ではジェンダーを区別することなく、三人称は誰でも"彼女(she)" 言語だけではなく他者の性別を外見から判断すること自体ができない・苦手・わからないようだ。 他星系のヒューマン型文明人に対してもこうなので、ラドチ人には身体的性差を認識する脳機能がイカれているのか? 他の理由があるのか最後までよくわからなかった。 会話や描写から男性と思っていた2人が夜ベッドをともにしたり、なんとも腐女子的な展開が…。 主人公であるAIも最初は男性を想像して読んでいたのだが、読み終わる頃には女性的に感じた。 SF的内容云々よりも登場人物の性別やラドチ文明がなぜこんなへんてこになったのかが気になってしょうがない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
SFの名だたる賞7冠に輝いたという煽りと、裏表紙に書かれた設定に引かれて購入。 珍しくハズレを引いた残念感があった。 まず、壮大な背景に対し「物語」が矮小すぎる。 何よりも、主人公がAIの属躰であるという設定がそれほど活かされていない点に「看板に偽りあり」感が大きく残念だった。 また、現在とは違う文化や、軍の細かい設定を説明せずに書き連ねる手法には功罪があるのではないか。 それを楽しめる読者には魅力の一つと感じるだろうが、読み進めるにあたり引っかかりが多くて何度も遡って読み返す必要が生じるのは苦痛だった。 細かな設定に関しても、現在より数千年の未来であるはずなのに科学技術や社会文化にばらつきがあり過ぎ、しっくりこない。 スターウォーズのようにSF的小道具をまとった冒険ファンタジーであれば違和感がないのであろうが、AIという現在最もホットなモチーフが浮いてしまっている。 情景描写も拙くて画面の脳内補完が難しいく、登場人物の会話でも誰の台詞なのか判断に困る場面が多い。 これは作者のせいなのか、翻訳者が悪いのか・・・ 期待し過ぎたため、反動も大きかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
他の方の指摘にもありますが、性別区別の無い言語体系の世界で、基本的にアンシラリージャスティスの一人称視点で話が展開されているので、非常に周囲の人間関係が掴みにくい。 話は割と普通のSFなので良いと思います。でも訳のせいなのか、7冠とはとても思え無い。 また邦題が変すぎなので星3つ。 艦船名もクラス名と分けて訳して欲しいなぁと。トーレンの正義=ジャスティス級(戦艦)トーレンとか単にトーレンみたいに。 まあ、ジャスティスという艦船のクラス名以外に自我を持ったアンシラリーの心の正義も掛けているので、こうなったのかも、と思いますが。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ヒューゴー章・ネビュラ賞などを総なめにした作品と言うことでワクワクしながら手にとった作品であるが、他の評者も記している通り、とにかく展開が遅い。 確かにこのような世界を構築し、それを説明するだけで時間がかかるのはわかるけど。また、最後の結末に至る過程もややわかりにくい。ただ、続編もあるようなので、この 世界の構造が更に明らかになり、スケールの大きいシリーズに育つかを楽しみ・不安半分で待ちたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
SFの主要賞総なめ、ということを知らずに読んでいれば、もっと高い評価をつけたかもしれません。知っていたがゆえに減点法で読んでしまったような気がします。 ストーリーはシンプルで、中国の古典あたりに元ネタがありそうな感じです。科学的にも特に目新しい設定やガジェットが登場するわけではありません。それでも賞をたくさん獲っているのは世界観とか全体の雰囲気が選者のツボにはまったせいでしょうか。例えば創造神アマートを頂点とする多神教を信仰する宗教観や氏姓制度、登場人物が茶を飲み海苔巻きを食べるシーンに見られるようなオリエンタリズム、またジェンダーの曖昧さなど。 氏姓制度はかなりストーリーにも深くかかわってきますが、ジェンダーの曖昧さなどは雰囲気作りだけのように見えます。アジア風味添加に一役買っている茶や海苔巻きにしても、記述から作者は飲んだり食べたりしたことは無いだろうなとわかってしまう底の浅いものです。例えば主人公のブレクが洋品店に入り供された茶を0.5リットル飲んだという記述がありますが、こんな状況でお茶を0.5リットルって。 雰囲気作りのために、あえてそうしているのだと思いますが説明が少なく、しかも小出しにされるので作品の世界になじみづらかったのもマイナス点です。6割ほど進んでからは楽しみながら読みましたが、それまではスムーズに入ってきませんでした。読了後気づいたのですが巻末に用語解説と簡略な年表があります。目を通してから読みはじめることをお勧めします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
2013年の新作ハードSFである。 ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞など7冠という帯紙が躍る。店頭で平積みになっていたのを見かけて購入。 ホットな作品ということで、ほかに積読があったのを差しおいて先に読む。 ものがたりは、人類世界ではあるが、遠い未来のかなり特異な世界が舞台。まず、かつて宇宙戦艦のA.I.であったという「わたし」という人物が登場。さらには「わたし」が1000年前にかかわったという人間の将校が登場。ジェンダーに関わるややこしい風習や、人々の行動規範がやたらややこしい。現在の話と過去の話を行ったり来たりする記述手法は、しかしミステリ作品では多用されるので読んでいて違和感はないが、どうしても話についていくのが苦しい。どんどん新しい単語と概念(「1エスク1」って、いったい何なんだ)がでてくるのだが、全くと言っていいほど説明的な文章がないためではないかと思う。「わたし」の独白の表現(文章)がとても微妙で、わかったようなわからないようなことがたびたびあるのだが、おそらく邦訳のせいではなく、「わたし」の特異性によるものなのだろうと前向きに解釈。 さて、舞台を少しずつ移しながらも冒頭の2名を中心に、ちゃくちゃくと世界感が広げられていく。過去の話と現在の話も次第に合流する気配を見せ、そして最後の1/5くらいは巨大宇宙ステーションでの息詰まる攻防・・・そしてストーリーはクライマックスへと・・・。 ということなのだが、結局どうも最後まで世界観をよく理解したとは言い難いまま読了してしまった。蛮族の条約と○○の分裂とにどういう関係があるのか、保護関係が何故それほど重大か、改革とはいったい何なのか、「銃」の原理が意味不明、などなど。 解説を読むと、シリーズで3部作が予定されていて本作はその第1作とのこと。続編を読むと謎が徐々に明らかになる、という趣向のようであった。 個人的には文章的にもストーリー的にも、読み進むのに努力が必要な状況がかなり辛いので、続編は手を出さないかもしれない。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!