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何者
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何者の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全279件 181~200 10/14ページ
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駅の売店でつい手に取りました。 私の長男がそろそろ「就活」に巻き込まれる(?)年代です。 しかし50代の私がけっこう一人称の拓人に共感して読んでしまいました。 若いころとにかく女性に縁が無くて片想いばかりだったので、拓人の瑞月さんへの想いに特に感情移入してしまいました。 しかし、最後に意外な展開、見事に著者の罠に嵌ってしまいました。 でもなあ、拓人は特に悪いやつじゃないよ。 ごく普通の若者ですって。 けっこういいことも言っていますよ。 特に「『就活をしない』と同じ重さの『就活をする』決断」のくだりは読んでいて涙が出るくらいの共感がありました。 それに、ちょっと酷いよね、理香さん。あんな言い方しなくたって・・・。 まあ自分が言われているような感じだったからですが。 すっかり著者の術中に嵌った私ですが、著者の作戦がお見事過ぎて悔しいので☆マイナス1です。 | ||||
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就職活動をする若者を通じてSNS社会や新卒至上主義の問題点をあぶり出した作品。 まだ何者でもない新卒の学生がSNSを駆使して"企業が求める人材"を演じ、人生で一度しかない新卒採用で少しでも納得いく結果を出そうと必死にもがく姿をリアルに描いていた。 人物設定が巧みで、どの登場人物にも共感できた。 映画も楽しみ。 | ||||
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読んで良かった。登場人物たちが生き生きしていた。光太郎の、人としてちゃんとしてる感じに憧れる!空気が読めるってスゴい。きっと幼い頃から、兄弟や親戚も沢山いて、色々な人達と触れ合いながら大きくなってきたのでしょう。全然関係無いけど、光太郎って『ピゅーと吹くジャガー』のジャガーさんのようなイメージでした。 端月は、色々苦労がある分人に優しくなれる、大人な女の子。これまたうらやましい。でも拓人に気をもたせすぎでしょ。絶対拓人の気持ち気づいてるって!そこはちょっと悪女な面が感じられました。 拓人も優しくていい子だと思う。ブラックな面ももってないとね!そこは年相応だと思う。自分の良いとこだけ見せてても仕方ないな、と気づいて面接で少しだけ本音で話を始めたとこで大人に近づいた気がしました。それに就活中に気づけて凄いなぁ。 あとの二人は過去の自分に近い!自分をもっていないから肩書きや他人の評価を求める。この二人はそれまでそうして生きてきた分、これから辛いだろうな。そこから抜け出す何かが訪れるまでとにかく頑張るしかない。 物語なのに、こんなに四人についてあれこれ考えてしまうくらい登場人物たちがリアルで、ドキドキさせられました。面白かった。 | ||||
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たまに、すごく毒になる物語がある。 核心をついていて、自分の嫌な所をえぐるような奴。 すごく痛くて、優しくなんてない、そんな話だ。 モチーフがとてもリアルで、ついあるあると共感してしまうから、終盤の「心理戦」がすごく胸を抉る。 この物語に出てくるほぼ全員の(主人公の先輩と、元親友以外の)抱える闇を自分も持っていると感じる。 特に主人公と宮本隆良はまるで自分のことを言われてるんじゃないかと思う。 彼らに対する指摘はグサグサと自分に刺さってくる。 しかもそういうふうに主人公やその人物たちが考えていることを分かった気になっている事自体、登場人物や作者に見透かされている、批判されているような仕組みにもなっていて、居心地の悪さが二重に襲ってくる。 読後感は爽やかじゃないけれど、圧倒されました。 | ||||
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SNS違和感を見事に言葉にしてくれた作品のような気がします。 20代後半の、SNSの登場となかった時代の両方を知ってる人が見るのと、SNSが当たり前の若い世代とで感想が別れると思います。 と言いつつ、レビューを書いて誰かに評価されたり、感想を発信してる自分も何者かになりたい一人なのかな | ||||
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こわい、でも、事実、、、 だれにも思い当たる節があるのではないだろうか 人の成功を妬み、羨み でも、それが自分とは関係ないもののように 自分は取捨選択しているのだと思い込もうとすること 自分が選ばなかったことに対する成功を 素直に喜ぶの彼らを見下しさえすること 自分は本当は それに挑戦し、自分を否定されるのが怖いだけなのに 怖い、 耳が痛い なんだか喉になにかがつっかかるような 胃がキリキリと痛むような 読んだ後、いや、読んでる最中から、そんな気がした | ||||
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ここ半年ほどの悩みに、頭を揺さぶられるような本や、映画と出会えてない、ということがあった。 映画や、本を読んで、手放しで「これはすごい!」と言えるものがなかったのだ。何を見ても、何を読んでも、それなりに面白いけど、刺激を受けることは少なかった。 しかし、同時に、どんなにつまらないものだったとしても、この人は書き上げたんだ。この人は撮りきったんだ。という意識があった。 私はずーっと、モノ書きとして身を立てたい、と願いながら、心のどこかで挑戦できない自分を感じていた。そして、恥じていた。 だから、何かを作りきった人たちに対して、私は負けてる、とか、「どれだけあんたがつまらないと思っても、作りきれないあんたより、作りきったこの人達の方が上なんだよ」と思っていた。 そんな私も何がきっかけか分からないが、このごろやっと、一歩踏み出すことができた。「何者か」になるために、できるだけのことをやってみよう、と腹をくくることができたのだ。 このタイミングの私が読む本として、朝井リョウ「何者」はぴったりだった。 まず、頭を殴られたように比喩が上手い。一文たりとも、「誰々は、歩いた」のような直接的なだけの文がないのだ。1番感動したのは次の一節だ。 "スーパーに入り、チャーハンの素と、豚肉のバラと、納豆と、牛乳を買う。それぞれの品物が置かれている場所はもうわかっている。俺は星と星をつないでいくように、スーパーの中を慌ただしく動く。俺が歩いたところを線で繋いでいけば、「ひとり暮らし」という星座ができそうだ。" うまーーーーーーーーーーー! ただ単にスーパーで買い物するだけの描写やで、それやのに、星座!星座を絡めるなんて!!!なんじゃそりゃ!天才か! と、読みながら興奮した。 こういった秀逸な比喩ばかりで、話が構成されている。まるで比喩のシャワーを浴びるようだ。比喩の気持ちよさと美しさに魅せられていると、登場人物が何をしたか後から戻って読みなおすこともあった。優れた比喩は、一種の快感であることを一冊読み通して実感できた。 そして、もう一つ、感心したのが主人公が苦しみ抜くところだ。あかんてーもうやめたってーーと読んでいてこちらが言いたくなるほどに、主人公は報いをうける。主人公がうけた報いは、第三者のもののはずなのに、いつの間にか読み手自身にも降りかかっている。 おまえはどうなんだ。 おまえは。 と語りかけてくる。 私はこの本を読んで、意地汚く、カッコ悪く歩む自分を肯定してもらった。しかし、読む人にとっては、自分を否定されたように感じて不快になるのかもしれない。この本を読んで自分に矛先が向く人と、向かない人と、向けたくない人で評価が分かれるだろう。 読み手の人生の試金石となる作品だ。ぜひ、朝井リョウを敬遠する人にこそ読んでいただきたい。 https://note.mu/saya2g | ||||
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小説にレビューするのは初めてです。 あまりに衝撃を受けたので書きます。 でもこんな評論家ぶってレビューすることすら、なんかむず痒くなる、作品です… 結局、SNSの投稿って誰かに向けた言葉な気がします。 どんな内容であれです。 完全に自己完結している投稿のつもりでも、そうだと思いました。 ツイッターをやっている同世代なら登場人物たちの誰かには共感する思います。 逆にツイッターがどのようなツールかわからない方には読みづらさもあるのかな……? 就活前に読んでよかったです。 | ||||
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著者と同じ時期に就活をしていたものですが、あの頃を思い出しとても胸が痛くなるような作品でした。 桐島といい、この著者は自身が体験したことを文章にするのがとても上手いと思います。 友人が内定した企業がブラック先であればいいと思う心情は、就活生なら1度は頭をよぎるかもしれませんが決して口に出せないことで、読んでいて切なくなりました。 | ||||
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学生どうしで情報を共有しながら就活を進めていく物語である。 就活で結びついた彼ら彼女らの絆は果たしてどんなものか。 就活を通して芽生える心情は決して綺麗なものではない。 ラスト主人公の心の奥底で育くまれた何かが読者の中に入り込む。 | ||||
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少しでもひっかかるなら読むことを強くおすすめします。日常に落とし込まれたサイコサスペンスを堪能したという感覚です。また、雑な言い方かもしれませんが、林真理子さんの人物描写の繊細さと鋭さに面白さを感じるかたであれば楽しめるのではないかと思います。主人公の気持ちに共感できる部分と意地悪過ぎるんじゃなーいと思う部分がありましたが、ラストでそこらへんの気持ち悪さも消化できました。読後感の良い悪い両方ご意見があるようですが、私は良かったです。前向きな気持ちになれました。 ちなみに就活がテーマ故、大学生で就活経験者でないと楽しめないかなと思ったけれど全くそんな事はありませんでした。人を見下した時の一瞬の優越感そして安堵、と同時に起こる自己嫌悪という経験がある方、SNSの他の人の投稿みて、落ち込んだり焦ったりイラっとしたことがある方なら、なにかしら響く作品だと思います。なんとなく自覚していることと、それを文章として第三者からつきつけられることとでは雲泥の差があります。同世代の方の意見も聞いてみたいし、上の世代の方の感想もきいてみたいです! | ||||
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新書で発売後すぐに読んでいたのですが、久しぶりに文庫で見かけて改めて読みました。 やはりこれは現代をきりとった物語だと思いました。 SNSに携わって生きている現代の人なら、とくに学生ならこの主人公のような感覚は 絶対に感じたことのあるものでしょう。 表向きの自分、人とつきあいながら裏ではすごく妬みを持ち、どうにか人を下げる事で自分のプライドを保ち それを心の中でだけとどめておけないからこそ、SNSで別アカを作って実際にそこに吐露する。 昔の人はたぶん、人に対する妬みなどは井戸端会議や限られた周囲の親しい人に語るか もしくは墓場まで持って行くというスタンスだったんでしょう。 でも現代の人はそれを文字にするのが当たり前になっている。 知っている人ではなく、知らない不特定多数の人数に見られることに恐ろしさを感じない、むしろ知らないひとにむけてだからこそ自分をかっこよく見せ、何もしない自分を棚にあげて 失敗ばかりしている人をさげずみ、馬鹿にする。 この主人公は本当に糞みたいな人間なんですが、途中まで主人公に同調して読むので なんか分かるなその気持ち〜という部分もあるにはあるのです。 しかしラスト付近で覆されてしまう。本当に糞な人間な事が露呈する、この容赦のない物語の作り。 ここから未来にむけて主人公がどうなっていくか、改心して変わることができるのか それはほぼ読者の想像にゆだねられています。 本質はこの主人公が変わるかどうかではなく、自分のクズ部分に気付けるかどうかに焦点を当てた物語です。 ツイッターの文章と、裏の気持ち、人との会話、裏アカウント いろんなところで変容する様を書くこの形は、ある意味現代だからこそのもので新しい小説のスタイルだなと思いました。 | ||||
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この小説の醍醐味は就活に追われる大学生のリアルな心情だろう。 企業側は内定を出すまでは終始タテマエで学生を惹きつけて行くものだけど、学生側も友人達に対して、タテマエと本音を使い分け、ツイッターでは仲間の内定を喜びつつも、実はその企業がブラックだったらホッとしたり、裏アカウントでディスったりと、湧き出す本音が面白い。 他人の本音なんてずっと闇の中だから、小説とは言え、妬みや嫉妬を覗き見れるだけで、ぐいぐい読んでしまう。ましてや、就活という人生の一大局面だから、なおさらメンタルの上下の振り幅も大きくなり、その分暗い感情も大きくも膨らむ。 また、主人公の片想いの行方も気になるし、ラストの大どんでん返しなど、小説としての押さえどころもしっかりしているため、面白くて後半は一気読みしました。 仕事で大学生の就職に関与しているので、参考迄にと手にした本ですが、著者の他の作品も読んでみたいと思わせる傑作でした。 | ||||
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━━━就活生達の現実とSNSで発信するコトバたち。 自分は大学にも行ってないしTwitterもやっていないけど実に共感出来る部分が多く、人間のいやらしさや捻くれた部分を上手く書き著した良作だと思う。特に主人公・拓人のように周りを内心では冷ややかに、自分なりに鋭く観察して裏アカウントで愚痴にも近い日常を語るような奴って結構居るんじゃないですかね?別に拓人が悪いとは思わないけれど終盤の何者名義のアカウントで一気にブラックな感じになるのが何とも言えない感覚だった。何者にもなれていない、むしろ何様という感じ。かと言って理香やギンジの痛さも何とも言えない。誰が正しいとかではないけれど、SNSで自分が何者かを掲示するような世の中を生きる今の若い人は本当に色々大変そうですね。 | ||||
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私は今大学2年であるが、本当にこの本に出会えて良かったと感じる。 それは主人公と私があまりにもリンクしているからだ。 最後のシーンはまるで自分が説教を受けているように錯覚してしまった。 だが、全ての世代に受ける本では無いようにも感じる。 現大学生は共感できる部分が多いだろう。 | ||||
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読んでいて、心の色んな所がチクチクと痛くなりました。 思想や信念はみんな違うけれど、自分の足で生きていかなければならないという共通の課題を誰もが背負っていることに気づかされました。 | ||||
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40代の私ですが、一気に読んでしまいました。 内容は就活ですが、SNSを使っている人の本音を見せつけられたようでした。 友人にも勧めたら一気読み。 だけど、彼女の娘さん(就活生)には就活部分が重く、読むと暗くなるそうです。 | ||||
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著者の文章力・構成力の高さに驚いた。 就活する大学生たちの本音に差し迫った物語。 自分は何者なのか? 観察者ぶった主人公が、カッコ悪い自分にようやく向かえた姿に、 エールを送りたくなった。 男子大学生が主人公の目線 就職活動する5人の男女大学生 そして、キーとなる主人公と元同じ劇団仲間とバイト先の先輩 私はこんなに頑張っている 自己アピール 短い言葉で綴られる、ソーシャルネットワーク現代社会。 サークル、団体、活動、 留学、海外インターン、ボランティア 気飾る肩書 それを、疎ましく誹謗中傷する者たち。 素直に絶賛する者たち。 想像力のないやつは嫌いだ。 けれど、先輩に言われて気づく。 想像力の無いのは自分だったと。 就職活動や面接で着飾って自分を見失った主人公 そんな主人公に理香が言った言葉が、 私にも痛く聞こえて、刺さってくる。 そして、それは、観察者気分の批評家が多い現代への忠言だ。 『私たちは、何者かになんてなれない』 『痛くて、ダサくて、カッコ悪くても、あがき続けるしかない』 ツイッターを取り入れた面白い展開。 文字予測変換機能、という便利さを伏線にしたきっかけ。 落ち込んだ時に見る、元友達の誹謗スレ。 会話途中に入る、先輩・友達の言葉。 就職活動の暗い部分に踏み込んだ題材。 物語最後 面接で、つたない言葉で本心を語ろうとする主人公に清々しく感じた。 第148回(平成24年度上半期) 直木賞受賞作 | ||||
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人間の裏側の暗いところをTwitterというツールにフォーカスしてうまく映し出していると感じました。 個人的には、読後感はいいものではありませんでしたが、共感する部分もたくさんあって読んで良かった作品でした。 | ||||
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ホラー小説を読んだ気分です。 拓人の言葉にうんうんと頷きながら読んだところが多かった分、終盤の展開には、心が折れそうになりました。 黒くてごめんなさい… 小説を読んだというよりも、自己啓発本でも読んだ気分です。 我が身を振り返って、明日から気を付けよう、という感想が一番残ったので。 | ||||
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