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日の名残り
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日の名残りの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全354件 181~200 10/18ページ
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本日読了しました。なんというか…、とても淡々とした作品です。2カ月くらいかけて少しずつ読みました。途中、映像の本作も観ました。私としては、映画よりも原作の方の進み方がしっくりきました。 ミーハーな気分で読みだしましたが、カズオ・イシグロの世界観にはまってしまいました。私にとってお勧めの本の1冊になりました。 | ||||
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Mrスティーブンスが幸せだったのか、ダーリントン卿が幸せだったのかそれを判断する小説ではない。この時代を生きた人のそのままの描写だ。読み終わって無駄な文章は一つもなくすべてで話ができあがっている。私をはなさないでに続いて2作目。次はどんな人生を見せてくれるのか楽しみ次も呼んでみたくなった。 | ||||
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英国の名門家に執事として長年仕えた男が自らの半生を顧みる物語。 旅の途上の追憶の中で蘇るかつての日々。巧みな構成と描写が読む者の心を捉え、その格調高い世界観に一気に引き込まれます。 品格ある執事を生涯追い求めた男の姿勢からは、人間における品格とは、働くとはどういうことかを教えられました。 浅橋から夕陽を見つめ元執事の初老と人生を語り合うラストシーンは最も胸に迫ります。充実の読後感が得られる感動の作品です。 | ||||
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執事スティーブンスは長年、英国貴族ダーリントン卿に仕えていたが、卿の死後アメリカ人のファラディ氏がその邸宅を買い取ったため、新しい主人の下で働くこととなった。スティーブンスはある日、女中頭だったベン夫人(ミス・ケントン)から手紙を受け取る。有能なベン夫人に復帰してほしいと思ったスティーブンスは、彼女に会うべく旅に出る。旅をしながらスティーブンスは、ダーリントン・ホール華やかなりし頃の出来事を回想する。ミス・ケントンに対する淡い恋心や、ナチスに利用されて破滅するダーリントン卿の悲劇を思い出して涙を流すスティーブンスは、アメリカ人の主人のためジョークの練習をしようと気持ちを新たにする。本作品のあらすじはざっとこんなところか。 スティーブンスには、自分がナチス協力者のところで働いていたことなど、都合の悪い事実を歪曲する傾向が見受けられる。ミス・ケントンの手紙を自分に都合よく理解してしまうなど、記憶力にも問題がある。「執事の品格」にこだわるあまり、ミス・ケントンを冷たくあしらってしまったりもする。この作品は、そういう「信頼できない」スティーブンスの矛盾や自己欺瞞に留意して読むとおもしろく読めることだろう。 | ||||
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普通の小説だと飛ばし気味に読んでしまうのですが、この作品はじっくり読みました。 読みきってしまうのがもったいないと思ったからです。 内容は素晴らしかったのですが、巻末の丸谷氏の解説はちょっと納得できないです。 | ||||
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素晴らしいです。ものがたりにひきこまれていく感じで、さすがのできです。 | ||||
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本書はわたしの好きな小説のひとつで、映画も何度か見ました。著者のノーベル賞受賞を きっかけに再読して、いろいろ感じる所がありました。日本人は源氏物語の伝統がある ため、人間の心情をつづった話を好み、政治小説を嫌う傾向があります。評論家たちも 著者の日本人的側面を強調しますが、著者は西洋人として教育を受けた一面を明らかに 持っています。主人公の回想を中心に話は進みますが、そこに政治的メッセージをひそかに 埋め込むことに成功しているように思われます。 主人公が仕えたダーリントン卿は高潔の紳士で、友人だったドイツ貴族が悲惨な境遇に陥った ことに心を痛め、「死者を蹴り続けるのはフェアではない」と考え、ドイツとの融和政策を 手助けします。第一次大戦後の欧州では、戦場で悲惨な経験をした人が大勢いたため、 クエーカー教徒のような平和主義を唱える勢力が強くなります。そのため英首相チェンバレンを はじめ、ヒトラーが台頭しても、譲歩して融和を目指せば平和は保てると考えていました。 しかしその結果どうなったのかはご存知の通りです。ダーリントン卿が善意の人であった ことは疑う余地がありません。しかし最後は売国奴の汚名を着せられ、失意のうちに 亡くなります。 第二次大戦後の日本の思想状況にどことなく似ています。さらに現在の緊張した国際 情勢を考えあわせると、今この時期に本書が広く読まれることに感慨を覚えます。 日本の将来を暗示しているかのようで興味が尽きません。 | ||||
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特に劇的な展開はないが、優雅で気品に満ちた作品。 しかし英国の執事に無頓着な私には、その定義だの品格だのといった話には少々戸惑った。 時間は悠然と流れ、しかも大半が主人公の回想に費やされるもどがしさに、「さっさと話を進めろ!」と思わず下品な所感を抱いたこともあった。 しかし最後まで読み進めれば、このまったり感こそがこの作品の良さであることが分かる。 登場人物の大半は、人生の折り返し地点をとうに過ぎた良識ある人たちばかりで、小説につきものの奇人変人は皆無です。 この作品にハリウッド映画のような物語は似合わない。 若者の血気や情熱も必要ない。 必要なのは、人生のゴールが見えてきた人達の、絶望でも希望でもない淡い夕日のようなたそがれ感です。 | ||||
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長時間かけて少しずつ読んでいます。 睡眠剤にはうってつけの一冊です。 | ||||
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原作(読んでません笑)の素晴らしさは当たり前ですが、他の方も書いている通り、訳者の力量に感服です。 これがプロの仕事なんでしょうね。 ストーリーは史実をX軸、執事のプロフェッショナリズムをY軸に、私的な感情をZ軸に展開していきます。 読んでいると、訳が素晴らしいので、<執事のメンタリティとは武士道ではないのか>と思ったりします。 読後感はそうですねえ。個人的には藤沢周平の長編を読んだ感じに近いかな。 | ||||
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サルでも気楽に読めるようなラノベや啓発本に慣れきった読者は挫折するだろうし、理解できないので読む意味は無い。 そんな読解力の無い輩どもが低評価を下しているので、参考にしてはならない。 一方、安易なストーリーの起承転結を求めず, 著者の深い内省から導き出される人生の本質に関心を抱くような読者は、読むに値するだろう。 彼の実際の発言は、インタビューや他の書籍でも触れられるが、 世界有数の知性が数年を費やし著した小説をわずか数百円で読めるのだ。 読むべきか読まざるべきかは自明だろう。 | ||||
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英国の景色が目に鮮やかに浮かびます。登場人物の心の綾が見事に表現されていて、ドキドキしました。訳文も見事です。 | ||||
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古いイギリスの貴族に長く執事として仕えた男が,新しいあるじから貰った休暇中の旅行記に過去の出来事を織り交ぜて一人語りの形で綴った物語である。多くは2つの大戦の間に起こった政治的事件に館の主人(ダーリントン卿)が巻き込まれていく模様とそれを取り巻く執事(主人公スティーブンス)や使用人の生活の描写に割かれる。 ダーリントン卿は格式の高い英国貴族で各国の有力者を自邸に集め,ヨーロッパの平和のため尽力したが,30年代になりドイツで台頭してきたナチスの影響を受けるようになる。また英国自体も貴族の力が弱まり,財力にものを言わせたアメリカ型の合理主義が支配する時代に移っていく。こうした中でスティーブンスは無私の心で主人に仕え続け,社会を自ら判断し行動する事を封印する。 第2次大戦も終わり,主家の没落とともに館はアメリカ人の所有に変わる。主人公は依然として執事の仕事に励むが,使用人も減り大きな屋敷の維持管理になかなか手が行き届かない。そんな中,嘗て女中頭として一緒にダーリントン邸を支え,今は結婚して英国西部に住むミス・ケントン(ミセス・ベン)からの手紙が届く。その内容から何かを自分に訴えてようとしている事を読み取った主人公は,彼女を再び同僚として迎え入れる希望をもち主人から借り受けた車を使ってドライブ旅行に出る。執事としての使命を果たすことだけに専心して,本心を押し殺して生きてきたスティーブンスであったが,旅の途中の田園風景の美しさや旅先での住民との出会いを通じてこれまでの人生を見つめ直し,頑な心がほぐれて行く。 目的地に着き,美しく時を重ねたミセス・ベンと再開した主人公は互いの近況やともに働いた思い出を語り合う。そして自分が彼女から激しい思慕を受けていたことを告白される。結婚してからもその愛は彼女を苦しめたが,今はようやく夫を愛する事ができるようになり新しい気持ちで夫との生活を始めようとしている事を知る。主人公はかって聡明なミス・ケントンが時折見せた感情的で不可解な行動が,押さえられない愛情の表現だったことに気づき,美しいウェイマス海岸の夕暮れの中で深い喪失感と悲しみにとらわれる。 端的に言えば大英帝国の落日と貴族社会に自己を同一化しすぎた男の悲劇である。 しかし,主人公の味わった悲哀が一つの国の一人の執事の体験に留まるならこの物語が広く世界中の人の心を捉えることはなかったと私は思う。人が社会の中で暮らす以上,会社や社会組織のために心身を捧げたとしても,その結果が自分にとってプラスの形で帰ってくることばかりではない。大英帝国の衰退に続いてヨーロッパの共産圏の崩壊,勝ち残った資本主義国もグローバリゼーションの大波の中で喘いでいる。いつの時代も人は同じように生きて行くしかないのかも知れない。また,ふとした誤解から愛する人と別れたり,友人と離れたりすることは多くの人が経験することだ。美しく平易な文章で綴られたスティーブンスの物語は人々の心の中からそうした記憶を揺さぶり起こすのだろう。 最後に,私がこの小説で最も魅力を感じるのはやはりミス・ケントンの描写だ。回想の中では気が強くて我がままな印象を与える彼女の言動の理由が,物語の最終盤の主人公に対する愛の告白から分かる。カードをめくるように過去の彼女を回想していくと,抑えに抑えた愛をそのような形で表現するしかなかったこの上なく可愛い女性の姿が現れて来る。その愛に応えることが出来なかった主人公の痛みが私の心にも突き刺さった。 | ||||
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近所の本屋に売ってなかったのでぽちっと。やっぱり便利ですね。 | ||||
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きれいな話でした。。泣けました。映画は見てないのですが、見てみたくなりました。 時代が変わってしまうことがこんな風に表現できるのだな。。と新鮮な思いもありました。 | ||||
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古き良きイギリスの伝統が感じられて、なかなか味のある作品でした。 | ||||
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ロンドン郊外をドライブ旅行した時のことを思い出し、楽しく拝読いたしました。 | ||||
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小説をあまり読まないのだが、ノーベル賞と聞いて読んでみました。確かに面白かった。 時の流れがテーマなのかなと思って読み進めました。(人の一生、物、思想、価値観などなどの移り変わり) 主人公の親が老いていき仕事が難しくなっていくとこは、今、私自身の周りでも親そして周りの人たちが老いていっているので、このように仕事が段々難しくなっているんだと感じた。また時代が移り変わっていき周りの環境の変化(人の老いについてもその一部)が回想と言うかたちで書かれているが、今の時代の変わり目とダブるとこがあった。古い価値・習慣がいつの間にか変わっていき新しい価値が生まれまた消えていってるんだとあらためて感じた。 | ||||
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文庫というところを見ないで、単行本だと思って購入。 でも高い買い物でしたが、相場だったのですよね。読むと、その価値が判ります。 とても状態が良かったです。ありがとうございました。 | ||||
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話題に、乗っかって読んでみましたが、大ヒットです。 文章が透明で、読後感も爽やかで、、、あー自分の文章力のなさに、情けなくなる。 ノーベル賞とか関係なく、とにかくぜひ、読んで下さい。 | ||||
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