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塵よりよみがえり
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塵よりよみがえりの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.45pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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レイ・ブラッドベリが55年の歳月をかけて書き続けいた「一族物」です。「10月は・・」と違って瑞々さはないでしょう(10月はたそがえれの国は彼の処女短編集ですからね、それと比べること自体が間違っていると思うのですが)。 反対に人生を長く生きてきた人が書いた人生讃歌の用のものを僕は感じます。ただそれがブラッドベリ風に書かれていますが。 | ||||
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小高い丘にぽつんと建つ館には、九十九ないしは百の煙突と多くの部屋が。 これこそは何十年間に一度、世界中に散らばった彼ら一族が「集会」を開く場所であり、今宵こそがその時だ。 万聖節前夜オール・ハロウズ・イヴ ある者は星明りの下に空を飛んで、またある者は森の木の下を駆け抜けて、この特別な晩に館に集う。 館の前に置き去りにされた赤ん坊ティモシーは、すくすくと育って10歳になり、この歴史的な場面に一族の一員として立ち会うのだが・・・ ティモシーの一族は、ミイラや幽霊、更には未だ人によって名前の付けられていない魑魅魍魎の類なのだが、おじやおば達の不死性や奇妙な力にあこがれる彼は一族の同類になりたくて仕方が無い。 一族の長老たる「ひいの千回つくおばあちゃん」ネフは齢四千を越えるエジプトのミイラ。 アイナーおじさんは背中に生えているコウモリの羽で夜空を自在に飛び回る。 半ば詩的に語られる彼らの様子を読めば、ティモシーならずとも憧憬の思いを抱かずにはいられない。 しかし、一族は人類とその文明によって迫害され続けており、「集会」は開く度にその規模を小さくしている。 著者の少年時代のハロウィンの思い出が基礎となって生み出された奇妙な一族の物語の集大成である本書は、哀切なる結末で幕を閉じることになる。 暴徒によって襲撃された館では、再び「集会」が開かれることはないだろう。 一族の歴史の記録者として運命付けられたティモシーは、ブラッドベリその人の投影だと思うのだが、長老ネフは館が消失した後にティモシーに一つの選択を迫る。 「いまでもわたしたちのようになりたいか?」 本書の中ではそれほどの時間は経過しておらず、冒頭で一族の一員になることを強く願っていたティモシーに「いまでも」と問いかけるのは不自然であり、これに答えるのはティモシーの口を借りたブラッドベリ自身なのだろう。 「だって、みんなはこれだけの時間、これだけの年月があるのに、そこから生まれるとってもしあわせなものがあんまりないみたいだから」 八十歳を越えて自らの死を正面から見据えた老作家は、与えられた命を精一杯に生きて、あらゆる瞬間を愉しむことを選び取り、更には「とってもしあわせなもの」を多くの読者に遺そうとしている。 | ||||
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ブラッドベリなので特に中も見ず図書館で借りて、読み始めた時「あっ」と気付き、 急いで本を閉じて速効注文・購入しました。 一族の話の集大成じゃないですか! 買わないでどうする! 全体的な感想は正直「まあ、普通」ではあるのですが、長年のブラッドベリファンとしては 集大成が出てくれただけで嬉しいのです。 | ||||
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良い商品をスピーディにお送りいただき感謝いたしております。 今後ともよろしくお願いいたします | ||||
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一族もの全集。 まだ子供だった頭の中で一緒に遊んでいた一族を物書きになってから読切短編の形で少しずつ紙面に発表していったもので、完結したのは今世紀に入ってから。 のべ57年かかっているのか。 作中に登場するティモシーは作者の分身、それも原型となる夢を頭の中に想い描いていた頃の・・・ 何とも切なくなる連作集。 | ||||
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「塵よりよみがえり」を詠み終わりました。 以前、私は殆ど本を読みませんでした。10年前に癌で亡くした妻は読書家で「少しは本を読んでみたら」と言われ続けていました。 昨年から年金生活を機に山梨に越して来ました。 持て余す時間を読書で潰そうと本を読み始めました。 屋根裏のある新居に尋ねてきた知人に、ブラッドべりの本みたいと言われて、初めてブラッドべりを知り読み始めました。 「何かが道をやってくる」や「太陽の黄金の林檎」、「二人がここにいる不思議」等の短編を読み、この梅雨の時期に「塵よりよみがえり」を読みました。 レイブラッドベリのどの本にもある幻想世界、少年ティモシィと一族の「もののけ」との交流が大変面白かったです。10月末のハロウインの頃に読んだらまた違った様に思います。 | ||||
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この10年位のブラッドベリの作品からは、かつての「10月はたそがれの国」のような幻想感が全く失われてしまったように思います。 退屈そのものです。 | ||||
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最愛なるブラッドベリ氏の最新長篇(短篇合併作)。 満遍なく鏤められた、ともすれば冗長で億劫な物事への一々の形容が、氏の錬語術の許では実に見事に輝く。 彼の見せる幻想は、舞台を何処に移しても等しく素晴らしい。 そしてその訴えるメッセージの壮大さと、見合ったリリカルさとが絶妙のコラボで泣かせて来る。 是非。 <特にオススメの章> 14章「十月の民」 18章「生きるなら急げ」 21章「塵に還る」〜23章「贈りもの」 | ||||
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久しぶりのブラッドベリの作品。 「ひいが千回つくおばあちゃん」に率いられる一族。 彼らは闇の世界に生きるものたちたちだった。 その彼らと共に生きる光の世界の落とし子ティモシー。 一族のハロウィーンの大集会。 そして これらの世界がイメージ豊なブラッドベリの文体で綴られます。 これはもう、イメージの洪水です。 話しの筋を追って次のページ次のページと本をめくって行く読み方があります。 でも、この本は、ことばの一つ一つを味わいながらイメージを形作り膨らませながら読み進めていく読み方が似合っているようです。 80歳を過ぎてもなお、瑞々しい感性で作品を編み出し続けるブラッドベリ。 そのファンタジーの結晶がここにあります。 ハロウィンが近づく今、まさにおすすめ作品です。 | ||||
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とてもとても80の坂を越えた人が書いた作品とは思えない。 流石は「宇宙世界の抒情詩人」だと改めて感じた。 言葉のひとつひとつは実際は魔力を宿している、私はブラッドベリに関してこれを信じる事にした。 風をすり抜けるように軽く、深い土中から這い出るように気味が悪く重々しい。 そのなかに存在する一族。 個性とユーモアと、他では決して見られないものがこの一冊にすべて収まっている感じだ。 | ||||
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セシイと申します。 これは、セシーのために書かれた本だと、 勝手に解釈しています。 訳も素晴らしいし、お勧めの一冊です。 それから「歴史家のティモシー」もヨロシク! 82才の作家が書いたとは思えない「瑞々しい感性の小説」だと感じました。 ちなみに内容はほとんどが書き改めてあります。 それでは、また。 | ||||
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