(短編集)
社交ダンスが終った夜に
- ゴルフ場 (21)
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レイ・ブラッドベリを読むのは“ふたりがここにいる不思議”に続けて二作目です。こちらも自分が求めていた作品でした。独特の世界観で恋愛でなくてもロマンがあって好きです。 | ||||
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今年(2008年)で御年八十八歳を迎えて今尚元気に活躍を続け、アメリカSF界に君臨する永遠の抒情詩人ブラッドベリが2002年に発表した全25編収録の傑作短編集です。本書には80年代以降に書かれた作品と古くは50年代に遡る作品群が収録されていますが、今年読んだ短編集「猫のパジャマ」でも感じたように執筆時期が隔たっていても古めかしさなど一切なく全く違和感を感じずに読めると思います。本短編集を読んで冒頭からすぐに気づいたのは、老人が泣くシーンが一杯出て来る事で、涙を見せない作品でも恐らく涙腺が相当にうるんでいるなと推測できる部分が多々ありました。きっと著者自身の高齢化が「老い」というテーマをより身近にしたのだろうと思いましたが、それだけでなく「時の撚り糸」という作品を読むと著者が20代の若さで既にこのテーマに深い関心を寄せていた事が窺えます。私のお奨め作品を字数の都合で5つだけ紹介します。『埋め合わせ』:零落して落ちぶれた老人をタイムマシンで四十年前の過去に連れ戻し敗残者となる前の自分である前途洋々たる青年に対面させて激励します。『19番』:ゴルフ場で出会った自分と同名の老人が過去を失い、自分に気づいてくれないのが切なくて涙が止まりません。『タンジェリーン』:とあるレストランで七十代の老人の胸に戦時中に出会った幸薄い兄貴分サニーの思い出が鮮烈に甦ります。『時の撚り糸』:泣き声を上げる老人と無邪気にはしゃぐ子供の声を聴きながら、自分の過去と未来が時間を超えて混線していると気づかず中年の男は寝苦しい夜を過ごします。『炉辺のコオロギ』:我家にFBIの盗聴器コオロギを仕掛けられた夫婦が理想の生活を装い束の間の幸福な時を過ごします。老境に達し飾らないありのままの人間性を描き上げ、更に円熟味を増した著者の味わい深い短編をこれからもずっと読み続けられますようにと願っております。 | ||||
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ブラッドベリ2002年の短編集。2008年、伊藤典夫の名訳により翻訳刊行。 21世紀型ブラッドベリは、新しいエンジンを手に入れ 走行距離を伸ばしている堅牢な自動車のようだ。 乗り心地はどこまでもコンフォータブル。古びない感性の泉といってよい。 ここ最近のブラッドベリは出版数も増えているせいもあり、 邦訳も実にたくさん出ていて、ファンにとって嬉しいこと限りなしなのだけど、 伊藤訳の安心感ときたら、もう別格なのだ。 訳者あとがきまで、その流れをせき止めない。実にすばらしいなぁ。 この本が、文庫で出てるのがもったいないかもと思ったが、 これに上質な革製のカバーをかけて、ラッピングしたら、 ものすごくすばらしいクリスマス・プレゼントになるのではないだろうか。 愛する人に手渡ししたらきっとステキだろう。そんな短編集だ。 切なさと愛情、そしてほんの一さじの奇想。 ブラッドベリの快進撃、どこまで続くのか。 期待しています、スーパーおじいちゃん! | ||||
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ダグのご帰還に沸くブラッドベリ・ファン、そして短編の名手としてのブラッドベリのご帰還だ 「さよなら僕の夏」も本短編集も、もしかするとかつてのファンタジーの神様のご神託を期待する読み手には小さな疑問符があるかもしれない。しかし、そもそもブラッドベリは第二次世界大戦後の史観を生活の中に息づく小さな生き物として描いてきたナショナル・ライター(国民的作家)だ 合衆国には新聞小説、雑誌小説の文化がいまだ強い根を張っており、短編の一つは長編の一つと同じだけの重みを持っている。そしてそこに息づいているのは暮らしの現実と非現実の接触であってブラッドベリからカーヴァーに至るまで暮らしと切り離すことが出来ない(切り離すと意味がない)傑作が多く生まれるようになっている この短編集でも日常的には「よくある話」「大勢に何らの影響も及ぼさない話」ばかりだが、自らの暮らし、背負っている史観と接触させてみると「結末はどうなるのだろう!」とページを繰り続ける喜びが溢れ出す また原書を読むと(意外にも)読み辛いブラッドベリ作品群が、日本で多くに愛されるのは歴代の翻訳者の感性と技術の力。本人の精力的な筆致だけでなく、翻訳家にも恵まれるブラッドベリなのであるなぁ | ||||
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