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ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女
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ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.93pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全86件 81~86 5/5ページ
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期待以上の内容でした。 早くも5作目が待ち遠しい! 映画化も楽しみです。 | ||||
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やはり、スティーグ・ラーソンの三部作には及ばなかったようだ。 ラーソンが三部作で描いたミステリーの奥行きと迫力、ストーリー展開の面白さのレベルには到達していない。 下巻に入り、展開がスピーディーになり、リスベット・サランデルの過去が語られるとともに事件は急展開し、怒涛の結末を迎える。 確かにラーソンの傑作を引き継ぎ、続編を描くのは並大抵のことではないのだが、本作を読み、三部作の面白さまでもが少し薄らいだように思う。 残念。 | ||||
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上巻を読んだ限りでは、本家『ミレニアム』の三部作に比べると迫力と面白さに欠けるように感じた。 しかし、ミカエル・ブルムクヴィスト、リスベット・サランデルといったお馴染みの登場人物との再会は何とも言えない感慨深さがある。 雑誌『ミレニアム』を発行するミカエルの会社が経営危機に陥る最中、ミカエルに大スクープをもたらす情報が持ち込まれた… これまで詳しく描かれなかったリスベットの過去は描かれるのだろうか。 | ||||
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上巻とは打って変わって、オリジナルの骨法が見事に踏襲され、様々な場面がどんどん入れ替わって物語の展開が疾走感をいや増すとともに、リスベットの本領が発揮され(いや、爆発して)、悪漢たちを叩きのめす一巻。(特に、325~8頁の形勢逆転の掛け合いには笑った。)前三部ほどのおどろおどろしさ(?)は無かったとは思いますが、リスベットにまた逢えた、と感じ得た下巻でした。静謐なエンディングもなかなか良かったかと。(思えば、本作ではミカエルとリスベットが直接に邂逅するのは、このシーンのみだったのですね。) 「リスベットはパソコンを通じて、やっと真の友人を得ることができたわけだ。それに何より、生まれて初めて、自分は自由だ、と感じた。まるでワスプのごとく、自由にサイバー空間を飛びまわることができた。何にも縛られずに」(177~8頁) 「ロシアという国は実のところ、国旗を掲げたガソリンスタンドのようなものでしかありません」(198頁)。 「情報を漏らすのは、何か目的があるからだ。正義感にかられて、腐敗や不正を明らかにしたがっている、という高尚なケースも当然ある。が、ほとんどのケースでは権力闘争が絡んでいる-敵を貶め、自分の株を上げようという魂胆だ。したがって記者たるもの、なぜこの人は自分にこの話をするのか、という疑問をけっして忘れてはならない」(263頁)。 「リスベットはあとになってから、このとき自分は妹も撃てたのではないか、と自問した」(314頁)。 尤も、評者が一番残念であったのは、本作により第5部以降の展開あるいは新『ミレニアム』の物語構造そのもの、即ち「ワスプ」と「サノス」の対決軸(詳細は169~173頁参照)というのが見えてしまったことです。新たな趣向などによりこの辺が巧く処理されないと、第5部以降は凡庸な作品となるおそれが大であるように感じますね。(例えば、アウグストの成長譚を絡ませるとか。)なお、第5部の原作は、2017年に刊行予定とのことです。 | ||||
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とてもおもしろかった。おもしろすぎて夜更かししてしまった。 他のレビューがあまりにひどいので書くが、むしろミカエルやリスベットをはじめとした旧キャラクター陣の設定は愚直なまでに前3作に忠実だと思う。文体や物語の展開もできる限り前3作に合わせようとしているのがわかる。そのため、あれほどのボリュームが有った「2」「3」の連作と比較すると多少トーンダウンした部分もあるが、むしろこれから「5」「6」を書いていく上で最高のスタートを切ったと言える。 盛り込まれたテーマも秀逸だ。ネタバレになるので伏せるが(気になる人は他の人のレビューなんて気にせずさっさと読んで!)、シリーズを通して描かれた女性蔑視、そして力を持たないものへの迫害は今まで同様盛り込まれている。そこは今回の執筆者であるダヴィド・ラーゲルクランツが事件記者の経験のあるジャーナリストであることが大きい。ちなみにラーゲルクランツは現時点では次々作までの執筆も決定してるとのこと。「5」は2017年、「6」は2019年に刊行される。 原作者であるスティーグ・ラーソンは亡くなった。そして彼のパートナーであったエヴァ・ガブリエルは数百ページに及ぶ未完の原稿を持っていると言われている。しかし「3」刊行から8年、いまだにそれが表に出る気配はない。権利的な問題もあると思う。それなら先日公開された「スターウォーズ/フォースの覚醒」のように、まったく別の人間が引き継ぐのも一つの手ではないだろうか。 確かにこのラーゲルクランツ版「4」は、本来のラーソン版「4」とは異なる。原作に忠実であるがゆえに、本来盛り込まれるであっただろう変化に欠けている。しかしそれはあくまでスティーグ・ラーソンが亡くなり、他の誰かが書かなくてはいけなくなったからこそ副産物にすぎない。むしろラーゲルクランツはこれ以上ないほどシリーズの再起動に成功した。 先の読めない展開、社会問題、絶対に伏せられるべきネタバレ、そして原作への愛しかない結末。リスベットとミカエルと再会できてよかった。心からそう思えた。 | ||||
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まずは上巻のみの感想。過去の三部作の内容や文体などをよく咀嚼しての作話と人物造型そして展開はまずは見事で、途中まではかったるい感じもしましたが210頁からは一気読みでした。尤も、ある一点の出来事を転機に物語がどんどん動き始め、面白さが加速するという展開は三部作と同様の手練ですが、正直かつ欲張りベースで云えば、三部作に比べるとコクと深味に欠けると云うか、三部作では綿密に張られていた伏線の妙が無かったり(物語が単線(直線)的で複線(多重)的なうねりに欠ける)、悪漢側の動静や心理描写が不十分で、かつ本作の舞台である(いやもうひとりの主人公であったと評してもよいかも知れない)ストックホルム市街の佇まいが視野に入っていないのではといった未充足感など、物足りなさも一方では感じてしまいました。もちろん、高水準作であることは確かなので★は5つではあります。 「確かに、ハッキングがかつての彼女にとって、ただの道具以上の意味をもっていたことは事実だ。子ども時代の最悪の時期、それは彼女なりの逃避の手段であり、息詰まるような生活を少しだけ楽にしてくれるものだった。コンピュータの力を借りれば、目の前に立ちはだかる壁もバリアも粉砕して、束の間の自由を味わうことができた。いまもそういう気持ちがまったくないとは言えない。それでも、一番の目的は追跡だ」(126頁)。 「たとえばサッカーボールなどの物体を目にするとき、われわれはそれを三次元の立体であると直接認識するわけではない。その物体が落とす影や、奥行き、色の濃淡などの細部を、脳がすばやく読みとって、その情報をたよりに物体の形を判断する。われわれはこれを無意識のうちに行なっている。目にした物体はボールであってただの円ではない、ということだけを理解するにも、実は細部を分析しているのだ。こうして判明した形を、脳は自ら再構成する。そうなるとわれわれには、はじめに見えていた細部が見えなくなってしまう。“森を見て木を見ず”の状態になるわけだ。・・・ 言い換えればナディアは、そのはじめの画像、脳が使っている原材料にアクセスすることができるのだ。脳によって処理される前の、無数の細部や影を見ることができる」(153~154頁、大森荘蔵の云う「一元論的構図」?)。 「悲しみという感情は、彼女には似合わない。少なくとも、ふつうの意味での悲しみは。だが、怒りならいくらでも湧いてくる。時限爆弾よろしく爆発の時を待つ、冷たい、激しい怒り」(236頁)。 「医者が言うには、われわれが神を信じることが重要なのではない。そんなことに神はこだわらない。重要なのは、人生の大切さ、豊かさを理解することだ。われわれは人生をありがたく享受すると同時に、この世界を良くする努力もしなければならない。そのふたつのバランスを見つけた者のそばに神は御座(おわ)します、と」(265~266頁)。 いつもはこのジャンルの本は文庫化を待ってから買うのですが、今回は一気読みの連続であった『ミレニアム』の続編第四部ということで、発刊とともに即買いしてしまいました。(スティーグ・ラーソンの手に成る続編が叶わぬ夢である以上、ファンの心の隙間を埋めるが如き本作の意義はそれなりのものがあると考えます。)何はともあれ、これから下巻です。楽しみ楽しみ・・・ | ||||
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