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人魚の眠る家
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人魚の眠る家の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.11pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全199件 101~120 6/10ページ
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はたして、面白い小説かといえば、少々の伏線が波打つくらい、まあそれほどでもない、というのが素直な感想。ただ、いろいろな課題、様態イメージをシャワーのように降らせてくるのである。都度、アップと息継ぎをするように、考えさせられたのはある意味、良かったのでは、とも思う。「脳死」「神経操作技術」「推定無罪」という言葉もあらためて、ググりました。 | ||||
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プロローグとエピローグが見事につながった、読み応えのあるストーリーでした。日本における脳死問題というデリケートな話題を扱いながら、読後感のよいまとめ方になっていると思いました。 ただ、実際に医療現場で体験したことと比べあわせてみると・・・ 作中では、瑞穂がほぼ脳死だと診断された後、両親が脳死判定・臓器提供を拒否し、瑞穂は生命維持装置で生かされ、在宅介護ができる環境が整うまで病院での処置が続けられます。看護師が家族に看護の仕方を指導もしています。 ですが、現実では、これ以上できる医療行為がないという時点で、高次救急や第三次救命救急病院の医師から、より下位の病院に転院してくれと申し渡されます。転院先の手配や移送にかかる手続きなどの配慮は全くありません。私の母の場合がそうでした。 幸い、地域の病院に関する知識があったため、自力で転院先を見つけることができましたが、こうした場合、移送にかかる負担は全額個人負担となります。 下位の医療機関から高次の医療機関に治療のために移る場合は、保険が適用される移送費と認められ、健康保険からの給付が受けられますが、その反対の場合は保険が適用されません。日本における医療費は点数で表され、保険診療では1点=10円で計算されますが、自由診療の場合は1点=20円、場合によっては30円で計算されます。「自由」診療とは医療機関側が「自由」に金額を設定できるという意味での自由なのです。旅行先で体調を崩したりして保険証を見せずに治療を受けたときなどに、莫大な金額を請求されるのはそのためです。 幸か不幸か、母の場合は転院する前に身罷りましたが、もし移送することになっていたら、車両の手配、運転手や同乗してもらう医師や看護師の手配や謝礼、医療器具のレンタル費用、ガソリン代など莫大な費用と手間がかかったと思います。 洗濯したばかりの衣類を持って病院へは毎日通いましたが、そのたびに、ベッドの下にくしゃくしゃに放り込まれている母の汚れ物を見ては不愉快になったものです。それほど「もう助からない命」に対する医療従事者の態度は冷淡なのです。 | ||||
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脳死をテーマに様々なシチュエーションを設定して、人に、社会に問いかけている。 脳は現代の医学ではまだまだ解明しきれていない。 そんなところに、脳の機能停止をもって、脳死と判定することの是々非々。 突き詰めれば、生死に基準があるのか。 命とは、生きるものとは。 日本の生死観は、欧米とは異なっているのかもしれない。 日本人は、切り分けて分別しづらい複雑な感情や心情が根底にある。 加えて、魂が宿っているという霊的な倫理観。 たとえ医学的に判断されても、思う心の中は違う。 それゆえ、生死の判断はその人が受け入れること、納得することが基準だと思う。 肉体はなくなったとしても、少なくとも心の中では永久に、共に過せているのではないか。 | ||||
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ミステリーかと思ったら違いましたが、のめり込んで一気に読みました。 脳死と臓器提供。子どものいる自分の立場で考えてみても、その場にならないとわからないとしか言えません。 同級生が学生時代に脳内出血で倒れ、ほぼ意識の回復しないまま5年以上病院生活を送っていました。 葬儀では家族はむしろ憑き物が取れたようにすっきりとした表情だったのが印象的でした。 脳死であっても身体があれば触れることも語りかけることもできる。それは残された者のエゴなのか。 いったいいつ何を潮時とできるのか。 これは誰もが考えてみるべき問題ではあるが、自分も周りの人もこんな究極の選択をせずにいられることを祈るばかり。 | ||||
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脳死に関する話としてはよくありそうな内容。何を持って人の死とするのか、人によって様々な意見があると思う。 色んな立場の意見が入っていて、あまり偏った内容でなかったので読みやすかった。 脳死判定の項目は知っていたが、判定するにあたって臓器移植の意思が必要なことは知らなかったので、私だったらどうするだろうと考えてしまった。意思に関わらず脳死と言われるなら、提供すると思うけど、そうでないなら、縋りたいと思う気持ちもわかる気がする。 本の内容とは関係ないが、三人称の地の文で、武藤看護師だけが敬称付きなのが気になった。一人称ならともかく。 あと東野圭吾の小説では同じ名前がよく使われるが、意味はあるのか? 先に出た登場人物のイメージが残るので、できれば違う名前を使って欲しい。 美晴なんて、クソ女の印象が強すぎて最初からマイナスイメージを持ってしまった。わざと? | ||||
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本作を読むにあたって、東野圭吾のミステリー的要素を期待すると完全に肩透かしを喰らいます。 この物語は、ある家族のストーリーを通して現在の脳死と臓器移植に対する筆者なりの意見であったり問題提起をしているものです。 (以前、死刑制度に対する問題を扱った作品があり、ミステリーの形式を取っていましたが、本作は違います) ちょっとSF風の設定も入れてありますが、実際には各登場人物の視線を通していろいろな意見があることをより分かりやすくしています。 この問題に残念ながらまだ正解は出ていませんが、それぞれの立場からしっかり考えることが今求められていることだ、という考えには賛成です。 それでも、プロローグ~エピローグのくだりは、筆者ならではです。個人的には胸に来るものがありました。 | ||||
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東野圭吾の作品は、大して面白くないとおもいながらも、次々起こる展開に知らぬ間に、読み進んでいて、気がつくと、残りのページが、わずかになってしまっている。この作品もそこそこ長い物語だが、脳死と言う重い手テーマに、ページをめくる手が止まらない。 | ||||
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恥ずかしながら初めて東野圭吾作品を読んだのですが、面白て読みやすくて、あっという間でした。 最後はハラハラしました! | ||||
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全くつまらない小説だ! 冒頭30ページで既に読むのが苦痛になった。 この本のどこが面白いのか教えてほしい。 本代まるまる損した感じ! | ||||
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色々考えさせられますが賛否両論になりそうなストーリーだと思います | ||||
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リーダビリティは相変わらずながら、20数年来のファンとして客観的に評価すれば、完成度はたぶん☆3.5くらいが妥当なところだと思うのです(最近の東野圭吾は意図的に散らし気味に書いてる気がする)。 ですが、まだ小学生の娘を持つ親として、すっかり感情移入してしまい、ページをめくる手が止まりませんでした。レビューの☆の数はお気に入り度だと思うので、だから☆5です。 | ||||
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自分は、作中に出てきた脳死についての議論をすることはできない。 難しいし、自分は結婚もしていないし子供もいないので、そこまで深い意見を言うことはできないと思うからだ。 だが一つだけ、本作を読んでこれだけはやってはいけないと断言できることがある。 それは、「自分で命を絶つ」という行為だ。 私は、それをして助かった人を知っている。 現在は、幸いなことに同じことを犯す心配はなさそうだ。 もしその人がその行為をした後、「ほぼ死亡している」という状態だけど生かせることはできる、という場合、恐らく、いや絶対に御両親はそうしてくれといったはずだ。 「生かせること」はできる、だがそのあとは、相当な負担と苦労があるだろう。 それは親だけでなく、兄弟親戚など、多くの人が被るだろう。 ほんの0.1パーセントでもそのことを考えたことがある人には是非読んでもらいたい。 そして、いろいろなことを感じてほしい。 | ||||
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満点には何か足りない気はするものの、取り敢えず星4つ半というところでしょうか。非常に今日的なテーマを前面に押し出した、優れた作品だと思います。 脳死、臓器移植という難しい問題を、エンターテインメントに仕上げたばかりか、読者に色々と考えさせるという芸当は、この作者ならではかも知れません。凄い! 色んな伏線が張り巡らされていますが、中でも特に、最後の少年と少女の意外な関係を示唆した終わり方は、実に見事というしかありません。「文学」の香りさえ漂います。 | ||||
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「脳死の人間を殺したら殺人罪になるのか」のシーンがピンポイントに楽しかった どうなったかは書いてないが、自分が真緒なら、「こんなやつ今更要らない」と、にっこり笑って突き放したい 概ね楽しみました | ||||
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東野圭吾さんの作品は数多く読ませて頂いていますが、 今作は、ミステリーでも推理小説でもありませんが随所に東野さんらしさを感じる 渾身の一作だと思いました。 脳死と臓器移植といった重いテーマを題材としているので明るい内容のお話ではありませんが すべてを読み終えてすがすがしい気持ちになりました。 又、薔薇の香りがとても愛おしく感じました。 | ||||
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とてもキレイな状態で満足しています。ありがとうございました。 | ||||
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「脳死」と「臓器提供」について問題提起した小説です。 テーマについては深く掘り下げられていますが、それを登場人物にセリフによって語らせているので、やや饒舌で冗長な印象となっています。 また、構成や伏線などに特異性はなく(ミステリーではない)、物語としては平板で面白味がないと感じる場合もあるかもしれません。 主人公の薫子の人物描写が、多少不自然に感じました。 母親としてのエゴ、狂気 その一方で非常に理知的な面もあるのですが、そのあたりのバランスが少し無理があると思います。 この女性に共感することは難しいですが、自分は絶対違う、と言い切ることも同じように難しく、一筋縄では行かない複雑な描写とも言えるかもしれません。 「脳死は人の死」としながらも、「脳」を越えた人の生の不思議を考える余地が残されています。 終盤が論理性を欠いている、との指摘もありますが、論理では割り切れない生の神秘が書かれているとも言え、この小説の中の唯一の救いとなっています。(その衝撃の展開は様々に解釈できると思います。) 多少無理で強引な展開もあり、 小説として完成度が高いとは思えないものの、難しいテーマに挑んだ作者の強い問題意識と説得力が感じられ、読み応えは充分でした。 | ||||
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死をめぐる倫理や法制度と葛藤を中心テーマとしているので、爽快な謎解きや屈託のないエンターテイメントを求めている方には薦められない。 子どもを大事に育てている大人が一番深く共感できるだろう。 こればかりは、読者の立場によるのは仕方ない。 経験したことがない感情を想像することには限界があるから。 以下、ネタばれを含みます。 自分も小学生の娘を持つ父親である私の感想としては、最後の一文に美しさと安堵感を深々とおぼえた。 親の自己満足であろうが、子どもは深い愛情を受けていた、幸せだったと認めてもらえたことで救われた気がするのだ。 プロローグで少年から見た場面が、最終章で母親からの視点で反対側から再度描かれる。 少年が他意なく無邪気に発した言葉「よく寝てるね」「まだ起きないのかな」が、実は母親にとってたまらなくうれしい他人からの言葉であり、母親の願いとも重なっていたことが、ここまで読んでくるとよくわかる。見事だと思う。 エピローグで明かされた繫がりをどう解釈するかによって評価は分かれるのではないか。 (解釈1)ドナーとレシピエントとなったのは単なる偶然。 これではただの「作った話」でおもしろくない。 (解釈2)少年の窮地を感じとった少女(瑞穂)が少年の命を救うために自分の生命を止めた。 最終章の表題と四つ葉のクローバーのエピソードを鑑みるに、瑞穂は誰かの命を救うために自分の命を永らえさせ、終わらせたと考えると、この解釈は妥当。少女の究極の優しさに深い感動をおぼえる。 さらに想像を進めて、 (解釈3)屋敷の庭に忍び込んだ少年が、移動先を探していた瑞穂の心臓に見初められ、発病し、瑞穂の心臓は次の生きる体をまんまと手に入れた。 母親(薫子)も少年に好感を持ったし、瑞穂も少年を好きになったのかもしれない。両想いとなった相手の心臓となり、一体となって生きることはどれほど幸せであろうか。 こう考えてくるとホラーだが、ジワジワとまた違った読後の余韻を楽しめる。 おそらく作者もこれくらい想定していたのではないか。 | ||||
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ミステリーが苦手なので東野圭吾さんの作品はあまり読みませんが、今回は夢中になって読みました。 | ||||
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非常に深い内容でした。引き込まれて一気に読破です。 私は身内がある日突然、植物状態になってしまった経験が有るのですが、当事者の心の葛藤を良く捉えて居て、本当に驚きながら、涙が出ました。 「自分の価値観を人に押し付けてはいけない」の一言に、深く感じる物がありました。 経験者しか分からない葛藤、苦悩が良く描写出来て居て、小説として良本だと思います。 登場人物が私の中で現実の様に描く事が出来ました。 つまらないとの評価の方は、同じ様な経験をした5年後に再度読まれると、全く違った評価となるのではないでしょうか。 推理小説以外でもこの様な作品を提供できる彼の今後にもますます期待が膨らみます。 | ||||
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