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ペスト



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ペストの評価: 4.00/5点 レビュー 411件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全304件 121~140 7/16ページ
No.184:
(5pt)

感染病についてですが

異邦人しか読んでなかったので、良かったです。
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.183:
(5pt)

いい

面白い
今の時代だな
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.182:
(5pt)

100年ぶりのパンデミックのもとで、50年ぶりに読んだペストは、世界の現実(リアル)を既に描いていた

「ペスト」が発表されたのは、73年前の1947年、サルトルなども活躍した戦後フランス文学の黄金期といわれた時代だ。「ペスト」を読んだのはいつ頃だろう。記憶の限りでは、私が中学生頃だったのではないかと思う。ということは100年に一度のパンデミックの下で、50年ぶりに「ペスト」を読む機会を得たことになる。この小説でカミュはペストの蔓延によって封鎖された都市の人々の群像を人間の不条理劇として描いている。それは、ペストによって隔絶された限界状況を設定することで作りだした小説世界のはずだが、驚かされたのは、新型コロナウイルスに覆われた今の世界の現実とあまりに酷似していることだった。
ということは、2020年のパンデミックで我々が経験しているのは、Covid-19の感染が蔓延した世界の現実(リアル)というより、カミュが73年前に描いた人間の不条理そのものかもしれない。昨日まで元気な姿を見せていた志村けんや岡江久美子といったアイコンまでが、突然、病に倒れ、あっけなく死んでいった。こうした不条理な経験は、我々の心の奥底の何かを確実に変質させつつある。そうした底知れぬ畏れのようなものが、50年ぶりに読んだ「ペスト」には、まさしく書かれていた。
1980年代にエイズが同性愛の死病として米国で感染が広がった時に、スーザン・ソンダクが「隠喩としての病」(1982年)を発表した。「エイズ」という言葉の表徴が「西洋の退廃」の隠喩として機能し、人々を抑圧し、縛り付けていることを見事に分析したスーザン・ソンダクは、この本を書く事により、病というものが実質を越えて獲得する神話や言葉の暴力(隠喩)から人々を解放しようと意図したという。
新型コロナウイルスによるパンデミックも何かの隠喩として機能しているだろうか。私の考えは、むしろその逆だ。パンデミックは、隠喩(メタファー)を無効にし、冷徹で無慈悲な現実そのものを露呈させる。米国のトランプが、新型コロナウイスを武漢ウイルスといくら言いかえても、安倍晋三が、PCR検査を倍増させると声高に叫んで見せても、そんな言葉の遊びは発語するそばから無効にされていく。新型コロナウイルスによるパンデミックは、政治的指導者や政府組織の現実に対する真摯さ、対応能力、国民の人間性のレベル、そうしたものの裸の現実を容赦なく露呈させる。パンデミックが内在している不条理は、それまで世界がその身にまとっていた神話や隠喩をはぎ取って、素っ裸にしてしまうのだ。
そして、カミュがこの本でひとつの観念的実験として試みているのは、そうした不条理の中にあってなお、人間はどのように生きることができるのかという問いだ。

「グランというどこにも英雄的なところのない男が、いまや保健隊のいわば事務の要の役割を果たすことになった。(中略)・・・グランこそ、保健隊の原動力であるあの静かな美徳の本当の代表者だったと考えている。グランはいつも自分そのままの善意をもって、ためらうことなく『いいよ』といった。彼が望んだのは、ただささやかな仕事で役に立ちたいということだけだった」(「ペスト」より)

カミュがペストで描いたグランが、新型コロナウイルスのパンデミック下では、世界の医療・ヘルスケア関係者、清掃員やコンビニの店員、配送員など世界の活動の基底を職業的ミッションを持って支えた名もなき人々の中に数多く見られた。このことは、隣人が病に倒れ、街の賑わいが消え去り不条理な世界に沈んだ、この数か月の中で、われわれが唯一確認できた未来への救い、希望かもしれない。
今、日々の感染者数は減少し、ここ数か月、世界を席巻したコロナ禍は、漸く収束しつつあり、コロナ後の世界に関する議論も始まっている。かつてペストが蔓延し、欧州の人口の3分の1が失われた時代、人々を捉えたのは「メメント・モリ(死を思え)」という言葉だったように、コロナ後の時代とは、世界が死の影とともに生きることを意味する。そのことは今日言われているように「新しい日常(ニューノーマル)」とよんでいる別の現実(リアル)が始まることを意味するのではない。パンデミックは、これまでも存在していた現実の姿をただあからさまにするだけだ。そこに何もつけ加えないし、そこから何も減じもしない、これまでも在ったし、これからも在り続ける。人間が常に死と共に在り、死と死の間を生とよんでいる、誰もが知っている現実のことをメメント・モリという言葉と共に人々に繰り返し想い起こさせるだけだ。
カミュは、小説「ペスト」を、感染の収束を迎えた町を見た主人公、医師リウーをこう描くことで結んでいる。

「じっさいリウーはこの町から立ちのぼる歓喜の叫びを聞きながら、この歓喜が常に脅かされていることを思い出していた。というのも、彼はこの喜びに沸く群衆の知らないことを知っていたからだ。・・・中略・・・ペスト菌は決して死ぬことも消滅することもない。数十年間も、家具や布製品の中で眠りながら生き残り、寝室や地下倉庫やトランクやハンカチや紙束のなかで忍耐強く待ち続ける。そして、おそらくいつの日か、人間に不幸と教えをもたらすために、ペストはネズミたちを目覚めさせ、どこか幸福な町で死なせるために送り込むのである」

小説のこの結びの文章は、今の我々の世界にそのまま当てはまる。違うのは、不幸なことに現代では誰もがパンデミックが再び到来することを主人公リウーのように知っていることだけだ。
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.181:
(5pt)

文学の力

思春期の心のモヤモヤをどうにかしたくて海外文学にのめり込んでいた時期に(個人的に好きだったのはヘッセ)、カミュは「異邦人」の方は読んだ記憶があるが「ペスト」はただ厚くて読むのが大変そうだったので手を出さなかった憶えがある。

コロナ対策で狂った日常感覚と確かなものが何も無い中で、まさか〇十年経って(この年齢になって)また古典文学の中に救いの言葉を探すような日々が来るとは思いもよらなかった。
夜の海を泳ぐシーンは、映画「ガタカ」か、R.E.M.のNightswimmingか。そんなものを連想した。

"彼がかちえたところは、ただペストを知ったこと、そしてそれを思い出すということ、友情を知ったこと、そしてそれを思い出すということ・・・ペストと生のかけにおいて、およそ人間がかちうることのできたものは、それは知識と記憶であった"p431

"そして、天災のさなかで教えられること、すなわち人間のなかには軽蔑すべきものよりも賞賛すべきもののほうが多くあるということを、ただそうであるとだけいうために。"p457

この文体で、ここまで読んでこなかったら、こんなに刺さらなかったろう。
この小説にどう対峙するのか。まるで小説そのものが「ペスト」のようだ。
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.180:
(5pt)

郵便物としての梱包

特段のコメントはありません。
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.179:
(5pt)

カミュ ペスト

人類と感染病について時代を超えた社会動向・変節を考えさせられました。
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.178:
(4pt)

再読したい

今回は急いで読んでしまい,NHK「100分de名著」を見て,自分の読みの浅さに気づきました.いつかじっくり再読したいと考えています.
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.177:
(5pt)

2020年の今、読むと心に染みます

カミュを読んだのは昔々。今新型コロナの中で「ペスト」がまた読まれていると言うので手にしました。理不尽な状況の中、色々な意味で変わる人と変わらない人。悲しい事がたくさん起きるのに読んだ後、温かい気持ちになります。いい作品です。
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.176:
(5pt)

コロナの時代に、読む本。

日本がコロナ禍の報道であふれている最中に読みました。ある日突然発生し、猛威をふるい、ある町が完全封鎖され、終わりがない戦いかと思われ、絶望のさなか、突然力を失っていくウイルス。ニューヨークのクオモ知事が「宗教は関係ない」と訴えたように、宗教でウイルスは無くならなかった。
希望を失っていく毎日に、ただ一人、日々を楽しむ逃亡中の犯罪者。日常が、価値観が、すべてひっくり返る。でも、町を散々破壊しつくしたウイルスは、突然力を失い、人々は、新たな希望に向かって歩き出し、犯罪者は居場所が無くなる。ウイルスは、常に闇に潜んでいる。でも、人間が生き残れる希望は,確実にある。そう、勇気づけられた本です。
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.175:
(5pt)

解説本と合わせて

現在、コロナウイルス状況の世界と重ね合わせて読みました。
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.174:
(4pt)

コロナウイルス感染拡大の現在に通じる

ペストとコロナウイルス感染ではその死亡率も全然違うし、科学の進歩も違うので、同等には扱えませんが、現在の世界の情勢に通じるところがあります。都市ロックダウンの中で親しい人がどんどん死んでいき自分もいつ死ぬかわからない状況の中で、人は何を考えてどのように行動するか、いろいろなタイプの人を交えながら話は進んでいきます。星4つにしたのは、人の名前が覚えにくくごちゃごちゃになって、内面の変化やその人の背景がわからなくなった残念な部分があったからです。私だけの問題でしょうが。
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.173:
(4pt)

コロナ騒動の中で

新型コロナウィルスによる感染が、毎日の様に報道され、人類がこの様な厄災とどの様に向かい合った経験があるのかについて思いを巡らすことが多くなってきた。この本の中にその答えが全て存在するかどうか、確かではないが、類似した状況が取り扱われていた。しかし文体そのものが難しく、二、三度読み返しても、理解しがたい部分も多い小説である。
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.172:
(4pt)

入手できました

時節柄なかなか入手が難しい本が入手できまず満足。期待通りの内容で充実していました。
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.171:
(4pt)

難解だが名作には違いない

決して読み易い小説ではない。登場人物がたくさん出てきて関係を整理しながら読み進める必要がある。文章も難解な箇所がいくつかある。巻末の解説でなるほどと思えたところもあるが、それが作者の真意なのかはわからない。いろいろな解釈が可能なところが奥深く名作の所以なのかと思う。
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.170:
(5pt)

よい

よい
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.169:
(5pt)

歴史は繰り返す。現代にも通じる、気づきがいろいろとありました。

COVID-19の非常事態宣言の状況下で読みました。最初は小さな兆候からペストの流行が始まり、街が閉鎖され、人々は家の中にこもり、そして日々、患者数の発表に耳をそばだてる。この現代社会と同じことが、過去にも起こってきたのか・・と感じずにはいられませんでした。このタイミングで読むことができて、良かったと思いました。
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.168:
(5pt)

ペストいう不条理に直面した人々は、どう行動したか。そして、その死の荒野から拾い上げられたものとは――

人間は、重大な局面に立たされたとき、どう行動するか。アルジェリアのオラン市が、ペストという死の病に襲われたとき、医師のリウーは、どう行動したか。数週間前にオランに居を定めたばかりの冷静な若き観察者・タルーは、どう行動したか。市の臨時補助吏員・グランは、どう行動したか。老医師・カステルは、どう行動したか。新聞記者のランベールは、どう行動したか。神父のパルヌーは、どう行動したか。予審判事のオトンは、どう行動したか。犯罪者のコタールは、どう行動したか。著者カミュによる、その実験の記録が、『ペスト』(アルベール・カミュ著、宮崎嶺雄訳、新潮文庫)である。

自分の信念に基づき、敢然とペストに立ち向かった人々がいる。一方で、信念が揺らいだ者たちがいる。ある者は、すこぶる困難な状況の中で、自分にできることに力を尽くした結果、ある者はペストに斃れ、ある者は生き延びる。

ランベールは、パリに残してきた恋人に会うためオランからの脱出を試みるが、リウーやタルー、グランの献身的な行動を目の当たりにして、オランに留まり、ペスト患者のために組織された当局抜きの志願制の保健隊で働くことを決意する。

パヌルーは、「ペストは神が邪な者たちに与えたもうた罰だ」と説教していたが、オトンの罪のない幼い息子がペストに命を奪われるのを目にして、その堅い信仰も大きく揺らぐ。

この10カ月に亘った忌まわしく禍々しい実験の結果、惨憺たる死の荒野から、著者が辛うじて拾い上げたものがあった。それは、「誠実」と、「共感」と、「連帯」であった。

「絶望に慣れることは絶望そのものよりもさらに悪いのである」。

「自分一人が幸福になるということは、恥ずべきことかもしれない」。

「ペストと生とのかけにおいて、およそ人間がかちうることのできたものは、それは知識と記憶であった」。

カミュは、33歳の時、『ペスト』で作家としての地位を確立し、44歳という若さでノーベル文学賞に輝き、46歳で交通事故死してしまう。

本書で描かれているのは、ペストという人間性を蝕む不条理だが、私たち読者が、このペストを、死やペスト以外の病、戦争、ナチスに代表される全体主義などに置き換えて読むこともできる、そういう奥行きの深い作品である。
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.167:
(5pt)

ペスト

到着のON Timeであり 装丁もしっかりしており 助かりました
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.166:
(4pt)

歴史に残るであろう今般のコロナウイルス禍

今般のコロナウイルス禍が一旦終息したとして、以後のことを想像するのは容易ではありませんが、人類の歴史上におけるペストは、本著で多くの示唆を与えてくれています。1969年の初版以来、増刷を重ねていますけど、もっと読み易い日本語にする機会はなかったのであろうかと思います。
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033
No.165:
(4pt)

カミュはすごいが

ペストを推薦してくれたamazonさんありがとう!ある意味、ええ、まさかの商品と思いきや、そのとおりでした。
コロナがペストほど今の所致死量が高くないから救われていますが。。。
ペストに挑む医者や周辺の方々の心理描写やら死に至る折の人々の苦痛の表現など、事細かく書かれており、たいへん興味を持ちました。ただ、やはりそれ、フランス語で読まないとそのあたりの文学としての価値がわからない。如何に表現されているのか、言葉の美しさが「訳本」では伝わらない、この訳者がどの程度の方かがわからないので、さっぱりわからないのでした。そこが、★ひつつ下げた所以です。
ペスト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ペスト (新潮文庫)より
4102114033

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