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ペスト
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【この小説が収録されている参考書籍】
ペストの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全304件 301~304 16/16ページ
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疫病の流行で封鎖された都市で、それぞれに生きていく人々を描いている。医者として最前線で戦うリウー、彼を助ける多くの人。それとは対照的に、外へ出ることを関心事にする人やペストを神の裁きと説く神父。それに保身のために封鎖状態が続くことを願う男や、無気力に侵され何もしないでただ過ごすだけの人々。それらの人の中を、ペストは無差別に襲い犠牲者を出していった。 伝染病で封鎖されたときの集団心理を見事に描き出しているが、戦争とからめてペストを解釈するのが一般的だろう。ナチスだという解釈もあるが、これはもっと大きな悪そのものである。第一次世界大戦で父を亡くし、第二次世界大戦のナチスの弾圧を見つめていたカミュにとって、ペストは戦争を引き起こすことや、それに対抗することでやはり人を死に追いやることを現していたのだろう。戦争を引き起こした人間を裁くこともまた、人に死を与えることを正当化するペストである。そしてそれは誰の心の中にもある。だからこそそれを認識し、表に出ないようにしなければならないとリウーは語る。ペストは沈静化しただけで根絶したのではないからだ。 | ||||
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中期カミュの代表作、というか長編小説はこれしかありません。 初期カミュが個人に埋没しているという弱点(でもあり強み)から抜け出そうと、カミュが個人から集団への意識に向かっていったことが現れている。 本作は驚くほど巧みに構築されている。ペストがある町を襲ったら、本当にこうなるに違いない、と思わされてしまうくらいに細部にわたって矛盾が生じていない。 「異邦人」より「ペスト」の方が感動的であることは間違いない。主人公リウーの心情は、不条理という儚さを帯びてとても美しい。 | ||||
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アルジェリアの港町オランにペストという、死病が発生する。その拡大を懸念し、市は町をを閉鎖する。逃げることの出来ない状況下で圧倒的な死を目にしての人々の行動を描く。冒頭のねずみの死の描写から、筆者は読者をぐいぐいと物語に引き込む。主人公の医者リウーの心の中の苦悩、人々が抱える別離の悲しみ、様々な人間の感情とともに、物語られる一つの町の話。 僕はまだ完全に理解はしていませんが、よい小説だと思います。 | ||||
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この傑作芸術の存在が、人類の英知の素晴らしさを証明していると強く感じました。筋立てや人物描写等、完璧な作品です。「異邦人」のみを読んで、カミュが風変わりな作家だという印象を持っている方がいたら、是非一読を進めます。 | ||||
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