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T.R.Y.
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T.R.Y.の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全31件 1~20 1/2ページ
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前作も素晴らしかったが本作はさらにスケールが大きく騙しの仕掛けにも磨きがかかる。何よりも仲間をはじめ敵のキャラクターがとてもいい。料理人を目指す江燕、弟分の王小平、登場人物すべてが曲者で飽きさせない。殷の遺跡に隠された伝説といいエンターテイメントとして完璧なまでに面白かった。もう伊沢修の活躍が読めないのが本当に残念だ。 | ||||
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前作が面白いものの、詰め込みすぎて消化不良の気配があったのに比べると、2作目はすっきりとしたストーリーラインになってエンターテイメント度が上がったように思います。 その一方で、今作の「袁世凱をだまして失脚させる」という狙いは、「だます」=「失脚」ではない分、前作の「日本軍高官をだまして武器を奪い取る」と比べて明快さに欠ける分、ストーリーを引っ張る力に欠けるように思いました。 その一方で、登場人物は底が浅いという指摘もあるかもしれませんが、特技のはっきりしたキャラクターが集まって、一つの目的に向けて助けあうというストーリーは、マンガ的な面白さがあると思います。 | ||||
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騙す、騙される、また欺く。広大な大陸と海原を貫き、歴史の時を刻もうとした、疾走する情熱、凄絶な正体。革命という熱病にうなされる怪男児―。第19回横溝正史賞正賞受賞作。 | ||||
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詐欺師たちを主人公に、歴史上の人物を登場させ、歴史のifを描いた作品で面白く読めました。 それぞれの勝手な思惑を抱えて登場する人物たちが織り成すストーリーは、複雑にしすぎという気もしますが、割と手際よく交通整理されていて、頭にすんなりと入ってきました。 とはいえ、デビュー作ということで、思い切りいろいろな要素を詰め込んだのでしょうが、詰め込みすぎて、要素が邪魔をしあって面白さを損ねている点もあるように思いました。 ネタバレになるので詳しくは書けませんが、船戸与一の「砂のクロニクル」のようにまとめたかったのか、それともドラマ「華麗なるペテン師たち」や「レバレッジ」のようにしたかったのか曖昧で、どっちつかずの消化不良な点もありました。 出版されてだいぶ時間が経っていますが、ストーリーは古くなっていないので、未読の方はこれから読んでも遅くは無いと思います。 | ||||
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あまり期待していなかったんですが、これも凄い本でした。 夜読み出したら寝るのを忘れとうとう朝方近くまでなりました。詐欺師が主人公ですが、明治時代の中国と日本を股に正義心旺盛。中国の暗殺者に追いかけられながら、自分のささやかというか、壮大というか理想を追っていくんですね。明治の元勲諸氏を騙したり、それでいて誰もが慕うキップのいい花柳界の老姉さんにも愛されるんですね。 当時の史実を深く研究している著者の筆力にも感心しました。 | ||||
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歴史的に真実であるような、ないような…全くの作り話ではない面白さがある。 | ||||
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最近新人賞を読みあさっていますが、今まで読んだ中では一番面白かったです。これとは別の新人賞を取った心臓外科医が登場するあの本より、はるかに面白いと思いました。文章に気取ったところや嫌味と感じる部分が一つも無く、好感が持てます。登場人物が多いのですが、それぞれのキャラが魅力的かつうまく計算して登場させるので、するっと頭に入ってきて、違和感を感じませんでした。ただ、中国語が全くできないと、名前が覚えにくいと言うことはあるのかな・・・。ミステリーや謎とき系の本にありがちな、人間の暗部をほじくって見せる、みたいな陰気なところがなく、主役もわき役も愛すべきキャラばかりです。特にキムが気にいったのですが、どうやら映画ではそのあたりはカットされている??? | ||||
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登場人物のキャラが多彩でいいです。特に伊沢は読者の数だけのイメージがあるように思えます。細かいところ、特に舞台設定に関して幾つか疑問点はありましたが、トータルとして面白かったです。 | ||||
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横溝正史賞正賞受賞作かつ織田裕二主演で映画化されたこともあり非常に有名な本作ですが、映画を未見のまま原作を読んだのですが、やや期待ハズレかなという印象を持った。スケールは非常に大きく、時代背景もよく伝わってくるのですが、あまりにも話を膨らませるだけの登場人物が多いのと、肝心の武器調達の詐欺がそれほど読者の度胆を抜くほどのことではない展開なのが惜しい気がする。まあ、個人的にこういうコンゲーム系の話がそれほど好きではないということもあるのだが・・・・。武器調達のクライマックスに入るまでがやや長いと感じる。結局ここまでやって成功しないラストも賛否あるだろう。個人的には前半をもっと絞って早くクライマックスに持っていけばより印象が良くなったと感じる。しかし本作はどう考えても映像化に向くような作品ではないような・・・。前評判の割りに映画版TRYもあまりヒットしなかったように思うが、そもそもこういう話は映像化しても魅力が増すような話ではないと思う。 | ||||
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なかなか痛快な詐欺師の物語です。 アジアを股にかけた一大エンターテイメントが繰り広げられています。 もう一作呼んでみたいと思う一冊です。 | ||||
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小説は当然フィクションですが、近代史を下敷きにした登場人物と時代設定を借りることで現実味を帯び、まるで辛亥革命前夜に起こったことかのように繰り広げられる展開と舞台である上海の描写が見事です。後に織田裕二主演で映画化もされましたが、1910年に韓国を併合し、1911年に中国でおこった辛亥革命前夜という激動のアジアの息吹が通奏低音のように流れていました。 上海の裏社会を牛耳る秘密結社「青幇」という実際の上海の暗黒社会に暗躍していた集団を魅力的に配置し、ロシア革命工作で有名な明石元二郎、後の内閣総理大臣の田中義一を登場させる一方、架空の日本陸軍の東政信中将、清朝皇族であり日本陸軍に留学している愛新覚羅溥沢といういかにも実在していそうな人物を登場させ、実際は農民反乱軍であった「赤眉」を暗殺集団として登場させるなど、読者を煙に巻く技術は確かで、したたかです。本作がデビュー作とは思えないのも当然でしょう。 その激動の上海を舞台に伊沢修という希代の詐欺師を登場させ、様々な局面でだましあいが繰り返され、読者はその小説の中での虚実にまた翻弄されるという二重の揺さぶりが本書をより質の高いエンターテイメントに仕上げている理由でしょう。 ラストの何重にも張りめぐらされたワナとどんでん返しは、最後まで読者をハラハラさせ、着地点を見えなくさせながら、鮮やかな収束を図りました。 第19回横溝正史賞の受賞作品だそうですが、文章力の巧みさや構成力を見ていますと、大ベテラン作家の作品のような風格が全編に漂っていました。 | ||||
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前作を読んだのは、7〜8年前のサラリーマン時代。 筋は大方忘れてしまったが、主人公の井沢とヒロインのアイリーンが 浅草の四重の塔を逃げ回るシーンだけ、なぜかくっきりと覚えている。 前回は中国革命軍の為に、日本軍から詐欺で武器を奪うストーリー だったが、今回のターゲットは袁世凱。彼を詐欺で騙して失脚させる ストーリー。殷時代の遺跡の発掘シーンがあったり、あいかわらず スケールの大きいながら、しっかりとしたリアリティ。 相棒の関虎飛もいい味を出している。 「恐ろしいのはひとつの生き方、ひとつの考え方しかないと教えこまれる ことだ。ひとはたやすく統治者や指導者に騙される。 煽られ、感情にまかせて行動する。だが、私は子どもたちにはそうなって 欲しくない。きちんと自分で考えること、それが重要だ」 寡作な作家なので読むのは久しぶりだが、あいかわらずいい話を書いている。 心の磨耗してしまった部分を、少し埋めてもらったような気がした。 | ||||
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前作を読んだのは、7〜8年前のサラリーマン時代。 筋は大方忘れてしまったが、主人公の井沢とヒロインのアイリーンが 浅草の四重の塔を逃げ回るシーンだけ、なぜかくっきりと覚えている。 前回は中国革命軍の為に、日本軍から詐欺で武器を奪うストーリー だったが、今回のターゲットは袁世凱。彼を詐欺で騙して失脚させる ストーリー。殷時代の遺跡の発掘シーンがあったり、あいかわらず スケールの大きいながら、しっかりとしたリアリティ。 相棒の関虎飛もいい味を出している。 「恐ろしいのはひとつの生き方、ひとつの考え方しかないと教えこまれる ことだ。ひとはたやすく統治者や指導者に騙される。 煽られ、感情にまかせて行動する。だが、私は子どもたちにはそうなって 欲しくない。きちんと自分で考えること、それが重要だ」 寡作な作家なので読むのは久しぶりだが、あいかわらずいい話を書いている。 心の磨耗してしまった部分を、少し埋めてもらったような気がした。 | ||||
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前作の圧倒的な面白さに比べ、本作は詐欺のトリックも人間的な感情の表現も実に淡々としていると感じる。 主人公伊沢が少し歳をとり、革命軍も理想と情熱だけで動いていた古い組織から、 政治的な新しい組織へと変革しているのだが、 前作から時間がたっているので、やっぱり忘れている部分もあり、伊沢や彼を取り巻く脇役達をもう少し掘り下げた描写があれば尚良かった。 また、愛鈴がシャミールと付き合っている設定で登場した意味があったのか分からず、 その後シャミールと別れ、伊沢の元に来た行動も解せなかった。 その部分の感情をもう少し盛り上げて描写して欲しかったと思う。 しかし、自分はこのタイプの作品が好みなこともあるが、一気に読破できる面白さは充分。 次の展開が気になりサクサクとページが進む! 終わり方も第3作に続くであろう気配があった。 | ||||
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前作の圧倒的な面白さに比べ、本作は詐欺のトリックも人間的な感情の表現も実に淡々としていると感じる。 主人公伊沢が少し歳をとり、革命軍も理想と情熱だけで動いていた古い組織から、 政治的な新しい組織へと変革しているのだが、 前作から時間がたっているので、やっぱり忘れている部分もあり、伊沢や彼を取り巻く脇役達をもう少し掘り下げた描写があれば尚良かった。 また、愛鈴がシャミールと付き合っている設定で登場した意味があったのか分からず、 その後シャミールと別れ、伊沢の元に来た行動も解せなかった。 その部分の感情をもう少し盛り上げて描写して欲しかったと思う。 しかし、自分はこのタイプの作品が好みなこともあるが、一気に読破できる面白さは充分。 次の展開が気になりサクサクとページが進む! 終わり方も第3作に続くであろう気配があった。 | ||||
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【T.R.Y.】から4年経った、という設定から物語は始まる。前作についてあらすじは記されてはいるものの、人間関係についてハッキリと明記されてはいない。だから、まず【T.R.Y.】を読んでからこの本を読む事をお勧めしたい。 登場人物達の「革命への情熱」や「人間関係の愛憎」といったものは、前作に比べて薄れている。良くも悪くも大人になった印象。人間のギラギラした部分やハラハラドキドキする展開は減った。アニメ【ルパン三世】的とでも言おうか、安定した土台の上にスリルが乗っかっている。もう少し意外性はあって欲しかったが、エンターテイメントとしてのレベルは高い。安心して読める1冊と言えるだろう。 | ||||
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【T.R.Y.】から4年経った、という設定から物語は始まる。前作についてあらすじは記されてはいるものの、人間関係についてハッキリと明記されてはいない。だから、まず【T.R.Y.】を読んでからこの本を読む事をお勧めしたい。 登場人物達の「革命への情熱」や「人間関係の愛憎」といったものは、前作に比べて薄れている。良くも悪くも大人になった印象。人間のギラギラした部分やハラハラドキドキする展開は減った。アニメ【ルパン三世】的とでも言おうか、安定した土台の上にスリルが乗っかっている。もう少し意外性はあって欲しかったが、エンターテイメントとしてのレベルは高い。安心して読める1冊と言えるだろう。 | ||||
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この作品に一貫したテーマがこの「信じたいものを信じてしまう人間」の哀れさだと感じた。そういう点で面白い。 しかし、布石的な説明が多すぎる。400ページを超える中、馴染みにくい「中国人の名前」も登場するので、250ページを超えていくまでは退屈。前作「TRY」と比べると、スピード感は無くなったもののページを割いているだけにわかりやすいかもしれない。 | ||||
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この作品に一貫したテーマがこの「信じたいものを信じてしまう人間」の哀れさだと感じた。そういう点で面白い。 しかし、布石的な説明が多すぎる。400ページを超える中、馴染みにくい「中国人の名前」も登場するので、250ページを超えていくまでは退屈。前作「TRY」と比べると、スピード感は無くなったもののページを割いているだけにわかりやすいかもしれない。 | ||||
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物語は1911年の上海から始まる。 二十世紀初頭の東アジアを舞台に、虚実入り混じったストーリが展開される。 設定された舞台自体、面白い場所と時代であったのだと思う。 ひと癖もふた癖もある登場人物が、騙し騙され、二転三転の内にラストを迎える。 終盤は若干煩雑すぎるきらいもあるが、スピード感あふれテンポ良く、 エンターテイメントとして文句無く楽しめる作品である。 | ||||
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