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誘神



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【この小説が収録されている参考書籍】
誘神
誘神 (角川文庫)

誘神の評価: 4.57/5点 レビュー 7件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.57pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全6件 1~6 1/1ページ
No.6:
(5pt)

面白いけど…

なんと続編の本編から読んでしまった。疫神から出来れば読みたかった(笑) この著者の本は今まで4冊読んだけど、ハズレ無し。
誘神Amazon書評・レビュー:誘神より
4041019850
No.5:
(5pt)

「疫神」の伏線がここで理解できるようになっています、おもしろい説です

あの斬新な発想の長大な「長い腕」シリーズ3冊を書かれた川崎草志氏の著書です。これは先の「疫神」の続編とも言える作品なのですが、たまたまこちらを先に読んでしまいました。同シリーズだということは、同じ登場人物が出てきてやっと気がつきました。2つの作品は繋がっているのですが、起こる事件やエピソードは別物なのでどちらを先に読んでも楽しめると思います。順当に「疫神」から読めばいいと思いますが、個人的にはこちらを先に読んでしまったからこそ、「疫神」を読んでいる時、それぞれの話がどこに繋がるのかわかりやすかった面はありました。「疫神」だけでは、長い目で見た結論というのは出されていないので両方読むのがいいと思います。

この「誘神」では中心となるテーマは2つあります。ひとつは「ツゲサン」とそれをめぐる周辺の人々です。群馬、埼玉、長野の県境にある山奥の村、岩尾野村に昔から伝わる習慣で、この世とあの世の間には青みがかった場所があり、まだそこにいてあの世に行けていない人に「あなたはもう亡くなっているのですよ」とツゲに行く役目を負うもの。斉原の一族が代々務めていて、父親が亡くなってしまった今となってはまだ中学を卒業したばかりの柊一がそれを担っています。「ツゲサン」は人々にとって必要なものであり重宝がられると同時にどこか忌み嫌われてもいます。
もうひとつは京都に住んでいる大学生の藤原沙織とその家族のエピソード。中国南部に出張していた父親は、そこで発生した疫病のため関空の検疫で他の人たちと共に足止めされたまま。東南アジア一帯と中国南部では、感染力の強い、体が溶けてどろどろになってしまう病気がものすごい勢いで広まっており、日本政府は水際でそれを食い止めるために入国制限し、パニックを防ぐために情報統制を実施します。母親の田舎である岩尾野村に疎開した沙織たちの前には警察や軍が現れて厳戒態勢に。そしてそこにやってきたのが別の町で民生委員をしている安曇貴史。この人物のみが「疫神」と共通しているので、先にあちらを読んだ方は、彼が人類の歴史と疫病の関係を調べてきた研究者だということは知っているでしょう。

個人的には、初対面の場や目上の人間にもまったく敬語を使わない安曇が不遜すぎて、いい印象を持てませんでしたが、前の作品である「疫神」を順番通り先に読んでいたら、そのわけがわかって印象が違ったかもしれません。ネタばれするのであまり書けませんが、安曇が唱える”異常巻きアンモナイト論”は興味深かったです。これまでの歴史の中で、生物のある種が繁栄する前には、他の種が絶滅する必要があった、たとえば恐竜が絶滅したので小型哺乳類が大繁栄することになったなど、歴史は絶滅と繁栄を繰り返している、それなら現在、どのような存在もその上にはいない人類はどうなのか?このまま繁栄が続くのか、それとも・・・という話です。まだまだ続きがありそうな気配です。人類はさらにどんな危機に瀕するのでしょうか。続編を期待しています。
誘神Amazon書評・レビュー:誘神より
4041019850
No.4:
(4pt)

『疫神』の続編としてなら十分楽しめる

『疫神』の続編ですが前作より『ツゲサン』という存在を登場させて決着も『ツゲサン』目線だった。理系作者だからもう少しSFでもいいから理屈っぽい科学的考察とかも欲しかったような気がする(アンモナイトの異常巻の例えは個人的にあまりピンと来なかった)。『ツゲサン』の存在でオーソドックスな民俗学的な話の落としどころに。『ツゲサン』目線だと決着してるように見えるが平行して解決不可能な最悪なパンデミックが発生していてそっちの方は未解決。パンデミック設定引き継いで続編書くとしたら「X-File」のように"夢オチ"にでもしない限り無理なのでは?高野和明氏の『ジェノサイド』から人種偏見色をとり除いて「ヒトの終焉」の道具立てには疫病じゃなくて『寄生獣』みたいな(繁殖出来ないけど人間をエサにする生物)存在にしてスティーヴン・キング風土着オカルト民族学的要素で決着するように再構成された続編が読んでみたい。あとこの作者、登場人物をあっさり殺すことでドラマ性作るクセは漫画のレジェンド(故)手塚治虫大先生に似ていると思う。
誘神Amazon書評・レビュー:誘神より
4041019850
No.3:
(5pt)

疫神を読んでスッキリしなかったけど…

疫神より面白い!
川崎草志さんほぼ全て読んでますが、これが一番です
謎はのこりますが展開もテンポよく進みますし
何よりツゲサンという設定がとても面白かった!
誘神Amazon書評・レビュー:誘神より
4041019850
No.2:
(5pt)

ツッコミどころ色々ありますが★5つです

同時進行でエピソードが進んでいく様は、とても緊張感があって、読み進めていくこと自体が本当に楽しい作り。まあこの作家さんの十八番ではあるけれど、やはりうまい。

描写も、文章も本当にうまい。正直この手のミステリーっぽいのじゃなく、純粋な教養小説というか、文芸文芸しているものも読んでみたい。本当に一文一文がきれいだなあって思う。
閑話休題。
ラストに向かうに連れ、バラバラだった群像劇が収束していく塩梅が絶妙!うまい。
ただ残念なのは、途中途中出てきた外国の恐ろしい病気の描写が、ややオーバー過ぎたというか、単に死に至る感染力の高い伝染病でよかったのに、変に期待をもたせるものだから、最後は「何だったんだよあの恐ろしい描写は!」となってしまった。

まあ一言文句も言いたくなるのはこの本が充分面白かったからですが。ご参考まで。
誘神Amazon書評・レビュー:誘神より
4041019850
No.1:
(5pt)

疫神の続編的作品です

約2年前に発表された「疫神(やまいがみ)」の続編的作品です。冒頭に「あおいふく、あかいふく」の親子(らしき)のシーンが少しだけ描かれています。アメリカ人研究者の女性(らしき)も少しだけ登場します。「あの人」に怯える乳飲み子を持つ若い夫婦のエピソードについても触れられています。(らしき)を付けたのは、「疫神」で使われていた名前が今作では使われていないためです。ただ、アメリカ人女性研究者と行動を共にしていた「安曇貴史」はしっかりと名前が出ていて、今作ではより重要な役どころにいます。本作は「ツゲサン」と地元では呼ばれる、あの世とこの世の間に自身の魂を持って行き、亡くなった(正確には亡くなりかけているといった方が良いかも知れません)相手に「ツゲル」使命を父親から受け継いだ少年の項と、その少年を気に掛ける若い夫婦の項、京都で父と弟と暮らす女子大生の項に、東南アジアで発生した驚異の致死率を誇る感染症や、「疫神」に関連した話と安曇貴史が絡んできます。「疫神」は正直期待外れだと以前レビューに書かせて頂きましたが(それだけ当時「長い腕I、II」が面白かったので)、本書の「誘神(いざないがみ)」を読ませて頂いたことで、もう一度「疫神」から「誘神」を通しで読み返してみたくなり、そして今は続編を期待しています。「疫神」を読まれたことがある方であれば、本書で描かれている内容と照らし合わせながら読むことが出来ると思いますし、本書を先に読まれた後「疫神」を手にされても十分楽しめると思いました。私は「誘神」は一気読みでした。続編に大いに期待したいと思います(「疫神」を読み終えた後にこんな感想を持つとは露程も思いはしませんでしたが…)。
誘神Amazon書評・レビュー:誘神より
4041019850

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