誘神
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なんと続編の本編から読んでしまった。疫神から出来れば読みたかった(笑) この著者の本は今まで4冊読んだけど、ハズレ無し。 | ||||
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あの斬新な発想の長大な「長い腕」シリーズ3冊を書かれた川崎草志氏の著書です。これは先の「疫神」の続編とも言える作品なのですが、たまたまこちらを先に読んでしまいました。同シリーズだということは、同じ登場人物が出てきてやっと気がつきました。2つの作品は繋がっているのですが、起こる事件やエピソードは別物なのでどちらを先に読んでも楽しめると思います。順当に「疫神」から読めばいいと思いますが、個人的にはこちらを先に読んでしまったからこそ、「疫神」を読んでいる時、それぞれの話がどこに繋がるのかわかりやすかった面はありました。「疫神」だけでは、長い目で見た結論というのは出されていないので両方読むのがいいと思います。 この「誘神」では中心となるテーマは2つあります。ひとつは「ツゲサン」とそれをめぐる周辺の人々です。群馬、埼玉、長野の県境にある山奥の村、岩尾野村に昔から伝わる習慣で、この世とあの世の間には青みがかった場所があり、まだそこにいてあの世に行けていない人に「あなたはもう亡くなっているのですよ」とツゲに行く役目を負うもの。斉原の一族が代々務めていて、父親が亡くなってしまった今となってはまだ中学を卒業したばかりの柊一がそれを担っています。「ツゲサン」は人々にとって必要なものであり重宝がられると同時にどこか忌み嫌われてもいます。 もうひとつは京都に住んでいる大学生の藤原沙織とその家族のエピソード。中国南部に出張していた父親は、そこで発生した疫病のため関空の検疫で他の人たちと共に足止めされたまま。東南アジア一帯と中国南部では、感染力の強い、体が溶けてどろどろになってしまう病気がものすごい勢いで広まっており、日本政府は水際でそれを食い止めるために入国制限し、パニックを防ぐために情報統制を実施します。母親の田舎である岩尾野村に疎開した沙織たちの前には警察や軍が現れて厳戒態勢に。そしてそこにやってきたのが別の町で民生委員をしている安曇貴史。この人物のみが「疫神」と共通しているので、先にあちらを読んだ方は、彼が人類の歴史と疫病の関係を調べてきた研究者だということは知っているでしょう。 個人的には、初対面の場や目上の人間にもまったく敬語を使わない安曇が不遜すぎて、いい印象を持てませんでしたが、前の作品である「疫神」を順番通り先に読んでいたら、そのわけがわかって印象が違ったかもしれません。ネタばれするのであまり書けませんが、安曇が唱える”異常巻きアンモナイト論”は興味深かったです。これまでの歴史の中で、生物のある種が繁栄する前には、他の種が絶滅する必要があった、たとえば恐竜が絶滅したので小型哺乳類が大繁栄することになったなど、歴史は絶滅と繁栄を繰り返している、それなら現在、どのような存在もその上にはいない人類はどうなのか?このまま繁栄が続くのか、それとも・・・という話です。まだまだ続きがありそうな気配です。人類はさらにどんな危機に瀕するのでしょうか。続編を期待しています。 | ||||
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『疫神』の続編ですが前作より『ツゲサン』という存在を登場させて決着も『ツゲサン』目線だった。理系作者だからもう少しSFでもいいから理屈っぽい科学的考察とかも欲しかったような気がする(アンモナイトの異常巻の例えは個人的にあまりピンと来なかった)。『ツゲサン』の存在でオーソドックスな民俗学的な話の落としどころに。『ツゲサン』目線だと決着してるように見えるが平行して解決不可能な最悪なパンデミックが発生していてそっちの方は未解決。パンデミック設定引き継いで続編書くとしたら「X-File」のように"夢オチ"にでもしない限り無理なのでは?高野和明氏の『ジェノサイド』から人種偏見色をとり除いて「ヒトの終焉」の道具立てには疫病じゃなくて『寄生獣』みたいな(繁殖出来ないけど人間をエサにする生物)存在にしてスティーヴン・キング風土着オカルト民族学的要素で決着するように再構成された続編が読んでみたい。あとこの作者、登場人物をあっさり殺すことでドラマ性作るクセは漫画のレジェンド(故)手塚治虫大先生に似ていると思う。 | ||||
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疫神より面白い! 川崎草志さんほぼ全て読んでますが、これが一番です 謎はのこりますが展開もテンポよく進みますし 何よりツゲサンという設定がとても面白かった! | ||||
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同時進行でエピソードが進んでいく様は、とても緊張感があって、読み進めていくこと自体が本当に楽しい作り。まあこの作家さんの十八番ではあるけれど、やはりうまい。 描写も、文章も本当にうまい。正直この手のミステリーっぽいのじゃなく、純粋な教養小説というか、文芸文芸しているものも読んでみたい。本当に一文一文がきれいだなあって思う。 閑話休題。 ラストに向かうに連れ、バラバラだった群像劇が収束していく塩梅が絶妙!うまい。 ただ残念なのは、途中途中出てきた外国の恐ろしい病気の描写が、ややオーバー過ぎたというか、単に死に至る感染力の高い伝染病でよかったのに、変に期待をもたせるものだから、最後は「何だったんだよあの恐ろしい描写は!」となってしまった。 まあ一言文句も言いたくなるのはこの本が充分面白かったからですが。ご参考まで。 | ||||
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