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虚けの舞
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虚けの舞の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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おもしろいすぐ読みましたおすすめです | ||||
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『峠越え』がとても面白かったので2作目です。 小牧・長久手の戦いで家康に利用される人だっけなあ、信雄。もう一人の主人公・北条氏規に至ってはもう、誰?有名なの?くらいで読み始めました。が… 何コレすごく面白い!!戦国時代ビギナーで大筋を頭に入れたくて手当たり次第に手に取っているだけで正直いつもそう感動は求めていないのですが、これは歴史の勉強ではなくて心理小説でした。対比でもって二人それぞれを際立たせた悲哀に涙しそうでした。 個人的に信雄が好きに…はならないけど、でも応援したくなる…と言ったらそれもちょっと違うけど、何と言うか戦国武将って皆おかしく豪傑で、人間その時代に生まれたら本当にそんなバリバリやれちゃうもんなの?という気がしていた所に、信雄ピタッと来ました!ああ~これ若い時の私だわ~(^_^;)チャンス生かせない、自分の意見かと思ってたけど人が言ってた事だったわ、決定する時は流されて仕方なくだったわ、すごいと思われたいわりにミス追求されなかったらホッとする、なんかもうカッコ悪い~。でも普通そうでしょ、人間 皆。 今年は大河の影響でダメダメが流行りですよね!この信雄イチ押しです。所謂「推し」にはならないけど。 あと、ラストも良かったです。ただ、よし私も頑張ろう!って思えるかどうかは、年齢で分かれるかもしれませんね。 | ||||
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大名とかが屈辱に耐えながら血を残していく苦悩が素晴らしかったです | ||||
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皆さんのレビュー通り交わることのない2人が主人公です。 私自身、入れ替わりたち変わる2人になかなか感情移入出来ず、ただただ信雄のショボさと北条氏規の聡明(っぽさ)が印象的でした。 イマイチ理解できていないなと3回読み返して…ようやく深さを理解出来ました。 ※事情により初回を読み切るまでに2ヶ月かかった事も影響してます。 さてようやく本番のレビューですが やっぱり!読みやすく深く考えさせられる描写ですよ。信雄は、やっぱり信雄で、ページをめくる度、期待はもともとしてませんがガッカリするし、北条氏規はたんたんと信念を突き通す姿、考え方がカッコよく描かれています。 反面、信雄と北条氏規の単体作品を読み下げたくなりました。 | ||||
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とても気に入りました。 | ||||
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若い頃なら,織田信雄と北条氏規が秀吉に頭を下げて何とか家名を保とうとする姿をみっともないとか,潔くないとか感じただろうが,中年となった今となってはよく理解できる。落ちるところまで落ちた人,落ちて復活した人,落ちてそのままな人,いろいろ見て来た。自分に置き換えてみれば,自分のため,家族のために転落からがんばれるだろうか? とよく思う(臆病者なので,転落しないようにしないように,としてしまう。)。 本書は,舞台こそ戦国時代であるが,現在でも誰にでも起き得るテーマを描いており,中年であれば読んで感じるところがあるだろう。 知識面では,改易後の織田信雄については,御伽衆をやってたとか,大名として残ったということくらいしか知らなかったので,詳しい話しが分かってよかった。作者は,史実を念入りに調べて書いている。 | ||||
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私は武田贔屓なので戦国奇憚 惨から入りましたが、人物描写が素晴らしくたちどころにはまってしまい先生の作品を収集してます。この作品も織田信雄、北条氏規という私たち凡人はおろか、ほかの作家さんまで通りすぎてしまいそうな二人の人物をW主演という形でそれぞれのターニングポイント、交点を巧みに利用して素晴らしい物語りに仕上がってます。 しくじったり没落しても生きる。現在の私たちにも照らしあわせうる素晴らしい作品。 | ||||
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織田信雄(織田信長の二男)と北条氏規(北条氏康の四男)が主人公の歴史小説。強大な戦国大名の家に生まれながら、家が没落する憂き目を見て、捨扶持で血を残すことだけが使命となってしまった二人を通じて世の無常を繊細に描いている。二人の回想を通じて描かれた史実描写はとてもリアルであり、特に二人が対峙した韮山城攻防戦は、城と砦群の縄張りの調査に基づいて詳細に描かれていた。この辺が伊東潤さんの中世小説のいいところだと思う。 | ||||
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名前は知っていても詳しく知らない武将でした。それぞれの武将の心境がおもしろく、新たな視点から歴史を紐解くことができました。 | ||||
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己をしる、という。 若いうちは敗北を知らず、自分の可能性が無限に広がるように感じる。 しかし誰であれ、いつまでも勝ち続けるわけではない。思うに任せぬ局面を迎えぬ者などいない。そして誰もが、敗北を知った後でも生きていかねばならない。 落魄した織田信雄、才を活かす機会を得ない北条美濃守、いずれも負けを受け入れ、這いつくばっても生きることを選択する。 それが大人になるということならば、生きていくのは何と過酷な道行きか。 この本に出てくる男たちに自分を投影してしまうのは、僕がある程度歳をとった、ということかもしれない。 | ||||
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以前単行本版だった時に読んだ後の充実した読後感が忘れられずに今回は手軽に読める文庫版を購入して再読してみた。 この文庫版は単行版を加筆修正しており、物語の重奏感はそのまま読みやすくなった印象を受けた。 伊東潤の作品はいくつか手に取ったことがあるがこの作品は初期作品であるとは思えない完成度である。 初期作品でありながら、これほどのレベルの作品を物にするのだから、この作者の実力は確かなものだと思う。 織田信雄と北条氏規という落魄した武将二人に焦点を絞り、彼らが過去を回想することで秀吉との関係性を浮かび上がらせるという構造になっているのだが、話の運び方がうまい。 更に、回想であるにもかかわらず、スリリングで鬼気迫る展開は一流だ。 「伊東潤に外れなし」の評価はこの作品にもしっかり当てはまっている。 | ||||
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物語は、北条氏規と織田信雄の2人の視点で描かれています。当てにならないと言えばそれまでですが、軍記物等で名将氏康の息子の中でも「知勇兼備」の武将と謳われた氏規の後半生を、余すところなく描いています。後北条氏好きにはお勧めです。 | ||||
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織田信雄と北条氏規という武将の、それぞれの滅びの後の話。特に印象的なシーンは、信雄が生きていることに失望して、自害しようとするシーンに、氏規が止めにはいるシーンがよかった。生きていればこそ、必ずやまた良いこともある。とにかく、血脈を絶やさないこと。大事に守り、二人の血脈は秀吉以後の時代も脈々と受け継がれる。 滅びたあとに、いかに生きるのが大切かということを感じる作品。また滅びても、またやり直すことができるのだということを感じさせてくれる作品。 秀吉さえも、大きな渦にまきこまれる、ただ一人の人間だということを感じる作品。 | ||||
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本能寺の変で偉大なる父,織田信長を失った信雄.小田原の役で関東北条氏の滅亡を経験した氏規.本作品はこの両名の生き様を見事に描く. 信雄は信長の次男であり,長男信忠,三男信孝が優秀であったとされるのに対し,愚鈍な人物として歴史上その名を残している.一方の氏規は関東北条氏三代目の北条氏康の五男であり,四代目を継いだ長男の氏政や五代目の氏直よりも優秀であったとされる.信雄も氏規も,直接的か間接的かの違いはあるものの,豊臣秀吉によりその力を奪われた者である.愚鈍であっても優秀であっても,“日本国開闢以来おそらく最も自己肥大化した人物”である秀吉からは,それほど大差ない扱いを受ける.その中で本作品は,「いかなる状況に置かれても生き残る」ということの大切さを教えてくれる. 本作品を読むと,織田家滅亡の一因となってしまった信雄も,北条家滅亡を止めることのできなかった氏規も好きになる.両名とも戦国時代の華ではないが,華となるような人物史を読み終えた方には,お薦めの一冊である. | ||||
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伊東潤さんの北条シリーズ3作目ですが、回を追う毎に力がついています。「虚けの舞」の主人公は「織田信雄」と「北条氏規」。これまで誰も思いつかなかった人物の組み合わせで物語を語ったその意外性と新鮮さに惹かれて読みはじめました。 能力がありながら、敗者(北条一族)に連なるが故、それを活かす場を与えられなかった北条氏規。織田信長の後継者として天下を継承できたはずが、その器量のなさから落魄していく織田信雄。歴史に照らして事実がどうかは置くとして、戦国から太平に時代が動くそのとき、この二人に代表される様に多くの武士はその存在理由を失いつつあった。そういう時代の敗者の生き様にスポットを当てた、それが今の時代の我々の生き方も考えさせられるこの作品の魅力です。 | ||||
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織田信雄と北条氏規を主人公とし、その半生を描いた歴史小説。天下人織田信長の次男でありながらその恵まれた境遇と多くの機会を生かすことのできなかった凡庸な人物の代表格とされる信雄。武将としての才能が横溢するものの、その境遇と機会に恵まれることのなかった氏規。 天正18年の秀吉の関東攻略の際に成田氏の忍城と共に大いに善戦したとされる伊豆韮山城をめぐる息詰まる攻防と氏規の機略溢れる戦術描写は、周辺の砦群の配置を含むその詳細な縄張り図の掲載と共に戦国城郭に関心を寄せるものにとっては読み応えあり。 また、権力者秀吉によりもたらされた「清洲会議」「小牧・長久手の合戦」「小田原の役後の改易」などの屈辱のなかで、信雄自身が次第に自分自身の能力とその役割に覚醒していく様子は、これまで余り顧られることの少なかった信雄とその人物像に新たな魅力を投影している。 そののち豊臣氏やその恩顧の大名の大半が敗北・改易などにより滅亡していく中で、共にその最盛期と比較すれば少禄の外様大名ではありながらも、最終的には織田家と北条家の家名を後世に伝える礎となった信雄と氏規。こうしためぐり合わせは、見方を変えればこの二人の生き様に対する正当な天の配剤なのかもしれない。 | ||||
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北条氏規は北条氏康の五男、織田信雄は織田信長の次男。 父親は主役として登場しても、息子である彼らがどのように生きたのかを描く物語は他に見当たりません。 特に氏規はコミック「花の慶次」でキレた氏政兄に困り果てている姿が御労しく、「夢のまた夢」で、秀吉の前で小さくなるしかなかった無力な姿がまたさびしいのですが、 正面から小説の題材として取り上げられたものはなかったので、「いつか彼が主人公の小説に出会えますように」と、ずっと思っていました。その願いが叶いました! 小田原合戦後、北条家の血脈を伝えていった氏規の姿。そして信長の息子である信雄の流転の人生。秀吉によって運命を左右されたふたり。 朝鮮出兵最前線の名護屋の陣を舞台に、二人の回想を織り交ぜ鮮やかに描かれる「その後」の彼らの軌跡を是非。 | ||||
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