■スポンサードリンク
時生 トキオ
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
時生 トキオの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全252件 241~252 13/13ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読み出したら途中でやめることができず、結局一日で読んでしまいました。 グータラだった23歳の拓実の前に、タイムトリップしてきた息子トキオが現れ、拓実を支え、救っていく・・・。 何てことないSF小説のような内容ですが、その奥には、愛・生・死など、私達が一度は考えるべき大きなテーマがあります。 もちろん、涙は欠かせないです。 拓実の自己中心的でひねくれている状態はかなり続き、全然学習しないし、 これで大丈夫なのかなあと思って変に不安になったりイライラしたりしましたが、 現実を考えれば、人はそうやたらと成長しないでしょうし、 そのへんは大目に見ながら読み進めていけばいいのではないかと思います。 ただ、拓実がちょっと大人になったなあと感じるところは、非常に自然で、うまく表現されていると思いました。 私は東野さんの作品を読むのは『トキオ』が初めてだったのですが、 他の作品も読んでみたいと思わせてくれました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「息子が過去にタイムスリップし、生き方を定められない父親を救い、自分がこの世に生を受けるために母親との仲をとりもつ」414ページにわたるこの小説を、要約するとこのようになってしまい、古今東西、あまりにも使い古されたプロットである。しかしながら、それだけで終わらないところが作者の真骨頂であろう。最新作の「手紙」といい、あえてありがちなプロットを選び、我々に凄まじいまでの力量を見せつけているように思う。息子・時生は現代で遺伝性の難病を患い、死の淵に貧している。しかもこの病は両親が結婚する前から、男の子が生まれた場合発病する可能性が高いことがわかっており、時生は生まれたときから、20数年で生涯を終える可能性が高かった。一方、23年前の父親・拓実は、健康な!体をもちながら、どの仕事も長続きせず、すべてを自分の境遇のせいにして、投げやりに日々の生活を送っていた。そこにタイムスリップしたトキオがあらわれ、父親の元恋人をやくざから救う過程で、父親は人間として成長していく。「そら誰でも恵まれた家庭にうまれたいけど、自分では親は選ばれへん。配られたカードで精一杯勝負するしかないやろ。・・・・・・・たしかにあんたもかわいそうやと思うよ。けど、あんたに配られたカードは、そう悪い手やないとおもうけどな。」作品中、竹美が拓実に語りかけるこの下りは、この作品で作者が掲げたテーマへのひとつの回答だと思う。30~40代の父親には、たまらない作品だと思う。作品の行方は読み始めたときから見えている。それでも作品の中に読者を引き込!み、問題を提起し、かつ感動をさせる、この力量はさすがとしかいいようがない。最後にひと落ちあるのも、いかにも作者らしい。どんな落ちかは是非作品を読んで頂きたい。本作品は2003年度のこのミスで15位を獲得した。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
不治の病が原因で今にも息を引き取ろうとしている我が子。 そんな中、父親の拓実が語り出す。トキオのこと20年以上前のことを・・。 私も貴方もみんなも「生まれてきて良かったですか?」という問いに 「はい、もちろんです。両親には感謝しています。」 と即答できますか?ほんのわずかでも首をかしげた方(私も) この作品を是非読んでみたらいいでしょう。 理屈っぽい話じゃありません。人が生まれ、経験や周囲の助けを受け成長する 様がトキオと拓実のかけあいや周囲の目線から実に解り易く描かれています。 自堕落になり世間や社会に不満をぶつけたい気持ちはみんな少なからず抱えています、 この作品を読むことで涙を流すことでそんな気持ちを軽減して下さい 夫婦で読むのにもおすすめです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
先天性の難病で死の直前の息子時生、父親拓実は妻麗子に若い頃時生に出会った話を始める。拓実が23才で定職に就かなかった頃トキオが現れた、彼はトキオと2人で姿を消した恋人千鶴を捜しに大阪に行く、彼女は岡部という男と追っ手から逃れていた、大阪での組んずほぐれつの後…一気に読まされたが、期待したほどではなかった、期待が大きすぎたか、大沢の走らなあかん夜明けまでを思い出させる大阪での出来事、ちょっと安易かなと思わせるストーリー展開 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
秘密と双璧をなす涙,涙です。トキオの存在の意味を最後まで読者に語りかけ,トキオと拓美のセリフの隅々に感動を覚えます。最初は重く,途中は軽いタッチでのハラハラ感。最後は・・・トキオは幸せだたんだよなお,自分に言い聞かせています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
もしも、評価に星6つがあったら、私は間違いなく6つをつけたい!!東野さんの作品が好きでよいと思うものにいろいろ会いましたが、これには純粋に感動しました。私は女ですが、この本はぜひ男の方に読んでいただきたいと思います。事件の中で一人の男が人として成長していく姿が、なにか切なくてもどかしくて・・・女の私でもそう思うので、男の方にはきっと身に覚えのあるものとして迫ってくるのではないかと思います。また、東野さんの「秘密」や、「分身」のような作品がお好きな方にもお勧めしたいですが、両方のお話とは読後、感動として自分に響いてくるものが違っていたと思います。序章でもう、結末がどうなるかわかってしまうようなスタートですが、さすがに東野さん、ストーリーを追っていくうちすっかり引き込まれます。人との出会いってこういうことなのかもしれないと、震えるような終章が待ってます。とにかく、一押し! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
もともと、家族愛っぽい内容には弱いのですが久しぶりに泣いちゃいましたね。未来からきた息子『トキオ』の語る言葉はどれもジーンときてしまって…。終わりははじめに…で、また読み返してしまいました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
1.東野ファンの方に絶対お勧めです。 「秘密」「白夜行」を好まれる方にはとてもお勧めできます。2.息子さんがいる方に。 主人公と時生(息子)との時間を超えた不思議な設定にも関わらず、 本を読んでいくうちに、この設定を自分なりに承諾しているのです。 そして、同じようなトラブルや問題が私たちに発生したら・・ 「私と息子だったらどんな風に乗り切るんだろうか・・」 などと、ふと自分に置き換えて考えてしまうことが何度も ありました。3.30代から40代の方へ 「青春」なんて言うとちょっとこっ恥ずかしいのですが 79年から80年代が時代設定でもあり「あのころの私は・・・」 なんて別の思い(恋とか学生時代や新入社員時代など)この本を 読んでいて忘れていた記憶が蘇りました。 何故にトキオなのかも・・・。分かります。久々にハッピーエンドで良かったと思い、清々しい気分になれる一冊です。とっても「心」が満足しました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
著者の作品の中では『秘密』の流れをくむSFファンタジー。主題は1人の男が人間としての自身の存在価値を見いだしていく成長物語であるが、彼の成長を見守る最も近しい人間が…、という設定が実に東野さんらしい。また79年から80年代にかけてという時代設定も実にすばらしい。しかも、ただの人間成長を描いたファンタジーではなく、ミステリの手法を物語世界に巧みに織り込むあたりの演出が心憎い。感動だけで終わらせないラストの余韻にも、うならせられた。家族や人間同士の関係に疲れたあなたに是非お勧めしたい一冊である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
宮本拓実と麗子夫妻には3年前から不治の病で寝たきりとなっている息子の時生がいた。遺伝病の因子を持ち、結婚の時にも子供は持たないと決意して麗子に、強く出産を促した拓実だったが、子供に遺伝病が発病してしまった宿命に後悔はないかと互いに確認し合う。そんな時、拓実が麗子に「俺は昔、時生に会っている」と言い出した。そして物語は拓実が23歳の1979年にタイムスリップする……。 かつての「秘密」もそうでしたが、家族の絆が全面にわたって描かれます。現実と過去のSFファンタジー的な作品ですが、テンポも小気味良く、随所に笑いと切なさが盛り込まれ、ラストシーンの言葉が非常に印象に残りました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
彼の作品の中では、「秘密」の路線に一番近いような感じがします。推理小説ではありません。「ミステリー」と言っていいのか、「SF]と言っていいのかわからないような感じです。帯に決定的なことが書いてあるので、読む前からなんとなくあらすじはわかりますが、エンディングはさすが東野圭吾というかんじです。最後の父親の台詞を読むために全部読んだ感じです。この先、どれくらい話題になるかわかりませんが、読んだあとのすがすがしさは、「秘密」に負けないくらいだと思います。「秘密」「白夜行」など、東野圭吾のミステリーが好きな方にはお勧めです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
物語のほとんどが、1979年を舞台にしているのだから、懐かしさを感じても当たり前かもしれないが、それだけではなく、かつてのNHKの少年ドラマシリーズのような、あるいは眉村卓や光瀬龍のジュブナイル小説を読んだ時のような、そんな懐かしさを感じた。登場する人物達も、一時代前のドラマや小説に出てきそうだが、クライマックスではしっかりと泣かされてしまった。このあたりのバランス感覚は、まさにこの作者ならではだと思う。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!