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変身
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変身の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全203件 101~120 6/11ページ
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ドナーの正体はすぐにわかったが、この作品はそれを推理するものではなく 主人公が変わっていく過程、そしてそれを感じ続けていく本人の恐怖がテーマだ。 一人称「僕」の視点で物語が進んでいくことから、本人の内面、言動の変化がよくわかる。 (ちなみに、途中で一人称は「俺」に変わることも大きな変化だ) また、橘直子の打算的な偽の「愛」と、恵の献身的な無償の「愛」の対比も見ものだ。 たとえ植物状態でも、あるがままの自分としていき続けるほうが幸せなのだろうか。 しかし、主人公の変化は、ドナーの脳の影響で、潜在的な意識と共鳴したことにもよる。 誰もが、普段が隠れているが何かのきっかけで表面化してしまう、潜在的な意識、別の一面をもっているのかもしれない。 | ||||
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なぜだか分からないけど、 ラスト一行、本気で泣けた。 単に純一と京極が ユニゾンする場面を 強調したかったのか 分からないけど、 作品の中で 京極を敢えて "悪"としていない所も良かった。 ちょっと自分には難しく感じられた 作品でしたが、前記のとおり 作品のどこの部分の影響を 受けたか分からないけど ラスト一行は、最高でした。 | ||||
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読んでいて「アルジャーノンに花束を」を思い出した。それに匹敵するほど重いテーマ。冒頭から無駄のない展開で、飽きることなく一気に読ませる。以前TVドラマ化されたらしいが、著者のすごさは何気ない心理描写にあると思うので映像で再現するのには限界があるだろう。その思わず笑ってしまうような独特な表現は、エンディングに近づくにつれ加速度を増していく。生きるとは、心臓が動いていることではなく、足跡を残すこと・・か。 | ||||
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読み始めてもしばらくは話に入り込めませんでした。 それでも読んでみましたが 大体の展開は予想通りで(^^;) 始終くら〜い感じで 読み終わった後の爽快感は皆無でした。 基本ハッピーエンドが好きなので。 読み終わった瞬間に買ったことを後悔してしまいました・・・。 | ||||
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なぜか、泣けなかった。気付けば虫も殺せなかった、成瀬純一が犬を殺している。 しかも、罪悪感がないのは、京極のせいだろう。最後に恵の絵が描けてよかった。 | ||||
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能移植によリ自分が自分でなくなるとしたら…それを考えさせられる作品です。実際の世界でも起こるのでゎないかと思ってしまう内容☆ただ,本当に推理小説が好きな方にゎ物足りない感じがするかもしれません。 | ||||
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脳移植により主人公:成瀬純一の性格が、少しずつ(急激でなく少しずつ)変わっていく所が、ハラハラドキドキしながら読みました。 「自分が自分でなくなっていく感覚」に成瀬がおびえていく様子が、手に取るように伝わってきました。 そして、「堂元ノート」「葉村恵(成瀬の恋人)日記」という形を使い、成瀬本人にも気付いていない「成瀬の変化」を同時進行で伝えられ、読者のハラハラ感はさらに増します。 そして、変わる前の成瀬は、一見、何の取り柄もない人間のように思いますが、仕事に恵まれ仕事仲間にはそれなりに受け入れられ、絵を描くという趣味があり、小さくても幸せであったのですね。移植により変身するにつれて、少しずつそれらを失っていく成瀬を見ると、つくづくそんなことを感じました。 それにしても、恋人:恵の想いの強さには驚かされました。 ラストはあのようなことがあれば、ああなっても仕方がないのでしょう。いかにも東野氏らしい、悲しいラストではあります。 | ||||
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脳の一部を移植された主人公の性格や行動が少しずつ変わっていく過程は大変興味深く読めました。しかし最後の方は話を急ぎすぎた感があり、結末も納得できるものではありませんでした。 | ||||
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とにかく結末がどうなるのかさっぱり分かりませんでした。ドナーに関しては割と早い内に先読みしていましたが、しかしだからって、結末予想には結びつきません。むしろハラハラドキドキするばかり。私は当初は目覚めたばかりの頃の主人公のもともとの弱々しげな人格を鬱陶しいと感じていたので、退院する頃の人格はなかなかしっかりしていて男らしいと好意を感じましたが、その後変身が進むにつれ、ページをめくるにつれ、ジュンのもともとの人格が恋しくなりました。冷静に考えたらジュンは弱いんじゃなくて優しいんです。本当に優しいから女の子を護る為に銃弾を受けたわけです。ジュンの父親は、残酷な事をしたり、木から飛び降りたり、゛若い内の悪い事のひとつやふたつ゛などという「匹夫の勇」を「勇気」と誤解していましたが、それでは本質は京極と同じなわけです。京極は弱い。彼こそが弱い。他人の痛みを感じないのは強さではなく、鈍感なだけ。そうかと思えば自分の痛みには恐ろしく敏感で、その痛みを振りかざして自分の価値観だけで他人を裁く。息子の個性をありのまま受け容れる事が出来なかったジュンの父親と根本が同じ。でも「匹夫の勇」を「勇気」と思い込んでる人は本当はとても多い。 結末には満足しました。平凡で、特別な才能はなくて、だけど「愛」を知ってる恋人たちに感動しました。 【追記】直子さんにはあまり好意を感じませんでしたが、さすがに可哀想でした。 | ||||
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人体移植と人格と言うテーマは、よくある。違いは徐々に変わっていく自分を自覚し、感情までも変わっていくのを他者も分かっているというところ。 もう少し成瀬の苦悩・葛藤を読みたかった。そうしないと単に徐々に狂気に蝕まれているのを読むだけになり、主人公への不快感のみが残ってしまい、同情心が低かった。 | ||||
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序盤でおおよその予測はついてましたが・・・ “変身”していく展開に目が離せず一気に読みました。 当たり前の話だけど、人間のココロは脳にあるんだなってしみじみ感じた。 そして個人の性格や、人間性を司っているのも全て脳。 だから、確かに一部でも他人の脳が移植されると100%以前の人格とは言えないって説は納得できる。 でも、この物語の結末はあまりに哀しい。 消えていく(死んでいく)本来の自分と、他人に支配されていく感覚。 すごく孤独で恐ろしいです。 倫理観とか、命とは・・とか、精神世界とか・・・何かいろいろ考えさせられる作品です。 | ||||
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救い用の無い沈んだ気分になりました。 正直な気持ちとして、始めから破滅へと向かう様は読んでいて重いです。非常に重いです。主人公が最後に自分を僅かながら、留める事が出来たのが唯一の救いです。ホラーではないですが、ホラー的な作品として読む方が良いかもしれません。 | ||||
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これを読んで この作家は生まれるのが数十年早かったら確実に教科書に登場すると思いました。 | ||||
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他の東野作品と同じく読みやすい。脳の移植について簡潔に流して、移植によってもたらされる主人公の苦悩に焦点を絞っていく所などはさすがと思うのだが、あっと驚くオチや意外な展開を期待して読んでいたために、そのままするすると終わってしまった時はがっかりしてしまった。 この本の楽しみ方を間違えていたといえばそれまでなのだが、特に脳のドナーについては、主人公の変化を見ていれば容易に想像のつく人物であり、正直もう一ひねりあるのかと思っていた。当初ドナーとされていた人物は、本来のドナーと別の性格というだけの事で本筋に全く絡んでこないし、ご丁寧に名前をつける必要があったのかとさえ言いたい。 東野作品は好きなので、余計に愚痴っぽくなってしまうが、こういう形の本とするならば、もっと主人公の内面と、人間の人格とは何なのかという本質の部分に深く切り込んで欲しかったし、その点でも中途半端に思う。移植前との変化に苦悩するのは、入り口部分に過ぎないのではないだろうか。 | ||||
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気が弱く、けれど優しい成瀬純一は、ある事件に巻き込まれ、頭に銃弾を受けてしまう。 本来なら助かるはずのなかった彼だが、世界初となる脳移植を行うことにより、一命を取り留める。 だがそれ以来、穏やかだったはずの純一の性格が、徐々に変化して行って… 切ないお話でした。 自分のドナーを探すミステリーチックな部分もよかったのですが、個人的には、ジュンが変化していく自分を認めていく過程がやりきれず、引き込まれました。 自分の変化を必死に食い止めようとしながらも、もうどうにもならない、と諦観してしまうジュンの感情が痛かった。 ラストはたぶん、精一杯のハッピーエンドだったんだろうなあ、と思いました。 | ||||
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おもしろかったです。思わせぶりな描写から展開は読めてしまいますが、それゆえ登場人物の内面に集中できた様な気がします。大学の成瀬の訴えへの対応の遅さは妙にリアルで良かったです。 結局最後は二重人格みたいになっちゃいましたけど、やっぱり本人は自分の中の抑圧された暴力性なんかには気がつかないんですね。途中で本当に関谷がドナーなんじゃないか、関谷のいいかげんさが成瀬の抑圧を解放してしまったんじゃないかとも思ってしまいました。心理学者の治療を受け続けて自分と京極の共通点を見つけて折り合いを付けて成瀬でも京極でもない人間として生きていく、というのがベストだったのかなぁ。 しかし政治家に脳移植ってのはいいかもしれないと思いました。どんどん移植してマイルドな脳みそになっていけば孔子さまみたいな人間ができあがるんじゃないでしょうか(笑) | ||||
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脳移植のお話。 テレビで脳移植した人が、ドナーの影響を受けるなんてゆー話を聞いたことがあるけど、そんなレベルじゃない。 読み終わったあとのこの感じ。 涙の出ない悲しさ。「泣く」なんてことを超越してる。 この焦燥感。 脱力感。 無力感。 喪失感。 読み終わったあと、ボーっとしてしまいました。 言葉だけで、ここまでの感情を読み手に伝える東野さんは、本当にすごいと改めて思いました。。。 そして結構古い本なのに、新鮮!! 東野さんの先見性?を感じました。。。 「人を信じちゃいけない。人が人を愛するなんてことが、あるはずがない。」 私は、恵にはなれないな。。。 | ||||
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ある日、不幸な事件に巻き込まれた好青年が世界初の脳移植手術を受け、それによって心身がむしばまれていく。まさに変身。彼を愛する彼女は、その変身をとめられるのか?支えてあげることは出来るのか?様々人物がうまく絡み合っていきます。 後半を一気に読み終えた後は、ちょっと後味悪かった。怖かったし。なかなか寝付けなかった。最後の堂元ノートがなんでこんなにあっさり終わるの?とか思いました。最初も堂元ノートから始まったので最初と最後は統一されてますが、なんか納得できなかった。今更、いい人ぶるなよ!と怒りさえ感じてしまいました。 前半はどうなるんだろう?とわくわくしながら好青年が変身していく様を読んでいましたが、だんだんと切なく、こっちまで苦しくなりました。 なんか、こっちまでまともにいられなくなりました。正常とそうではない境がはっきりしていそうでそうではないのかもしれないと思い怖くなりました。 でも、必死になる彼女の姿が痛々しかった。でも愛を感じました。彼も彼女を心から愛していたのです。 | ||||
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このSF的物語は、微妙な人間的機微を語る。 もし、脳移植なんて事が行われると、誰もが疑問に感じる事が、そのまま物語になっている。 つまり、他人の脳を移植されたら、移植された方の人間は、いったい誰なのか? こんな疑問が、緻密な物語に仕立てられていて、大変興味深い。 著者が、ここで構築した物語は、医学や科学が万能ではない事を前提にしている。 そして、博士が語る、この研究の目的に関しては、少しだけ共感は出来るが、やはり、狂っていると感じた。 絵ではなく、音楽に興味を示す主人公の姿に、強く惹かれる。 そして、最後の一行は、強烈な魅力を放つ。 脳移植に関して、当たり前とも思える内容も、いくつも盛り込まれる。 しかし、主人公の内面に、深く共感出来る。 | ||||
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「私」とは何か。この手は「私」の手であり、この心臓は「私」の心臓である。手も心臓も、「私」が所有しているモノのひとつである。では「私」とはいったい何なのか? 「私」があって、「私」の肉体がある。肉体が滅びようとも、私自身はなくならないと考えるのが「霊」の考え方なのかもしれない。実際、「私」と「私の肉体」は切っても切り離せない関係にあるのかもしれないし、別々でも働くのかもしれない。答えはわからないが、この本を読んだ私は、前者なのではないかと思った。 自分自身とは何なのか、自分自身が死ぬということはどういうことかを考えさせられた一冊。 | ||||
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