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いなくなった私への評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.48pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全33件 21~33 2/2ページ
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まず、小説としての文章が、厳しい。「頭痛が痛い」級のものがちょくちょく出てくる。 超常現象の語り部が間に挟まってくるが、そこに登場するある“奇形の部分”が、物語に少なからず関わってくるはずなのにその伏線の回収がまったくない。 カルト宗教、殺人のトリック、数少ない登場人物の「あ、これ思いついた」的に付加される情報が稚拙過ぎる。 会話が重視されているがその会話が多分に“死んだ会話”、普通の人はそうは話さないでしょう。それに加えて情景描写も作文の域を出ない。 唯一(というよりミステリーでは王道なのだが)、次の展開の前に読者を「うん、そうくるだろうな」と少し戦慄させる、この一点において★一つ。 出版化にあたって優秀賞を獲った原稿を大幅に改稿した、とあるが、ならばその原稿はどんなものだったんだろう、と興味がわきます。 | ||||
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最初に言っておくと、本作はそれほどダメダメな小説とは思わない。 ただいくらなんでも帯にも書かれた大森望氏の選評はひどすぎる。曰く「なるほど、そういうことだったのか!と思わず膝をうち、それまでに抱いていた違和感がきれいに解消される快感。」「設定の斬新さだけでA評価。すべての疑問にきっちり(超自然設定の本格ミステリー的に)理屈がつくところがすばらしい」 この2文を読んだら誰だって、作品冒頭で語られる途轍もない謎が、曲がりなりにも最後にはきちんと解き明かされると思うであろう。 結論から言うと、そんなことは望むべくもなく、謎のごく一部だけの辻褄合わせこそされるものの、メインの謎を解き明かそうという意図は最初から作者にもさらさらなかったことが最後になってわかる。(そもそも畳まなくてもよい風呂敷をいくら広げたところで、それをもって設定の斬新さを評価すること自体が理不尽だろうと思う) 大森は解説で「本書の最大の眼目は、超自然的な要素を導入しながら、作中に提示されるさまざまな謎がきちんと論理的に解明されることにある。西澤保彦や白河三兎の一部作品のように、特殊ルールに基づく本格ミステリーとして成立している。」とも書いているが、ここで西澤保彦のSF設定ミステリを引き合いに出すのはほとんど詐欺といっていいだろう。なぜなら西澤保彦の初期SF設定ミステリの多くは、どんなトンデモなものであれ、最初からほぼ完全にその内容が読者に了知されたものであるのに対し、本作ではそのSF設定が最後になってはじめて読者に明かされるたぐいのものであるからだ。(サイドストーリー的に多少の「ほのめかし」こそされるものの、それが現実社会とどう関係がある事項か全くわからないので読む方からするとなんのヒントにもならない) 西澤小説がいわば、SF設定のルール上発生する「盲点」をメイントリックとして成立していることが多いのに対し、本作はそうではなく、西澤作品を例にとって言えば、小説内でおこるあり得ない奇怪な現象が、最後になって「主人公は偶発的に1日を7回繰り返すことができる特殊能力の持ち主であったが故の怪異現象であったのだ!」というようなオチの付け方と思えば良いだろう。 現実に本作ほどあり得なくはないが、冒頭で語られるこれに近い無理な現象が、一応は合理的に決着される作品は幾つもあり、(例えば、一時期大森氏が強力にプッシュしていた覆面作家、北川歩実のデビュー作「僕を殺した女」とか)本作でもここまで書かれれば、こんな無理筋でも一応は納得できるオチがつくことを読者も期待するだろうし、その期待があってこそ自分もワクワクしながら読んだ側面はあるわけだ。 それ故、大森望に騙されて最後まで読んでしまった人の失望感はかなりのダメージとして残るだろうと思う。 実際の所、私も選評を読んでさえいなければ、手にも取っていなかったと思われるが、他の方も書いておられるように青春小説としてはまあそれほど悪くはない。 ただしミステリーとしてどうかといわれると、最初の謎を除けばほとんど大した仕掛けはないので、その点も考慮して読まれることをおすすめしたい。 | ||||
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神話?昔話?をモチーフにした新感覚のミステリーだった。 最初の謎に対して何か仕掛けがあるのかと思ったら、 SFちっくなオチで大丈夫かな…と心配になった瞬間があったが、 別のところでのミステリーが静かに進行していたことに気付かなかった。 東大法学部在学中の作品。恐るべし! | ||||
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普段ミステリーを読むときは、推理とかせず、 ただただストーリーを楽しんでいるのですが、序盤で引っかかる文章が。 おかしいなぁ~と思っていたら、案の定の展開が待っていました; 初っ端に犯人が分かるほど残念なことはない。 | ||||
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「このミス大賞」優秀賞を現役女子大生が受賞したというニュースを聞いて購入。 デビュー作とのことだったのでそれ程期待しないで読み始めたのだが、書評家の先生方が評価していたように 高い文章力と論理的展開に感動。最初の導入部なんかは純文学だっけ?!と思うような切れ味の良い、知的でキラリと光る 尊厳のある始まり方で、ベルリオーズ幻想交響曲を思い浮かべさせる始まり方で、ワクワクさせられた。 ジャンルは違うが音楽演奏経験が私もあったので、作者の音楽に関する表現の丁寧さには共感できた。作者がどれほど本や音楽のことを好きか感じた。 後半はあっという間にストーリーの中に吸い込まれ読み進め「何で?どうして??」と思いつつ一気に最後まで読まされてしまった。 最後の40ページくらいは、もったいなくて読み進めるのを躊躇するくらい、楽しく最後まで読めました。 音楽、青春、推理、と満載だけど・・・・他の小説との違いは「読後、なんか優しくなれる小説だなぁ」と感じたことでした。 この作者の次回作を必ず読みたいと思える、価値ある購読でした。 | ||||
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10代から20代の男女が楽しめそうな作品。逆に年配の方には付いていけないかもしれない。 文章力がないという書評もあったが、あまり感じることはなかった。 内容は本格ミステリーではなくファンタジー要素も混じっているのだが、ちゃんとした理論付けが出来ているところが素晴らしい。 読者を惹きつけて離さず、心地よい余韻を残すエンディングはこの小説の一番の見所だろう。 ただ、動機に弱いところなどもあるので星4つ。 | ||||
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主人公を始め、主な登場人物が周囲の人々に優しくて(その書きっぷりが心地よくて)、心が洗われました。 「ミステリー」というジャンルですが、私にとっては青春小説のようでした。 | ||||
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「設定の斬新さだけでA評価/大森望」→平凡では?むしろ使い古されてるネタでしょうよ…。 高評価レビュー見ても、そこが関心ポイントなの?って思ってしまいます。 読後感はさわやかというより、何も残ってないです。 児童文学としてなら良いかもしれないですね。いい大人が読むには感性が若すぎます。 東大法学部らしく、この若さにして文章はよく書けてますが内容が無さすぎです。 山口真由氏然り、安川佳美氏然り、東大婦女子はどこか世間ずれして勘違いしてしまっている方が多いのかもしれません。 「東大法学部にはつまらない秀才が多い/古賀茂明」 「暗記能力と創造能力は反比例する」という仮説の検証本としてなら星5個です。 出来レースじゃないことを願います。 | ||||
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文章力は高い。次へ次へと話を読ませる力があり、決して短い話ではないのに一気読みしてしまう。 展開も、第四部からの勢いとまとめ方がすごい。ミステリー以外のサブプロットを楽しめるのも良い。 読後感がこんなに爽やかで、終始気分よく読めるミステリーも他にあまりないのではなかろうか。 | ||||
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過大評価、というか知り合いの作品なので楽しみにしていましたが、読み終えたあとの感想は恐いほどの退屈さでした、、 このミスは審査にかかった作品を全て毎回欠かさずに読んでいるのですが、思わず納得がいかないほどの商品でしたので今回初めてこのような場に感想を書かせていただきました。受賞時のコメントにもありましたが文章レベルがとても低いです。 これではミステリー好みの読者は満足できません。 文字が書かれているという点で星一つ付けることは出来ます。 | ||||
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著者が若いためか世界観が著者の身の回りの経験で完結してしまっている。人間心理が表層的。作家としての伸び代は感じない。 評価が分かれるのは著者の若さを考慮してあげるかどうか。一作品として見た場合、高評価はつけられないんじゃないかな・・・。 星2個はおまけ。 | ||||
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ネットでいろんな小説の選評を読むのが好きなため、 このミス大賞シリーズもよく読んでいます。 東大法学部在学中の受賞者が話題になっていた本作。 たしかに肉体は存在するし、自覚はないのだけれど、 自分は自殺したことになっている。 そして自分のことを周囲は別人として認識している。 そんな強烈な引きの設定に、読む前は「これ、風呂敷広げすぎでは、、、」 と大いに不安を感じていました。 その理由だけを求めて読まないほうがよいです。 そこは帯にもあるとおり、超自然設定(=超常現象)ですので。。。 (同じページに同じ表現が重複してたり、 表現はデビュー作のためか、まだぎこちないです) ただ、サプライズはいっぱい盛り込まれており、 クライマックスでは「なるほど!」と何度も感じました。 音楽小説としてのさわやかさと、特殊設定をうまく生かした 真相の語り口といい、いい世界観を醸しています。 主人公の梨乃がすごく純粋なので、応援したくなるのでしょう。 「青春×音楽×ミステリ」、「さよならドビュッシー」に次ぐ 映画化にはうってつけだなと感じました。 | ||||
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国民的な人気を誇る シンガーソングライター、上条梨乃の自殺報道。 死の直前の記憶が全く無い梨乃は 何故、自分が死んだのか理解出来ない。 同じ境遇の小学生、立川樹との共通点を見つけながら 唯一自分を上条梨乃だと認識してくれた 大学生、佐伯優斗と三人で死の真相を探っていく。 梨乃が所属していた芸能事務所が物語の主な舞台になっているのですが 三人の他に優斗のサークルのバンドメンバー、梨乃を居候させてくれる テレビ局勤務の優斗の姉、なつみを加え戸惑いながらも 別人として生きる梨乃の新生活は芸能人ではない 一人の女性の姿が描かれていて死んでしまった自分探しのような 暗さの中にも微笑ましい場面もあったりするので、そこに救われます。 非現実的な設定から入るので違和感を覚えながらも 死の真相が知りたくて読み進めていくと新たな謎や疑念が生まれ それらが終盤で一つの点で結ばれて全ての謎が解明されます。 やや都合のいい設定は気になりましたが 全体的に話が、きちんと纏まっていて面白かったです。 バンドメンバーと梨乃が奏でる音楽シーンは 美しい音色や歌声が聞こえてくるように伝わってきて引き込まれました。 そして、この音楽シーンが最後のエピローグで 色々なことを乗り越えた優斗と梨乃の姿と共に描かれ 思わず涙が滲んでしまいました。 「見えるものばかりが全てではない」 この言葉の中に全てが集約されているように思えます。 心地良くて優しさに包まれたような読後感でした。 | ||||
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