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雪山の檻: ノアの方舟調査隊の殺人(アールダーの方舟)



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【この小説が収録されている参考書籍】
アールダーの方舟
雪山の檻: ノアの方舟調査隊の殺人

雪山の檻: ノアの方舟調査隊の殺人(アールダーの方舟)の評価: 3.57/5点 レビュー 14件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.57pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全14件 1~14 1/1ページ
No.14:
(5pt)

天才だからこそ解けた謎!

アールダーの方舟を探しに探検隊が組まれるが、次々と仲間が死んでいく!
これは神の怒りに触れたのか?それとも人の仕業か?自然の仕業か?
全ての出来事を「忘れることが出来ない」天才の一石が宗教的観点と状況判断で推理する!
とんでもなく面白く、ほぼ1日で読み終えました!
アールダーの方舟Amazon書評・レビュー:アールダーの方舟より
4103369914
No.13:
(1pt)

宗教話で膨らませて大作に見せていますが・・酷評です、すみません

アララト山を舞台にしたノアの箱舟にまつわるミステリと聞いて興味を持ち読んでみました。が・・タイトルからもわかるように酷評になってしまいました、すみません。
まず他の方も書かれていますが、宗教についての話が多すぎです。キリスト教、ユダヤ教、イスラム教についての解説書並みの詳細な説明と、一石豊という男性が探偵役だと思いますが、彼が自分の宗教に対する意見を述べるページだけで全体の3分の1以上あると思います。3大宗教については間違ったことは書いていないので、これらについてよく知らないけれど知りたいと思っている人に限っては参考になると思います。が、あまり興味がない人にはただ退屈でもどかしく、すでに知っている人には、知っていることを改めて教科書のように聞かされてもじれったいだけです。本筋を理解するのに、ここまで各宗教に関して何もかも説明する必要はないと思いました。

また、この一石豊は無神論者であり「神は妄想で宗教は思考停止状態であり、むしろ害悪」だと言い切ります。私の意見はこれに近いので共感できるのですが、もしなにかを信心されている方が読んだら、いい気はしないと思います。
この一石豊ですが、探偵役としてあまり魅力が感じられません。すべてのものを記憶することができ、そのために逆に辛くて、どこか屈折したような性格で普段は無表情という設定です。口をきけば、自身の博識な知識や意見を滔々と、延々と述べ続ける、ウンチクや自分の意見しか話さないようなこういう人物は、もし同僚や同級生にいたら一番敬遠されるタイプでは?と思ってしまいました。

思うに、作者の方はそれまで3大宗教については特によく知らなくて、何かがきっかけで興味を持ち、それをテーマにして小説を書くために急遽、参考文献をたくさん読んで勉強されたのではないかと感じました。一番それを感じたのは、アララト山に箱舟を探して登る登山隊の一員でコーディネーターの女性サキがユダヤ人であると、一石が"見抜く”ところです。まず、博識でなんでも知っているという設定の一石が最初からそれがわからないのはおかしいです。サキは最初に、父親が日本人でエルサレム在住、姓はレヴィンだと紹介されます。ということは母親はユダヤ人です。この時点でサキがユダヤ人でありユダヤ教徒だということは明らかです。なぜなら、ユダヤは母系で繋がっていくので、ユダヤ人を母として生まれた人は自動的にユダヤ人でありユダヤ教徒になるからです。これは中東やユダヤ、イスラエルのことを少しでも知っている人にはよく知られていることです。
「もう隠す必要はない。ユダヤ人なんだろう、君は」と一石に言われて固まってしまうサキ。読み始めから、サキはユダヤ人だと思って読んできたので、はあ?なんで今更?となりました。大多数の日本人はそんなことは知らないだろうと思って、このことを作品の重要な要素にされたのでしょうか。

他にもいろいろあって・・・アララト山の案内人のキリアンがイスラム教ドゥルーズ派だというのも、何の確たる証拠もなく一石の憶測だけで断定されてしまいます。
また、ミラー博士殺害時に、犯人がいかにして博士のスープにアレルギーを起こすピーナツ入りクッキーを入れたかということを文中でさんざん追求しておきながら、犯人がわかった時点では「彼の食事にこっそりとビスケットの破片を入れアレルギーを発症させた」としか書かず、その方法は曖昧にされたままで終わってしまいます。

また、他にも細かいことですが、日本語が時々違和感があるというか・・・。たとえば、サキが腕を骨折して痛みにうめいている時、一石が「平気か?」と尋ねます。こういう場合、普通は「大丈夫か?」と尋ねませんか。うめくほど痛いのだから平気なわけがありません。
カメラマンのアリスが、疑問が頭に浮かんで、すぐにその答えを思いついた時、「その疑問にもアリスは即座に答えを与えた」とあります。他人に答えるわけではなく、自分の中でわかったのだから「アリスは即座に答えを思いついた」とか「答えがわかった」でいいのではないでしょうか。自分に答えを与えるという言い方はしないような・・。
「2人の会話は英語でなされている」「旧約聖書にはそう記述がなされている」”なされている”という言葉が何度か出てきますが、「2人は英語で会話していた」とか「旧約聖書にはそういう記述がある」でいいのでは?宗教の話もそうですが、全体に格調高く、重厚にしようとして、無理している感があります。
最後に出てくる一石豊のノアの箱舟に関する自説ですが、これが正しいのだと断定的に述べられ、聞いている人たちも感心してそのまますっと受け入れてしまいます。が、いまひとつ説得力に欠ける気がしました。

というわけで、きつくなってしまいましたが、宗教話で膨らませたあまり内容のないミステリという感想になってしまいました。ごめんなさい。同じくアリスと一石豊が登場する次作はパキスタンのモヘンジョダロが舞台だそうです。とりあえずここまでは読んでみようと思っています。
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4101215618
No.12:
(2pt)

宗教のうんちくでお腹いっぱい

宗教(キリスト・イスラム・ユダヤ等々)のお話が延々と10ページ以上続く
シーンが多々ありうんざりした。
それでもストーリー的に必須な情報材料かと歯を食いしばって読んだが
中盤でもうストレス限界突破で探偵役の宗教うんちく語りが始まったら
即読み飛ばした。別に困らなかった。
アララト山中心の周辺地域の複雑な宗教問題は、題材から外せない要因なのかも
しれないがあまりにも長々と続き俺は何を読んでるんだ?と思わせる困惑の作品。
探偵役の「記憶を忘れない」特殊能力もなんだかなーって感じです。
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4101215618
No.11:
(3pt)

方舟に関する新説

2014年に出た単行本『アールダーの方舟』の改題・文庫化。
 ノアの方舟を求めてアララト山を訪れた調査隊に、連続殺人が起きるという物語である。
雪山での切迫した状況と、陰惨な事件がからみあい、いい雰囲気である。探偵役もとがった設定でおもしろい。
 そしてなにより、動機という点でどんでん返しを繰り返す構成は珍しい。その点では評価できる。
 ただ、神や宗教についての蘊蓄が、この手の知識のある読者には、あまりに長いように感じられた。これで500ページは必要なかったのでは?
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4101215618
No.10:
(4pt)

濃密な描写にはスリルとサスペンスさえ覚える

トルコ東端に聳えるアララト山にノアの方舟を探しに行くプロジェクト。その記録を担うカメラマン
が、随行したメンバーを観察して行くストーリー。事故か事件かそれとも神(アッラー)の怒りか、
隊員が次々に死亡する。会話の端々に韜晦が垣間見える。皆それぞれ真の目的を隠している様子だ。

 最近の~~~大賞とかミステリイ小説のランキング上位を獲得している作品には、トリックや動機
の解明を追って行くのに必死なものが多い。そんな中本書は人間の描写が実に細やかで、また登場人
物の一人が披露する博学、例えば宗教や神を論じるシーンなどは濃密な雰囲気を醸し出し、一種のス
リルさえ覚えるほどである。
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4101215618
No.9:
(2pt)

著者の宗教観についての記述が5割

途中で疲れてきます。
キリスト教にまつわる宗教の勉強になるかもしれません。
そのつもりで読み始めればよいと思います。
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No.8:
(3pt)

著者の宗教観を語る作品?

ミステリを謳ってはいますが,要因にもなる宗教や信仰,神についての話が中心で,
その類が苦手な自分でも,考えや豆知識には理解,楽しめる部分も多かったのですが,
いかんせん序盤からずっと,事の起こりまでに三分の一ほど掛かる流れがしんどいです.

また,探偵役の『忘れられない』という記憶力で,膨大な『知識』を繰り出す姿は,
本作とは関係のない,それ以前に見聞きしたとされる文献などから持ち出されるため,
読む側には見えないカンペとでもいうのか,物語を進める都合のいい説明役に映ります.

これらを回収する真相はまとまり,古代文明にまで遡る仮説も面白いと思いましたが,
見え見えのどんでん返しや,曖昧なままで終わる探偵役らの背景には物足りなさが残り,
著者が自らの宗教観や知識を披露したいだけのような,そんな作品に感じてしまいました.
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No.7:
(4pt)

ノアの箱舟

ノアの箱舟調査団に、さまざまな謎や秘密が・・・天才放浪学者はどうするのか。
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4103369914
No.6:
(5pt)

宗教を題材にした異色ミステリー

メフィスト賞作家の周木氏が他社から出した異色の本格ミステリー長編。
ノアの方舟の残骸発掘登山を舞台に、イスラム教とキリスト教とユダヤ教をネタにしたかなりシリアスな異色のミステリーとなっている。
密室殺人の趣向もあるが、メインは宗教の差による思い込みを題材とした本格ミステリーであり、その試みは見事に成功していると言えよう。
講談社ノベルスの堂シリーズでは二番煎じとか本格ミステリーに理解のない批判意見が多いが、本作を読めば実力派の本格ミステリーの書き手であることが分かろうと言うもの。
本格推理界期待の星である。
アールダーの方舟Amazon書評・レビュー:アールダーの方舟より
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No.5:
(4pt)

続刊期待。

考古学や文化人類学、宗教学etc.知的刺激に満ちた作品。北森鴻や星野之宣が好きなら間違いなくはまるでしょう。
ただ残念でならないのが、「何で主人公が『アリス』とか外人みたいな名前やねん!」だとか、「5,000m級の山中で一石先生、よくこれだけ喋るな・・・」だとか、一抹の粗さが気になる点。
パワーアップした続刊が読みたいです。
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No.4:
(3pt)

殺人を口実とした歴史ミステリー

ある財団の資金援助を得て、ことなる宗教に属する者や無神論者を含む七名が、旧約聖書「創世記」に記述される ノアの方舟を求め、アララト山に登る。 そこで不可解な連続殺人事件が発生するという物語。 無神論探偵・一石の三宗教(ユダヤ・キリスト・イスラム)と古文明についての豊富な知識がこれでもかとばかりに 披瀝され、視点人物のアリスが物わかりの良い聞き手となり、的確に口を挟む。 三重殺人のからくりはそれほど凝ったものではなく、抽象すれば、不満足なミステリーかもしれない。 しかし、殺人ミステリーを口実とした歴史ミステリーと捉えるならば、たいへん興味深い読み物であることはまちがいない。
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No.3:
(4pt)

周木 律さんは周期律を意識してます?

宗教の中身、実態について分かりやすく書かれているので、私にとっては勉強になりました。今騒がれているイスラム教についても参考になるかと思いますので、サスペンス+宗教に関心の方には、
大変面白い読み物ではないかと思います。
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No.2:
(5pt)

創世記以前の文明、ノアの方舟伝説についての新説もある!盛り沢山なミステリー

日本社会に中東・アラブ、イスラムへの関心を呼び覚ますニュースが相次いでいる。
 国内でもイスラムに対する否定的な反応もあるが、正しく理解しなければという前向きな声も聞こえてくる。この本は実にタイムリーに出版され、ミステリーに浸りつつ、そうした正しい理解に役立つのではないか。
 異なる国籍、宗教、職業を持つ者から構成されたノアの方舟調査隊が、今も複雑な国際情勢にあるアララト山(アールダー)に登る。素人ながら参加したアリスと薄れることのない記憶力をもつ一石の対話を通して、イスラム教、キリスト教の対立や古代文明について語られる。
 ようやく方舟を発見して下山途中の調査隊が吹雪に閉ざされ、高所キャンプでメンバーが一人、またひとりと殺されていく息詰まる展開。いったい誰が、何のために?
 著者が海外や登山を取り上げるのは初めてだが、そうとは思えない雪山や聖なる地の描写。
 このミステリーは「壮大なスケール」というだけでは言葉が足りない気がする。関連書を読んで構築したであろう創世記以前の文明やノアの方舟伝説についての新説も実に興味深い。
アールダーの方舟Amazon書評・レビュー:アールダーの方舟より
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No.1:
(5pt)

なかなか良くできた“お勉強ミステリ”

最初に言っておくと、「堂」シリーズは未読です。というよりAmazon書評での低評価を見る限りではとても読む気になれず(森博嗣好きじゃねーしwww)だったのですが、ところがどっこい本作は十分読む価値がありました。
ただしいわゆるお勉強ミステリなので多少読者を選ぶかもしれません。
無神論者である“天才”主人公によるイスラム教を中心とした宗教議論が延々と続き、興味のない方はかなりその段階でげんなりするかもしれませんが、議論自体もかなり興味深いものであるだけでなく、ミステリとしてもだんだんと盛り上がりを見せていきます。
普通にミステリとして読んでも十分楽しめますし、鯨統一郎張りのトンデモ歴史論(ただしユーモア要素は皆無です)なども披露され、全体としてかなり完成度が高い作品といえるでしょう。

ちなみに非「堂」シリーズの「災厄」もamazon書評はすこぶる高く、これもぜひいずれ読んでみたいと思っています。
アールダーの方舟Amazon書評・レビュー:アールダーの方舟より
4103369914

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