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(短編集)
押入れのちよ
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押入れのちよの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.85pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全42件 1~20 1/3ページ
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玉石混淆の不思議な短編集です。 しかし『押入れのちよ』は傑作です! この短編だけで満点としました。 この短編は素晴らしい! 格安の物件の賃貸アパートの押し入れにいる幼い幽霊の少女のちよ。 冒頭の蝉の鳴く夏の描写も覚えています。 短い短編ですが心に残りますよ。 怖くありません。一緒にいてあげたい。 とてもハートフルだと思いました。 この短編だけでも是非読んで頂きたい! お薦めです。是非ちよちゃんに逢ってあげて欲しいです。 追記 他の方のレビューにもありますが、このちよちゃんは大傑作和風ホラーゲーム『零~紅い蝶』の押し入れに隠れている千歳ちゃんにそっくりですね。 千歳ちゃんは世界でも最高に可愛い幽霊なのでリスペクトがあるのか気になりましたよ。 | ||||
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古本なのに綺麗な本でした。 また迅速に対応していただきありがとうございました。 たいへん良い買い物が出来ました。 | ||||
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萩原浩さんの代表作「押入れのちよ」。 完全なファンタジーなんですが、ちよのキャラや背景に浸り、同情してしまう。 最後のオチ?も含めて、本当によくできた作品です。 | ||||
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表題にもなった「押入れのちよ」はホラーっぽいですがとてもハートウォーミングなお話です。 ボロアパートで一人暮らしを始めた主人公ですが、部屋には着物を来た女の子の幽霊(それも超能力持ち)が居て、最初は怯える主人公もやがて女の子を心を通わせていく……というのが大まかな流れ。女の子は舌っ足らずで不慣れな敬語を使い明治生まれで夜な夜なカルピスを飲みに姿を表す娼婦(になる予定だった)幼女です。可愛いです。奴隷の女の子が好きなら読みましょう。 もちろん、他の短編も負けず劣らず面白いです。最初の一話だけでも見たらきっと引き返せなくなるでしょう。 | ||||
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氏の二冊目の短篇集だそうです。これはいわゆる「ホラー作品集」なのでしょうが、 単に怖いお話だけでなく、なんとなくほんわかさせてくれる優しいトーンの ものとがほどよくミックスされていて飽きませんでした。 私の好きな三作は・・・ ◆表題作の『押入れのちよ』。かの岸田劉生の画を想起させる座敷童子のような 不思議な女の子。ぶさいくなような可愛いような、幼いような大人びているような ひねくれているような無垢なような・・・。その時代がかった物言いや態度が 微笑みを誘い、彼女のキャラクターだけで終始楽しめる作品でした。 ◆『お母さまのロシアのスープ』は、映像化不可能な、小説ならではの恐怖譚。 階下の「お母様」のただならぬ様子に心配顔の「双り」・・・。 氏の短編作品の真骨頂かもしれない、最終行の大斧! 瞬間のうちに全てが解き明かされ、全身を恐怖が貫きます。んー、怖かった・・・・。 ◆『老猫』は猫というモチーフからして最初からなにやら「怪談」の匂いが漂って いましたが、読み進むうちに全身が徐々に粟立ち(なんとなく先は見えてきますが・・) ラストはラフカディオ・ハーンを思わせるしっとりとした恐怖で幕をおろします。 ホラーと言っても氏はブラックユーモア的なものが得意のようですが、私は『お母様の…』のような 純恐怖小説や、対極にある『ちよ』のようなほのぼの系が好きですね。 | ||||
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自分はこの本のあらすじを見て(ここが重要)、書店で購入しました。 例えばこの本のあらすじは、「失業中サラリーマンの恵太が引っ越した先は、家賃3万3千円の超お得な格安アパート。しかし一日目の夜玄関脇の押入れから「出て」きたのは、自称明治39年生れの14歳、推定身長130cm後半の、かわいらしい女の子だった」 っていう感じで書いてあったので、自分は「こんなほんわか系な短編集なんだな」と思い買ったのですが、いさ最初のお話を読んでみると、「なんじゃこりゃぁぁ!?」ってなりました。 そこからは、もうこの短編集のとりこです。 様々な方向性から迫ってくるこの本。オススメです。 | ||||
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朗読劇を見に行って、それがとても素晴らしかったので、原作を読みたいと思いました。 この原作あっての、あのお芝居かー。 先にお芝居を見てしまって、すっかりあの演出を頭の中で再現しつつ読んだので 純粋に小説の評価できないんですが それでもやっぱり、ちょっとショックで、読み終わったあとに心がちょっと暖まる作品だと思います。 ホラーは苦手なんですが、恐いだけの短編集ではないので、 ホラーの苦手な方にも読んでいただきたいと思いました。 いや、恐くて苦手なのも2編ありましたけど。 ちよはよかった。とっても。 | ||||
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安く買えるし、家まで配達してもらえるのでとても気に入っています。 | ||||
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どうにも作品によって出来の差が激しい ホラーだから仕方ないのかもしれないが、あっさりすぎたりぶつ切り感が強い作品が多く、 読み終えてもどうにもスッキリしない そこそこは楽しめるが満足とまではいかない作品 | ||||
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ラジオでこの本の話を聞き、早く読みたくて発注し、中古品とは思わない程綺麗で気持ちよく読ませて頂きました。 | ||||
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秀作揃いの短編集ですが、表題作が頭抜けて良いです。普段は一読しかしない僕も(押入れのちよ)のみ何度も読み返しました。とにかく(ちよ)のキャラが素晴らしい。どこか婆さん臭くて、ビーフジャーキーとカルピスが大好物。クイズと動物番組を愛する・・恨みを忘れた幽霊。このキャラだけで読ませます。是非とも続編を望みます。 色々な事件を通して現代っ子(恵太)の成長→(ちよ)の過去解明→アパートの取り壊し→別れ→心温まるエピローグ 上記の様にベタ過ぎる展開でも構いません。それでも僕は読むでしょう。もっとこの二人の物語が読みたいから。それくらい魅力のあるキャラですので短編の使い捨てでは勿体ないです。続編を望みます。 | ||||
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荻原さんらしいユーモアはあまりなく、どちらかというと物語そのものにフォーカスされているのが印象的。 ちょっと怖いストーリーながらも悪いお化けたちの物語ではないから、楽しく読める。 | ||||
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表紙からして、不気味ですねえ。 赤いオベベの女の子。 よく心霊特集に出てくるでしょ、髪の毛が伸びる日本人形。 日本人のDNAに訴えかける土俗的なホラーだ、心して読めよ! と、覚悟を決めて読み始めたんですが。 ほんとにどれもこれも怖い。 スープの中身、考えたら飲めなくなっちゃう。双子姉妹の顔を想像したら、トイレにいけない。 道端にうずくまってる年寄り猫、道の反対側を歩いてでも避けたくなる。 大きな木の下にたって上を見上げたら、もう帰れない。 表題作はこの中では怖さはマイルド、哀しさは1番。 子どもの幽霊はやっぱり、その子の人生を考えるとつらいね。 そして、私が一番怖かったのは「介護の鬼」 これどちらの立場になっても怖いですよ。。。。 | ||||
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この本はホラー短編集というふうになるのかな。ブラックあり、怪談話あり、ハートウォーミングを感じるものありというように喜怒哀楽が楽しめる短編だと思う。9つの短編を紹介します。「お母さまのロシアのスープ」:中国で暮らす母と双子の姉妹の話。最後のページはこういうオチだったのかとぞっとする。「コール」:男性陣(岳、雄二)は共に美雪に惹かれている。告白する順番を決めるポーカーで雄二が勝つが、岳は抜け駆けし、美雪と結婚。しかし、岳は病死することになる。味わい深い短編だと感じた。「押入れのちよ」:住んでいる格安アパートの押入れから明治39年生まれの14歳の少女がいた。「老猫」:家族が老猫に支配されるようになる恐ろしい話である。「殺意のレシピ」:夫婦共にお互いを毒殺しようとして食事を出す。「介護の鬼」:姑の節子に嫌味を言われ続けた妻の苑子が、その姑ないしは舅の善三の介護の傍ら、思う存分復讐をしてやるのだが...「予期せぬ訪問者」:平岩隆三は、愛人の里美を殺してしまった。死体をどう始末するか悩んでいるときに、次々に訪問者が現れる。「木下闇」:十五年前にかくれんぼをしている最中、妹の弥生が行方不明になった現場を姉が訪ねる。私たち姉妹のかくれんぼは終わっていないので、弥生を探す。「しんちゃんの自転車」:30年前の話。真夜中にしんちゃんがやって来て自転車で遊びに誘いにきた。 | ||||
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ホラーという言葉ではなく、伝統的な恐怖小説といった趣のある短編集です。殺人、のろい、幽霊屋敷といった題材を描くことに主眼があるのではなく、心霊の背景にある人間関係だったり、心の機微や愛情を描いているからです。読み終わって、恐怖でぞくぞくするのでなく、考え去られたり、練られた結末ににやりとします。簡単に作品に触れると、幽霊潭「押し入れのちよ」、「しんちゃんの自転車」の2つが好きです。死者が登場するのですが、筆者の視点の暖かさを感じます。「老猫」は気持ちの悪さがだんとつです。古い一軒家の描写がヴィヴィッドで、それが映像的に怖い。筒井康隆風な「介護の鬼」。恐怖と笑いが紙一重とよく言いますが、まさにそんな作品です。非常に面白くつぶぞろいな短編集です。 | ||||
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私の思う、荻原氏の作品の魅力を、二つ紹介する。 荻原氏の作品の魅力、その一つは、語りの不思議、あるいは不思議の語り、が実現されていることにある、と私は思う。 九つの短篇が収められた本書冒頭、「お母さまのロシアのスープ」においては終盤に差しかかってから、二篇目「コール」では中盤あたり、八篇目「木下闇」では冒頭から、ラスト「しんちゃんの自転車」では終盤から、それぞれ私は荻原氏の語り、に驚かされた。 とりわけ驚かされたのは、二篇目「コール」だ。どのような仕掛けが施されているか、それは、紹介を省く。八篇目「木下闇」で私が感じた驚きは、ひょっとすると、私だけのものかもしれない。こちらは、紹介してみる。 「木下闇」の語り手〈私〉の語り。まだ六歳の妹がここに隠れているはずがない。私でさえ怖くて、足を踏み入れることができないのだから。 と語り、懐かしい土地の名を、バスの車内放送が告げた。私は登山靴の重い音を響かせて昇降口へ急ぐ。ザックの中でコッヘルがかしゃかしゃと鳴った。 と語る。「私でさえ怖」い、「登山靴の重い音」、などの情報から私は、この語り手は、かつては少年、いまは青年なのだろう、と思い込んでいた。が、違った。「あの、お久しぶりです」口ごもりながら言う。「山崎です……山崎聡子の娘の……」 女性だったのか! 私の思い違いでしかなかったわけだが、常識・固定概念にとらわれていると、真相から遠ざかってしまうはめに陥る。それが著者の意図したミス・リーディング(誤誘導)であることもあるだろうし、私が勝手にミス・リーディング(誤読)していることもあるだろう。一見、なにげない言葉でつづられたなにげない文章。だから、なにげない日常が書かれている、と錯読する。真相が明らかになったとき、一見すると、なにげなかった言葉が、文章が、新たな意味を投げかけ、作品全体の印象をごりごり強調しはじめる。 いま、ごりごり、という言葉を使ったが、荻原氏の作品の魅力、その二つ目は擬音語・擬態語のうまさにある、と私は思う。ラスト「しんちゃんの自転車」から一部を紹介することで、その一端が垣間見えたら、幸いだ。ざわざわざわ。/月の光に白く照らされたすすきの穂は、たくさんの腕が手招きをしているよう。/ゆらゆらゆら。/私の胸もざわざわ、ゆらゆらしてきて、しんちゃんの自転車の後ろで小さく体をまるめていました。 「しんちゃんの自転車」で、気に入ったフレーズがあった。これを紹介して、私のレヴューを閉じよう。曰く、――「がってんしょうたくん」。 | ||||
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久しぶりに、 話の世界に引き込まれて、あっというまに、読んでしまいました!続きが気になってワクワクしながらo(^o^)o!読んで損はなしです! 主人公の住むアパートの住人も面白いです!最後にちょっとしたオチが…(^_^)v | ||||
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小説ならではの面白さを見事に凝縮した一冊だと思う。 村上春樹や高村薫が文学ならば、本書はまさに正統派一般文芸だといえる。 読みやすく、素直に面白いのだ(それでいてライトノベルや山田悠介ほどはっちゃけていないのも良い)。 短編集なので色々なお話が楽しめるのもポイントかな。 | ||||
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どの一編を取っても素晴らしい9編の短編ホラーです。 如何にも荻原浩らしいのは、やはり表題作の「押入れのちよ」です。 「しんちゃんの自転車」も同じ傾向の作品と言えるでしょう。 「怖さ」と言うよりも人間的な「優しさ」を感じてしまいます。 もちろん、その裏側には「哀しさ」があります。 この「優しさ」と「哀しさ」の綯い交ぜたところに作者の真骨頂があるように思います。 私自身は、これとは別に「怖さ」が前面に出ている「老猫」が好きです。 猫好きと言うこともありますが、「猫」が人間を「家」全体を次第次第に取りこんでゆく「怖さ」に魅了されました。 もう一編、気に行った作品があります。 それは「お母さまのロシアのスープ」です。 終わりが見えない語り口で進行し、ラストで一気に「怖さ」を感じさせます。 この文章力は流石です。 | ||||
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九篇の短編集であるが、そのほとんどが幽霊話またはそれに近い内容だ。 幽霊話ではない作品は「お母さまのロシアのスープ」「殺意のレシピ」「予期せぬ訪問者」の三篇のみ。 これらの幽霊話は、著者の近年の長編「千年樹」「愛しの座敷わらし」に通じるものがある。 冒頭に配されている「お母さまのロシアのスープ」の出来には感嘆させられる。 一つの事実に向かって、淡々と物語りが進められ、事実に対する謎が散りばめられている。 この作品だけでも、本書を手に取る価値があると言って良いくらいだ。 四番目に配されている「老猫」はぞっとする。 いったい、この猫は何者で、どれだけの力を秘めているのだろう。 五番目に配されている「殺意のレシピ」は面白い。 途中で、結末が想像出来る様な展開だが、この夫婦の攻防が傑作だ。 七番目に配されている「予期せぬ訪問者」は、殺人を扱っているのに、大変コミカル。 大事な時に、しつこい訪問者がやってくるが、その訪問者の正体が傑作。 その他の作品は、あからさまな幽霊話で、コメントしにくい。 本書全体としては、大変面白い作品集であるが、幽霊話があからさま過ぎる点が引っかかる。 | ||||
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