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雪炎



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【この小説が収録されている参考書籍】
雪炎
雪炎 (集英社文庫(日本))

雪炎の評価: 4.17/5点 レビュー 12件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.17pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(3pt)

可もなく不可もなし

先人の教えに従い一気に読んでみました。面白いとも言えないし面白くないとも言えない、反原発などどこ吹く風そんな小説。それよりこれは因果応報がテーマの小説なんじゃないかと思ってしまいました。
雪炎 (集英社文庫(日本))Amazon書評・レビュー:雪炎 (集英社文庫(日本))より
4087456579
No.2:
(3pt)

原発ノワール小説

北海道の道南市は、原発に依存する町だ。3.11で操業停止して以来、死んだようにさびれている。
市長選挙に原発廃炉を旗印にする人権派弁護士が出馬する。もと公安警察の和泉は、頼まれて選挙を手伝うことになった。
敵対陣営からの嫌がらせが続く中、選挙スタッフのひとりが殺される。

得意の暗黒絵巻だが、対立する陣営が二つだけなのでプロットは単調だ。
敵が保守政治家・ヤクザ・土建屋の絵に描いたような利権集団である。
こいつらが別に共産主義者でもない弁護士を「アカ」とよぶところが、リアルで厭らしい。
平和主義もリベラルも人権を訴える人も、自分の利権を妨害する相手はすべて「アカ」なのだ。便利な思考停止用語だなあ。
頭の不自由な人にぴったりだから、ネットで乱発されてるんだろう。日本特有の誤用だ。赤狩りの本家・アメリカ人もびっくり。
こういう例を見ると、「日本人は賢い」という俗説に疑問をおぼえる。

「日本の未來より今日の食い扶持」不況に沈む地方都市にとっては、原発は救いの神なのだ。嫌な現実だが、直視しなければならない。
主人公は貧乏くささが染みついてはいても、芯の一本通った男で、馳作品の主役にふさわしい。
敵側のヤクザだが主人公と行動を共にする古沢も、人間的で味のあるキャラだ。
周辺の脇役たちもそれぞれにユニークだ。読みやすく、どんどん読めてしまう。
娯楽作としてはこれで充分なのだが、テーマが原発だけに今一歩の踏み込みが欲しかった。長すぎて途中でダレるのも難点だ。
雪炎 (集英社文庫(日本))Amazon書評・レビュー:雪炎 (集英社文庫(日本))より
4087456579
No.1:
(3pt)

面白かったけれど‥‥

原発再稼働の賛否というテーマも興味深く、次々とストーリーが展開していき、一気に読めました。面白かったです。
ただ、主人公をはじめとして、どの登場人物も、様々な過去やしがらみを持つ個性的な人達なのですが、そのエピソードが充分活かし切れていないような気がしました。
人それぞれだと思いますが、私は約20年前に著者のデビュー作「不夜城」を読んだ時の驚きを、未だに忘れられないでいます。
個人的には過激な暴力やセックスのシーンが苦手なのですが、それでもなお物語に引き込まれてしまった、登場人物達のあの圧倒的な個性と、ヒリつくような雰囲気を思い出すと、「雪炎」は随分マイルドになってしまったな、という気がしました。
登場人物がヤクザやマフィアばかりではなくても、あのヒリつき感を期待したのです。
同じ作者でも、昔は昔、今は今、と考える方が良いのでしょうか。
「雪炎」と同じようにその土地の抱える問題をテーマにした話なら、「弥勒世」の方が迫力があったなあと思いました。
雪炎 (集英社文庫(日本))Amazon書評・レビュー:雪炎 (集英社文庫(日本))より
4087456579

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