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雪炎
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雪炎の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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本がきれいで満足しています。 | ||||
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先人の教えに従い一気に読んでみました。面白いとも言えないし面白くないとも言えない、反原発などどこ吹く風そんな小説。それよりこれは因果応報がテーマの小説なんじゃないかと思ってしまいました。 | ||||
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北海道の道南市は、原発に依存する町だ。3.11で操業停止して以来、死んだようにさびれている。 市長選挙に原発廃炉を旗印にする人権派弁護士が出馬する。もと公安警察の和泉は、頼まれて選挙を手伝うことになった。 敵対陣営からの嫌がらせが続く中、選挙スタッフのひとりが殺される。 得意の暗黒絵巻だが、対立する陣営が二つだけなのでプロットは単調だ。 敵が保守政治家・ヤクザ・土建屋の絵に描いたような利権集団である。 こいつらが別に共産主義者でもない弁護士を「アカ」とよぶところが、リアルで厭らしい。 平和主義もリベラルも人権を訴える人も、自分の利権を妨害する相手はすべて「アカ」なのだ。便利な思考停止用語だなあ。 頭の不自由な人にぴったりだから、ネットで乱発されてるんだろう。日本特有の誤用だ。赤狩りの本家・アメリカ人もびっくり。 こういう例を見ると、「日本人は賢い」という俗説に疑問をおぼえる。 「日本の未來より今日の食い扶持」不況に沈む地方都市にとっては、原発は救いの神なのだ。嫌な現実だが、直視しなければならない。 主人公は貧乏くささが染みついてはいても、芯の一本通った男で、馳作品の主役にふさわしい。 敵側のヤクザだが主人公と行動を共にする古沢も、人間的で味のあるキャラだ。 周辺の脇役たちもそれぞれにユニークだ。読みやすく、どんどん読めてしまう。 娯楽作としてはこれで充分なのだが、テーマが原発だけに今一歩の踏み込みが欲しかった。長すぎて途中でダレるのも難点だ。 | ||||
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原発再稼働の賛否というテーマも興味深く、次々とストーリーが展開していき、一気に読めました。面白かったです。 ただ、主人公をはじめとして、どの登場人物も、様々な過去やしがらみを持つ個性的な人達なのですが、そのエピソードが充分活かし切れていないような気がしました。 人それぞれだと思いますが、私は約20年前に著者のデビュー作「不夜城」を読んだ時の驚きを、未だに忘れられないでいます。 個人的には過激な暴力やセックスのシーンが苦手なのですが、それでもなお物語に引き込まれてしまった、登場人物達のあの圧倒的な個性と、ヒリつくような雰囲気を思い出すと、「雪炎」は随分マイルドになってしまったな、という気がしました。 登場人物がヤクザやマフィアばかりではなくても、あのヒリつき感を期待したのです。 同じ作者でも、昔は昔、今は今、と考える方が良いのでしょうか。 「雪炎」と同じようにその土地の抱える問題をテーマにした話なら、「弥勒世」の方が迫力があったなあと思いました。 | ||||
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ダヴィンチのお勧めに載っていて、本当に久しぶりに 著者の作品を読みました。 分厚さと、そして内容が重そう・・・と身構えながら、 読み始めたのですが、すぐに世界に入り込んで、一気に読了しました。 いろいろ内容について書きたいような気もするのですが、それ以上に この本に関しては、ただ「絶対、読んで!本当におもしろいから」としかいえない感じです。 (面白い、という表現は日本語ではいまいちですが、ほかに表現が思いつかないので) 著者の傑作だと思います。 | ||||
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表題、以前から疑問に思ってること。 イデオロギーとは関係無く「利権を持った体制側」が使う単なる差別用語なのではないか。 日本が好きだから原発はイカンと思うのはおかしいことなんだろうか。 ヤクザ古沢と主人公の絡みは続きを読みたいと思ったが、あのラストではそれは叶わぬ夢かな。 それでも再び絡んでくれたら面白いが・・古沢がどう出るか・・とても怖いけど。 500ページは全然長く感じなかった。 名作「不夜城」以来、結構馳作品を読んでるけどもたまに拍子抜けのこともあった。 しかし本作は名作の部類に入れて良い作品でしょう。 文章も熟成されてる。 | ||||
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舞台は3・11後の架空の原発自治体「道南市」の市長選。極限の状況下で、自分の持つ全ての能力を駆使して、どこまで自分のやりたいことをできるか?!という生き方がテーマの小説として後半、興奮のうちに一気に読み終えてしまった。とくに終章が味わい深い。推理小説としてはツメ甘だが、3・11が生んだ広義の芸術(文学作品)として最高水準の作品と思う。 | ||||
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国民の多くは、原発に対して「これからもどんどんつくれ」とは 思っていない。大なり小なり、反対である。 しかし原発はなくならない…… 原発のある自治体では、「原発で潤う」人も多くいるからだ。 私の住む街からそう遠くないところにも原発はあるが、 町内では推進派が強い。 いわゆる原発利権というものでもあろう。 本書は北海道の架空の都市の原発をつくるに当たって起こる、 様々な出来事をハードボイルドタッチで描いていく。 市長選はどうなるか……。土建会社ややくざもからみ、 殺人も起こる。 反原発の本とはいえないと思うが原発擁護ではない。 500ページの大部だが、一気に読ませる。 | ||||
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馳ワールドの疾走感、あっという間に巻き込まれて時間も忘れて物語の先へと連れ去られる感覚はそのままに、 広大で、想像を絶する冷たい環境の中お茶や食事から立ち上る湯気、馬の吐く息の温度。 悲しみを泣き叫ぶのではなく、淡々と静かに、笑顔とユーモアさえ交えてふるまう人たちが、簡潔な文章で描かれていた。 しんとした冷たい空気の中を物語とともに駆け抜けた後についたため息のように、白く温かい塊が、 読後しばらく、心に居座るようだ。 | ||||
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本書は北海道の極寒の地方都市の原発の推進・廃止を争点にした市長選が舞台。圧倒的不利な情勢のなか、元公安の刑事が同級生の原発廃止派の弁護士の選挙支援をするという、馳星周氏としてはある意味地味な小説といえます。 原発の将来については様々な意見があるかと思いますが、本作の対立の立場は其々明確で、そこに地場建設会社やヤクザ、既得権益を守る市長や地元選出の国会議員等の癒着や謀略が分かり易く絡み合います。 そこに殺人事件まで勃発しますが、そちらは真相がやや俗っぽく感じてしまいますが、選挙戦も含めたストーリー展開は読み応え十分な上に、所々に散りばめられたユーモアも魅力的です。 | ||||
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500ページ近い本書は,その厚さを感じさせずに一気に読ませるほど面白い。原発をめぐる物語と思って読むとちょっと違うかと思うが,それは物語の面白さがカバーしてくれる。北海道の道南市の市長選に立候補する小島は,いわゆる人権派の弁護士であり,脱原発を公約にしてるが,それに対して,主人公の「わたし」は,元公安で,現実が見通せるからこそ,それに反発を覚えている。他に,武田,佐藤碧という同級生,それに小島の事務所を手伝う友香と共に市長選に挑んでいくが,そこはハードボイルで,様々な出来事が主人公たちを襲う。それに絡む元市長の岸部や敵なのか味方なのかよくわからない古沢など独特の雰囲気を持った人物たちが印象的だ。ハードボイルド小説はゆっくり読むより,一気に読んだほうが面白いとあらためて感じさせてくれる小説だった。 | ||||
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昨年の3月末までは集英社サイトで定期的に読めたので必ず読んでいました。テーマも原発絡みで今日的。登場人物も善悪入り乱れている感じで面白く拝読していました。ところが3月末以降パッタリ掲載が途絶えてしまい、まぁ作者の都合もあるんだろうと、時々見に行きましたが一向に再稼働する気配がありません。本日たまたま作者のブログを見たら1/5発売としてあってびっくらこきました。それならそうと事前にアドバルーンを上げておいても損にはならないんじゃないですか。読書欲を掻き立てる内容ですから読みたい気持ちは十分ありますが、一年近く放置したやり方がセコイので当分放置です。星2つは発売に対するやり方の汚さに対する評価です。 | ||||
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