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あの日にドライブ
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あの日にドライブの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全62件 21~40 2/4ページ
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伸郎は43歳。上司へのただの1度の不服従の為出世街道から脱落し大手銀行を辞めた。自分ではキャリア・アップのチャンスだと再就職先の面接を受け続けたが結果は惨敗。公認会計士の資格を取ってと受験するも一次で落ちた。パートに出た妻・学校へ行った子供達。昼間の家にただ一人。朝刊の求人案内のチラシ「タクシードライバー募集」に当座の生活費稼ぎにと冷やかし半分で飛び込んでみたが現実はそれほど甘くはなかった。1日5万円のノルマが果たせず営業部長から嫌味の毎日に、サークルの同期会の招待状が届いた。銀行勤めのままならまだしも、出席の返事が出来ないでいた。もしもあの時、これまでの沢山の人生の曲り角を別の選択をしていたら?もう一度人生をやり直すことが出来るとしたら?学生時代に借りていたアパートを訪ねてみたり、昔の恋人恵美の実家のあたりをタクシーでうろついてみたりと、過去の自分が取らなかった選択の行く末の妄想の日々。恵美と結婚していたら・・・。ぼんやり聞いていたカーラジオは飛行機事故で同級生の萱島の死を伝えた。少年時代からの夢のとおりの職業に就いた彼の死だった。その先に何があるかわからない。だから面白いのかもしれない。曲がるべき道を、何度も曲がりそこね、迷い、遠回りもする。その時々真剣勝負でとはいかなくても自分で選んだ道、それを楽しむ、楽しまないで人生が変わるのかも? | ||||
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著者の相変わらずピンポイントで、笑いをくれる文章があったり ほろりとさせるストーリーがあったりで、安心して読めた。 銀行を首になって新たに職ついたのがタクシードライバー。 酔っ払いの客や、理不尽な客を乗せて不満ばかりの 毎日の中で、徐々に自分の居場所をみつけていく そんな主人公に思わず嬉しくなった。 ちょっと仕事に悩んでいたこともあった時期に 読んだ本で、明日は少しだけ頑張ってみよう という気持ちにさせてくれた、思い出深い本です。 人生何があるか分からないし、職業に貴賎なし。 少しだけ前向きに生きていける、そんな作品なんで 最近ネガティブになりがちな方は是非読んでみてください。 | ||||
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経済小説のオススメにあったので読みました。エリート銀行員からタクシー運転手への転身。はたから見ると落ちこぼれのようにみえるが、それはタクシー運転手に対して失礼。職業に貴賎はありませんが、自分が感じる優劣はそれぞれあるのが現実です。でも仕事に対する意識が常に真剣で、その仕事に真面目に前向きに対応していれば必ず報われる。そんなことを教えてくれる作品です。自分でも似たような状況で胸に響くものがありました。ただ 最後に元上司に対する復讐はやはり小説かな。 | ||||
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新刊が出たころの日経夕刊の記憶を頼りに読みました。銀行勤めにとってはいやらしい部分を赤裸々に?描きつつ、一方で細か過ぎるタクシー運転手の稼ぎワザを披露することでページを稼ぎ?、ストーリーは当初から結末まで想定内で、新鮮味もなければ、感動もなかった。図書館で借りるなら許容範囲、購入するほどの小説ではない? | ||||
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主人公の牧村伸郎は銀行を辞め、タクシードライバーに転職することになる。物語としては、あの頃に戻れたら後悔しない人生が送れただろうと回想しながらも、現実の生活を送るのである。そういう気持ちが芽生えるなあという思いがある。今の生活に目をそむけるなということだろう。本書は、最初は暗いなあと思いながらも、最後はなんとなくほっとする気になる。昔のことを回想することがあっても今を一生懸命に生きることが大事なんだろうと思った。「自分の人生が間違った道へ迷い込もうとしていることに、気づかないのだ。何しろ曲がり角の手前には信号も標識もないのだから。」という文章が本文中にある。実際は間違ったかどうかもわからないのかもしれない。間違ったかどうかは、その人次第なのかもしれない。後悔だけはしないし、させないようにしたい。 | ||||
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中年男がうだうだうだうだ。物語の展開もなく、読んでいて苦痛すぎる。 | ||||
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タクシードライバーでなくとも、こう思ったりアクションを起してみたくなったり・・・。不思議なもので、主人公のように40を過ぎてからだろうか。悲しいかな振り返ることが、ある。福山雅治の「明日の☆SHOW」という曲・・・「憧れ描いた夢は、ちょっと違うけれど・・・」そんなことの積み重ねが人生なんだろう。妙に共感を誘う作品だ。 | ||||
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大変な職業だなぁ、ってこの本を読んで思いました。 それくらい詳しく(実際はわかりませんが)金融とタクシー業界について 書かれています。 読んでる間は、自分もタクシードライバーの気分になれます。 | ||||
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この主人公、銀行マンを辞めてからタクシードライバーになったが、過去のプライドを引きずってうじうじとしている。 タクシードライバーになってから、最初は戸惑ったが、次第に要領をつかんできて、水揚げも増えた。 つまり、立派に職務をこなしている。 ただ、銀行マンを辞めざるを得なかった主人公が、時計の針を過去に戻したいと願うのはもっともだと思う。 それは学生時代の就職前?または学生時代?または野球部員時代? 単純な話だが、もし人生の大半をやり直せるとしても、積み込んだ荷物を、もう一度コツコツと積み込まなければならない。 この事に要するエネルギーは相当なものだし、別の人生を歩んでも、良い未来が待っているかどうかは不明だ。 この作品は、そういう当たり前の事を、業界の体質などを絡めながら、ユーモアを交えて描いている。 それよりも、今をより良く生きる事の方が大事だ。 銀行マンという職業に対するプライドが、如何ほどのものなのか? それよりも、優秀なタクシードライバーになる事の方が、余程プライドを持てると思う。 長編である本書を読んでいる途中、何度もその事を考えてしまった。 しかし、この作品、胸がすく様な爽快な結末で幕を閉じる。 主人公にとって、失ったものよりも得たものの方が、はるかに多い。 内容があまりに面白いので、一気に読み上げてしまった。 | ||||
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堅実な銀行マンからその日の営収ノルマ超えに頭を悩ませるタクシードライバーへの転身。その中で、昔の記憶を辿っては昔の恋人の美化と後悔、さらには今の自分の周りの環境を嫌悪する男性のお話。 これだけだと暗いはずなのに、タクシードライバーという職業のリアルな生活の描写と自分の行動を棚にあげて嘆いていた家庭環境が改善されていくのがなんとも面白かったので読めてしまいます。 荻原さんじゃないと書けない内容だと思いました。 | ||||
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一緒に購入したサスペンス物の「噂」とは全く違うジャンルの小説だ。 タイトルからは、過去の楽しい想い出を辿ってドライブをし、何か新たな発見をして明日からの生活に活かすような内容だと勝手に想像していたのだが、それは見事に裏切られた。 元銀行員のタクシードライバーが過去を振り返って、もしもあのときこうしていたら今よりももっと良い人生を過ごせたのではないかと、後悔しながら妄想する話だ。誰しも少なからず経験のあることだと思うが、前半部分は妙に暗い気持ちになってしまった。しかし、最後は良い意味で開き直り、今の人生を前向きに生きていこうと考えるという結末で、一安心した。 | ||||
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僕は主人公より6歳程年下(36歳)ですが、やっぱこの年になると多かれ少なかれ、 「もしあの時ああしていたら…」と考えてしまうのではないでしょうか。 特に僕は妄想好きだったので、この話は色んな意味で効いたな〜。でも妄想を始める と周りの人は(嫁さんも子供も)みんないなくなってしまう。それでも良いの?と言う 話だとおもうんだけど、そう言われてみたらそうだな…みたいな。 それにしても荻原浩の守備範囲の広さには本当に感心させられます。 | ||||
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人間誰しもが人生に対して「もし」を感じているのだなぁと言う事が良く分かります。振り返ってみると後悔の連続で「後悔先に立たず」という言葉を噛締めますが、それに反省しないのが人間であり、その時は、今の行動が後の後悔につながるなんて考えられないのが人間なのです。だから人生は面白く、人生に夢を見る事が出来るのだと思います。 誰もが後悔をしながらも、実は一生懸命生きているのだという事が伝る本でした。また、荻原氏独特の軽いタッチで書かれた描写で思わず電車の中で一人で笑ってしまいました。人生について考え始めたら本書を読んで元気をもらってください。 | ||||
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学生のときにフラれた彼女と今も一緒だったら・・・自分から別れを切り出した彼女と今も一緒に居れば・・・今の会社ではなく、迷っていたもう1社に就職を決めて入れば・・・等々、このくらいの年齢の男性(会社勤めで中間管理職くらいになっているような方)なら、一度は妄想してしまいそうなことが綴られており、小説なのですが、ある意味自分と重ねあわせることのできるドキュメンタリーとして読めました。忘れかけてた切ない気持ちを呼び起こしてくれる一冊。 | ||||
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人生も40年を過ぎると、残された時間が貴重に思えてくる。そこで、これまで出逢ったいくつかの曲がり角を思い出し、右ではなく左の道を行っていたら、今より幸せになっていたのではないかと考え始める。ちょうど、学生時代に過ごした街で同窓会があり、その直後にこの本を読んだので、伸郎と自分を重ねてしまった。 「一年半つきあったというのに、自分が恵美(注、昔の恋人)の何を知っていたのかと改めて考えると、不安になる。きっと学生時代の伸郎は、恵美の顔や服や服の中身ばかり見ていたのだ。悩みを聞いたり、夢を語り合ったりしたことだってあったはずだが、それらを恵美の外面の付属品扱いしていたのだと思う。」(283頁)過去の自分は、見たいものしか見ておらず、そのため、思いでは美しくなるのだ。 しかし、このような感覚を持つのは男性だけかもしれない。「女性は思い出を上書き保存し、男性は思い出をそれぞれの引き出しに保存する」と言った人がいた。 著者は、この作品を書くに当たって、相当な取材を重ねたのだろう。タクシー業界の状況も知ることが出来て、興味深かった。 | ||||
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自分もちょうど主人公と同じような、人生の岐路に立っている所なので、 共感できて感情移入して読めました。 文体は、あっさりしすぎていて、ちょっと物足りなかったかな… まぁこれは好みの問題だと思います。 同年代の男性なら間違いなく自分を投影しながら楽しめるとおもいます。 | ||||
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主人公は43才の、銀行をリストラされたタクシードライバー。私と1才違い。この辺でもストライクなのだが、男(女もかもしんないが)四十代で人生をやっぱ振り返えますよね。20、30才代だったら振り返るより前を凡庸とみているんでしょうけど、最近、若いといか今まででの人生を振り返って目の前の女房と結婚してなかっかたら、とか中学校の頃心ときめかせて交換日記していたあの娘と一緒になっていたら、とかありもしない妄想を私も時々もっていたので、猛烈に感情移入して読んでしまいました。でもまあ、ひとの人生は縁(偶然)が作り上げる、それなりの帰結を含んだ目の前のささやかな幸せなんだな、それが大事なんだな、と改めて思って頁をとじられました。通勤の地下鉄電車の席で。 | ||||
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荻原浩は抽斗(ひきだし)の多い作家だ。たっぷり笑えてしみじみ泣けるユーモア小説や人情ものを書いたかと思えば、シリアスなミステリーや哀愁と感動の人間ドラマを書いたりする。 本書はあえて言えば、渡辺謙主演で映画化された『明日の記憶』の系譜に連なる人間ドラマということになるだろう。「直木賞」のノミネート作品でもある。 牧村伸郎は43才。優秀で着実な営業実績とキャリアを持つ銀行員だったが、おととし、上司へのたった一言の諫言がもとでリストラ同然の出向を命じられて、自ら退職する。公認会計士を目指して自宅浪人を始めたが、試験を受けるまでの腰掛のつもりで、3ヶ月前タクシードライバーになった。会社では営業ノルマに追いかけられ、家では特殊な勤務時間のため、妻や娘、息子ともまともに会話ができない。毎日に疲れきり、ストレスから円形脱毛症になってしまった。 彼は、今までの人生の岐路すべてで誤った選択をしたと思いはじめる。「もう一度、人生をやり直すことができたら」、「もう一度、チャンスが欲しい」、「できるなら、時計の針を戻したい」いつしか彼は、自分が選ばなかった道を見てやろうと決心し、やり直しの人生をバーチャルに想像するようになる。あの時違う選択をしていたら・・・、自分の人生はこんな風にはならなかっただろう。---悪い想像はひとつも浮かんでこない。 そして、夢のような過去を辿りなおし、“あの日にドライブ”をして、文字通り夢想した彼が見たものとは・・・。 著者は、ユーモアとペーソスあふれる独特の荻原テイストを醸し出しながら、誰もの頭に一度はよぎるであろう“人生のやり直し”というテーマに真正面から挑んでいる。どうなることかと思って読んでゆくのだが、最後には前向きでさわやかなエンディングに胸をなでおろしている自分がいた。 | ||||
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ボクの父親がタクシーの運転手なので、仕事のやり方などの苦労が分かって共感できるところが多かった。物語は銀行をリストラされた主人公が、昔付き合っていた彼女と結婚していたらとか、出版社に就職していればとか、「たら・れば」の過去を振り返りながら現在を生き方を見つめ直していくのだが、この主人公に限らずたいていの人が何か壁にぶつかる度に、「たら・れば」を思い出すのだと思う。過去にその選択をしていたらどうなっていたかなんて今になっては分かるはずもないのだが、自分を見つめなおすのも人生の1つなのだなと考えさせられた。 | ||||
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上司への失言が原因で都銀を辞め,タクシー運転手で糊口をしのぐ主人公。運転席という孤独な空間で考えることといえば,「人生の車線変更はできるんだろうか」という思い。 重松清「流星ワゴン」のような内容かと思ったけど,あくまでも現実の時間・現実の状況の範囲で,妄想の人生を無理なく(?)綴ります。これがまたリアルで,感情移入の余地がたっぷり。 妄想の中にある発見から,ひとつの結論めいたことが出てきて物語のテーマとしては完結するわけですが,そのあとにもうひとひねり入れて来るのが荻原流。サラリーマンの悲哀をスカッと蹴っ飛ばし,最後に主題をリフレイン。 次の曲がり角の先に,何があるか。 それが分からないから,人生は面白い・・・のかもしれないね。 | ||||
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