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モノグラム殺人事件
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モノグラム殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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新品同様でよかった | ||||
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翻訳なのか原文なのかわからないのですが、特にセリフの部分が、英語教材のぎくしゃくした和訳、みたいな感じで、読むのが辛かったです。そのせいか、登場人物の個性も際立たなくて、人のイメージが浮かびづらい… ストーリー展開も合わさって、特に前半は読むのがつらすぎて、何回か別の本を読んだりしていました。 そして、クリスティってすごいなぁとか、クリスティ作品をいい感じに訳してくれた翻訳者の方々はすごいなぁと思っていました… そんな苦痛でしたが、でも後半は、急にテンポ良くなり、セリフの違和感も忘れるほど集中できました。ここまで一週間ほどかかって読んでたのに、後半は一気に読むことができました。 結論としては、読んでよかったです。もちろんクリスティのポアロ、としては違和感ありますが、それなりに楽しめました。 クリスティが好き、で、なんとなくあの雰囲気を味わいたい、なら読んでも良いと思います。 次作も買っているので、こちらも楽しみにできる、という期待が持てるようになりました(前半読んでた時は、後悔してました…) ポアロ、って設定じゃなければ、もっと自由にキャラクターを作れたりしたでしょうし、ポアロであるがゆえに、作者も大変だったんじゃないかなーと思いました。がんばってポアロ風にすることがなければ、もっと読みやすくておもしろいミステリーになったのではないかと思います。 | ||||
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クリスティーのポワロの世界が完全に再現されている素晴らしいパスティーシュ!クリスティー全作品を完読し、もっともっと!と望んでいる愛読者にはこのような作品が存在していることに大いに感謝したい。 「カササギ殺人事件」作中でこの作品についての賛辞があったので、あちらを読了後すぐに読んだ。内容には文句のつけようがない! しかしながら問題は翻訳。 一体全体どうしてこんな直訳文章なのか?かろうじてポワロだけは本人らしい言い回しを保っているが、ほとんどの話し言葉が全くこなれていなくて読みづらいこと! 地の文章も一人称なのでそちらもわかりにくい。リズムが無く、強調点と軽口の違いも表現されていない。原文に忠実にしたいのかもしれないが、結果的に意味や心情がわかりにくく作者の意図が伝わらない(それでいて「レディスアンドジェントルマン(メンではなく)」が繰り返されるのは気になる)。 翻訳者は作品を読み込んで、作者が読者に読みとってほしい緊張感やユーモア、登場人物の個性や関係性の発展などを、自分も作者の気持ちになって日本語で表してほしいものだ。 | ||||
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名探偵ポアロが事件を解決するので、どうしてもアガサ・クリスティの作品と比べてしまう。そんな比較に意味はないのだが、どうしても比較をし、違いを見つけ、「偽物臭いなあ」と感じてしまう。本作品は、偉大なミステリ作家と比較せず、素直に謎解きを楽しむのがよい。ホテル内で同時に三人が死体で発見されるインパクト、長期間に渡る人々の感情、巧妙なトリックなどを素直に楽しめばいい。ポアロが主人公でなくても、話題になる作品だろう。多少トリックが複雑で、真相を理解するのに頭を使ったが、そこは著者の味なのかもしれない。 | ||||
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「ポアロの公認続篇」という売り文句に踊らされて買ってしまったが、失望しただけ。 クリスティの作品に満ちていた「古き良きイギリス」の雰囲気はどこにも見当たらず、無理をして似せようと努力した虚しさが感じ取れるだけ。私は途中で諦めて、「これはクリスティのポアロと同姓同名の探偵が現代にいるのだ」と思い込もうとした。 結局、この作品は、新作が決して発表されることのないポアロものでもっと稼ごうという、誰かさんの企みで産み出されたのだ。そうまでして稼ごうなんて、あまりにあくどいんじゃないですか? | ||||
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最後の謎解きの段階で、自分の目の前で 殺人が起こる事態を絶対に避けただろうし、 避けられなかったことをもっと悔やむと思いました。 | ||||
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ポアロの「新作」が発表されるのがいやで「カーテン」を書いたクリスティが気の毒。 こういう作品が出ると「オマージュ」だのなんだのときれいごとが並びますが、ファンとしては「ポアロらしさ」に固執するのが当たり前と思っていますので、読みません。 私の目から見ると「邪道」。 お金のためというのはわかりますけどね、下世話な言い方をすれば他人の褌で相撲をとるような作品に、まず一流品はないので読みません。 それだけ文才のある作家なら、自分で独自のキャラを作ればいいのにね、と思います。 | ||||
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ここ数年増えている、違う著者による復活ミステリ。 他の本に比べて抜群に装丁がよい。 確かに最後の駆け足の謎解きなどは少しひっかかるが、むしろパロディされる対象として有名になってしまったポアロの、新作がこれからも続いてくれることに期待。 ポアロらしさ、というものにそれほど固執する必要はないと思うので(違う著者のものを完全に真似ることにクリエイティビティがあるのか?)、自由なポアロがどんどん出て来てほしい。 | ||||
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シャーロック・ホームズがいい例だが、古来から人気のあるキャラクターには必ずパロディ作品やパスティーシュが登場する。そこでアガサ・クリスティーによって生み出された、われらがエルキュール・ポアロ。いかにもパロディにしやすい人物のように思うが、どういうわけか、これまで一部の例外を除いてあまりそういうものが書かれることはなかった。クリスティー自身がそういう作例を嫌った、という通説もある。だからアンタッチャブルだった、と僕はそう信じてきたが、こうして本書が「英国アガサ・クリスティー社公認!」として発表されると、「なーんだ、そこまで死守されるべき不文律でもなかったのか」と思わざるを得ない。 誤解のないように書いておきたいのは、僕は本書が書かれたことを苦々しく思っているわけではない。しかし、「じゃあなんで今まで書かれなかったの?」「なぜ今このタイミングなんだろう?」とは思うのである。その答えは、本書のあとがきの数藤康雄氏の言葉の中にあった。「クリスティーの著作権管理会社や出版社は、ポアロの新作を書ける実力作家を秘かに探していた。(中略)ポアロのTV映画が二〇一三年一一月に『カーテン』の放映で終了することになり、終了後の次の話題作りの目玉として、ポアロ物の新作の出版を企画していたからであろう」。ふーむなるほど、そういうことだったのか。 ホームズ物などに比べて、ポアロ物は原作の量がとても多い(長編33作、短編50作以上)。だから読者の「もっと読みたい!」という渇望がパロディやパスティーシュへと向かうことがなく、市場として成り立ちにくかった。というのが、長らく贋作が書かれなかった本当のところではないかと僕は考える。しかし原作をほぼ映像化した四半世紀に及ぶテレビシリーズの終了を機に、原作の売れ行きも低迷が予想される。要するに、「クリスティーの小説はもうかなり世界中で売り尽くしちゃったからな~」ということである。そこで「クリスティー市場」の活性剤として、お墨付きの新作がものされたのではないのか。 ずいぶん長い前置きになってしまったが、そんなわけで本書『モノグラム殺人事件』。39年ぶりの最新作! という売り文句にふさわしく、凝りに凝ったプロットと謎で楽しませてくれるが、いささか力が入り過ぎではないかという気もした。ページを繰るごとに猫の目のように真相が変わるのだが、それまで見せていた景色をグラリと反転させる、というようなテクニックはあくまで大技として使ってほしい。あんまりちょこちょこ使われると、くたびれてしまう。それから田舎町特有の悪意が黒々と渦巻く雰囲気も、もちろんクリスティーらしさのひとつではあるけれど、ここまで誇張されると息苦しい。と、ついつい手厳しいことばかり書いてしまったが、これはそれだけハードルの高い世界に挑戦しているのだから、まあ仕方のないこと。それはそれとして、一個のミステリとしては十分魅力的である。 本書におけるポアロの造形についても、最初は「ちょっと違うんじゃないかな」「そんなこと言わないよ」というふうに批判的に読んでいたが、これはそのうち気にならなくなっていった。後半はむしろ「うんうん、ポアロっぽい」と思いながら読んでいたのだが、そのときふと気づいた。本書のポアロは、小説のポアロというよりも、テレビシリーズのデヴィッド・スーシェのポアロにそっくり! そのしゃべり方も振る舞い方も、僕の頭の中ではスーシェ・ポアロとして完璧に再現することができた。もちろんテレビシリーズのあの口調を多分に意識したと思われる、翻訳のせいもあるのかもしれない。 翻訳といえば、1カ所どうしても見逃せない誤訳があった。P52の13行目に、キャッチプールという刑事の発言で「…たとえ同じ夜に殺されたとしても、それは注目すべき偶然の一致にすぎないのです」とあるが、ここはどう考えても、「…もし同じ夜に殺されたとしたら、それは注目すべき偶然の一致というしかないのです」とならなければおかしい。おかしいついでにもうひとつ、P66に「ポアロはあごひげを撫でながらつぶやいた」とある。これは翻訳のうっかりミスだろうか。本書は1929年という時代設定になっているから、最初のころポアロにはあごひげがあった、という記述がクリスティーの初期作品にはあるのかもしれないと考えたが、結局謎のままである。 | ||||
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アガサ・クリスティー社公認で、著者もクリスティーファンらしく、名探偵ポアロの佇まいも完璧で、オリジナルの雰囲気が味わえます。 ポアロがその鋭い観察眼と洞察力でロジカルに事件を解き明かし、真相を語るシーンも王道でミステリーの醍醐味十分です。 但し、翻訳本特有の回りくどい語り口がやや読みづらく、事件のミステリー性は充分ですが、肝心の真相はやや中途半端に感じ、細部が分かりづらかったように感じました。 | ||||
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