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【この小説が収録されている参考書籍】
女王
女王(上) (講談社文庫)
女王(下) (講談社文庫)

女王の評価: 4.33/5点 レビュー 6件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.33pt
Created with Highcharts 5.0.100件0.00%0件0.00%1件16.67%2件33.33%3件50.00%得点得点☆1☆2☆3☆4☆5


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全5件 1~5 1/1ページ
No.5:
(5pt)

魏使倭人伝の邪馬台国の謎と女王卑弥呼の時空を超えた秘密とは?

魏使倭人伝の謎、邪馬台国は何処にあったか?を横糸に、女王卑弥呼の秘密を縦糸に時を超えたタイムマシンに乗っているようなワクワクしたミステリーとなっている作品です。
女王Amazon書評・レビュー:女王より
4062095645
No.4:
(4pt)

文章とあらすじは完璧

「戦後生まれの自分になぜ東京大空襲の記憶があるのか」というあらすじの一文目から面白い。それに加えて邪馬台国をめぐる古代史ミステリーを、連城三紀彦の十八番の美文と男女の殺人事件でまとめあげる。リアルなのかSFなのかファンタジーなのか、最後までわからない。

核となる邪馬台国論争の新解釈は面白かった。フィクション前提だから学術理論としては使えないけどね、よかった。いやぁしかし、倫理的にだいぶ気持ち悪いオチだった……
怒涛の謎の展開と、連城三紀彦特有の美しすぎる文章で前半は一気に読めたが、中盤はちょっとダレたかなぁってのが正直なところ。
女王Amazon書評・レビュー:女王より
4062095645
No.3:
(4pt)

数々の趣向を500頁を越す大部の中に緻密に詰め込んだ力作

連城氏の未発表の大作という事で、大きな期待を持って読んだ。私は「白と黒」、「陰と陽」を一瞬の内に反転させ、不可能を可能としてしまう連城氏の手腕に昔から感服している者だが、本作にもその手腕が十二分に発揮され、大いに堪能した。物語は産まれる以前の記憶(!)を持っていると称する主人公の紹介から始まり、最終的にはそれを<邪馬台国>論争と絡ませるという壮大な展開。悠久の時と、血脈の怖さ(呪い)を感じさせる物語である。

<卑弥呼>を端緒とする重層的な「女王」の連鎖、ボルヘス風の<時間の循環性>、記憶の改竄(刷り込み)、親子関係の逆転、まさに「陰と陽」の反転、吉野と<邪馬台国>を初めとするこれまた重層的な<相似形>の提示といった数々の趣向を500頁を越す大部の中に緻密に詰め込んでいて、読む者を楽しませてくれる。恋愛小説の名手としても名高い連城氏の本領の一端も垣間見させてくれるサービスもある。本作を読むと、「永遠の生」に想いを馳せずにはいられない(ボルヘス「不死の人」を想わせる)。

ただし、幾つかの不満も残った。これまで、<邪馬台国>を題材にしたミステリーは数多く発表されているが、これと言った決定打はない。本作にそれを期待したのだが、論考なのか妄想なのか扱いが中途半端で、期待は空振りに終わった(元々、現代では「魏志倭人伝」は一級史料とは考えられていないので、「魏志倭人伝」中の記述に解を求めるには無理がある)。そして、本作のミステリとしての謎は、「何故、主人公がこのように育てられたのか?」という「Why Done It?」だと思うのだが、この点に関しては誠に歯切れが悪い。上述の数々の趣向も、冷静に一つ一つを取れば、作者の独創とは言い難い面もある。しかしながら、これだけの趣向を一作に詰め込む作者の意欲と筆力には驚嘆すべきものがあり、連城氏ファンにとっては見逃せない力作だと思う。
女王Amazon書評・レビュー:女王より
4062095645
No.2:
(5pt)

最後まで高水準な作品…お疲れ様でした

1996年から1998年の雑誌連載後、未刊となっていた本作品は、2013年の著者逝去に後押しされるように、2014年10月に刊行されました。
実力派の著者のこと、新作を読みたいとの要望が強かったと想像されますが、500頁を超えるボリュームを支える緻密な構成による作品として、質・量ともにファンを満足させるものに仕上がっていると感じました。

本作品は、冒頭の謎が、読者の度肝を抜きます。
終戦間近の昭和24年に生まれた主人公、荻葉史郎は、「東京大空襲」の記憶が明確にあるという。
さらに、「関東大震災」の記憶も。
物語は、昭和48年に、謎の死を遂げた古代史研究家の祖父の遺した日記に焦点が移るが、ここには、邪馬台国と女王、卑弥呼に関するエピソードが記載されており、史郎もその記憶を持っていることに、気づく…。

ちょっとSF的な設定ではあるが、ミステリ小説なので、合理的な仕掛けがもちろん施されています。
言わば、記憶を巡るトリックなのですが、同じ著者の、代表的な初期短編集、「戻り川心中」収録の「白蓮の寺」を連想しました。
あの作品を深化させた超絶技巧が感じられます。

また、著者の諸作は、恋愛ミステリとも呼べる男女の機微を扱ったものが多いですが、本作品は、「邪馬台国」という古代史の重要テーマを扱うことで、スケール観の大きな歴史ミステリ作品となっています。
過去の作品では、「黄昏のベルリン」や「敗北への凱旋」に通じるところがあります。

全体的にこれまでの作品の要素を取り込みつつ、誰も書いたことのない、新境地とも呼べる歴史ミステリになっているところが、この著者らしいところで、長さを感じさせない良作と感じました。

なお、巻末の著者へのインタビュー記事を読むと、ガンに侵され、死を意識していたことが窺えます。
本作品では、偶然にも、ガンで死を目前にした、主人公の主治医が探偵役なのですが、中途で語られる「死生観」がどうしても著者に重なってしまい、とても印象的でした。
女王Amazon書評・レビュー:女王より
4062095645
No.1:
(5pt)

幻惑の大作

まだ生まれていないはずの東京大空襲の戦火や、関東大震災の災禍の記憶を鮮明にもち、さらには、千数百年の時空を遡及して邪馬台国の女王の顔までもその記憶の闇にかいま見る、一人の男がもつ不可思議にして壮大な記憶の謎に迫るミステリ。SFか、はたまた精神医学の専門分野にでも切り込むつもりかというような、とんでもない謎の迷路を彷徨させられる作品となっている。

人間の細やかな情念の襞をリアルに描き出す連城作品だが、ミステリとしての発想の核は、ゴシック様式の大邸宅で名探偵がさてと言うタイプの探偵小説よりも、はるかに大胆不敵なアイディアやトリックに満ちていることが少なくない。一人の男が七回殺されて七回死んだという『どこまでも殺されて』や、ナチスとベルリンの壁を使って歴史の闇に大どんでん返し劇を構築した『黄昏のベルリン』など、めまいがするような斬新な謎解き世界に何度も酩酊させられたが、本作もそれらの過去の作品に負けない面白さをもつ大作だ。

その大胆すぎる発想や仕掛けは、おそらく筆力の貧しい作家が書いたなら、バカミスのレッテルを貼られてしまいかねないものと思えることもある。しかし、そんな突飛なトリックやアイディアも、優れた修辞や心理描写などに彩られた氏の文章世界に織り込まれれば、虚構のリアリティともいうべき説得力と存在感をもって、幻惑のままに読まされてしまう。氏が他界された後も、繊細な情念の世界と、瞠目するようなトリッキーな面白さを兼ね備えた、このような秀作が読めたことを幸せに感じる。

また巻末に、香山二三郎氏の解説、朝山実氏による連城氏への最後のインタビューを記した小文、そして『わが人生最高の10冊』と題された、連城三紀彦氏自身の選出による10の著作が紹介されているのも、ファンなら見逃せないところだろう。
女王Amazon書評・レビュー:女王より
4062095645

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