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(短編集)

草祭



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【この小説が収録されている参考書籍】
草祭
草祭 (新潮文庫)

草祭の評価: 4.00/5点 レビュー 35件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全35件 21~35 2/2ページ
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No.15:
(3pt)

期待しすぎたので期待はずれ

まず、感動がなくなりました。そして読みにくくなりました。

恒川ワールドを作り上げるつもりでしょうか??
このまま突っ走るのであれば、もうこの著者の本は読まないと思います。

自分の世界に浸って下さい。という感じです。

かなり期待はずれ。次の作品が夜市調であれば今後も
期待しますが、草祭調であれば、もう読みません。
草祭 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:草祭 (新潮文庫)より
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No.14:
(5pt)

自分の町の身近に異界があったなら

美奥と呼ばれる土地の過去と現在に纏わるお話です。
どの話も不思議で一筋縄ではいきません。
『草祭』はどんな本かと言われると、まずは読んでみて欲しいとしか言えません。
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No.13:
(3pt)

おもしろいですよ。

文章がクセが無くて読みやすいです。筋も複雑怪奇ではないし、いつも若者が主人公なので、作品が重すぎなくて、いいですよね。読後感もいやな感じはないので、この作家の作品は好きです。
 この本は一つの町を舞台にする短編集です。異世界にいつの間にか入っていく感じが良くでていて、子どもの頃、そんなのにあこがれたなあ。ノスタルジックな気分にもなります。
 作者が現在沖縄在住と言うこともあって、なんか沖縄っぽい要素も入ってましたね。
 登場してくる人間でないもの(鬼の子ども?)がかわいかった。
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No.12:
(5pt)

懐かしくて不思議な街、美奥

デビュー以来、一貫して幻想的で懐かしく、民話のような美しい物語を紡ぎだしてきた作者。
この1冊は、その作風が完結した一つの象徴的作品となるでしょう。

「美奥」というどこか懐かしい街を舞台に不思議で残酷な物語が語られます。
その中には、けものに変化する少年や、守り神になる少女や、不可思議なゲームにのめりこむ少女が描かれていきます。
5つの短編はみな、どこかで「美奥」に繋がっていきます。
昔、日本のどこかにあったような懐かしい街。ほの暗い水路が流れ、丘の上には洋館が立ち、猥雑な界隈は旅人が彷徨う迷路のような建物がひしめく。
異界へと続く裂け目が、ふっと人を飲み込んでしまう不思議の街。

読んでいて、美奥の野原を吹き渡る風や、夜の街、屋根を飛び移る猩猩の影がリアルに浮かびます。さらに扉絵を描いた影山徹さんの作品が素晴しい。「美奥」に迷い込んだ気持ちにさせられる素敵表紙です。
ところで、ここまで3冊恒川作品を読んできて、この雰囲気はどこかで読んだような気がするな、と咽喉まで出てきて出てこない、という感覚に悩まされてきたのですが。
やっとわかりました。
アイルランドの民話です。
民話自体は、ちゃんと読んだことがないので、なんとも言えないのですが、ケルト神話を元にした幻想小説といえばアーサー・マッケン「夢の丘」やピーター・トレメインの「アイルランド幻想」などがあります。
恒川ファンであれば、こちらもかなり楽しめると思います。
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No.11:
(4pt)

油断ならない町。美奥

「けものはら」「屋根猩猩」「くさのゆめがたり」「天化の宿」「朝の朧町」5編を収録した『草祭』という連作集。初出は「小説新潮」2007年6,9,12月号2008年3,6月号。
作品の舞台、美奥町には秘密がいっぱい。不思議な世界と入り交じっている。
変化して戻ってこない人、残される人、戻ってくる人、残る人。
隣の人が不思議な場所から帰ってきたばかりでも、気がつかない。
でもいつかは自分が当事者に。
そんな体験を個々にした人がパラパラ住む町。
ある地区では住民とおかしなモノが普通に共存しているし。
別にそれを吹聴するわけでも、特に秘密にするわけでもなく、おのおの消化し生活している。
起承転結とか因果応報とかなく、教訓が含まれる訳でもなく説教臭くない。
ただそんな話があったよ、こんな世界があるよ、というスタンスが好きです。

1話目と2話目が、かなり繋がった話なので、3話目で「おや?」と思う。
そしてこのお話、どこまで続くのかな?いつ美奥に繋がるのかな?と気にしながら読むと結構長い。オチが読めないのは私が鈍いのだろうか。
この3作目が一番面白かった。でもそれも他の4作があってこそ。
オレンジの花。幅の狭い線路。いつも登場するおじさん。
連作って独特の楽しみと、ノイズがあるな、といつも思う。

恒川光太郎の作る世界は、いつも自分の予測を裏切る。
大筋でも些細な事でも。
変な空間の老婆は将来永劫そこに居るものだ、と思うんだけれど、あっさり居なくなって空き家になっていたり。
地域の守り神が、そんなことしますか?とか。
デビュー作「夜市」の度肝を抜く展開は、本当に凄かった。
ただ私としてはなんとなく描写がスカスカしていて、その点は読み応えに欠けるかな、と(これが余韻というもの、なのかもしれないですが)。
今回『草祭』この点は、気になりませんでした。
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No.10:
(2pt)

いまひとつでした

夜市は面白かったです。特に風の古道、積極的におススメしました。
でも、雷の季節の終りに、は、どことなくファイナルファンタジーを思わせるような感じで、なんだかちょっと、安っぽかったかな。
そこで、秋の牢獄はあまり期待せずに読んだら、なかなかよかったです。特に神家没落。
そして、草祭。
どの話もあまり引き込まれることがなく、中途半端な印象をうけました。
全体に流れる、薄気味悪い暗い感じ。雰囲気はでているのかもしれません。
でも、夜市にあったような衝撃や展開を求めると、物足りなく思えてしまいます。
作品ごとに好き嫌いがでるのは当然ですが、私にとって草祭は今一つでした。
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No.9:
(4pt)

抗い難い。禁断の町の誘惑。

時々、自らの視えている世界を読み手にまで見せてしまうことの出来る書き手がいる。彼もまた、そんな物書きだと思う。その世界は、読み手の記憶に根ざしている。誰もが見たことのある景色。にもかかわらず、完全にオリジナル。
 『朝の朧町』。自らの町を創り出す人物。作者もまた、そんな町を持っているのだと思う。かげろう蜥蜴の挿話は印象的だった。
 相変わらず、簡潔にして美しい文章。短編集。長編至上主義的なところのある出版界。彼のスタンスは、貴重だ。
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No.8:
(4pt)

見えない世界があることの安心感

はじめて触れた恒川ワールド
私は、ふと、村上春樹さんの
ハードボイルドワンダーランドを
思い出しました
ハードボイルドワンダーランドは自分の中の世界
草祭で語られる美奥の世界とは全く違います
ふつうの人には見えない世界があるということと
なにやら不思議な世界観に同じような
ゾクゾク感(先にモヤがかかっているような不透明感)
を感じました
苦労や不安、プレッシャーみたいなものにさらされている
現実世界の私は、こんな、見えない世界が日常的に
となりあわせになっているんだと思うと
ありえないと、わかってはいても
なんだか解放された安心感が得られます
私だけかな?
というわけで、はじめての恒川ワールドに触れた感動で
満点をつけたいけれど、エピソードが足りなかった
不満を差し引いて星4つです
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No.7:
(3pt)

美奥に重なる記憶

美奥という土地にまつわる記憶が語られる。語り手が生きた時代も境遇も異なるが、
彼らは忘れ難い郷愁にも似た思いを、をそこに宿したまま生きている。
緩く淡く登場人物たちが、影のように各章で重なり合う。
オロチバナ、クサナギ、天化などのいくつかのキーワードと、
太鼓腹の男と双子の子どもなどキーパーソンが物語のイメージを定着させる役割だ。

憎しみや後悔、孤独、罪など各人の心にあって囚われたままのことどもを
美奥という異界はいつしか昇華させる。
だれもそこに留まり続けることはできず、現実に戻らなければならない。
すぐそばの異界。生きることは切ない。美奥を語る人は自分の脆さも儚さも
知ったのだろう。
美奥の記憶を抱えて、それを生きるよすがとする語り手たちは、
生きることの後ろ昏さに気づいている。
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No.6:
(5pt)

懐かしい景色

美奥という町を舞台にした5つの短編集.ホラーというよりも民話に近いかもしれません.読んでいて美しい情景が浮かんできたり,どこか懐かしい町を旅しているような気になったり.決してあり得ない話なのに,どこかにこの町が存在するのではないかと思えてくるような不思議なお話です.人と人とのつながり,自然との調和なども優しく,暖かく描かれています.
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No.5:
(2pt)

情緒が消えた、ただの非現実小説

『夜市』の感動が『雷の季節の終わりに』には形を変えて残っていたものの、『秋の牢獄』で平凡になったまま、この『草祭』には作品から滲む情緒的な美しさが微塵も無かった。
「けものはら」「くさのゆめがたり」には、微かに幻想的な艶があるものの、酔わせるほどではない。
情緒も幻想的な艶もない、非現実作品というジャンルを描いただけの作品。
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No.4:
(5pt)

ノスタルジーの世界

なんとも言えない余韻の残る本でした。
圧倒的な世界観に言葉を失ったほどです。

美奥という町を軸に展開する5つの短編ですが、
時代も現在だったり過去だったり、はたまた架空の時代だったり。
でもどの話も、読んでいるうちにリアルな形ができあがってきて、
これがお話なのか、ノンフィクションなのか
なんだか分からなくなってくるのでした。
それが何とも心地よく、どっぷりこの世界に浸った感じです。

はっきり言ってどれも救いがあるとは言い難いのですが、
主人公達が生きている時を「現実」とすれば、
それを逃避するストーリーなので、ある意味、ハッピーエンドなのかも。
ひとことで言うと、「切ないホラー」です。
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No.3:
(4pt)

より広がった恒川ワールド

『夜市』で日本ホラー大賞を受賞した恒川氏初となる連作短編集。
あやしき土地「美奥」を巡る異界譚。
異界やモノノケの光景がとても美しい。
連作という手法を採用したことで、「美奥」という土地の歴史が色濃く描かれ、異界感覚に迷い込む感覚を素直に、深く味わうことができた。
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No.2:
(5pt)

これ、うちの田舎ですか?

一話完結なのにストーリーが続いている。
ある地域を取り巻いて出来上がっている話だ。
語り口が優しく、表現が美しかった。
帯には「Sキングをしのぐ」と書いてあったが、私は夏目漱石をちらりと思いだした。
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No.1:
(5pt)

ミステリ色は薄れたが美しさがパワーアップ!

五つの作品が収められている短編集で、
主人公は女三人と男二人で
ジェンダーのバランスも素晴しい
珠玉のホラーファンタジー。
カードゲームで人を救う「天化」は、
平成時代の作家にしか書けない大傑作!
血族友人同士で殺しあう話もあるが、
グロさは無く、突き抜けた美しさがある。
年一冊ペースで良作のみを生産する
恒川光太郎様は素晴しいですよね。
恒川光太郎様の収入を増やすために、
「天化」をゲーム化して発売してほしい。
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