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(短編集)
草祭
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草祭の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 1~20 1/2ページ
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著者の本を初めて読みました。幻想小説のような感じ。どの話も現実世界から異世界へ入り込むような設定です。凝った設定もなくサクサク読めます。 | ||||
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溢れる初期の恒川作品の雰囲気。美奥という現実のちょっとした狭間に現れる不思議な世界という初期作品の中でもかなり強くそれを感じられる、初期ファン必見の作品。短編ですが、全て美奥という舞台でどこかで短編通し雰囲気が繋がっているというような作品。主人公やキャラクターは変わりますが、美奥という名前の長編作品だと思って頂いて差し支えないと思います。 | ||||
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最後まで読んで、また最初から読み直したくなる本です。とにかくお勧めです(語彙力) | ||||
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良いよ | ||||
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この世の奥には、美奥という不思議な土地がある。架空の民俗学のような不思議な味わいの連作集だ。 五篇の短編から成る。ストーリーにつながりはない。共通点は場所だけだ。 この世の理(ことわり)を超越した異世界の郷土史とでも言おうか。世界の構築力と豊かな感性に酔いしれた。 『けものはら』子供のころ、見慣れない草原で母親に殺されそうになった。 それは幻想ではなく・・。 『屋根猩猩』いじめを受ける女子中学生が、屋根に猩々を祀る街に招かれた。痛快ユーモア譚。 『くさのゆめがたり』毒薬使いの少年の成長を追う。 陰惨な復讐劇もあり、伝奇時代小説の味わいだ。 『天化の宿』作中の架空ゲームがやたらと面白そうだ。やってみたいが、人生終わるかな。 『朝の朧町』結婚生活が凄絶な破綻を迎えた。傷心の私はこの世ならぬ土地に迷い込む。 異世界譚と呼びたいところだが、この言葉は乱発されて手垢がついたので使えない。 現代的な遠野物語と言っておこう。 | ||||
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「滅びの園」でファンになり「スタープレイヤー」や「ヘブンメイカー」、「金色機械」など読み漁り本書 にたどり着いた。残念ながら本書だけは好みではなかった。ライトノベルと言うかジュブナイルというか、 何が言いたかったのだろうか?心に響かなかった。ファンタジー色も濃くないし、ホラーも感じられない。 著者の作品を発表年代別に並べてみると、作風が変化しているのが感じられる。本書は初期の作品が好きな 読者に支持されると思う。 | ||||
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そこにあるものの見えない部分が膨らむような感覚 | ||||
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もう最高としか言いようがない 曇りの日にも、晴れの日にも、雨の日にも、何となくこの本を思い出して読んでみる。 どの瞬間を取っても、美奥は綺麗でノスタルジックです | ||||
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架空の「美奥」という町(場所)が舞台の短編集。 時代設定も主人公も異なる。 「美奥」で起こる不思議な物語・・。 美しい表現と読みやすい文体は、良い意味で相変わらず。 ファンタジー要素の強い物語は、想像力をかき立てられる。 全てではないが、暗い展開と後味の悪いラストの話しが多い。 ファンタジー過ぎて、展開についていけない話もあった・・。 | ||||
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夜市ほどの面白さはなかった。 ゲームの話など、パーツは面白い。 アイデアはいいけど、物足りない。 | ||||
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この作者を気に入って本屋にある本はすべて読んだため、ネットで探して注文しました。相変わらず独特の雰囲気で素晴らしい本でした。 | ||||
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読後の印象が強く強く残る作品です。しばらく経っても美奥から抜け出せません。私にとっては、このようなタイプのお話は初めてでした。 美奥という、架空の土地にまつわる短編集です。それぞれの内容は直接つながってはいないのですが、時代も主人公も違う美奥に関する短編を読み進めていくうちに言葉では言い表すことのできない「美奥」という土地が分かってきます。 最初の短編「けものはら」は巧みで面白かったのですが、雰囲気があまり好きになれず、先を読み進めようかどうしようか迷いました。しかしここまで読んだのだから、最後まで読まなければ損した気分なので、読み進めると、「くさのゆめがたり」で、やっと私の好きなタイプの話になりました。 そして、最後の章まで読んで、はぁ〜こういう物語が書きたかったんだなぁと、著者の考えが分かったような気がしました。このような漠然としたものを、一冊の本で説明するという形式のお話は初めてでしたので、とても新鮮で、読んで良かったと思います。 ただ、私はホラーがそこまで好みではないので、ミステリーや、他のジャンルで、このような形式のお話が読んでみたいと思います。 また、ホラーと言ってしまいましたが、ホラーにジャンル分けするのはなんとなく失礼ではないのか、と思ってしまうほど独特の気高さを感じました。 出てくる化け物に関しては、(化け物と言っていいのでしょうか・・)古谷実さんの「ヒミズ」のイメージと重なりました。恐ろしさよりも気持ち悪さが残る感じなので、怖いのが苦手な方も大丈夫なホラーです。 また、大人にはいいのですが、中高生などの思春期の精神が安定していない時期と言うか、現実と非現実の区別がまだ完全ではない年代の人にはお勧めしません。なんとなく危険な感じがします。 追記:読後、この小説の中毒にかかりました。もうこの世界観から抜け出したくないという中毒です。今までミステリや時代物にしか食指が動かず、ホラーや幻想系のジャンルは敬遠していたのですが、この作品に出会えて本当に良かった!なので星4つから星5つに昇格させます。この著者の創造する物語を全て読みたいと思い、他の作品すべて読みました。どの作品もすんなり、そしてググーーッとその独特の世界に引きずり込まれます。読後はぐったりなるほど異世界に飛んで行かされ、ジェットコースターのように病みつきになります。同著者「雷の季節の終わりに」「夜市」もお勧めです。 | ||||
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恒川光太郎氏の最新作は知らない。 私が4冊目のこの本を読んだ感想である。 「夜市」の強烈な世界も、この四冊目にきて息切れしてしまったというのが素直な感想である。 自分のワールドを持つということはもちろん大切であるが、もっといろいろなジャンル、方向性にチャレンジしていくのも若い作家には必要なことではないだろうか。 悪く言えばみんな同じ世界の話ばかりだ。 「なるほど」ではなく、「!」というものを書いていただきたい。 残念である。 | ||||
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いつ、どこで、何をしたか…。 ここでたしかに言えることは、ただひとつ。 すべての物語は、美奥という場所で起きたということだけだ。 時間も行動も定かではない。 曖昧で、奇妙で、残酷なものたちが、至るところに転がっている。 ごく僅かな差が生み出す違和感は人の生き死にまでも左右する。 しかし、妖かしにとっては、そんなことすら瑣末で取るに足りないことなのだ。 人間が迷いこもうが、獣なろうが、関係などない。 連綿と受け継がれる美奥の土地は、変わることなく美しく輝き続けている。 そんな美奥にまつわる妖しくも美しく、そして戦慄が走るような物語たちが ここには収められている。 | ||||
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1/3が0.333…であり、1/3に3をかけると1になる。ということは、0.999…は1に等しいということを、かつて数学で習った。 どこか腑に落ちない。 じゃあ1−0.999…は0.000…1だが、それが0に等しいことになる。究極の極小値であっても、それは0でないという存在証明のはずではないのか。 存在と非存在の境界とは、そんなにあっけなく破られるものなのか。 この世のひとつ奥の世界「美奥」では、それがよりわかりやすく顕現するのだ。 猫は犬になり、人はカモシカになる。神は猿のような生き物でもあり、また人でもある。 輪廻のように法則があるわけでもない。罪が必ず罰せられるのでもない。 「美奥」はどこか知らない不条理の世界ではない。 この世の皮を一つ剥いた世界なのである。 つながっているようでつながっていない各短編は、残らず美しく悲しく、懐かしいけれど残酷だ。 「美奥」はただそこにある。だが眼を閉じればもうない。 | ||||
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美奥という響きは非常に魅力的だ。 そこで繰り広げられる物語は、幻想的で、恐怖ですらある。 わかりにくい部分もあるけれども、雰囲気が伝わりすぎる小説だ。 | ||||
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(前略)それ以後、私は影絵の瓦屋根を、獅子舞が音も無く舞っている夢を見るようになりました。/ひらり、ひらり。/獅子舞は音も無く足を踏み、首をかしげて、ひらり。/夢の獅子舞はふわりと飛び上がり、月が照らす白銀の雲の峰へと昇っていくのでした。 今引用したのは、本書二篇目に収録されている「屋根猩猩」の一節だ。どうだろう? 続きを読んでみたいと思わないだろうか? 本書は〈美奥〉という共通の舞台で展開される五篇の短篇小説からなる。はじめに収められた「けものはら」、二篇目「屋根猩猩」で提示された謎は、三篇目「くさのゆめがたり」で明かされている。四篇目「天化の宿」では、線路が新たに別の世界への通路として登場し、おわりの「朝の朧町」は明かされた謎と線路とを二つながら引き継いでいる。〈美奥〉を舞台とした物語の集大成、と言ったところだろうか。 私には、「朝の朧町」の〈かげろう蜥蜴〉がおかしかった。 | ||||
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恒川光太郎4冊目の単行本。 「美奥」という架空の町を舞台にした5編の小説からなる構成。 「くさのゆめがたり」と「天化の宿」がすばらしい。 ちなみに封建時代を舞台にした「くさゆめがたり」では 初めて(第一作から順に読んできたのだが多分) 性的なこと、暴力についてのある程度の具体的描写がある。 とはいっても相当に控えめなものだが。 そして「天化の宿」。傑作ではないだろうか。 そこで描かれるゲーム「天化」の描写は目がくらむようにまばゆく鮮やかな表現である。 恒川の文章世界に酔いしれた。ラストもいい。 と思っていたのだが最後の「朝の朧町」を読んでさらにやられた。 整合性、感情の動きの説明という点では足りないものもあるように私には思われたが、 それを補ってあまりある文章の力、 物語が伸びていく勢いという点ではさらに新しい領域に達した感が。 最後の10章などはもうこれは詩である。 すばらしい。 しかし整合性が欠けてきている感が気になる。 | ||||
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架空の町を舞台にした、民話めいた和風ホラー小説。 どこか不思議な場所に誘われるような、不穏な気配や息遣いが感じられる作品集です。 ホラーに分類されるけれど、怖いというよりは不安や郷愁といった感情の方が強く感じられます。 装丁も素敵です。 ただ、帯の惹句や、この作家さんの他の作品がよかったので期待し過ぎたせいか、 結構あっさり終わってしまった気がして深く入り込むことが出来なかったのが残念です。 読み手を選ぶ作品だと思いますが、個人的にはわりと好きな感じです。 | ||||
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この人の和風幻想がすごくすごく好きだ。 日常から地続きの非日常。 完全異世界物よりもこういうファンタジーが好き。 ついでにいうと、これや「光の帝国」みたいな繋がりのある短編連作もかなり好き。 というわけで、ツボにはまる1冊だった。 | ||||
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