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(短編集)
女のいない男たち
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女のいない男たちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全219件 141~160 8/11ページ
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村上春樹を読むときの自分なりのキーワードはいつも決めている。 「喪失」か「喪失感」だ。今回も、これをキーワードに読んだ。 しかし、「ドライブ・マイ・カー」、「イエスタデイ」、「独立器官」、「シェエラザード」、「木野」、「女のいない男たち」とも、実によくできた作品だと言うことは否定できない事実であろう(敢えていえば、「独立器官」がやや好きになれないかもしれない)。 どの小説も心惹かれるできだ。短編小説になると、なぜか論理性が輝くような印象を持った。 雨で車の話から始まるからか、五木寛之の「雨の日には車をみがいて」を連想した。 「ドライブマイカー」は妙に緻密な論理に感心した。論理的でない感情を理詰めで書いているが、変に技巧的になっていない。 ここの登場人物(女性ドライバー)は、「ドラゴン・タトゥーの女」のリスベット・サランデルを少し想起させる、 前書きを読んで、世の中、なんと不粋なものかと思った。この部分だけが本作品の小さな引っ掻き疵であろう。 | ||||
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村上春樹さんの小説(とくに長編)は どうも私の体質に合わないのですが この短編小説集は大丈夫でした。 まえがきによれば 「イエスタディー」の関西弁バージョンの歌詞の改訳は 著作権代理人からの申し出で単行本収録に際して 短縮したそうなんですが・・・残念 元の改訳を全部知りたいですね。 読み終わった後、まえがきを読むのもお勧めです。 | ||||
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久しぶりに軽く楽しく読めました。短編集としては当たりの本です。 | ||||
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久々の村上作品短編集です。期待通りの1冊となりました。 どの作品にもこの作家独特の味わいがあり、長編とはまた違った趣があります。 やはり世界のムラカミだ! と腑に落ちた。 | ||||
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エッセイ集「村上ラヂオ」の中で、新人賞受賞時編集長か誰かに「君の小説には問題がある」と言われたことに対し、当時は腹を立てたけど現在は「そうです。問題あるんです、元々。」というスタンスである、みたいなことを言っていた。 元々賛否両論の人。注目集め批判も比例し多くなったと、そんなところか。 「木野」もそこはかとない哀愁と奇妙さ、不可解さもあって、シブいし、多くの支持も得てるようで自分も好きだけど、あまり注目している人がいないタイトル同名の「女のいない男たち」という短い、衝動のままラフに書かれた、力強いシュールな油絵のような作品に、純度の高いムラカミワールドを感じたし、文学的価値もある気がした 真夜中に不吉な電話が鳴り響く。ねじまき鳥でもあったが、よく分からん電話が鳴るみたいなのは他にもしばしばあった気がする。なんてことなく村上春樹の常套手段で始まり、"そこはかとなくよう分からん"うちに、そこはかとない自意識の世界を展開して陶酔させるというものが、問題あるけどそこはかとなく美しきムラカミワールドであり、ノルウェイの森も然り。自分の目にはこの作品がその美学の凝縮、結晶に見えた そういうものを、多過ぎる支持や批判、ノーベル賞候補なんかの抑圧で損なってしまったんじゃないか。近年の長編は美学の純度が低い。本来ディープな人達のみに、それこそアンダーグラウンドなサブカルチャーとして愛されるべき美学だったかもしれない。それがワールドクラスになってしまって、別に良いんだけど、ワールドクラスのメインカルチャーという呪縛にスポイルされたのでは。 ワールドクラスなサブ・ハイカルチャーとなってはいかがか。女のいない男たちは、そんなポテンシャルを感じさせたりもする作品だった。本当に書きたいものを、書きたいように書き続けて欲しい | ||||
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村上春樹好きなので購入しました、まだ読みはじめたばかりですが、既に面白いです。 | ||||
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年をとると生きていくのに大事なことはどんどん減ってくる。 若い頃は体裁や野心や欲望に囚われて目移りしていたことも経験してしまったり、諦めてしまったりでだんだん気にならなくなってくる。 その中でも擦り減らない大事なことがあって、それを村上春樹さんは書いている。 この作品集には色んな男と女のことが書かれていて、どのエピソードも捻じれていて、うら寂しい。 若い時は心が触れ合って、身体が繋がればそれで完成、と思っていたがもちろん男と女はそうではない。 むしろそこからだ。 わかりあっているように思っていても実はそうでなかったり、 既に心が離れているようでもそうでなかったり、 心は触れ合っていないのに身体だけが先行していたり、 そもそもわかりあえていない片思いにも色んな形態があって、 そのディテールを春樹さんはリアルに、そのときめきや焦燥や乾きや悲しみが浮かび上がるように描写する。 お家芸のメタファーも秀逸でファンは思わず膝を打つだろう。 年を取ってたどり着いたところが色恋沙汰かよ、と思う向きもいるかもしれないが、 つべこべ思わずに読む。 そして経験値が少ない人は、自分も経験する、ということをお勧めしたい。 何しろ人生は一度きりなのだ。 そして結局人生とは男と女のことなのだから。 | ||||
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村上春樹の短編集は初めてだったが、とても読みやすく一気に読み切ってしまった。 | ||||
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さすが村上春樹の小説です。読んでいてすごく楽しい。あの続きは?と思わせる独特の終わり方も好きです。 | ||||
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登場人物がたばこの吸い殻を自動車の窓から投げ捨てるシーンでの記述に、地方住民から抗議の投書がなされ、話題が先行した短編集。村上春樹が、それだけ世間の耳目を集める作家であることを再認識したエピソードであった。 虚空に震える魂をえがいたような「東京奇譚集」以来の短編集になる。「まえがき」が、作品を読む前の食前酒のように味わい深い。 「ドライブ・マイ・カー」のように具体的な断章のような作品と、「女のいない男たち」のように抽象的な観念小説に挟まれ、具象と観念の割合を変えながら6編がまとめられている。 「木野」の雰囲気が、どことなく「1Q84」に似ている。 軽やかさと哲学的な思索が適度にバランスをとった作品集だ。 | ||||
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村上春樹氏の短編6編が収められた最新刊です。 評者にとっては「神の子どもたちは皆踊る」以来の久しぶりの短編でした。 本書では「パートナーを喪失した男性」を主人公に据えて、性と死を暗示する物語が描かれていました。 村上作品は自身にとって「意味がつかめない」にも関わらず心魅かれる不思議な物語だと感じてきたのですが、今回初めてファンタジーやシャーマニズムに共通する「原型的なイメージ」を想起させることに気づきました。 たとえば五話目の「木野」では、主人公は善良ではあるものの、本来引き受けるべき役割や感情を避けた結果、その代償として「何か」に追われることになります。 同様のものはファンタジー小説「ゲド戦記」でもテーマとしていて、主人公ゲドは「影」という謎の存在に追われ続け、最終的には逃げることをやめて影と対決することで強力な力を手にする、というストーリーとなっています。 こうした暗喩は神話に始まり、西洋魔術、南米のシャーマンの世界から、心理学などにも幅広く見られて興味深いと感じました。 その意味ではこの「木野」が最も呪術的な物語だといえるのかもしれませんが、同じ気配はそれ以外の作品でも感じられました。 このように村上作品は潜在意識の奥にある原型的なイメージの断片をすくい上げて物語に取り込むからこそ、読者の、まだ顕在化していない意識が共振して胸打つのかもしれない、と感じます。 ただし類書と決定的に違うのは、結末を最後まで描かず、読者を突き放していることです。 そのため私達は深い余韻を残して欲求不満のまま、次の作品をつい手に取ってしまうのだろうと感じます。 村上作品は評者にとっては、どうしても掴み切れないもどかしさを感じさせ、レビューを書こうとしてもうまく言葉が出てこず、中々キーは進みませんでした。 それでも胸に広がる余韻を忘れないように、備忘録としてここに残しておきたいと思います。 | ||||
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購入してから、しばらくもったいない気がして読むのを我慢していたら読むタイミングを逃してしまって、今に至りました。 ちょうど私生活で失恋?の痛みを味わっていて、 それでもこの年になると、うまく泣くことが出来ずもんもんとしていた私。 この本を読んで、自然に泣くことが出来ました。 特に心を動かされたのは「独立器官」 最後の方の文章は読んでいて涙が止まらなかったです。 こんな風に人の心を動かす文章をかけるというのは、やはり羨ましくもあり すごいなぁと感心しますね。 自分の心のもやもやをクリアにしてもらったようで、とてもすがすがしい気持ちになりました。 失恋には至らなかったけれど、恋人に対する心の持ちようにも少しゆとりが出来たような気がする今日この頃。 またゆっくりいろんなタイミングで読み返して味わっていきたいと思います。 | ||||
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とはいえ 有名になり 読む人の絶対数が増えると結構不思議な読み方をする人が散見するようになるのだが、読む前に先入観ある情報に接触せざるを得ないからなんだと 初めて村上春樹を読んだ知人を見て思った どちらかというと 分かりやすい方に思えるのだが、 ま どう読もうと 勝手なのだが、、 | ||||
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日々の暮らしが奇跡的に豊かになり、どんな病気や怪我も克服できる状況にある現代においても、いまだ謎であるのが、恋の病だ。普段はどんなにまともな人間であっても、本当の強烈な恋に落ちると、自分でわかっていても「わけがわからなくなる」「おかしくなる」「制御がきかない」という病が発病し苦しみと幸福の中で身もだえることになる。それはどうしようもなく24時間絶対的で、苦しく、逃れるすべはまだない。そのことがこの本には書かれていると思う。既婚者だろうが未婚者だろうが、女だろうが男だろうがはモラルを遥かに超えて意味をなさない。本当にどうしようもない、救いようのない、どうにもならない、許されない本物の強烈な恋を一度でも経験したことのある人間なら、この小説は満点をつけざるおえないのではないかと思う。私はその一人だと思われる。救われない修復できない強烈な恋の病がきちんと描かれているこれ以上の小説を私は知らない。 | ||||
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1Q84、色彩を持たない・・・と巡り巡って大衆小説化してしまったかのような村上春樹の小説にがっかりさせられていました。この女のいない男たちでは彼のペンの力が衰えるどころか力強くより鋭く深化していることが感じられ、ホッとしました。やはり、私は村上春樹の世界に強く惹かれます。そして、愉しむように作風を調節しながら色々な村上ワールドを見せてくれています。 | ||||
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村上春樹氏の感覚と意見を読んでいて、心地よく感じます。 人として、人生のどこを大切にするか、 そして、それを、どう表現するか。 大切な事と、どうでも良い事を、合理的に区別し、 かつ、率直に表現する。 その深さも、心地よく、自分自身が意識しているより、ちょっと深い。 この作品に感謝しています。 これからも、多くの作品を生み出し、共有して欲しいです。 | ||||
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四の橋のそばの整備工場って、あの、ほっそい路地のところでしょうか。 昔、車を持ってったら、うちは外車専門なんですよって、苦笑されたことがあったけど。。。。。。 | ||||
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長年、ハルキストです。 村上春樹さんの作品は、長編短編どちらも好きですが この短編は本当に面白かったー 少し奇妙で、捻じれてくるような感覚。 やっぱり村上春樹好きだー | ||||
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タイトルの書き下ろしは、正に村上春樹氏の比喩表現オンパレードって感じだったし、思わず嫉妬する知らない音楽ってかアーティスばっかならべやがって・・・思った。良い意味でもそんな音楽知識に憧れるし、キザなやつ・・・なんてとも思う。 それぞれの短編は、本の帯にも書いてあるようにとても・とても重い内容だと思う。安っぽいその辺の作家とは違う、字数関係なく内容は相当濃い。 「木野」と言う作品だけは最後、私には、ってか私なりにもが正しいかも、(←なんか村上春樹っぽくない?)←自分ツッコミ(笑)よくわからなかった・・・ 私なりの多角的感性で村上文学の感性を理解したかったけど、「分からなかった」と言う感想も、感想だと思う。 それも作者からすれば、とても貴重な感想だったと思ってくれると思う。 人間の心は奥深く、そして根底は共通する流れがあり、しかしそれを探し当てれない時もある・・・ しかし村上文学は最高峰の作家さんの一人である事に間違い無し!!!と私は思う。読み終わって、読みながらも・・・・・ | ||||
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後ろの3つがよかった。特にシェラザード。最近はなりをひそめていた、思わずはっとさせられる言葉や比喩がちりばめられていた。 全体的に、新たな長編へ向かう予兆に満ちていて、いやが上ににも次回作を期待させられる。あ、やっぱり村上さんは一人称のがいいな~。 | ||||
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