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(短編集)
女のいない男たち
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女のいない男たちの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.77pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全222件 81~100 5/12ページ
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| 私は村上春樹の短編小説を愛読しています。長編はいつの頃からか、冗長に感じたり、登場人物に共感できなかったりして、腐れ縁的に読むようになっていました。 この短編集は刊行時にとても期待して購入して読みました。しかし、過去の短編集に比べて印象に残る作品が少ない気がして、ほとんど内容を忘れてしまっていました。 今回読み返した理由は、多くの方と同じかも知れませんが、濱口竜介監督の映画を観ることにしたからです。映画を観る前に原作を読み返しておこうと考え、書棚から探し出して手に取りました。 読んでみると、以前の時と違って一つ一つの作品に引き込まれました。村上春樹が、3人称、1人称の文体を駆使して、大人の物語を書いていたことに気がつきました。 あまりに長い期間、村上氏の作品を読んできて、がっかりすることも多く、惰性で読んでいたようです。 自分は、最近の村上作品をフェアな態度で読んでいただろうか? そんな疑問が生じました。 もしかしたら、村上さんは一歩ずつ前進していて、昔の場所に止まっていたのは自分なのではないか、そんなふうに感じました。 映画の題材となった『ドライブ・マイ・カー』『シェエラザード』『木野』。これらを消化した上で一つの物語を紡いだ映画の脚本には非常に感心させられました。 映画を鑑賞した後、『ドライブ・マイ・カー』と『木野』を何度も読み返し、ある種の感動を得ました。これは映画とは異なる小説による感動でした。前書きによると、この2作が他の作品より先に書かれたようです。『ドライブ・マイ・カー』の中で家福と高槻が訪れるBARは、休業状態になる前の「木野」であり、この二つの作品は有機的に繋がっていました。 そんなわけで、映画をきっかけとして、この短編集を再読して感銘を受けたのですが、一つ気になったのは最後の『女のいない男たち』という作品でした。作者は前書きで、表題作がないこと、象徴的な意味合いを持つ作品が最後にあった方が、かたちとして落ち着きがいいと述べています。残念ですが、私は作者と同じ感想を持つことができませんでした。この表題作は短編集全体をまとめようとすることで説明的になっており、逆に、短編集全体の有機的な連環を乱していると感じたのです。 とはいえ、再読して私はこの短編集を再評価しました。村上さんには、ぜひこれからも現代の人間が心の奥深くに抱える問題を、物語として描いて欲しいものです。 追伸 原作とは離れて、濵口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』は素晴らしい映画になっていると思いました。脚本、俳優たちの演技、四宮英俊のキャメラ、静かで美しい映画でした。 ついでにもう一つ。最初に『ドライブ・マイ・カー』を読んだ時に、女性ドライバーのタイプについて書かれていて、今の時代こうした表現は大丈夫なのかなと思いました。映画中では主人公に運転について注意された妻が「それ、一歩間違うとモラハラだからね」と笑いながら指摘してました。まぁ、そうなりますよね。 後書きで説明されている地名の変更についてもですが、村上さん、歳を取って少しゆるくなってるかなと思いました。ビートルだとかフォレスターだとかパナソニックだとか、色々言われて大変だとは思いますが……。次作に期待しております。 | ||||
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| 映画「ドライブ・マイ・カー」が話題になっているので、久しぶりに村上春樹の小説を読んだ。まさに村上節が凝縮した作品群だと思った。短編としてはなかなかいい作品がそろっている。他のレビューを見て驚いたが、酷評している人は村上春樹の作品をちゃんと読んだことないのではないか? 村上作品にとって当たり前の事柄を深く考えもしないであげつらって評しているのはどうかと思う。もちろん小説だから読み手の好き嫌いは逃れようがない。ただ多くの村上作品を読んできた者としては、なかなか引き込まれるものがあったとお伝えしたい。 | ||||
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| 村上春樹ファンですが、この短編集は読んでいませんでした。 ドライブ・マイ・カーが映画化され友人が映画を見て感動した話を聞いて、まず本を読んでから見ようと思い購入しました。 映画のロケ地は、私が住んでいる広島ということも読みたいと思った動機です。 読んでみて、やっぱり村上春樹の文章や表現は、“好きだなぁ!”と再確認しました。 最近日常の忙しさを理由に本を読む時間が無くなっていたので、又この本から色々読もうと思います。 | ||||
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| 仮に想像してみてはどうでしょう。 大切な方がいらっしゃる人に特にとは思います。 どこにその方が存在し、その場所にどんな自分が存在しているか。或いは、いたか。 村上春樹氏の小説で男女を描く場合、一貫している事があります。それを読者が問われている、と考えれば殆どが否定ですよね。でも、、どうでしょう。 果たして、その場所の、その時の、そしてあの時のあの瞬間の自分は、皆さんは、 本当にあなたでしょうか。。 突き詰めて行けば、男女間の大切な事に言葉や行為は存在しているでしょうか。 わたしは、未だに村上春樹の男女観の描き方を超えた小説、文章、文字には出会えていません。 仮に、否定する点があるとすれば、村上春樹氏の小説の映像化は、不可能では無いかとは思っています。 | ||||
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| 久しぶりの村上春樹5次元的世界に浸れました。よく比較する黄昏流星群も遥かに超越し怪しく織りなす数十年の時間軸上で読者は翻弄され、風の歌を聞けまでワ−プされるのだ。失くしてしまったジグソーパズルの数コマを永遠に探し彷徨うだけで、いつか忘れるのである、夏の日の恋を醒めたベッドでレコード針の摩擦音を聞いたあの日のように。 | ||||
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| 「ドライブ マイ カー」の映画がとても面白かったので、原作は、どこまで書かれているのだろうという興味から、原作の村上春樹の短編集を読みました。村上春樹、久しぶりです。「ドライブ マイ カー」は、映画の方が、いろいろあって、面白かったです。原作は、あっという間に終わります。短編集の中では、何といっても、「木野」と言う作品が、後を引きます。こんなふうに終わってしまって、主人公はどうなるんだとすごく心配になるんですが、とにかく、不思議なことが起こる物語で、忘れられません。ゆっくり読みました。短編集なので、時間をかけて、読み進めても楽しめます。 | ||||
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| 初村上春樹です。 個人的に独立器官が面白かったです。 主人公達の心の動きが分かるような分からないような絶妙な書き方で良い余韻がある小説でした。 | ||||
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| 『ドライブ・マイ・カー』を観て購入しました。他者とは何か、深く考える機会になりました。 | ||||
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| 本作品を読むのは二度目だが、いろいろなタイプの話が読めて、それぞれが面白い。 「イエスタデイ」はデンバーで寿司職人という設定が多くの紆余曲折と自由な生き様を感じさせ、強く惹かれる。遠くの友を想うラストは「刑務所の中のリタ・ヘイワース」のよう。爽快な読後感。 「木野」は自分の感情と向き合わず、それを押し殺した結果、空虚さと幻想に取り憑かれる男の話。「傷付いている。とても深く」というフレーズが印象的で、心の闇を覗いた気分。 日常の繰り返しに少し飽きたなと思って、ちょっとした非日常を味わいたい時に読むとちょうど良い作品です。 | ||||
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| 特に印象に残るのが「木野」という作品で、気になることがあり、何度も読み返しました。 ハルキの作品では、巫女の役割をするのはいつも少女だったと思いますが、ここでは大人の男性です。何がきっかけで、悪い事象が起きるのかについて、考えさせられる。自分も考えてしまった。 | ||||
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| 村上春樹は近年、長編小説より、短編小説の方がより評価できると私は個人的に感じている。 この小説では『女』を失った、あるいは失う危険を孕んでいる、さまざまな男たちが登場し、その心情が丁寧に描かれている。 しかし、この短篇集の注目すべき点は実のところ、主人公である男たちそのものにあるのではなく、むしろ男の形を丹念な筆致で明らかにしていくことによって、凸版版画のように、『女』という謎と神秘に満ちた存在を必然的に浮き上がらせ、輪郭をあたえることに成功している点にあるのではないだろうか。 彫刻の名匠が一本の木の中に如来像の姿を見いだすように、村上春樹の端正な文章で削られていく男たちの物語は、その切屑の中に、謎は謎のまま、神秘は神秘のまま、手付かずで『女』のエッセンスを屹立させて残していく。そこに短編作家としての村上春樹の技量を感じることができる秀作である。 | ||||
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| より深く理解できますね。村上作品は長編が多くためらいがちになりますが、短編集はいいですね。 | ||||
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| ドライブ・マイ・カー 理屈では説明できない、病みたいなものが存在しているということ。 パートナーは意味を求めていないとしても、自分は意味を見出だそうとしている、この世は矛盾に満ちている。 | ||||
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| ドキッとする話しばかりでした。 | ||||
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| 以前、図書室で借りて読んでいましたが印象に残っていたのは『イエスタデイ』と『木野』でした。『ドライブ マイカー』はほとんど、思い出せませんでした。単行本だったので、表紙の猫と柳の木の絵は覚えていました。木野のバーがそれで印象的でした。 深い読み込みが私にはまだできませんが、比喩がいい、と思った箇所には今回は傍線を引いてみました。 | ||||
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| ◆何年も前に一度読み切ってしまっていたのだが 何気に書棚を整理していて、ふと手に止まったので、久しぶりに再読。 何気に面白かった。 この短編集のモチーフは「女のいない男たち」というものだが、全ての短編が、 「女に去られた男たち」 でもある。 また、全ての短編に共通するテーマは、 「女には配偶者(または恋人)がいる」 という事でもある。 前回読み切ってしまったときには、この(↑)二つのモチーフには気づいていなかった。 やたらと性描写が前面に出ていると感じたくらい・・・で。 まあ、つまらなくはない、かな。 というレベルの感想で、書棚に収まり、そのまま何年も埋もれていたというわけ。 (以下激しくネタバレします) ドライブ・マイ・カー 亡くなってしまった美しい妻が、自分に隠れて浮気をしていた。その浮気相手と亡き妻を語り合う・・・浮気相手を激しく傷つけてやろうとする情念が、いつしか薄くなってゆく乾いた物語。結局は妻に浮気を強く問いただせないうちに亡くしてしまう男・・・・ イエスタデイ 東京生まれの東京育ちで完璧な関西弁をしゃべる風変わりな友人と、関西生まれの関西育ちで完璧な標準語を話す僕。 風変わりな友人も幼馴染ゆえ、彼女が家族のように感じられ性的な欲望がうすくなってしまう。結局は強引にいけないうちに少しずつ距離が空いてしまい、彼女をうしなってしまう男・・・(実は彼女は風変わりな男の他にも男がいて、しかもその男と寝ていた・・・事がエビローグで判明) 独立器官 女とドロドロした関係に陥る事を避けるため、夫や婚約者など決まった相手がいる女性「だけ」を相手にする美容整形外科医。絶対に相手の女に深入りせず、女を愛するのではなく、共に過ごす時間をのみ愛していた主人公。しかし、思いもかけず(ろくでもない)女に身も焦がれるほど恋に落ちてしまう。女(のろくでもなさ)に打ちのめされ、結局は消え入るように静かに自死してしまう男・・・ シェラザード なぜか、どこか、どうしてかは明らかにされないのだが、ある空間(家?)に閉じ込められた男が、身の回りの世話に来る女から性的な関係を結んでいる。既婚女性で彼と関係を終えると子供と旦那の食事を作りに帰る。その女の異常な(犯罪的)恋愛話に半ばゾッとさせられながらも、結局は女が去ってしまう事を怖れるしかない男・・・ 木野 自分の妻の浮気の性行為をまともに目撃してしまった口数の少ない営業マン。静かなバーを開き落ち着いた生活を手に入れかけるも、謎のカップル(夫婦?)の女性にかき乱される。居着いていた猫がいなくなると同時に、バーには蛇が入れ替わり立ち代わり現れるようになり、男は帰りの見えない旅に出ることになる。結局は、この女との関係は、なし崩し的に失われてしまう・・・・(やはり女には夫か恋人が存在。その男は女の全身に火のついた煙草を押し付けていた・・・) 女のいない男たち 夜中の1時。突然電話が鳴り、女が自殺したことが告げられる。電話の主はその女の夫。その女とは確かにある時期関係していたことは間違いない。しかし、夫が私の電話番号を知っているわけが無いのだが・・・結局は全ては女しかわかっておらず、私には何もわからないまま、ただ女を自死でうしなってしまう・・・ すべての物語で、男は(相手の存在する)女に翻弄され、結局はなすすべなくその女を失ってしまう・・・という物語集。 女のいない男たち・・・であり、 女を失った男たち・・・の物語。 村上の作品の中でも、特異な一冊と思う。 それぞれが、特徴があって非常に面白かった。 ◆ そして、読み終わって、今、知った。 冒頭1作目の「ドライブ・マイ・カー」が何と映画化され、再来週(8月20日)ロードショウ開始だと! 心底びっくりした。 偶然、本当に偶然読み返したのだけれど・・・・ 本に呼ばれたか?招かれたか? これは映画に行かずばなるまい・・・・・(笑 | ||||
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| ジャケ買いしましたが、面白かったです。村上春樹さんは比喩表現がとても上手です。 | ||||
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| 素晴らしい。感情移入して、切なく、鬱になってしまうくらいでした。 | ||||
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| 面白い | ||||
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| 『ドライブ・マイ・カー』実際の地名を書いて、その土地の人から苦情が来て、違う地名にしたと書いているが、「火のついた煙草をそのまま車から捨てる」のが「たぶんその土地では普通にやっていることなのだろう」・・・ここだろうか? そりゃあ苦情は来ますよ。ここを読んで笑ってしまい、この物語自体はどこかへ行ってしまいました。 『イエスタデイ』図書館でこのお話を少し読んで借りて、残りのお話は読めなかったので、返却してアマゾンで中古で購入。わりとキレイでした。図書館の本よりは。面白い、楽しいお話でした。このお話に谷村君が出て来ます。 『独立器官』後味の悪い作品でしたねえ。作者は、この美容整形外科医に同情しているのでしょうか? あまり同情できないですねえ・・・。大した挫折もなく上手に上手に生きてきた要領のいい男が本気の恋をしてしまい、あわれな結末に。これは、設定は変えていますが実話なのでしょうか? ここにも谷村は出ています。最後のほうは読んでて気持ちが悪くなりました。こんな男の何が魅力だというのでしょう。贅沢な独身生活をし、複数の女性と遊ぶ。女性の恋人や夫から抗議の電話が来ても、秘書にうまく処理してもらう。倫理的にどうなのでしょう? 既婚で子持ちは承知で本気になってしまったのではなく、遊び続けていて、やはり、家庭のある女性に突然、恋をしてしまうのです。変わった男性。本当に妙な人で、けったいな男。美容整形外科医という設定は事実なのでしょうか? だとすれば、偏見かもしれないけど、例えばガン患者をみているような医師と比べるとお気楽な仕事だと思ってしまいます。アホらしい。全部読んでからレビューしようと思ったのですが、この短編の読後感があまりに悪く、ここに書かせて頂きました。 『シェエラザード』疑問を残したまま、話を終わらせないで欲しい。変な女性。ネタバレになるので、具体的に書かないけど、変わっている。 『木野』謎は謎のまま終わっている、いつものパターンです。 『女のいない男たち』さっぱりわかりませんでした。 『イエスタデイ』が面白かったので、星4つです。 | ||||
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