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(短編集)
虚言少年
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虚言少年の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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漫画を読んでいるよう、京極夏彦っておどろおどろしい内容ばかりかと侮っていた。 | ||||
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装丁、帯、冒頭部分などからシリアスな「恐るべき子供たち」ジャンルと勘違いされる人がいるかも知れないが、騙されてはいけない。「南極」系列の馬鹿小説である。あそこまでぶっ飛んだスラプスティックではないし(主人公と京野が成績凡庸な小学校6年生なのに大学生としか思えない会話を交わすこと以外は超現実的描写はない)ある種のメッセージ性も感じられるものの(「南極」は見事にそこも欠落させていた)、やはり徹頭徹尾くだらない確信犯である。特に最終話は疾走感のある爆笑篇で楽しませたし、ミステリ趣向の第5話などバラエティも豊かだ。 | ||||
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表紙の触り心地から入ってとても面白い。中身は意味わからん面白さで溢れているでしょう。きっと童心の頃の面白さの宇宙が待っていることでしょう。 | ||||
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京極夏彦、個人的に好きな作家である。 この本も彼の作風を期待して購入したが、とても読めるものではなかった。 少年、小学校6年生の男子の心情を、大人の筆致で書いているという矛盾はともかく、内容がくだらなすぎであった。自身の幼いころを思い出しても、それを記述されても面白いとは思えない。 途中で読むのが嫌になり、だいぶ我慢したが止めた。 ところどころ、京極夏彦ならではの表現があるが、読まずにこしたことはないというのが、素直な感想である。 | ||||
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「死ねばいいのに」は個人的に合わなかったのですが、これは素直に笑えました。 やっぱり作家さんって、1作だけで評価を下しちゃダメだなって感じです。 だって、全然違うんだもの。 虚言というから、病的な嘘つきが繰り広げる救いのない話を想像していたんだけれど、まったく違う! 子供のころ、保身に走ったり虚栄を張ってみたりといった、「あの頃」の感覚が蘇る作品でした。 なんだろう、すごく懐かしくて美術室の匂いとかを久々に思い出しましたね。 子供を無邪気で無垢な存在に仕立て上げてるドラマと違って、すごく身近な感覚でした。 こんなノリの京極作品、また読みたいです! | ||||
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物凄く笑えた!!! 楽しかった!!! 「人志松本のすべらない話」的な楽しさだった 1エピソード当りの文字数がこちらの方が圧倒的に多いので、更に面白いかも 個人的にはテレビ番組鑑賞より読書の方が好きですので贔屓目の判定かもしれませんが 基本的には昭和時代の小学6年生が遭遇する、または自らが関わった「馬鹿」な話が綴られています 主人公は普段は冴えないキャラを装っているが、「馬鹿」愛好家である 彼は公の場では「馬鹿」愛好家の姿は隠し、数人の同士とともにその悪癖に耽る 主人公は若干のウソ憑きだが、それは冴えないキャラを維持しつつも、「馬鹿」を愛好する為に行われる些細のものです 京極氏の素晴らしき才能が「馬鹿」話の為に浪費されている傑作です 「どすこい」などの笑える話は過去にも書かれていますが、パロディでは無い分、本作が一番笑えました 個人的なことですが、最近、北村薫著「飲めば都」を読みました こちらも楽しい内容でした 本著と「飲めば都」といった実力のある作家の楽しい作品が立て続けに読めて、最近幸せだな | ||||
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笑いのツボが同じ人と居られるって 幸せですよね。主人公の少年の生意気で 全てを悟ってしまったような語りから始まる物語。 読んでいるうちに昭和のまだ、おおざっぱな時代が 蘇ってきます。あったあった、こんな会話。 3万メートル、そして最後の章での学級会では お腹をよじって笑いました。 で、どこが面白いの?と言われると説明できないんです。 だから読んだ人同士で尚かつ笑えた人同士で 感想を言い合った方が分かり合えます(笑) 結構分厚いので電車で読んでみようと言う方、 急ぐことはありません。文庫になったらぜひ カバンに入れて待合室や電車でよんでみませんか? お馬鹿な少年達に昔の教室にトリップさせて貰えますよ。 つぼにはまって周りの人から白い目で見られるのも一興です。 責任は持ちませんが・・・。 | ||||
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ここでいう『虚言』とは、誰もが経験したであろう子供なりの見栄や保身を指しており、大仰な意味はない。 登場人物である『少年3、4人組』で思い浮かべるのは『スタンド・バイ・ミー』だが、著者に限ってそんな胸のすくような冒険譚は望むべくもなく、いつものくどくて理屈っぽい京極節全開。 台詞回しはもちろんのこと、大人びているというよりは理路整然とし過ぎた思考や行動に子供らしさを感じない場面も散見され、素直に物語に入っていけず感情移入がし辛い。 明らかにターゲットは主人公たちと同世代の子供ではなく、昭和に思春期を経験した中年以降の世代に向けたものである。 また、近作の『オジいサン』にもいえることだが、人物造形が甘く深みに欠けている。 老人ってこんな偏狭な思考に陥るんじゃないですかね、とか、子供の頃って稚拙な価値観でも毎日が楽しけりゃオッケーでしたよね、といったステレオタイプな視点は共感できる場面もあるが、どのキャラクターも意外性に乏しく新たな発見はない。 そして、これといったプロットもなくディテールに終始し、『核』がすっぽりと抜け落ちているため読後に何も残らない。 その内容に比してページだけはそこそこ分厚いので、極端に薄めた生ぬるいカルピスをジョッキで飲まされているような気分になる。 この本や、『死ねばいいのに』『豆富小僧』といった近作を読んだ新しい読者が「京極夏彦って、ラノベ作家ですよね」と切り捨てるのはいささか寂しい限りであるが、現状の体たらくは認めざるを得ない。 テーマに拘らず、百鬼夜行シリーズの頃の爆発的な情熱を持った作品にもう一度出会いたい。 きりっと冷えた、濃いめのカルピスが飲みたい。 | ||||
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のっけから主人公の少年のモノローグ。誰にも少年から青年になった時、今の自分ならあの頃もっとうまくやれたのに、なんて思ったことがあるかと思いますが、その感覚。 子供とは思えない語彙と思考で自身の事が語られていく。しかも「オイコラ六年生の語り口ではないぞと、大方の人はそう思っているだろう」などと読者にすら語りかけてくる。 言っておきますが思春期の甘酸っぱく美しい物語でも、鬱屈とした悩みを綴った青春の記録でもない。7編に分かれているがそれぞれ笑かしてくれる。筒井康隆のユーモア小説の笑いの感覚に似ているかなぁ。ある行を読んだ瞬間にぷぷぷ・・・と噴き出してしまう。そんなポイントがそこかしこに用意されている。 小学校の時代、どうでも良いことが堪らなく可笑しかったり、ちょっとした悪戯が大惨事になってしまったような体験はあると思う。彼らは学校では殆ど口をきかず周到に「その他多勢の書割り」として過ごす。が、登下校時になんとなく集まりそこが彼らのステージとなる。そういった学校で起こった諸々を客観的に観察し笑いにしていく。 彼らは決して上から目線でなく自分たちは馬鹿なんだというが、やっぱりなんか上からだ。思うに馬鹿の本籍は外さないところが彼らの矜持なんだろう。まぁ6年生で矜持も(しかも馬鹿のだ)なにもないのだが。こんな小学生だったらもっと学校を楽しめたのかもしれないなぁ・・・とは思う(笑)。 京野達彦という主人公内本健吾の親友が登場する。役回りはこの名前で京極堂シリーズお読みの方ならだいたい想像が付くと思う(笑)。そんな楽しみもあります。 久々に笑かしてくれた小説でした。楽しめます。 | ||||
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個人的に、小さいころの事を彷彿とさせられるものでした。小学校・中学校時代の感覚です。それが、自分に戻ってくるような作品でした。 クラス内に色んなタイプの人物が登場してきます。「こいつは○○だから、こういう風に振舞おう」的な ノリ の応酬を眺めることになります。その当然の帰結として社会的なグチャグチャもえがかれます。 モノ―別の作品やら何やら―によってはこれらの社会的なグチャグチャを見つめる視点が「醒め過ぎて」いたり「感傷的になって一人で盛り上がって」いたりすることがあったりして、ついて行くのが苦痛で途中で放り出してしまうことも間間でした。 本作では、視点が実に落ち着いていて読んでて楽ちんでした。といっても全く感情の機微が無いわけでもなく「ちょうどいい」線を通過していると思います。 小学生の日常を綴ったものとして、わりかしハイクオリティだと思われます。 | ||||
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